それまでは順調に白星を積み重ねていた城幸弘だったが、昨年9月の高松F1の落車から歯車は狂ったまま。厳しい表情で口を開く。 「体のバランスがおかしくなってしまっている。左の方に重心が行ってしまっている感じで、それの直し方がわからない。練習はしているんですけど…。いろんなところで体を見てもらっているけど、イマイチなんですよね」 病気で成績を落としている日野博幸だが、復活への光を見出したようで16年の初戦に期待も膨らむ。 「(バセドウ病は)薬を飲んで抑えているんで、いまは怪我をする前くらいにスピードが戻っている。ヤンググランプリの前よりも踏んでいる感じもいいし、それは自分でもビックリするくらいです。ヤンググランプリでは不安もあったけど、(今回は)自力で勝負になると思います。自分でも楽しみなくらいです」 |
今期S級へステージを移した小笹隼人は、昇級初場所の名古屋F1を4294着。4日間シリーズを経験して初の記念に挑む。 「先行ができれば、それほど変わりはないと思うんですけど。ちょっとでも隙を見せたら…。2日目は先行して2着に入れたし、ちょっとは自信になりました。(4日間走って)脚はキツかったですけど、自分は疲れが溜まってもモガける方なんでそこら辺は問題がない」 緩やかではあるが上昇カーブを描いている猪俣康一は、自身も手応えをつかんできている様子。 「段々いい感じが出てきています。競走でもそうですけど、練習でもそういう感じです。今年は40歳になる。でも(自力で)やる以上は年齢のことは考えてられないですよね」 |
佐藤一伸選手 |
前回の広島F1初日で落車に見舞われた佐藤一伸(写真)は、落車の影響を感じさせず例によって淡々としたもの。 「(落車の)怪我はほとんどなかったんで大丈夫です。自転車は今回から新車にしようと思ってたんで、そこも問題はないです。バンクで乗ったら新車の感じも良かったんで、セッティングもいいと思います」 昇級2場所目の堀兼壽は、迷いなき積極策で風を切る構えだ。 「変なことを考えずに“イケイケ”で。それで勝ち上がることができなければ、自分の力がなかったってことですから。自分はどっちかっていうと、一定のペースで行くタイプなんですけど、もっと踏み上げていくようにしないとダメですね。しっかりと4日間を走れるようにしたい」 |
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1次予選は同県の加賀山淳とのタッグ。前回はコンディションに不安のあった江守昇が、巻き返しを誓う。 「前回の宇都宮は体調が良くなくて…。帰ったら熱が出てしまって、それから4日間くらい休んだ。そのあとは練習もできたんで、自分のなかでは前回よりは良くなっていると思います。(加賀山は)いつも頑張ってくれますから、なんとか一緒に勝ち上がれるように」 八谷誠賢は、前回の前橋F1が919着を苦笑いで振り返る。 「デカいのを取りすぎました。自分のあんばいはいいんですけど、組み立てですね。いいところにいられれば、そこそこ戦えるとは思う」 |
急な追加配分にも動じることなく金澤竜二は、前回の久留米F1から中3日でシリーズを迎える。 「久留米は感じが良かった。(追加配分は)久留米が終わった次の日に来ました。追加がなければ、(配分が)来月まで空いていた。だけど、あるていどここの追加が来るかなっていうのがあったんで、大丈夫ですよ。しっかり勝ち上がれるようにしたい」 落車後遺症を引きずる黒田淳は、本来のキレのある動きからは遠い。 「落車してから(自転車の)出が悪くて…。それが戻ってこない。いい時に比べたら、まだ6、7割くらいですね。(仕掛けて)行けるところで、行けてない。戻していかないとダメですね」 |
小橋秀幸選手 |
S級にカムバックした今期は動きの良さが光っている小橋秀幸(写真)は、楽しそうに自転車を組み立てリラックスムード。 「体がものすごく反応している気がします。先行しても大丈夫だって、気持ちの面でもそういうのがあるし。弱気で走ってないことがいいと思う。A級の勝ちグセがS級でもそのままいいイメージで走れていると思う。だから、強い相手にも変わらずに走れる」 前回の松山F1では3日間すべてシンガリの9着。伊藤裕貴が不振に陥っている。 「病気とかじゃないんですけど…。自転車の乗り方が急にわからなくなって。(急激に良くなるなんて)そんなに甘くはないと思うんで、自分として徐々に戻していきたい。9着をこんなに続けて取ることもない。でも小さいレースだけはしたくない」 |
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栗山俊介選手 |
昨年末のヤンググランプリは元砂勇雪の番手だった栗山俊介(写真)が、久々の自力だったが名古屋F1を5141着。 「前回は自力を使ったレースから結構空いていたんで、初日に走ってから3日目までは厳しく感じました。なにか自分で展開をつくっていくのが…。最終日は先行ができたんで、力を出し切れればなんとかなるかなと思います」 表情はいつもと変わらない室井健一だが、一息だった前期の後半から巻き返したい。 「ちょっと去年の暮れから自分の脚力が落ちているのを感じた。それで練習をずっとしていた。それで上がっているかわからないけど、まずは走ってみてですね」 |
