『いわき平競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:3月19日


 3月20日から、いわき平競輪場で開設58周年記念「いわき金杯争奪戦」が開催される。伏見俊昭、山崎芳仁、岡部芳幸ら地元の看板選手に加え、ダービー覇者の武田豊樹、神山雄一郎、平原康多らのSS選手たちがそろい、4日間熱戦を繰り広げる。
 なお今回は、バックスタンドのオープンを記念して様々なイベントをご用意しています。明日は先着500名様に競輪ストラップや、スクラッチを配布し抽選でオリジナルエコバックをプレゼント。他にも選手会主催のオークションやトークショー、競輪を体験できるシュミレーションゲーム「ゴールドスプリント大会」を実施します。イベント盛り沢山の本場へぜひお越しください。


<1R>
安東英博選手
安東英博選手
   1レースの佐野梅一は毎年、花粉症でこの時期はきついと話している。ただし、今年はさほど影響が無いようだ。
 「成績も大きく崩れているわけでもないし、練習も何の問題も無くこなせている。今年はそういう意味では充実していますね」
 安東英博(写真)は今期が初のS級戦。「ようやくS級のスピードに慣れてきた」と話す。
 「まだまだですけど、昇級当初に比べればレースが見えるようになってきた。今回、どこまでやれるか分からないけど、先行だけにとらわれずに何でもやってみるつもりです」


<2R>
 2レースの小岩大介は点数上位だけに、ここは人気を集めること必至だ。
 「前回の四日市からすぐだったし、まともに練習ができたのは一日だけ。疲れはさすがにありますね。今回から新フレームを使いますが、手応えは乗ってみてからでないとわかりませんね」


<3R>
 3レースの丸山貴秀は2月にあっせんが止まったが、そこで充実した練習ができたようだ。
 「時間だけはたっぷりありましたから、冬季移動先の取手でやってました。内容も濃かったですね。明日は小橋(明紀)さんに任された以上は総力戦で何でもやるつもり」
 廣田樹里は昇級後は大敗が続く。立て直す術はあるのか。
 「今は何をやっても噛み合いませんね。どこがどう悪いって事は無いんだけど結果に出ない。焦っているつもりもないけど、見えない部分で焦りがあるのかも」


<4R>
 4レースからは中部コンビをピックアップ。辻力は「大江(美行)が頑張ってくれるわけだし任せます。ここ(いわき平)はあまり走っている印象が無いですね。自分が前でやるなら別だけど、明日の場合はバンクのイメージとかをあまり意識してもね」と大江に全幅の信頼を寄せている。
 大江美行は「平は先行型が持たないというけど、自分としては走り易いイメージがありますね。前回から一週間以上空いたので練習はしっかりできた。今回はやれると思う。でも、行けるところから自力で仕掛ける感じです」。


<5R>
 5レースからは森田達也と十文字菊雄の地元タッグを取り上げる。
 「何人も若い機動型がいるなか、せっかく呼んでもらえたわけだし地元で見せ場を作りたい。前回の川崎も悪くなかったし、気持ちをキープしたまま本番に臨めそう。明日は何としてもラインで決めます」
 十文字菊雄も「いつも通りの練習と調整でここまで来たけど、やっぱり地元記念はどこよりも違いますよ。前回の別府でも久々に決勝に乗れたし、今の流れを大事にしたい」と好気合だ。


<6R>
高谷敏史選手
高谷敏史選手
   6レースからは選抜戦。高谷敏史(写真)はここ最近、今ひとつ物足りない近況だ。
 「冬場は仙台に移動していたけど、今はもう戻りました。ばたばたしていたりして練習量がこのところ足りない気がする。それでも、地元地区だし、(佐藤)朋也さんが付いてくれる以上は頑張りたいです」
 佐藤朋也は高谷敏史の番手から勝機をうかがう。
 「前々回の奈良記念あたりから徐々に成績が上向くかなって思っていたんですけど、散々でしたね。だけど前回の川崎でまとめられたし、戻ってきていると思う。明日は予想外の番組でしたね。自分が前でとも思ったけど、せっかく高谷がいるわけだし任せたい。ギアも考えなければいけませんね」
 三ッ石康洋は「本調子ではない」とぼやいている。
 「現状では今の成績を保つので一杯。前回、別府で決勝に乗ったけど、決して楽じゃなかった。でもいつも1着を取るくらいの気持ちじゃないとダメ。特に記念じゃ尚更でしょう」


<7R>
和田圭選手
和田圭選手
   7レースの和田圭(写真)は前回の川崎Sを112着と好走した。
 「前回から中3日だけど、今日の朝も練習してきましたよ。調子は引き続き良いと思います。無理な先行はないけど、行けるところからしっかりと仕掛けたい」
 須賀和彦は「和田君とやり合うのは避けたいけど、あっちも引かないでしょうね。でも自分も簡単には引きたくないし、明日は色々と作戦を練って走ります」と和田を警戒している。


