『東日本大震災被災地支援競輪 開設61周年記念青森競輪(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:9月25日


 本日(25日)、青森県・青森競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・青森競輪開設61周年みちのく記念競輪「善知鳥杯争奪戦」(GIII)の3日目が開催されました。激戦となった準決勝3個レースは、それぞれ小嶋敬二選手、坂本健太郎選手、成田和也選手が1着で明日(26日)の決勝に駒を進めました。細切れ戦となった決勝、どのラインにもチャンスは十分でしょうし、どういった結末が待っているのか、今から楽しみでなりません。
 さて明日のファンサービスは、先着1000名様にラッキーカードを配布、抽選で100名様にQUOカードをプレゼントします。また特設ステージでは「白神ショー」が4R・8R・10R発売中に、7R発売中には「競輪チャリティーオークション」が行われます。「青森うまいもの物産市」も連日大好評です。青森名物の十和田バラ焼きなどご当地グルメが勢揃いしています。場内にはおいしそうな匂いが漂っているので、ご来場された方はぜひご賞味下さい。いよいよ明日が最終日の青森記念、最終レースまで存分にお楽しみ下さい。
快晴となった今日の青森競輪場
快晴となった今日の青森競輪場


<1R>
竹内公亮選手
竹内公亮選手
   3日目一般戦。地元の佐藤和也が先行、中団に入った舘泰守が捲り切り、マークの竹内公亮(写真)が1着。
「最高の展開になりましたね。前受けから中団の作戦で舘(泰守)さんに任せていました。けっこうやり合いそうな2人が相手だったので、それも誘い込むようにして。でも一ノ瀬(匠)君が引いたので、すんなり中団になりました。もっとごちゃついたら吉良(勝信)さんとかが切り込んできたと思いますが。舘さんのおかげだし、僕が差せたのはおまけみたいなものですよ(笑)。すんなりでラッキーでした。初日は(松山)桂輔に離れてしまったりして、番手はまだまだ。今日みたいにすんなりだったら良いですけど、ごちゃついた時の対処が今後の課題ですね。ワンツーは良かったです」
 中団から捲った舘泰守が2着。中部ワンツーを演出した。
「理想の展開にはなったんですけどね。理由は分からないんですけど、ちょっと出が悪かったです。余裕もなかったですよ」
 ここも主導権を貫いた佐藤和也は8着。
「一ノ瀬(匠)君を警戒していたんですけど、来ない!と思って。でも中団を見たら7番が見えて、吉良(勝信)さんが入ったと思って勘違いしていましたね…」
 先手を奪えず9着大敗の一ノ瀬匠は「早めに抑えにいっていれば良かったんでしょうけど…自信がなかったです。いつもなら行けているんでしょうけど…」


<2R>
服部克久選手
服部克久選手
   2日間のうっぷんを晴らすかのような豪快捲りで服部克久(写真)が1着も内容的には納得のいかない様子。
「後ろに3車も付いていてくれているのに、今日のレースでは着は良いけどスッキリしないですよ。カマシにいった方が良かったのかなとも思いますけど、すごい人気にもなっていましたし…。松本(一成)さんが後ろだったから、誘導の後ろに一旦入れて、カマシていこうと思っていたんですよ。そうしたら(藤田)真も中団を欲しかったみたいで。先行争いしても捲られてしまったら仕方ないですし。4車であのレースをして申し訳ないです。この後は千葉記念も控えていますし、次に繋げる意味でも切り替えて、また明日も頑張ります」


