『東日本大震災被災地支援競輪 開設61周年記念青森競輪(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:9月23日


 本日(23日)、青森県・青森競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・青森競輪開設61周年みちのく記念競輪「善知鳥杯争奪戦」(GIII)が開幕しました。綺麗に晴れ渡った青空の下で全11レースが行われ、メインの特選3個レースはそれぞれ、新田祐大選手、柏野智典選手、佐藤友和選手の3選手が1着を飾りました。明日のメインは優秀「八甲田賞」。再度、地元勢のワンツーが決まるのか、必見のレースです。また、本日5レース終了後に坂本勉さんの引退セレモニーが行われ、地元ファンから多くの「お疲れ様!」の声が飛び交っていましたよ。
 さて明日のファンサービスは、先着500名様に南部煎餅を、お子様先着500名様には棒パン、ポップコーンをプレゼントします。オレンジテント内にて「青森うまいもの物産市」、キッズ広場では「おもしろ自転車」と大人気「うとう君ふわふわランド」、そして蒼天飛龍よさこいソーランショーなどイベント盛りだくさんでお送りします。連休はぜひ青森競輪で存分にお楽しみ下さい。

本日行われた坂本勉さんの引退セレモニー
本日行われた坂本勉さんの引退セレモニー



<1R>
関一浩選手
関一浩選手
   谷田泰平が主導権を握る中、中団から石川雅望が捲る展開。石川をマークした関一浩(写真)が伸びて、今開催のオープニングレースを飾る。
「谷田(泰平)君が早めに来たら引いて、遅すぎたらそのままという感じで、行ったところをすかさず行く作戦でした。少し焦ってしまいましたけど、あの形は僕の好きな展開なんですよ。逃げの時の方がドキドキしてしまうので(笑)。大好きな展開になって、『あーありがたい』と思ってました。明日も頑張ります」
 捲りで石川雅望が2着。
「2センターで行こうと思ったら、かぶってしまって。そのあともタイミングが合わなかったです。脚はすごく楽だったんですけど、詰まった時に(捲りに)行ってますからね。自分でも(捲りが)下手くそだぁ~と思いながらでした(笑)。また明日、頑張ります」
 人気に推されていた服部克久は見せ場無く8着。
「(詰まった時に)どかせれば良かったんですけど、関(一浩)さんが内に差していたんですよね…。あそこをどかせれば、石川(雅望)君のところにスイッチも出来たんですけど…申し訳なかったです」
 先行した谷田泰平(9着)は「感じは悪くなかったんですけど、力負けですね」


<2R>
松山桂輔選手
松山桂輔選手
   松山桂輔(写真)が中団から捲りで南関勢を捕らえ、好調宣言通りの1着。
「前は取りたく無かったんですけどね。守谷(陽介)さんが取るかと思ったら、出なかったので。それにしてもすんなり中団になるとは思っていませんでした。展開に恵まれましたね。早めでも行けないことはなかったんですけど、守谷さんの位置が微妙で、動くのかどうか様子を見ていました。余裕もあったし、ブロックが来なければ楽に行けると思ってましたよ。最近はようやく良くなってきましたね」
 小原太樹マークの内藤秀久が2着。
「3番(松山桂輔)が見えたんですけど、ちょっとスピードが違いましたね。(小原太樹は)4回転だから決まると思ったんですけど…。今日は見極めていこうと思っていたし、レースは見えていましたね」
 4回転で先行した小原太樹が3着に粘る。
「残れたのは内藤(秀久)さんのおかげですよ。ちょっと重い感じがありましたけど、この一走で刺激が入ったとは思います。それに温泉もありますからね」。(青森競輪場の選手宿舎には温泉があります)