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前回の前橋F1では215着とまとめた村上直久が、好調の要因をこう打ち明ける。 「前回からセッティングを変えたら良くなった。トレーナーとかいろんな人のアドバイスもあって変えました。体もうまく反応できているし、出し切れていると思います」 前回の松山F1を811着。初S級でいきなり2勝を挙げた中井俊亮が、気を引き締める。 「(S級は)まだ手探りですね。先行でって考えている。あとはもう一走、一走精いっぱい。そのなかでいろいろ見つかることもあると思います」 |
吉田拓矢選手 |
正月シリーズの静岡F1を3連勝の完全Vで、S級初優勝を遂げた吉田拓矢(写真)。その勢いはとどまることを知らない。 「(1月の)5日から9日まで沖縄で合宿をしました。合宿でも感じがすごく良かったし、そのままの感じでここに持ってこられたと思います。静岡はあんまり体調が良くなかったんで、それよりは今回の方がいいと思います」 紺野哲也は吉田とのセットがうれしい誤算。気合を入れ直す。 「吉田は(S級で)もう優勝しているんですか? なんにも知らなかった。ただ強いのはわかっていますから。前回から実質中2日みたいなもんなので、自分の調子はつかめていないです」 |
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稲垣裕之選手 |
SS班の赤いパンツで初めて4日間のシリーズを終えた稲垣裕之(写真)は、ほどよいテンションのなかで一戦、一戦を燃焼している。 「赤いパンツがいい緊張感を与えてくれます。気も引き締まるし、今まで以上にいい意味でプラスですよ。(前回の)和歌山のあとは疲れもないですし、本当にいい練習ができています」 久留米F1をヒザ痛で欠場した大塚健一郎にとっては、これが16年の初場所。 「ヒザ痛で一本休ませてもらいました。それで治療してきました。レースと練習は違うけど、練習は時間があったしやってきました。前回の京王閣みたいなことはないと思います。最低限(前の選手に)付いていって迷惑を掛けないように。前回よりも悪かったら、ここには来ていないと思います」 今期から1班に上がった近藤隆司はどうか。 「前回、初日に特選からだったんですけど。気持ち的には楽ですけど、それほど変わらないと思います。稲垣さんとは番手にはまって差せたこともあるけど、明日は力勝負がしたいですね」 |
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山崎芳仁選手 |
4度目の地元記念制覇に挑む山崎芳仁(写真)が、体調の不安を包み隠さず打ち明ける。 「39度の熱が出て欠場することも考えたけど、1日半で熱が下がった。そのあとも練習ができたんで、ここに来ました。走ってみないとわからない部分もあるけど、気持ちだけで頑張ります。もう、それしかないです」 諸橋愛は神山拓弥とは別線の単騎を選択。シリーズ初日で足がかりをつけたい。 「自分の感覚をつかむのは単騎の方が走りやすい。人の後ろよりはね。雨も多かったし(雪で)地べたは3週間ぶり。去年もそうだったし、もう冬期移動をしなくてもいいかなって。だから、明日は感覚をつかみたい」 練習仲間の浅井康太のグランプリ制覇で坂口晃輔もヤル気になっている。それだけに今年が楽しみだ。 「浅井さんが獲ったんで、自分たちも頑張っていかないとって思います。前回の前橋でも走っていて余裕があったし、自分の感じは悪くなかった。そこから調子も崩してない」 |
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武田豊樹選手 |
今年一発目の和歌山記念初日で落車に見舞われた武田豊樹(写真)は、ここから仕切り直し。再スタートを切る。 「結構ダメージがあったんで、体のケアをしてきました。そこからはここに出場したいっていうのもあったから、すぐに自転車に乗りました。走る以上は落車もあるし。自分のことよりもファンのみなさんに迷惑を掛けてしまった。そのことの方が…。明日は最終レースで佐藤君と一緒ですから、しっかりと走りたい」 関東地区の武田の番手を回る佐藤慎太郎は、重責を担いその表情を引き締める。 「武田さんの後ろっていうのは、そんなにビックリはしてない。ただ、気が引き締まる。あとは武田さんの好きに走ってもらって、自分が付いていってゴール勝負ができればと思っている。今年はG1を獲るくらいの仕上がりにもっていく自信はあります」 昨年10月の熊本記念からすべての場所で優出している山賀雅仁だが、優勝は一発勝負で行われた「KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)」のみ。 「決勝には乗っているんですけど優勝がない。ただ、状態が7割くらいなんで、それでこの成績ですから。早くもっと良くなってくれないかと思っています。(怪我から)復帰した時は、こんなに良くなるとは思わなかった。出し惜しみをしないようにしたい」 |
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