『いわき市復興競輪「がんばっぺいわき」(GIII)レポート』 3日目編

配信日:1月23日
 本日(23日)、福島県・いわき平競輪場で、いわき市復興競輪「がんばっぺいわき」いわき金杯争奪戦(GIII)3日目が開催されました。準決勝戦は武田豊樹選手がまさかの敗退と波乱もありましたが、激戦を勝ち抜いたファイナリスト9選手が出揃いました。地元のS班・伏見俊昭選手、成田和也選手は決勝に駒を進めており、地元ファンの期待に応えられるか、明日の決勝は見逃せない一戦になりそうです。指定練習の公開(8時30分から)もありますので、ぜひお早くのご来場をお持ちしています。
 最終日のイベント・ファンサービス情報です。先着1000名様にはオリジナルの使い捨てカイロをプレゼント。また阿部道氏、及び工藤元司郎氏(後半3R)によるレース展望予想会は予想会終了後にジャンケン大会(1~8R)もございます。6R発売中にはサイクルコロシアムにおいて、決勝戦出場選手の選手紹介があります。初心者ガイダンスコーナーに加え、フードコートでは購入していただいたお客様から抽選で100名様に車券購入券のプレゼントもあります。特別観覧席入場者には、3日目に引き続き被災地3県の復興を込めた「希望のかけ箸」を全員にプレゼント。明日もいわき平競輪にご期待下さい。
レース展望・予想会の様子
レース展望・予想会の様子
<1R>
近藤隆司選手
近藤隆司選手

 3日目は先行した近藤隆司(写真)がそのまま押し切って1着でスタート。今開催初めて、逃げでの1着となった。
「高谷(雅彦)さんが前を取ったら、中団を取ろうと思っていました。抑え先行ではきついと思ったし、中団を取れたのが大きかったですね。風はけっこう強かったです。最終ホームで高谷さんが来たのが見えたので、9割くらいで踏んだ感じ。そのあとは番手に誰か来たのが見えたんですけど、馬場(喜泰)さんだと思っていて、高谷さんだとは思わなかったですね。ギアを下げても重い感じはしたんですけど、下げたのは良かったと思います」

 縦横無尽に攻めた高谷雅彦だったが近藤を捕えきれず2着。
「う~ん、あれを差せないようではダメですね。抜きにいったのに抜けませんでした。横山(邦彦)さんが遅れていたから、やるしかないと思っていたんですけど。地べたに乗っていないから、何かが違うのか…。でもそれは言い訳になるし、雪解けするまでは練習をもっと考えないといけないかも」


<2R>
佐藤愼太郎選手
佐藤愼太郎選手

 カマした守澤太志の番手から佐藤愼太郎(写真)が差し脚を伸ばして安堵の1着。
「守澤(太志)のおかげですね。カマシが得意なので、前受けで、あとは好きに走ってもらいました。カマせる展開になったし、出切って展開も良かったですね。(守澤とは)相性が良いし、ワンツーが決まって良かったです。余裕もありました。感触はすごく良いので1着取れて良かったし、もう一回明日頑張ります」

 3日目からの補充出走の守澤太志はカマして2着入線。
「今日は風も強かったし、重そうだったので、カマシでいきました。それに積極的に駆ける相手もいなかったですしね。全部向かい風で重かったですけど、(ワンツーは)良かったです。また明日頑張ります」


<3R>
古田義明選手
古田義明選手

 前受けの岡崎景介がそのまま主導権を握る流れで、絶好となった古田義明(写真)が1着。
「今日は捲りだと思っていたんですけどね。予想外の展開になりましたし、頑張ってくれました。(岡崎と)決めたかったけど、佐々木(雄一)君も来ていたので喰われてしまうと思って。今日は恵まれましたね。ちょっとオーバーワークだったのか初日は重たかったですけど、やっといつもの感じに戻ったと思います」