<3R>
天田裕輝選手
天田裕輝選手
   主導権を握る地元ラインを天田裕輝(写真)が捲りで仕留める。
「地元の佐藤(和也)さんがいましたけど、出来れば先行しようと思っていました。でもタイミングが無くて、厳しい展開(中団外並走)になってしまいましたね。ちょっと出が悪かったから大丈夫かなと思いましたけど、なんとか粘ることが出来ました。今日は割と気温も暖かくて、気持ちよく走れましたね。感じ自体は良いです。明日以降も積極的に自力で頑張ります」
 天田マークの手島達矢は直線で詰めるも2着まで。
「前が流しているようならカマシという作戦で、あとは任せていました。(天田が)すごく落ち着いていましたね。外並走でもニュートラル状態だったので、付いていければ大丈夫と思っていましたよ。(最後に詰めたが)ダメでしたね。脚の状態は軽かったし、良いと思います。明日も何とかうまく頑張りたいです」
 佐藤和也マークの佐々木省司は4着で二次予選進出も「頑張ってくれたんですけど、(援護できなくて)情けなかったです」と反省の弁。
 先行した地元の佐藤和也は9着に終わる。
「重かったです。道中は良かったんですけど、ジャンが鳴ってから力んでしまって。並走したのも分かっていてペースで踏んでいこうと思ったんですけど、バックで踏み上がらなくなって脚が残らなかったです。気合いが入りすぎましたね」


<4R>
小林則之選手
小林則之選手
   河端朋之の先行を捲って小林則之(写真)が1着。
「位置はあまり取れないので、取れた位置から何とかしようと思っていました。ここに来る前に親父に『積極的にいけ』と言われていたんですよ。出はあんまり良くなかったです。それに4番の河端(朋之)君がかかっていて、強かったです。今日は捲ったというよりは追い込みですね。でも今日の1着で気持ちは楽になったので、明日以降はもっと思い切って戦えそうです。(調子は)良いのか悪いのか分からないですけど、青森はあまり相性が良くないのに流れが向いてくれました」
 河端の先行を利して藤田昌宏が2着入線。
「みんなが千切れる、千切れる!っていうから気合いが入っていましたよ。(河端とは)鳥取ラインで初連係だったんですよ。付いた感じは悪くなかったですね。駆け出した時はどうかなとは思っていたんですけど、かかっていました。それに最後は横一線だったでしょ、(河端は)良いですね」
 目標の上原龍は捲り不発も岡光良が切り込んで3着。
「どうしたら良いのか分からなかったです。最終ホームで上原(龍)が2、3歩踏んだ時は、すごいスピードで口が開いたんですけど。走り終わった後に上原も『以前はあれでいけたんですが…』と。(上原の)好きな展開だったんですけどね。最後は3着4着(の争い)かと思っていました。抜けなかったです」
 先行した河端朋之だったが、直線で力尽き7着。
「狙った通りの展開になったし、感じは良かったんですけど、直線が長かったですね」


<5R>
松岡孔明選手
松岡孔明選手
   打鍾前で加賀山淳が落車するアクシデント。田中雅史が先行する流れとなり、中団から松岡孔明(写真)が捲りで1着。
「どういう展開になろうとも中団を確保する作戦でした。でも中団が取れたのはたまたまですね。中団に入ってからは、青森は気温が低いからか重い感じがして、ちょっと呼吸も苦しくてきつかったです。熊本はまだ日中は30度以上ありますからね。まだ体が慣れていないですけど、今開催もいけるところまで頑張りたいと思います」
 田中の3番手から前田新が直線伸びて2着に入る。
「必死に踏みましたよ。意外に伸びましたね。落車があったのはすぐ分かったんですけど、あんなに良い位置で回ってこれるとは。余裕は無かったですし、今日はたまたま展開です。最近は配分が詰まっていて、あまり練習は出来ていないんですけど、空いている時に変わらずにやっているだけなんですけどね」


<6R>
木村勉選手
木村勉選手
   一ノ瀬匠が先行し、番手から合わせて出ていった木村勉(写真)が捲りで1着。
「一ノ瀬(匠)君のおかげですね。先輩の増田(鉄男)さんに前を任されたし、頑張ろうと思っていました。一ノ瀬君は前も1着だったので、相性は良いですね。でもいつものかかりがなくて踏み上がる感じが無かったので、出られる内に出ようと。あんなに踏めたのでびっくりしました。自分の脚以上のものが出ました。来るまでは調子が良くなかったですけど、涼しいのもあって、流れが一気に来ましたね。今日あれで勝てないと、なかなか勝てないですから。嬉しいです」
 捲った青森伸也が2着。
「カマシに行こうと思っていたんですけど、一ノ瀬(匠)君も踏んでいて…。それでも早めに行こうと思っていったら、道中で転びそうになって一回スピードが落ちてしまいました。それでももう一回いったんですけど、きつかったです。1着を取れれば良かったんですけど、後ろにも迷惑をかけてしまいましたね。また明日頑張ります」