<3R>
町田勝志選手
町田勝志選手
   谷田泰平の先行を上原龍が捲る展開。その外を町田勝志(写真)が捲って久々の1勝をもぎ取る。
「3カ月ぶりの1着なので嬉しいですね。1着を取れると思っていなかったし、良かったです。後ろになるよりは前からの方が良いかなと思っていました。後ろからペースが上がって抑えに行くよりは脚を使いませんしね。落車があったのは分かったんですけど、誰が落ちたのかまでは分かっていませんでした。最後は後ろも付いてくれていると思って、早めに踏んだんですけどね」
 谷田泰平マークの八日市屋浩之が2着に入る。
「上原(龍)が捲って来たけど、出来たらコーナーに入ったところで牽制したかったんですけどね。届きませんでした。前が下っているし、外を踏まれていたので、なんとかそれでも牽制はしたんですけど、僕の技術がなかったです。谷田(泰平)には申し訳ないことをしましたね。でもその後のリカバリーは出来たと思うし、日に日に反応は良くなっていると思うので、明日も頑張りたいです」
 落車があり町田との連係が離れてしまった溝口和人(6着)。
「ガシャーンと落車があって、自分は下にいて、町田(勝志)さんは上にいましたからね。どうしてもあれでは離れてしまいます。ここまで毎日のように自分の近くで落車があって…。こんなことあるんですね、流れが悪いです」
 捲った上原龍だが力尽き4着。
「とことん引けば良かったですかね。そうすれば態勢をもう一回整えられたのかも。でも早く引いても同じ展開になると思ってしまって…」


<4R>
田中雅史選手
田中雅史選手
   4Rからは選抜戦。目標にした松山桂輔の捲りは不発も田中雅史(写真)が直線で鋭く伸びて1着。
「作戦的にはカマシだったんですけど、あとはレースの流れを見て前(松山桂輔)に任せていましたよ。僕は後ろに付く勉強だと思って付いていました。作戦はあったけど、作戦通りにならないことは、僕も前で動いているからよく分かっていますしね。それに僕があの位置を取ったとしても捲れるかどうかは分かりませんし。後ろだったし、余裕はありましたけど、僕には内にいく技術はないですからね。伸びは良かったと思います。あと1日、頑張ります」
 8番手から捲り追い込んだ松岡孔明は2着。
「ああいう展開を予想はしていましたけど、もう少し何とかしたかったです。あれでも届かないとダメですよ。あと少しですね」


<5R>
守谷陽介選手
守谷陽介選手
   最終ホームで4番手から守谷陽介(写真)が叩いて押し切る。
「ペースが上がるし大森(慶一)君があの位置で1周先行は強いのを知っていますからね。初日の失敗もあったので、とりあえず出切ろうと思っていました。昨日の塩川(真一郎)さんの走りで調子が良いと思っていたし、4番手からの仕掛けで付いてきてくれると思ったんですけど…ラインで決まらなかったのがね。調子は悪くないですよ。昨日も牽制がなかったら捲れていたと思いますし。先行したら大体残れるかどうか分かるし、番手に大森君がはまっていたけど、第2タンクを用意していましたから。得意のタヌキ先行です(笑)。明日も締めくくれるように頑張ります」
 番手にはまった大森慶一だったが、守谷のペースにハマり2着。
「前受けから引いてカマす作戦だったんですけど、誰も来ないからアレ?と思いましたよ。ビジョンを見て、1センター過ぎにペースになるように持っていこうとしていたんですけどね。番手にはまってからは、すこし落ち着いてしまいましたし、何度か詰まったところがあったんですけど、後ろから来る気配もなかったし、4コーナー勝負と思っていたら(守谷に)合わされてしまいました。今日も自分のレースが出来たとは言えないですけど、最終日も頑張ります」


<6R>
山内卓也選手
山内卓也選手
   ここからは2着までが特別優秀の特選。小原太樹が先行、中団に入った山内卓也(写真)が捲りで1着。格上の走りを見せた。
「何とか展開で捲れただけですよ。牽制は全然大丈夫でしたし、踏めてはいました。踏み出しも焦らないように踏んで、あとは吸い込まれる感じで。最近は自力を出さないようにしているので、捲りで1着は久しぶり。捲れたので悪くはないです。天田(裕輝)も調子が良かったから、カマシてくると思ったし、そうなったら切り替えて飛びつけるように踏み出す準備はしていましたよ。そうしたらあんなにすんなりした展開でした」。隣にいた松山桂輔に対して「桂輔にお手本をね!」
 山内マークの吉村和之は2着。
「(山内が)強かったですね。抜けませんでした。僕が変に色気を出しても伊勢崎(彰大)さんが来ると想像できていたので、しっかりしめて集中して付いていきました。僕とかが前を回る時と比べても、僕の3倍近くは(レースを)見ているし、いろんなことをしつつ捲っていっているんですよね。余裕が違いました」
 先行した小原太樹(9着)は「中団で楽に捲られてしまいましたね…。明日また頑張ります」