 人気となっていた佐々木雄一は3番手外並走から差し脚を伸ばすも2着。
「一回切ったら面白かったかもしれなかったですね。でも切らせてももらえなかったし、あそこまでいったら無理やり切ってもと思って。(古川貴之と並走になったが)出口で決めようと思ったのに、自力選手で脚があるから戻ってきましたね。最後は一杯で、ギリギリでした。難しかったし、弱かったです」


<4R>
荒木伸哉選手
荒木伸哉選手

 ここから選抜戦。大谷靖茂を一度突っ張った荒木伸哉(写真)。再度、大谷が仕掛けると、今度は番手に飛びついて番手に入り連勝を決めた。
「相手は4車だし、引いて関(一浩)さんのところで粘っても仕方がないですから。前を本当なら取りたく無かったけど、前を取って一度踏んでからと思っていました。何も出来ないときついですから。後ろがどうなっているかは分からなかったけど、自分に余裕はありましたよ。初日に失敗した分も、勝たないといけない思っていたし、ラインで決めることだけ考えていました。ここで気持ちを切らしたら、せっかく今までやってきたことがダメになりますし。明日、もう一回頑張ります」

 荒木マークの松永晃典が2着で静岡ワンツーが決まる。
「突っ張るのかどうするのか、どっち!?と思っていましたよ。あれは作戦にはなかったですよ。読めなかったです。でも突っ張って、3番(関一浩)の捲り頃になっちゃうかなと思ったけど、大谷君は4車だしすぐに仕掛けてきましたね。初日に迷惑をかけたけど、特選に進めたので、何とか挽回は出来たと思います。(ワンツーは)良かったです」


<5R>
大久保直也選手
大久保直也選手

 倉野隆太郎が最終的に先行態勢に入るも、西郷剛が単騎捲りを敢行。その西郷を追う形で大久保直也(写真)がゴール前で捕えて久々の1勝。
「良かったですよ~ラッキーです。小橋(秀幸)君は同期だし、前を取った時点で粘るのかなというのは思っていました。僕はラスト1周しか仕掛けられないし、倉野(隆太郎)君も駆けていたし、西郷(剛)さんも先にいってしまうし(笑)。大竹(慎吾)さんが来て苦しかったけど、展開が良かったですね。1着は本当に久しぶり、3カ月くらいなかったですから。頑張りました」

 自力で捲った西郷剛が2着入線。
「良かったです。3番手取ったら、追い上げようとしたんですけど大竹(慎吾)さんが来たから止めて、いくしかないと思いました。2コーナーで並んだらと思っていましたけど、倉野(隆太郎)君も地脚ですからね。何とかいけて良かったですけど、フォームが落ち着かなかったです。4コーナーからのフォームを3コーナーでしていましたから(笑)。直線は長いし残れるイメージは無かったんですけど、あとは体重を活かしていきました。また明日、頑張りますよ」


<6R>
友定祐己選手
友定祐己選手

 抜け出した新田康仁を友定祐己(写真)が差し切って今シリーズ2勝目。
「とりあえず良かったです。小岩(大介)がもう少し早く切ってくれたら、順番的に僕の出番だと思っていたんですけどね。流すと思っていたら、森内(章之)さんが飛ばされたので、ヤバイと思いました。でも小岩君がいってくれたのはラッキーでしたよ。前見ながらだし、森内さんが飛ばされるのを見てからだからきつかったです。ちょっと初日から末がきついですね。もっとスッと出ても良いんですけど」

 新田康仁はカマしてきた小岩大介の番手を奪取し、抜け出して2着入線。
「作戦は普通にカマして1周先行のパターンでしたけど、もうワンテンポ遅らせても良かったかな。踏んだけど、小岩(大介)に横に並ばれたし、森内(章之)さんの口が開いていたので、申し訳ないですけど入りました」


