『被災地支援競輪弥彦競輪開設66周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:8月1日
 弥彦競輪場で開催されている平成28年熊本地震被災地支援・開設66周年記念「ふるさとカップ」はいよいよ後半戦。3日目の今日は準決勝3個レースで決勝進出をかけた激しいサバイバルレースが繰り広げられた。落車、失格などアクシデントも多かったが、準決勝3個レースは小野大介、川村晃司に浅井康太が1着。地元からは諸橋愛が決勝に勝ち上がり、明日の決勝戦で地元記念初優勝を狙う。
 最終日のガールズケイリントークショー(4R発売中)には加瀬加奈子選手が登場。愛用グッズ等のチャリティーオークションも実施されます。お笑いステージ(8R発売中)は真券GOLD RUSHの番組PRトークとして無法松、近藤夢が出演します。第9レースには熊本地震災害復興支援レースも開催されるなど最終日も見どころ満載。ぜひ弥彦競輪場で迫力あるレースをお楽しみください。
<10R>
小野大介選手
小野大介選手
松浦悠士選手
松浦悠士選手
 3番手を確保した松浦悠士がバックまくり。松浦に行かれた平原康多が最終2センターで橋本強を押し上げると、橋本と谷口明正が落車するアクシデントが発生。この動きで空いた内を突いた小野大介(写真)が直線で松浦をとらえて決勝進出一番乗りを決めた。
 「今日は内しかないと思って全力で踏みました。やっと今年2勝目です。思わず手を挙げてしまいましたよ(笑)。落ち着いて走れているし、流れも向いている。調子は引き続き良い感じです」
 バックから出脚良くまくった松浦悠士(写真)は2着。今年3度目の記念決勝を決めた。
 「平原さんが出ていく感じがなかったので、思い切り仕掛けた。調子は良かったので、今日はまくりを出そうと。内容のあるレースで勝ち上がれて良かった。弥彦は相性良いですね」
 落車を避けた渡邉晴智が3着に食い込んだ。
 「根田君の後輪しか見ていなかったので、前がどうなっていたか分からない。自分は落車を避けただけですよ」
 8番手から好回転で前団に迫ろうとしていた根田空史だったが、落車を避けて大きく外に膨らみ万事休す。
 「いいスピードだったんで行けるかなと思ったけど。前の落車で大バックを踏んだ。仕方ないですね」

<11R>
川村晃司選手
川村晃司選手
諸橋愛選手
諸橋愛選手
 準決勝の二つ目も波乱の結末となった。レースは坂本周輝が後ろ攻めから上昇して誘導員後位が入れ替わる。続いた川村晃司(写真)は吉田拓矢と併走するが、赤板の2コーナーから踏み込んでいく。これを坂本が突っ張るも、山崎芳仁が連結を外し、川村が番手にハマる展開に。すると、川村は最終ホームからすぐさまスパート。中団に引いた山崎は後方からまくってきた吉田に合わせて踏み上げるが、2センターでこれを椎木尾拓哉がけん制。外に膨らんだ山崎の後輪に接触した吉田が落車してしまう。川村の番手から1位入線の椎木尾だったが、斜行により失格。逃げた川村が1着に繰り上がった。
 「今日は中団中団でいこうと思っていました。(併走で)吉田君が引くと思ったけど。(番手にハマってからは)強引に仕掛けました。今日はラインのおかげですけど、椎木尾君の失格は残念でしたね」
 近畿3番手を固めていた澤田義和が繰り上がって2着。
 「椎木尾君が(山崎を)もっていった時に、本当は待っていないといけないのに吸い込まれるように内にいってしまった。でも、恵まれましたね。(シリーズを通して)落ち着いて走れています」
 2センターからコースを突いた際に接触した勝瀬卓也が落車し、審議対象となっていた諸橋愛(写真)だったが結果はセーフ。3着に繰り上がり、薄氷を踏む思いで地元記念の決勝に駒を進めた。
 「川村さんがいくのが遅かったですね。斬ってくれれば、こっちのもので先手を取れるかなと思ったけど。車体故障していなければ、今日の調子では突き抜けていたと思う。展開は最悪だけど、ヘンな運はありますね。繰り上がったので、決勝は頑張りたいと思います」
 坂本と連結を外した山崎芳仁は5番手から吉田に合わせて自力に転じるも、最終2コーナーで勝瀬と接触して失速。前団をまくり切れず決勝進出を逃した。
 「作戦通りやってくれたと思う。坂本君が行かれたら行かれたで、俺がまくればいいだけの話。乗り越えられそうってところで、勝瀬さんがきて止まってしまった」