<7R>
大木雅也選手
大木雅也選手
   吉永和生が抑えてそのまま先行する意外な展開。中団に入った和田健太郎が捲って、番手の大木雅也(写真)が差し切り南関ワンツー。
「北日本が前を取るとは思っていなかったですね。でもうまく和田(健太郎)君が中団を取って捲ってくれました。慌てていくよりは中団と思っていたら、その時に前が駆けていったので良かったです。強かったですよ。4回転で僕は3.69だったので、後ろを確認していたらちょっと間があきましたけど、脚の感じは良かったので。出来たらワンツースリーまで決めたかったです。今回は勝ち上がれなかったし、最近は着が悪かったですけど、この1着がキッカケになって盛り返せれば良いですね」
 中団捲りの和田健太郎は2着。
「あの展開は考えていなかったですよ。でも(青森伸也が)引いてきたから俺にとってはたまらない展開になりました。吉永(和生)も前に出て踏まないだろうから、かぶってしまう前に駆けようと思っていたんですけど、慌てないで行きました。後ろのおかげですね。でも良い位置を回った時の方が、競輪はうまくいかないものなので。一回いけばラインでチャンスあるかなと。余計なところでバックを踏んだりしたので、そんなに余裕は無かったです。展開に恵まれました」


<8R>
手島達矢選手
手島達矢選手
   打鐘で主導権を握った石川雅望に対して、坂本貴史が捲りで反撃もするも、石川マークの手島達矢(写真)が差し切り1着で関東ワンツーが決まる。
「作戦通りに最初から最後までうまくいきましたね。僕はスタートでどの位置でも取れますし。坂本(貴史)君のラインを警戒して、出させずに駆けてしまう作戦。出させてしまうと有坂(直樹)さんの牽制もきついですからね。あとは小林(則之)さんの先行があるのかどうかで。それも叩けば来ないと思っていましたし。それにしても競輪であれだけ作戦通りにいくことなんて無いですよ。頑張ってくれた(石川)雅望のおかげですし、ワンツーは大きいです。僕は余裕がありました。明日も頑張るのでよろしくお願いします」
 坂本貴史マークの有坂直樹は6着。
「後ろから抑えにいって、あとはどのラインも出させないつもりだったんですけどね。ああなったら無理矢理でもいった方が良かったのかな」


<9R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
   9レースから正念場の準決勝戦がスタート。まずは小嶋敬二(写真)が主導権を握り、ハイパワー先行で押し切る強い内容。2着に坂上樹大で一番人気だった石川ワンツーで決着。
「先行しやすいメンバーだったし、相手はSSで僕はS1ですから。後輩のタツ(坂上樹大)がいたので、本当なら前を回って欲しかったんですけど、後ろを固めてくれましたしね。今日は風はなかったですよ。3着は川木(敬大)だと思ったんだけどなあ。今日はタツの『せい』で逃げ切れました(笑)。動きは良かったと思いますよ。青森はやっぱり相性が良いので決勝も頑張ります!」
 小嶋マークの坂上樹大(2着)は「小嶋(敬二)さんがあんなに行ってくれるとは…! 番手で何とかしようと思ったんですけど、強すぎて何もする必要がなかったくらいでした。最後の4コーナーは平原(康多)が来ていたのが分かっていたので、スレスレでしたね。小嶋さんは強すぎるので、付いていったらチャンスがあると思っていました」
 位置取りを制して中団奪取の平原康多が3着。
「最後に踏んだ時は、ラインの3人で決まったと思ったんですけどね。後ろも引き込める、それくらいのスピードはあったんですけど、厳しいタイミングで牽制があって、その煽りで…。僕もギリギリのところをいかないと簡単に捲れる相手でもないですからね。自分だけ決勝に乗ってしまいましたが、次の共同(共同通信社杯秋本番)に繋げるためにも頑張ります」


