『前橋競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:7月12日
 前橋競輪場を舞台に開催された開設65周年記念「三山王冠争奪戦(G3)」は、12日に最終日を迎えた。地元の2人も優出を果たし注目された決勝は、スピードで勝った竹内雄作が主導権を奪取。竹内とのタッグを組んだ浅井康太が、番手から追い込み今年3度目の記念制覇を遂げた。
決勝戦 レース経過
 号砲で松坂洋平が飛び出して正攻法に構える。これに松坂英司-望月裕一郎が付けて南関勢が前団、中団には竹内雄作-浅井康太の中部コンビ、木暮安由-小林大介の地元コンビが入り、川村晃司-松岡健介の近畿コンビが後攻めの形で隊列は落ち着く。
 青板から川村が上昇。竹内の外でしばらく止まってけん制してから踏み込み、赤板前で先行態勢に入る。木暮がこのラインを追って3番手を確保するが、8番手に置かれた竹内がすかさず巻き返す。川村も懸命に抵抗するが、これを力でねじ伏せた竹内が最終的に主導権を握る。浅井がしっかり追走し、松岡はこの3番手にスイッチ。木暮がこれに続く。最終2コーナーからまくった松岡は車が進まず不発。番手絶好となった浅井が直線で鋭く追い込んで優勝を飾った。最終2センターで内を突いた小林が最後は逃げる竹内と浅井の中を割って2着に入った。


浅井康太選手
浅井康太選手
 連日、圧巻の逃走劇で決勝へとコマを進めた竹内雄作に、迷いはなかった。川村晃司に警戒されて赤板では8番手に置かれた竹内だったが、すかさず巻き返して出ると力勝負を挑む川村をねじ伏せ主導権。シリーズ3度目のセットとなった浅井康太(写真)は、竹内の後ろで冷静に別線との間合いをはかった。
 「僕は(竹内)雄作が獲れるレースをしてくれればと思っていた。だけど、雄作は今回は4日間、先行するつもりで来たって。雄作にそういう答えをもらったんで、そうなれば自分が獲らなきゃいけないし。そこ(竹内とのワンツー)を求めていかないと、番手まくりはできるだけしたくないんで。逃げている雄作の気持ちもあるから」
 最終ホーム手前で竹内に続いて出切った時点で“勝負あり”だったのかもしれないが、先を見据える浅井にとってはラインでのワンツーこそが命題だったのだろう。切り替えて渾身のまくりを打った松岡健介を最小限のけん制で止めると、内、外から襲い掛かる地元コンビの動きを見極めて踏み込んで今年3度目の記念制覇。
 「雄作とワンツーしたかったけど。内、外を来られていたし、ラインが3車ならワンツースリーが決まっていたんじゃないですか。勝てたのは雄作のおかげなんで感謝します。これからも雄作の後ろに付くこともあるんで、深谷(知広)と雄作にしっかりと付いて。金子(貴志)さんと僕、それに(柴崎)淳とかでしっかりとして、中部を盛り上げていきたい。そういう役割をアイツ(竹内)も担っているんで」
 中部ラインの新たな形を構築しながら、浅井は中3日で寬仁親王牌を迎える。

 まくった松岡が力尽きると、その後ろにポジションを取った木暮安由が最終3コーナー過ぎに車を外に持ち出す。小林大介は、イチかバチかで中部両者の間を狙って踏んだが準Vまで。
 「最後は接触しちゃったんで、伸びを欠いた。でも、それがなくても(浅井を)抜けなかったと思う。S級S班はひとりだったんですけど、そのひとりはやっぱり違いましたね」

 小林とともに地元Vは持ち越された木暮安由は、浅井の立ち回りを称えて3着を振り返る。
 「松岡さんがどうするのかと思って、自分も冷静になっていたんですけど。それよりももっと浅井が冷静でしたね。組み立ては悪くなかったんですけど、俺も内に入ったら締められるかなって考えちゃった」

 浅井がわずかに抜け出し、横一線の2着争いも竹内雄作は4着。満点の内容。鮮烈なインパクトを残してシリーズを終えたが、引き揚げて来ると悔しがることしきり。
 「最後もギアがあればワンツーが決まったと思います。もう出てから最後いっぱいでした。体は仕上がっていたと思う。でも、獲れなかった…。浅井さんが残してくれたのに…。競輪祭の権利もあったし、3着には入りたかった」

ゴール
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