<12R>
浅井康太選手
浅井康太選手
北野武史選手
北野武史選手
 レースは早坂秀悟と取鳥雄吾で激しいバトルに。打鐘で出られた取鳥が再度ホームから仕掛けるが早坂が出させず主導権を握る。これを7番手、2コーナーからまくった浅井康太(写真)が快勝。北野武史、濱口高彰まで続いて、ライン3車で上位を独占した。
 「取鳥が行かなければホームか4コーナーで行こうと思ったけど、ホームで行ってくれたんで。あとは初日の平原さん(不発に終わった選手と接触して車体故障)みたいになりたくなかった。新車の感じもまだわからないし、(感じも)まだまだ。今日自力出したんで明日変わるかどうかだと思います」
 浅井の仕掛けにきっちりと続いた北野武史(写真)は笑顔が絶えない。
 「ラッキー。展開一本ですね。本当に浅井が落ち着いてました。そんな落ち着いてええんか?届くんか?と思ったけど全然やったね」
 3着には濱口高彰が続いて12年11月松阪以来、3年8カ月ぶりの記念優出を果たした。
 「3人で決まってよかったです。3番手だからコース取りが難しかったけどね。状態は問題ないです」
 激しい主導権争い。敗れた取鳥雄吾は「焦ってたっすね。ダメでした…」とガックリ。
 一方で早坂秀悟は先輩機動型としての意地を見せた。
 「出たタイミングはよかったと思う。でも2回目のダッシュで使いすぎましたね。でも秀悟と雄吾だったら、秀悟が強いということで」
 取鳥マークの岩津裕介は「(取鳥が焦ったのは)浅井のプレッシャーですね。チャンスはあったけど相手も強いんで。難しいレースだったですね」とレースを振り返った。

<9R 熊本地震災害復興支援レース>
合志正臣選手
合志正臣選手
天田裕輝選手
天田裕輝選手
 最終日の第9レースには「熊本地震災害復興支援レース」が行われる。合志正臣(写真)は前回の福井後に体調を崩したが問題はなさそう。熊本の代表として、ファンの期待に結果で応える。
 「(前回)福井の後に体調を崩してしまいました。でも、熱がでたわけではないので筋肉系は大丈夫。福井の前も練習はやれていたし、一発勝負なので。津村(洸次郎)君とは初めて連係します。良い勝負をしたいですね」
 対戦する天田裕輝(写真)は7月別府で今年初V。続くサマーナイトは265着も、S班相手に見せ場を作るなど本来の動きが戻りつつある。
 「サマーナイトの後は、ゆっくり休んで練習をしてきました。グレードレースでも戦えたし、状態は良くなっていると思います。弥彦は走り慣れている。地元みたいなものなので。思い切り仕掛けたいと思います」
 森川大輔も侮れない存在だ。前回の平では、鋭いまくりを披露して決勝に進出。持ち前のスピードは上位陣にも引けを取らない。
 「前回は良い感じで走れましたね。一杯、一杯でしたけど、まくり切れました。徐々に状態は良くなってきています。ここまで間隔が空いたので、そこが不安ですけど、一発勝負なので深くは考えずに」
 津村洸次郎は近況2場所の成績こそよくないが、気合いは十分入っている。ここは主導権を譲らない構えだ。
 「最近は調子が悪くて、成績もよくないですね。特に松戸(999着)は、久留米記念のあとにやった練習の疲れが出てしまいました。でも、今回は良い感じで練習ができたし、マシになったと思います。今後も先行でいきますし、明日も積極的に」
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