<10R>
坂本健太郎選手
坂本健太郎選手
   計4車が落車となった10レース。小野俊之が1着入線も失格判定で、逃げた坂本健太郎(写真)が2着入線からの繰り上がりで1着となった。3連単は32万円台の大波乱。
「連日中途半端なレースが続いていたので、先行しようとは思っていました。後ろが小野(俊之)さんだし、どうにか持つかなと。昨日まで中途半端だった分、吹っ切れたのが大きいです。思い切って行った方が良い結果が出るんですね。でも今日は小野さんのおかげでしょう。普通のレースだったら、新田(祐大)にホームでいかれて終わっていますから。改めて小野さんの心強さを感じました。あれだけやってもらったらね…。残念です。(感触は)今日は悪くなかったですね」
 後方におかれるも落車があり、大外踏んでいた関一浩が2着(3着入線で繰り上がり)。
「僕は千切れただけです(苦笑)。器用には行けないし、最後は内に行こうか外にいこうか迷いました。でも内はおっかない気がして、外を踏みました。ずっとどっちかなと考えていたんですけどね。落車があったし、千切れていたんですけど何とか決勝に乗れたのはラッキーでした。記念の決勝は2回目です。前回はS級に上がりたての2期目の豊橋記念で乗ったので、相当昔ですね」
 地元の佐藤康紀が繰り上がり3着で優出を決めるも新田祐大が落車に終わっただけに複雑な心境。
「いつもなら無理矢理でも行くんですけど…。もう小野(俊之)が番手だったから、ひるんでいたところもありましたね…。(優出も)落車しているからね…」
 中団でレースを進めた三宅達也だったが4着で優出を逃す。
「車番的には後ろからかなと。遅めに切って、(坂本)健太郎が切っての流れだと思ったし読みはあたっていましたね。新田(祐大)に突っ張られるだけが嫌でしたけど。でも初日といい今日といいもったいなかったです」


<11R>
成田和也選手
成田和也選手
   最終レースは北日本のS班コンビの力強さが光った。池田勇人を叩いた佐藤友和マークの成田和也(写真)がゴール前差し切って1着。昨日に続く連勝を飾った。
「(佐藤)友和がいったおかげです。流れていたし、かかっているから、後ろから来たとしても3コーナーからだなと思っていました。友和も流すと思っていたし、あとは飛びつかれないようにだけ注意していました。多少、自分で後ろの状況を見て、柏野(智典)がいたので、大きな牽制は出来ないなと。車間も切って誰かが来たら仕事しようとは思っていました。(ワンツーは)良かったです」
 カマした佐藤友和が2着で決勝進出、明日への意気込みを語る。
「勝たないといけないレースですからね。踏み出して、4コーナーを回ったくらいで9割の力で。あれから全開でいくと車間が開いてしまいますからね。池田(勇人)君が詰まるような感じで、カマした方が良いと思いました。今日は池田君が踏んでいないのも分かっていましたし、余裕はあったかな。成田(和也)さんは信頼が出来ますしね。とりあえず関東を潰したので、明日の2段駆けはなくなりました。明日はしっかり優勝を狙うレースをします」
 優秀戦同様に単騎戦だった柏野智典が巧みな攻めで3着。
「たぶん伊藤(大志)君のところが遅れるかなと思っていたし、(佐藤)友和が先行するんじゃないかなというのが自分の中にあったんですよ。あとは持っていったところを、ひょいっと入る感じで。あそこじゃなかったら、しゃくりきれていなかったかも。入った後は、友和があの位置からの先行なら巻き返しはないですし、後は源ちゃん(野田源一)だけだと思っていました。良い選択だったと思います。3着で抜けなかったですけど、思い通りに出来ました」
 連勝だった野田源一(7着)は「力が違いすぎました。いったけど脚が一杯でした」
 池田勇人(9着)は「もうワンテンポ待ってから踏もうと思っていたんですけど、すかさず来てしまいましたね。もう少しでした…。自分の中では2センターからだったんですけど、それでも遅かったですね…」

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