<7R>
野田源一選手
野田源一選手
   藤田真が先行し、野田源一(写真)が好位置キープから捲りで抜け出す。
「ずっと調子は良いんですよ。初手は誰も出ていかなかったので、脚を使うようなら前からと思って。あとは高谷(雅彦)さんがどこで巻き返してくるかと思っていて、出られたかなと思ったんですけど、(自分の)車輪が出ていました。ちょっと位置取りは危なかったですね。明日以降も確定板に乗れるように頑張ります」
 一旦は高谷の動きに戸惑うも、本田博が野田を追走して2着。
「今日は途中でちょっと離れてしまったのが…。ごちゃついた時に、自力の時の癖でつい見てしまうんですよ。引いて捲ろうと思ってしまって。それで入られてしまいました。でも追い上げようと思ったら、内が開いたので、なんとか2着に入れました。難しかったです。これも徐々に勉強していかないと。最近は初日に失敗することが多かったので、そこは良かったです」
 地元の高谷雅彦は3着、レースには厳しい評価を。
「結果3着だけど、今日のレースは0点です。本当は抑え先行をしようと思っていたんですけどね。最後はもう意地しかないですよ、意地。情けないです。中2日になるけど、ここがあるのは分かっていましたからね。明日また頑張ります」


<8R>
池田勇人選手
池田勇人選手
   池田勇人(写真)がマイペースの先行に持ち込むと、予選で唯一の逃げ切り勝ちを決める。
「思ったよりもすんなりした展開になりましたね。梅澤(謙芝)さんが見えたから、すかさずいきました。あとは後ろの小宮(剛)さんに任せて。バックでは苦しかったですよ。抑え先行自体が久しぶりだったんです。前回も準決勝でやっているんですけど、こういう抑え先行は久しぶり。苦しいですね。青森は成績は良くないが悪くもないので好きなバンクです。今日は逃げ切れているし、この風の中にしては上がりタイムも良かったので、引き続き調子も良いと思います。まずは決勝目指して、先行で頑張ります」
 梅澤謙芝は一旦は好ポジションに入るも5着に終わる。
「西川(弘資)が付いているし、しっかり走ろうと思っていました。叩こうと思ったんですけどね。あの位置に入って4着に入れないのは自分の脚がないから。それに池田(勇人)君がうまく駆けていましたね。行こうと思った時に駆けたので」
 三重勢の3番手だった片山弘城が内から3着。
「前が頑張ってくれましたね。自分はとにかく位置を確保してから、付いて回っていただけでした」


<9R>
新田祐大選手
新田祐大選手 小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
   ここからは初日特選。先行逃げ切りを目論む小嶋敬二を7番手から新田祐大(写真)が捲り追い込んで1着。
「何とか1着を取れて良かったですが、ラインで決まらなかったのが…。スタート位置は直前に風があるのが分かったので、後ろからの作戦を前からにしました。あとは臨機応変にいこうと。遅かったら突っ張りも考えていましたよ。いったん引いて、自分のタイミングでカマシにいこうと思ったら、小嶋(敬二)さんと踏むタイミングが合ってしまって、捲りになりました。小嶋さんがすごいかかっていましたけど、みんなバラバラになっていたので、目がけていきました。回っていたのでこのまま終わるのかなと思ったんですけど、捲り追い込みで伸びていきましたね。でもあれなら突き抜けないといけないですよ。自転車に乗っている感じは良いですし、回る感じはありました。明日の優秀は思い切りの良いレースをしたいと思います」
 パワー先行を繰り出してインパクト十分だった小嶋敬二(写真)が2着。
「(新田に)突っ張られると思っていましたよ。早めに抑えにいって、引かないから、どうしよと。でも引いてくれて良かったです。風は強かったですよ。(山口)幸二さんに抜かれなかったけど、新田君が強かったです。パラパラになって追いやすく目標になってしまいましたね。有坂(直樹)さんも伸びてきたので4着かと思っていましたよ」
 小嶋マークの山口幸二は3着。
「間がパラパラとあいてしまって、目標になってしまった感じでしたね。それと小嶋(敬二)はかかっていましたよ。自分はちょっと重かったです」
北日本勢の3番手だった稲村成浩は5着。
「風があったので前受けで。でも小嶋(敬二)さんがかなりかかっていましたね。9番手できつかったです」
 九州勢は小嶋の作り出したハイペースに今日はお手上げの様子。松本大地(7着)は「何かしようとは思っていました。小嶋(敬二)さんが先行して、捲りにいったんですけど半車身しか出ませんでしたね。あれが一杯でした」。
 紫原政文(8着)は「すごいダッシュでした。小嶋(敬二)さんはかかっていたし、自分は(松本)大地の動きに対応できませんでした」


