『いわき平競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 2日目編
配信日:8月26日
開催2日目を迎えたいわき平競輪開設57周年記念『いわき金杯争奪戦』(G3)は、11レースの優秀戦『いわき海竜賞』をメインに二次予選が行われ、準決勝の椅子を巡る激闘が繰り広げられた。
3日目のファンサービスは特設ステージにて工藤元司郎氏によるレース展望予想が行われます。
4日間通して行われるサービスは開門時に2500名様に配られる抽選券にて250名様に1000円分車券購入券が当たります。カーニバルプラザではウォータープールでボート遊び、屋台コーナーではたこ焼き、やきそば、から揚げなどが200円均一で販売されます。
トップレーサーによる白熱の攻防を是非、ナマでご堪能ください。
<5R>
準決勝を巡る戦いは5レースから。初日は後続を千切った
及川裕奨
がまくりを決めて2連勝。
「連日良い感じで踏めてますね。中団に入ってから、吉田(勇人)さんが内をしゃくることはないかなと。吉田さんが行って、切り替えるのは少し遅れたけど、踏み込んでからは良かったと思う。準決Aは2回目か3回目ですね」
2着キープの
野木義規
は及川以上に苦しそうな表情。流れる汗を拭いながらレースを振り返る。
「さすが、及川(裕奨)君のダッシュは世界レベルですね。踏み遅れて千切れかけましたよ。やっと追い付いたけど、車を外して風を受けたくなかった」
<6R>
四宮哲郎選手
6レースは連日展開に恵まれてる
四宮哲郎(写真)
がチャンスを逃さずゴール前で抜け出して、これまた連勝を決めた。ウォーミングアップ中の村上義弘にも冷やかされて苦笑い。
「一生分のツキを使ってるのかも。ほんとに前が頑張ってくれるおかげですね。でも、チャンスで勝ててるのはやっぱり嬉しいですよ。準決で村上(義弘)の後ろを回れたら、一生の思い出作りになるんですがね(笑)」
写真判定の末、2着となった
三住博昭
は中団キープから早めに踏み込んだ。
「先手ラインには乗ったけど、後ろが中山(健)君だし、だまってたらかぶっちゃうでしょう。牽制して波を作った時に、車間が空いたのも丁度良かった。つめる勢いで踏み込めたからね」
3着で準決Cは決めた
中村美千隆
だが、表情はイマイチ冴えない。
「あのレースだと1、2着勝負が出来ないとダメでしょう。自分のペースだったし、もう少し粘れないとね。最終バックで踏み直した時にちょっと違和感があったのが影響してるのかな」
人気の
中山健
は三住博昭の牽制もあり、仕掛けるタイミングが掴めないまま、大敗し、ガックリと肩を落とす。
「打鐘で突っ張るつもりもあったんだが…。つまらないレースをしてしまった…」
<7R>
金澤竜二選手
7レースは新鋭・
金澤
竜二(写真)
が期待に応えて、力強い逃げ切りで連勝を果たし、準決Aへ。同県の大先輩と同じ土俵に立った。
「後ろが競りだったけど、モニターで確かめながら駆けられた。でも余裕が無くて、バックの追い風を感じられなかったですよ(笑)。同地区の先輩がいなかった分、気楽に走れるはずなんですが…。準決はさすがに緊張しまくりでしょうね」
2着には四角までどん尻にいた
筒井敦史
が怒涛の追い込みで突っ込んできた。
「あきらめずに踏んだのが良かったんですかね。滝山(実)君に乗って突っ込んだ感じ。ギヤを1枚上げてたのも正解でした」
<8R>
飯田辰哉選手
8レースは池崎太郎の奇襲とも言えるカマシ先行でレースが乱れた。その番手にはまり込んだ
矢口啓一郎
は、強引に番手まくりを打つもゴール前は末脚を欠いて3着。それでも準決Aは確定させた。
「池崎さんのカマシは作戦ではないし、気持ちに余裕が無かったですね。もう少し余裕を持って引き付けて出るようなレースに持っていければいいんだけど…。池崎さんに悪い事をしてしまいました」
ゴール前で伸び切ったのは
飯田辰哉(写真)
と中村浩士の千葉コンビ。
「小松(剛之)君が頑張ってくれたおかげ。彼が仕掛けたところでコースを探して突っ込んだ。あの展開では中を行くしかないでしょう」