<7R>
鈴木謙太郎選手
鈴木謙太郎選手

 抑え先行でしっかりと逃げ切った鈴木謙太郎(写真)は「やっとという感じですね。2分戦みたいな感じだったのも良かったと思います。これが3分戦だったら、どうなっていたか。今日は切っていかれたらいかれたでと思っていましたけど、流れの中でペースで駆けられました。抑えて先行して逃げ切れたので、気持ちも少しスッキリしましたね」

 鈴木マークの岡光良は懸命にゴール前詰め寄るも2着。
「抜きたかったですね。でも踏み直されましたし、あんなペースで駆けていて楽そうでしたよ。付いていった感じも楽でした。ペースだったし、もっと前反(祐一郎)さんの追い上げも来るのかなと思ったら、3番手までで止まっていましたし。セッティングをいじったのも、ちょっと楽になりましたね。でも2連続で落車しているから、競りとかになったらまだ分からないですけど。(特別優秀は)良かったです、感謝ですね」


<8R>
才迫勇馬選手
才迫勇馬選手

 二次予選の鬱憤を晴らすかのように才迫勇馬(写真)が快速先行。山口富生の差しも凌いで逃げ切った。
「(逃げ切りは)たまたまですね。昨日は迷惑をかけてしまったので、今日はと思っていました。ちょっとスピードに乗るのが遅かったですけど、結果が良かったですね。意外に逃げ切れましたし、体の具合も良いのか、71のギアも苦じゃなかったです。明日も頑張ります」

 才迫マークの山口富生が2着入線。
「強かったね。今開催が初めての連係で地脚かなと思って付いていたんですけど、ホームでパンと踏んだときが良かったですよ。昨日のレースの、先行出来なくてスピードがどうなのかと思ったけど、あけたら一杯になりましたね。抜かないといけなかったし、中部の後ろにも申し分けないです。(才迫は)最後も引き直ししてましたし、強かったです」


<9R>
三宅達也選手
三宅達也選手
成田和也選手
成田和也選手

 単騎捲りで三宅達也(写真)が決めた。好スピードで前団を一飲み、調子の良さをうかがわせる。
「長島(大介)君がいくだろうなと思って4番手にいました。出ていって流したから、モガキあいになるのかなと思ったし、展開も良かったですね。僕も良いタイミングで仕掛けられたと思います。鈴木(誠)さんが浮かされて、戻ってきたのが怖かったですけど。ギアを下げたのも正解でした。単騎だったので、気楽に警戒されなかったのも良かったですね。しっかり踏み込めたし、良いと思います」

 菅田壱道マークの成田和也(写真)は三宅の捲りを追うも2着まで。
「6番(長島大介)がどれだけ踏むかなという感じでしたけど、菅田(壱道)はいいところでいったと思います。でも三宅(達也)さんがすごいスピードで来て、1車だけだし、それで切り替えさせてもらいました。脚の感じは悪くないと思います。また明日、頑張ります」

 長島大介マークの山口貴弘は北の3番手に飛びついて3着。
「(長島)大介が先行してくれたおかげですね。8着にはなってしまったけど、初の記念準決勝で良い経験になったとは思います。あれを合せきれれば、後ろも仕事できるようになりますしね。4コーナーで見えていたけど、ちょっと(菅田の)スピードが違かったので、止められなくて。でも余裕はありましたよ。ここ最近は決勝に乗れているし、優出は最低限の目標でしたし、感じも悪くないと思います」

 仕掛けを逸した中村一将(6着)は「ジャンからペースが一気に上がりましたね。間もあきすぎました。下を走っていたから、そこから行く感じだったし、連日甘いですね…」

 主導権を握った菅田壱道(7着)は「もっと長島(大介)君がやってくるのかと思っていましたよ。そこが意外でしたが、今日は先行争いまでしようと思っていたので、こちらとしては良かったですね。踏んだ感じも良かったし、自分のやれることはやりました。三宅(達也)さんが仕上がっていましたね…。成田(和也)さんが決勝に乗れたことは良かったです。自分もバランスと良い練習をすればもっと感触は良くなるという手応えは掴めました」