<10R>
柏野智典選手
柏野智典選手 兵藤一也選手
兵藤一也選手
   平原康多が主導権を握り関東勢が上位独占の態勢になるも、三宅達也マークの柏野智典(写真)が直線強襲。波乱を演出した。
「Gレースで走ることが少ないから、S級S班もいる中で1着取れたことは自信になりましたね。今日は展開を考えず、(三宅)達也に付いていって、達也は1回は必ず仕掛けてくれるのでチャンスはあると思っていました。ちょっと中団がもつれたので、(三宅の)出は良くないかもとはイメージしていました。成田(和也)が余裕ありそうでしたけど、やりあっても仕方ないと思っていました。外からいっていれば良いんでしょうけど、一度内に入ったのでね。でも余裕はありましたし、バックからはコースだけだと思っていて、最後もコースがキレイに開いてくれましたね。残りの3日間も頑張りますよ」
 平原マークの兵藤一也(写真)が2着。
「すんなり平原(康多)がいく展開になったからね。それに前で決まる駆け方でした。(柏野は)強かったです。中2日ですけど函館で温泉に入ってゆっくりしてきたので大丈夫。明日も頑張ります」
 先行した平原康多は3着に粘り優秀戦に進出。
「今日は捲りを考えず、抑え先行で。坂本(貴史)君がいるから、やりあいになるのかなと思っていましたよ。出てからは流しながら踏み上げていきました。誘導も使って、相手を翻弄した走りは出来たので良かったです。踏み出しには違和感があったけど、日に日に良くなってくるとは思います」
 中団を取った三宅達也だったが伸びを欠き4着惜敗。
「あの展開で3着までに入れないとは、ガッカリだし悔しい。4番手を取れたのに伸びなかったです。どうしようかなと迷っていたけど、今日は中団を取れたし勉強にはなりましたね。(平原)康多もどんどんかかっていく感じでした」


<11R>
佐藤友和選手
佐藤友和選手 坂上樹大選手
坂上樹大選手
   巧みな動きで主導権を奪った佐藤友和(写真)が逃げ切りで好発進。
「今日は後ろか中団でレースを組み立てていこうと思っていました。落ち着いてレースを組み立てられたし、良い状態だと思います。外から坂上(樹大)さんが追い上げてきたのが分かったので、あれで出来たと思いましたね。いつも通りに焦らず流れを見ていけました。地元バンクで前回は優勝していますけど、連覇は意識しないで常に1着を目指していきたいですね」
 佐藤友マークの佐藤康紀が2着でワンツーが決まる。
「ああいうレースもたまに(佐藤)友和がするのは知っていたから、大丈夫でしたよ。すぐいったので、あとは誰かが切り替えて番手に来るのかなと思っていました。(ワンツーは)良かったです」
 一旦は地元勢を連係が離れるも追い上げて3番手の坂上樹大(写真)が3着。
「脚は軽いことは軽かったけど、とにかくきつかった。(佐藤友が切り込んだので)下手したら連係が外れると思って、どうしようと思ったけど、もう外から追い上げるしかないなと。最後は海老根(恵太)が見えたから、外に踏みました。(佐藤)友和が強かったですね。小嶋(敬二)さんに二次予選だと(自力型が)少ないよとプレッシャーをかけられていました」
 海老根マークの大木雅也は4着。
「初手は前以外で、出来れば中団という作戦でした。でも今日は2センターで割られた自分がダメでしたね。外からカマシに来ると思って、車間を切っていたんですけど、内から来られて…。あれは予想していなかったです。番手を回っている以上は、あれを凌がないといけないですよ。脚は軽かったので、状態は良いと思いますが。明日また頑張ります」
 佐藤友和の動きで仕掛けを逸した坂本健太郎は9着大敗。明日以降の巻き返しに期待だ。
「踏めるところがなかったです。今日は順番が来たらいこうと思っていたし、中団くらいから攻めようかと。でも一瞬の隙を(佐藤友に)突かれました。脚は軽く感じたんですけど、もっと踏めるようなレースにならないと分からないですね。明日も頑張ります」

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