『青森競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:9月5日
 青森輪開設65周年みちのく記念競輪「善知鳥杯争奪戦」は佳境の3日目を迎えた。準決勝3個レースはどれもハイレベルな争いとなり、佐藤友和、平原康多に新田祐大が勝利。12Rで逃げて3着に粘った箱田優樹は地元で嬉しい記念初優出を決めた。最終日の明日は決勝戦、そして9RにはKEIRIN EVOLUTIONも組み込まれ見どころの多い1日となる。
 最終日は仮面ライダードライブショー(11:21~、14:10~)。さらに新日本プロレスの棚橋弘至選手、真壁刀義選手のトークショー(13:15~)など様々なイベントが予定されています。決勝戦にKEIRIN EVOLUTIONと見どころの満載の最終日もぜひ青森競輪場へご来場ください。
<10R>
佐藤友和選手
佐藤友和選手
早坂秀悟選手
早坂秀悟選手
 打鐘から一気にカマした早坂秀悟に村上義弘が2コーナーまくりで襲いかかる。番手の佐藤友和は3コーナーから早めに踏んだが、早坂の末もよく結果は北日本で確定板を独占。佐藤友和(写真)が決勝進出一番乗りを決めた。
 「自分が(早坂を)残せるように走れればよかったけど、そこは成田さんにやってもらったんで。初日はどうしようかと思ったけど、そこからは何とかですね」
 佐藤が番手から出るような形になったが、早坂秀悟(写真)も粘り強かった。成田の援護もあったが、見事に2着に粘り込んだ。
 「いつもだったら諦めるけど、(あっせんがなかった)1カ月分、脚が溜まってるんでしょうね。みんな一度動いて楽じゃないと思ってたし、成田さんが内、外キメてくれたから2着に残れた。ラインとして上手くいったと思います」
 打鐘過ぎに一度は口が空いた成田和也だったが、何とか追いつくと3番手で好アシスト。鎖骨骨折からの復帰戦でいきなり決勝進出を決めた。
 「打鐘過ぎはタイミングが上手くいかなかった。そのあとは追っかけただけ。終始追っかけてる感じでしたけど、(4コーナーで内、外をしのいだのは)たまたまですね。必死に踏んで諦めなくてよかった」
 大外を強襲した杉森輝大だったが4着まで。惜しくも決勝進出を逃した。
 「先に誰かが斬ってくれる展開ならよかったけど、早坂のカマシ頃になってしまいましたね。思ったより伸びたけど、焦ってしまってました」

<11R>
平原康多選手
平原康多選手
牛山貴広選手
牛山貴広選手
 平原康多(写真)が俊敏に好位を確保すると、2コーナーから仕掛けて別線を一蹴。牛山貴広、芦澤大輔も何とか続いて関東で上位独占した。
 「自分で動いてレースを作れた。最終ホームで有賀(高士)さんにいいブロックをもらって苦しかった。まくり追い込みでもよかったけど、それでは青森に来た意味がないので。(怪我からの復帰戦で)ここまで結果を残せると思わなかったけど、今日が一番自信になりますね。結果的にラインでワンツースリーが決まってよかった」
 牛山貴広(写真)は「番手の仕事に何とか対応できた。最後は全力で踏んで行ったけど、抜けなかった。平原君が強かった」と頼れる目標を賞賛した。
 芦澤大輔は「離れてしまったのは自分のミス。落車する危険性もあったので…」と4コーナーで前との連結を外してしまったが、「最後はたまたま伸びた。ただ、脚の感触は問題ない」と仕上がりはよさそう。

<12R>
新田祐大選手
新田祐大選手
箱田優樹選手
箱田優樹選手
 赤板で郡司浩平が斬った上を打鐘から箱田優樹が一気に叩く。八谷誠賢の巻き返しを番手の新田祐大がブロック。さらに黒田淳のまくりをけん制した際に接触した黒田が落車するアクシデントはあったが、審議の結果はセーフ。箱田の番手から抜け出した新田祐大(写真)がレースを制した。
 「箱田がしっかり自分らしい競走をしてくれた。ダメだったら(番手から出ることも)しょうがないと思ったけど、箱田がいいレースをしてくれました。落車がなく、ラインでワンツースリーが決まればいいけど、なかなか。内藤さんを連れて行けなかったのが心残りだけど、これをまた次の糧にしたい」
 落車を避けて内に切り込んだ神山雄一郎も審議の対象になったが、こちらもセーフ。2着で決勝進出を決めた。
 「今日はただ恵まれただけ。セッティングは昨日のほうがよかったかもしれないけど、感覚は来てるんでもうちょっとですね。決勝はどんなレースになっても、平原(康多)に一生懸命ついて行くだけです」
 初めての記念準決勝で風を切った箱田優樹(写真)は3着に粘る。嬉しい記念初優出を地元、青森で決めた。
 「嬉しいですね。落ち着いて、しっかり持つ位置から踏み上げられました。八谷さんが来たのも見えたし、郡司が4番手にいるのも見えてた。冷静に走れたと思います。残ってるので、(状態が)悪いとは言えないですね」
 上手く4番手を確保した郡司浩平だったが落車もあって出し切れず終わってしまった。
 「位置だけは取らないとと思ってました。余裕はあったけど、もうちょっと出し切るとか…、技術を覚えていかないとと思います」

<最終日・9R KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)>
渡邉一成選手
渡邉一成選手
小川勇介選手
小川勇介選手
 最終日9RにはKEIRIN EVOLUTIONが開催される。ここはナショナルチームでも活躍する渡邉一成(写真)が抜けた存在。国際大会を規範とした競技規則で行われるレースで負ける訳にはいかない。
 「戦い方とかはないですね。取れた位置から積極的に。誘導が退避して残り1周半、短い距離のなかで仕掛けるとこでしっかり仕掛けたい。直前までみっちり練習はやってました。競輪と違って、ルール内で走ってもらえるならチャンスはあると思う。しっかり出し切れるようにレースを進めたいです」
 小川勇介(写真)の機動力が渡邉に次ぐ存在となる。
 「カーボンフレームに乗るのは地区プロとかぐらい。でも大丈夫です。地区プロは3年連続チームスプリントで優勝してるんで。体調は普通です。獲りにいきますよ。勝てるように走る? もちろんです」
 競輪ではやや精彩を欠いている田中晴基だが、長らく競技では活躍していた。普段とは違う形態のレースで停滞ムードを打ち破れるか。
 「(渡邉の名前を見て)一人だけパーキンスがいるみたいですね。カーボンフレームは直前に1回だけ乗ったけど、軽いなって感じで嫌な感じはしない。松戸でエボリューションを走った中村(浩士)さんに『前々にいないと話にならない』と言われたんで、後手を踏まないように。後ろになりそうなら仕掛けていきたい。練習はできたんで前回よりはいいと思います」
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