 初の記念準決勝、菅田壱道に叩かれた長島大介(8着)は「スピードが違いましたね。展開も早かったです。あそこで合せられれば、良かったんですけど。次、また頑張ります」


<10R>
川村晃司選手
川村晃司選手
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手

 坂本貴史が主導権を握る中、中団を奪取した川村晃司(写真)が先捲りで1着。
「今日は中団を取るしかないと思っていました。うまいこといけたと思いますね。あとは武田(豊樹)さんよりも早く仕掛けないといけないので、そこだけでした。感触はあまり良くはないけど、展開が今日は良かったですね。明日も頑張ります」

 武田豊樹マークの神山雄一郎(写真)が直線でコースを突いて2着に突っ込む。
「1番が牽制したことで、僕のコースが出来ましたね。今日は雨もあって滑りやすかったし、昨日の車輪が飛んだこともあったから武田も思い切り踏めなかったのかな。いつもならホーム過ぎにカマしていく感じですからね。僕の調子は問題ないですよ」

 ギアを上げていた坂本貴史は今日も積極策を見せる。川村には捲られたものの、3着に逃げ粘って記念優出を決めた。
「恵まれましたね。今日はうしろのおかげです。77から92にギアを上げたのも良かったです。前よりは調子は良いですね。記念決勝は初めてです」。最終レース後、メンバーが決まると「明日も先行で頑張ります」

 坂本貴史をマークした藤田和彦は牽制するものの、6着に終わる。
「やるだけやったんですけどね。牽制するので一杯になってしまいました。脚があれば川村(晃司)に切り替えて、林(雄一)と決めることも出来たかもしれないけど、脚が伴わなかったです。自分の仕事はしたけど、林には悪かったですね」

 関東3番手の藤原憲征は5着。
「あの展開では…。前はギアがかかっているし、中をいったんですけど、もう脚に来ていましたね。ハンドルも絞っていたので、きつかったです」


<11R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
山田英明選手
山田英明選手

 優秀戦同様に永澤剛が先行、番手有利に伏見俊昭(写真)が差し脚を伸ばし連勝ゴール。
「良い形にはなったんですけど、出来ればラインで決めたかったですね。武井(大介)が内に来たのが痛かったですね。(永澤も)あのスピードなら来られないと思ったし、あとは山田君がどこからくるか。山田(英明)君も見えていたので、ギリギリまで待ったんですけどね。明日頑張ります。北ラインで決めたいですね」

 小埜正義マークの武井大介が内コースを突いて鋭伸び、2着に入線。
「オールスターの4日目もあそこにいって、そのときは失格したんですけど、伸びるコースだというのは分かっていました。うまく避けて入っていきました。来る前の練習も感じが良かったし、3日間自信を持って走れています」

 3着には山田英明(写真)が入線、記念初優出を決めた。
「きつかったです。ホームではまだ整っていなかったです。伏見(俊昭)さんが車間をあけているのも分かっていたんですけど、捲りにいったら合わされて終わるパターンだったし、バックでようやく整った感じでした。2回詰まってから、2回目で踏みました。内容は情けないですけど、記念は初優出です。良い着取れるように、楽しみたいと思います」

 4着で惜しくも優出逃した小松剛之は「惜しかったです、としか言いようがないですね。山田君が踏んで来たので、外に合わせて踏んだんですけど、内も見えてなかったです。内外に来てましたけど、もったいなかったです。反省点がありますね。気持ちを切り替えて、また明日も頑張ります」

 先行の永澤剛(8着)は「緊張しました。焦ってしまったし、もう脚が一杯でした」
 大敗を喫した小埜正義(9着)は「作戦ミスですね。ジャンで叩けなかったのが全てですし、それ以上でもそれ以下でもないです。あそこが自分の弱さでした」

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