<9R>
齋藤登志信選手
9レースは北日本勢が先制を決めると、番手の
斎藤登志信(写真)
がキッチリ抜け出して、準決Aへの切符を手に入れる。若手の頑張りを称えながらのコメントとなった。
「金成(和幸)君の気合がこういう形になったんでしょうね。出切って一旦流してたが、バックではまたケツを上げて踏み直してました。ゴール前で内に金古(将人)さんが見えたので、ワンツーかと思ったら、外に4番(三ツ石康洋)、1番(村本大輔)が来てたんだね」
果敢にカマシ先行を打った
金成和幸
はゴール前の接戦を凌いで3着。どうにか準決Aの権利を手に入れた。
「ギヤを上げてたし、カマシは作戦通り。バックでも踏み直せたし、何とか3着には入れて準決Aだし、ホッとしてます。でも、準決では一番前で自力の組み合わせは勘弁してほしいのが本音(笑)」
好位を回りながら伸び切れなかった
金古将人
は着順を確認しながら悔しそうな表情を浮かべる。
「4着じゃない?、5着かぁ…。今日の展開なら登志信(斎藤)の外を踏まなきゃダメだよね。三番手は難しいなぁ、勉強しなくちゃ(笑)」
2着強襲の
三ツ石康洋
は持ち味を発揮できずに、言葉少なに検車場を後にした。
「今日は展開だけで、力を出し切るレースじゃなかったですから…」
<10R>
村上義弘選手
10レースは出入りの激しい競走で、波乱ムードだったが、最終的には
村上義弘(写真)
がまくって決着。ダントツの一番人気に応えた。
「レース内容には満足できませんね。疲れがあるのか身体にキレがない。その分新車の感じがいいので、プラスマイナスゼロの感じ(笑)。菊地(圭尚)君を突っ張るつもりだったが、肩が引っ掛かって遅れてしまった。後はもう必死に踏んだだけ」
2着キープの
金田健一郎
は息も絶え絶えでフラフラな状態。
「あれだけ、タテ、ヨコに踏まれたらキツイなんてもんじゃないよ。もう付いていけないかと思った(笑)。何とかワンツーでホッとしたよ」
<11R>
小橋正義選手
最終11レースは地元軍対荒井崇博が激突。強引に仕掛けた山崎芳仁と荒井で打鐘から壮絶なモガキ合いとなり、最終四角まで死闘が繰り広げられた。引き揚げてきたばかりの
荒井崇博
は息をはずませながらレースを説明。
「突っ張るつもりだったが、飯野(祐太)君に出られてしまった。でも山崎(芳仁)君が離れ気味だったので、ドカシて仕掛けました。踏み合いに負けてはいないと思うけど、やっぱり大ギヤは違うのかな」
一方の
山崎芳仁
は最終的には荒井に踏み勝って3着に粘った。
「さすがに1周半の踏みっぱなしはキツイですよ。荒井(崇博)さんがイン粘りなら、押さえ込んでおけばいいから楽に戦えたと思うが、出て行っちゃったし、踏み合うしかなかった」
叩き合いをまくったのは
神山雄一郎
。久しぶりのタテ攻撃だけに、苦しそうにレースを振り返る。
「あの展開になったら行くしかないよね。でも、まくり切ったところで一杯でしたよ…。自力はたまに出すとキツイもんです」
各選手が脚を使って一杯の中、ゴール前で突き抜けたのはいぶし銀の脚を披露した
小橋正義(写真)
。表彰式では大きな声援に応える。
「今日は展開ですね。神山(雄一郎)君が仕掛けてくれての事ですから。でも欠場明け2戦目ですが、感触を取り戻しつつありますね。新バンクの一発目は悪かったけど、その後は良い結果を出せてる。声援も多いし、準決勝も頑張るだけ」
北日本の参謀役だった
佐藤慎太郎
は、思わぬ踏み合いでレースが乱れ、苦笑いを浮かべながらのクールダウン。
「飯野(祐太)も荒井(崇博)君が引いてくれると思ってたんだろうね。もっとスパッと押さえちゃえば良かったと思う。山崎(芳仁)もダッシュないから口が開いてたし、やられちゃったね」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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