<8R>
小野大介選手
小野大介選手
   8レースの小野大介(写真)は三場所連続して優参しており、調子は上向きだ。
 「頑張れば選抜に乗れると思い、2月の琵琶湖あたりからより一層気合を入れて走りました。おかげで結果にも現れたし、良い事ずくめですね。明日は乾(準一)さんが一緒だけど、前回の向日町で対戦しているんです。結果的に自分が1着を獲れたけど、かなり強引に踏まれてしまいキツかった。出来れば対戦したくなかったんですけどね(苦笑)」
 榊枝輝文が小野をがっちりと援護する。
 「小野とは初めての連係ですけど、練習や実戦を見ていても強いし、全てを任せます。良い目標を付けてもらえたし何とか期待に応えたい」
 乾準一は“いつも通り”の競走に徹する構え。
 「一時に比べれば調子は大分良くなりましたね。花粉症がひどいけど、前回の向日町に比べれば今回は楽ですね。平は初めて。先行がもたないと言うけど、自分は333バンク以外は好きなので、明日も思い切っていくだけ。後の渡邊(泰夫)さんも調子が良さそうなので、援護を期待してます」


<9R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   9レースからは特選競走。ダービー王者の武田豊樹(写真)は、検車場に着くなり大勢の記者団に囲まれたが、いつも通り淡々とした受け答えに終始。
 「前回のダービーは特選、二次予選とあまり感じが良くなかったけど、状態が良かったんで優勝を意識してしまい、逆に身体が緊張していた。ダービーのあとは挨拶回りなどがあったけど、そのあとは実家に帰って練習してきました。これからはGPに仲間をいかに多く乗せるか。走り方も変わってくることもあるかと思うけど、そういう中でもしっかりと自分のレースをすることが大事。今回もしっかりと頑張りたい」
 一方、神山雄一郎は「武田がタイトルを獲ったことで、ひと回りもふた回りも変わるだろうね。俺はそのたびに付いていかなきゃね」と“盟友”に刺激を受けている様子だ。
 三宅達也は2月奈良記念を制覇。ダービーでは今一息だったが、3442着と手堅くまとめていた。
 「ダービーでは結果が出なかったし、奈良の優勝がマグレだと思われないようにしないと。そういう意味では今回が大事ですね。メンバーには事欠かないし、力を発揮したい」
 菊地圭尚は冬季移動先が当所と、ここは“準地元”と言って良い。しかし「ここは直線が長いのが嫌なんですよ。それをカバーするだけの脚が俺にあればいいんですけどね…」と、不安な一面を見せた。それでも「ダービーでは何にも出来なかったし、その分まで巻き返したい」と語気を強めた。


<10R>
平原康多選手
平原康多選手
   10レースの伏見俊昭は、平原康多を目標に得た。 
 「平原君とは岸和田でも連係したし、何の問題も無い。5日間合宿に行ってここに向けて備えてきました。身体の動きも良いし、丁度いい仕上がりですね」
 一方、平原康多(写真)は不安を口にする。
 「ダービーの初日に、自信を取り戻す最高のレースができたのに、落車したりして自ら流れをフイにしてしまった。今年は何をやっても悪い方向に行きますね。今回は左肩も痛いし本当は欠場しようか迷ったけど、(次の)共同通信社杯まで日程が空くし、走っておきたかった。状態がどうかは一走してみないとわかりませんね」
 三番手を固めるのは内藤宣彦。昨日、追加を受けてやって来た。 「本当は断ろうと思ったけど、地元地区だしね。腰の状態が微妙だけど、三番手だしそこからチャンスがあれば…」
 平原に挑む坂本健太郎は「最近まで風邪を引いていて、病み上がりなんです」と調整不足を口にするが、あらゆる作戦を練っているようだ。 
 「逃がしても、ゴチャつかない限りはまくれないし、逃げてもキツイですよね。強い相手に何をすればいいのか…。何とかして抵抗しないと」
 藤田大輔は「1月にあっせんが止まった時に2回ほど合宿に行ってきました。根詰めた練習ができたし、今はその時の貯金が残っています。いい状態で記念を迎えられてホッとしてます。記念の特選スタートも初めてだし、思い切り良いレースがしたい」と気合が入っている。


<11R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
   11レースには山崎芳仁が登場する。前回のダービーでは久しぶりにGI優参を逃したが、調子事体には何ら不安は無さそうだ。
 「ダービーでは風邪を引いていたし、仕方が無い部分はありました。終わってからはいつも通りの練習で、3勤1休のペースでやってきました。地元戦は久々だけど、前回はFI戦で負けてしまった(苦笑)。やっぱり地元を走るのは緊張しますよ」
 岡部芳幸はダービーの準決勝で落車。状態が気になるところ。
 「幸い擦過傷程度でしたし、身体には何ら問題はありません。ただフレームを壊してしまったのが痛かった。馴染んでいたものだったからね。明日は山崎の番手ですし、責任ある走りをしなければいけませんね」 
 稲垣裕之(写真)は前回ダービーでは精彩を欠いていた。
 「奈良記念、岸和田ダービーと仕上げて来たつもりだったんですけど、やはり地元地区のプレッシャーに押されてしまったのかもしれません。消化不良だったから悔いも残っているし、今回は巻き返して帰りたい」
 桐山敬太郎は「同期の山崎さんのところで1泊2日の合宿をしてきました。ギアのことも教わったし、良い練習ができました」と準備万端な様子だ。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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