『取手競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:9月27日


 開設57周年・取手記念競輪「水戸黄門賞」が今日から開幕した。初日はメインの特選3個レースをはじめ、各レースで熱戦が繰り広げられた。
  今日は先着2000名様にドリンクのサービス、場内イベントは伊藤克信氏と吉井秀仁氏の予想会や、地元選手によるトークショー、大道芸人ショー(1日3回)などが行われた。明日28日も様々な催しが予定されております。是非取手競輪場へお越しください。


<1R>
 オープニングの1レース一次予選は伊原克彦の先行に乗った宮崎裕一朗が有利に抜け出した。「大内達也さんに粘られる事も覚悟していたが、伊原君には後ろを気にせず頑張れと言ってありました。無風だったので恵まれましたが、伊原君を残せなかったのは残念です」
  伊原克彦は「踏み出した瞬間が重かったのでホームではキツかった。何とか3着までには残りたかったけど…」と悔しさを滲ませる。
  動向が注目された大内達也は中団からまくるも不発の5着に「う~ん、迷ったけどやはり番手で粘るべきでしたね。結果論だけど、もうワンテンポ待ってから出れば良かったかも。でも、後ろに付いてくれた二人が勝ち上がれたので良かったです」と作戦失敗を悔やむ。


<3R>
 3レース一次予選は西村豊の先行を、5番手から榊原洋が鮮やかなまくりを決めて石田洋秀と中国勢でワン・ツーを決めた。「仕掛けのタイミングはちょっと悪かったけど、玉木仁さんのブロックは予想していたし、気持ちで凌げました。調子は悪くないですね」と笑顔が絶えない。


<4R>
 4レース一次予選は人気を背負った鷲田佳史がホームから主導権を握るも、G前は末脚を欠き番手の大矢勝也が有利に抜け出す。「鷲田君は3角で少しタレてきていたし、残したかったけど仕方ないですね」
  5着に沈んだ鷲田佳史は「吉原(友彦)さんを押さえる時に脚を使ってしまったのが痛かった。本調子なら3着までには粘れたと思うが、まだ前回落車の影響が多少あるかもしれません。また明日から頑張ります」と気を取り直していた。


<6R>
森内章之選手
森内章之選手
   6レースからは選抜戦。山本健也の最終先行で番手の赤井学に絶好展開となるも、3角からまくり上げた菅原晃に乗った、森内章之(写真)が鋭く中を割り抜け出す。「菅原君はバック本数20本も持っているから、何も言わず安心して任せられました。でも、誘導のピッチが速かったね。今日は前が頑張ってくれたお陰です」
  一方、まくり切れず6着の菅原晃は「赤井さんのブロックで前輪を払われたのが痛かったですね。でも、後ろの森内さんが勝ったので良かった」
  絶好展開も2着に終わった赤井学は「最近は夏バテ気味で結果が出せなかったが、今日は山本君のお陰です。先行選手の気持ちは分かるし、何とか3着までに残したかったけど…。これをきっかけにまた巻き返したい」


<7R>
長塚智広選手
長塚智広選手
   7レース選抜戦は松本一成の打鐘先行に乗った長塚智広(写真)が鋭く抜け出して、地元勢では初の勝ち名乗りを挙げた。「松本さんとは以前にもここでワン・ツーの実績があるし、信頼していました。中部の二人も付いてくれてラインも長かったからね。最後まで余裕はなかったが、地元ファンの前で勝ててホッとしました」と安堵の表情を浮かべる。
  バックからまくり迫った立花成泰が2着に入る。「一旦、インを斬ったのは作戦通りです。長塚さんはダッシュがあるので、合わせられる不安もあったが、内藤(敦)さんも付いているし、ダメもとで踏みました。脚は軽く感じたし、調子は悪くないですね」


<8R>
志村太賀選手
志村太賀選手
   8レースの選抜戦も地元の十文字貴信が志村太賀のホーム先行を差し切った。「気持ちも身体も余裕はあったが、地元戦の緊張もあり、直線に入ってからは力んでしまい、交わすのがやっとでしたね。今日は志村君のお陰です」
  別線を完封した志村太賀(写真)は「今日の朝に武田(豊樹)さんのアドバイスでギヤを一枚下げたのが正解でした。廣川(泰昭)君が突っ張ったらカマシに回るつもりでしたが、出てからは軽かったしいつも通りに踏めました。でも、同期と戦うのはやりづらいね」
  目標が不発で8着と大敗の小松剛之は「川崎(健次)君に前を任せた結果だから仕方ないですね。本当に強い人は前が不発でも上位に入りますから」とサバサバとしていた。


<9R>
村上義弘選手
村上義弘選手
   9レースからはメインの特選。松田優一の打鐘先行をバックから村上義弘がまくり、更にその外を新田康仁がまくり切って快勝した。村上義弘(写真)は「ホームは新田さんの後ろが離れ気味だったので、強引に割り込み中団を確保しました。早めに出なければと思い仕掛けたが、地元の坂巻(正巳)さんも気合が入っていたし、一発貰って苦しかった」
  新田康仁は「ホームで村上君に掬われた時はびっくりしたが、脚には余裕がありました。先に仕掛けても良かったが、村上君が行く気配だったからワンテンポ待って出ました。踏み出しの感じも良かったし、調子は引き続き良いですね」と自信に溢れていた。
  3角で村上に切り替えて、直線伸びて2着入線の稲村成浩も気配は上々だ。「今は地区プロに備えて独走の練習もしているからね(笑)。後ろからは誰も来ないのが分かったし、冷静に流れに対応できました。車の伸びは悪くないですね」


<10R>
山口幸二選手
山口幸二選手
   10レース特選は打鐘から主導権を握った永井清史を、番手の山口幸二(写真)がG前で捕らえ岐阜コンビが連を独占。「永井と北津留(翼)がもっとやり合うと思ったけど、永井がカマシじゃなくすんなりの展開だったので恵まれたね。永井はゴール前もっとタレる感じがあったが、思った以上に最後までしっかりと踏めていたよ」
  永井清史も「中団で北津留君が併走になっているのも確認できたし、来たら合わせられる自信もありました。バックから踏み直せたし、今日のレースは納得です」
  バックで白戸淳太郎に割り込まれた大塚健一郎だが、立て直して直線内を伸びて3着。「中団を取って北津留を入れようと思っていたら、一瞬離れてしまった。何とか3着を確保できて良かったです」
  出方が注目された白戸淳太郎は「バックではシメシメと思いましたよ。北津留君がもう少し早く踏んでくれたらチャンスがあったね。自分でまくろうかと思った位に脚にも余裕があったのに残念です」
  まくり不発に終わった北津留翼は「今日は自分のタイミングで仕掛けられずに悔しいですね。もっと楽に中団に入れれば…。調子の方は何とも言えませんね」


<11R>
佐々木則幸選手
佐々木則幸選手
   11レース特選はホームから主導権を握った武田豊樹を、佐々木則幸(写真)が鮮やかにまくり切って小倉竜二と四国勢が連を独占する。「相手は武田さんなので、早めに仕掛けようと思っていました。先行では厳しいが、まくりには多少自信もあるしね。武田さんの先行をまくれたのだから悪くないですね」オールスターに引き続きデキの良さが光った。
  小倉竜二は「ノリ君(佐々木)は3コーナーで止まるかと思ったが、ゴール前でも踏み直していたし強かったね~。抜ける気はしなかった」と絶賛していた。
  直線大外を伸びて3着を確保した神山雄一郎は「今日は三番手だから一番被る位置だし、3角では内を締めるしかないから仕方ないですね。脚の感じは悪くないと思うので明日から頑張る」
  番手を回った木村貴宏は「一度佐々木さんを持っていったが、脚が一杯で二度目はできませんでした。力不足で武田さんに申し訳なかったですね」とうな垂れる。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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