『取手競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:9月27日


 取手競輪場開設58周年記念「水戸黄門賞」がいよいよ本日から開幕。特選3個レースをメインに、激しいバトルが展開された。明日の優秀競走「助さん格さん賞」には武田豊樹、長塚智広ら地元勢が4人進出。小嶋敬二との対決が見どころになりそうだ。
  明日も場内ではファンサービス、イベントが盛りだくさん。先着2000名様にオリジナルハンドタオルをプレゼント。場内では「江戸むらさき」お笑いステージ、「KAJA」大道芸ショーが予定されています。ぜひ、本場で白熱したレースをご覧下さい。


<1R>
八谷誠賢選手
八谷誠賢選手
   オープニングレースは八谷誠賢が積極果敢に先行。番手絶好となった時松正が直線できっちり抜け出し、今期初勝利を挙げた。
  「ワンツーが決まって良かったです。八ちゃんが上手く駆けてくれました。やっぱり勝負どころを分かってますよね。出脚が良いから付いていくのがきつかったけど、バックで後ろを見たら誰も来ていなかったので、大丈夫だと思いました」
  2着に逃げ粘った八谷誠賢(写真)も上機嫌でレースを振り返る。
  「今回はニューフレーム。試したい気持もあったので、スキがあれば先行も考えていました。時松さんが仕事をしてくれたおかげですね。バックで一杯だったし、最後は力尽きたけど、最高のスタートでしょう 」


<2R>
 2レースも九州コンビで連を独占。鷲田佳史の先行を良永浩一が四番手から鮮やかにまくり切り、好マークの小山琢磨がゴール前で鋭く差し切った。
  「良永君が良い位置を取って、まくってくれたのが全てです。まくれないと思ったけど、良いスピードでした。持って来られても安定していたし、乗り越えられると思いました。結果が出て嬉しい」
  2着の良永浩一も笑顔が絶えない。
  「6番車にしては頑張った方でしょう。(鷲田を)突っ張ってもまくり頃だし、引いて小林さんに合わせて仕掛けようと思いました。練習ではそこそこやれているので、あとはレースで少しずつ結果が出てくればいいですね」


<3R>
佐藤隆二選手
佐藤隆二選手
   3レースは渡部幸訓が打鐘から先行。番手の佐藤隆二(写真)がまくってくる富澤勝行をけん制しながら鋭脚を発揮した。
  「今日は渡部君が後ろから仕掛けたいと言っていたので前を取らないようにしていました。前のダッシュが良いからホームで少し離れてしまいましたね。でも、まくりに対応できたんで調子は良いと思います。最近3場所くらいは調子が良いし、練習で長い距離を踏んでいたのが良かったのかな」
  バックまくりを放った富澤勝行が2着に入る。
  「引いて脚を溜めていったらホームで緩んでいたし、絶好の展開になりました。1着があると思ってたけど佐藤さんにやられましたね。でも、今の状態で2着なら上出来ですね」
  富澤マークの大網俊昭が流れ込みの3着。
  「佐藤君のブロックの一発目はまだ余裕があったけど、二発目はかなり効きましたね。あれでスピードが止まったので痛かった」


<4R>
 4レースは前団の混戦を鳥生知八がバックから力強くまくり切り、中四国勢で上位独占となった。
  「余裕はなかったけど、2、3度踏み直すことはできました。最近は練習をしっかりやっているのに、粘り切れていない感じがしていました。セッティングを少しいじったら、だいぶ良くなりましたね。勝ち上がれたので、明日もしっかり頑張りたい」
  鳥生マークの西本龍が懸命に食らい付き2着に流れ込んだ。
  「今日はスタート合戦で脚にきましたね。ブロックをもらって普通ならあれで止まってしまう。鳥生さんの強さには参りました」
  四国コンビの三番手を回った中村泰啓も3着で二次予選Bに進出。
  「2センターで止まったと思ったので内を見てたら、グイグイ伸びてましたね。西本君が付いて行ったので僕も付いて行けました。今日はいつも前の二人が頑張ってくれるので信頼していました」とライン結束の固さを語っていた。


<5R>
塚本貴雄選手
塚本貴雄選手
 

 5レースは木村直隆が積極的に主導権を奪い、塚本貴雄(写真)が大井浩平のまくりに合わせて早めに追い込んだ。
  「今日は木村さまさまでした。落ち着いて仕掛けてくれましたね。ラインが2車だったので、車間を斬ってと思ったのですが、木村は地脚タイプだから置いていかれると思って空けられませんでした。展開で1着になっただけで自分は重く感じました」
  町田勝志の後ろから直線強襲した高橋敦史が2着に届く。
  「道中で町田君が三番手を取ってくれたおかげです。最後は内に行くしかなかった…」
  最終バック六番手からまくりを放った大井浩平が何とか3着に届き、二次予選の権利をものにした。
  「打鐘でムダ脚を使ったからね…。自分だけ勝ち上がってしまい、地元の長谷部(純也)さんには申し訳なかったです」とレース内容を反省した。



<6R>
 6レースからは選抜競走。石川雅望が竹田和幸を上手く後方に置いて先行。絶好の展開となった朝倉佳弘が車間を空けながら直線追い込む。
  「突っ張るか引くかはその時に決める感じでいました。2センターでオーロラビジョンを見て少し詰まってしまって…。今日は石川君のおかげです。すんなりした展開になりました。あれだけ頑張って行ってくれたし、自分もその気持ちは分かるのでなんとか3着までに残したかったですね」
  立花成泰マークの阪本正和が直線で2着に突っ込む。
  「立花君が良い位置をキープしてくれたので、直線は一番伸びるコースに入れたし、突っ込めることができました」


<7R>
志村勇二選手
志村勇二選手
   7レースは地元の牛山貴広がマイペースで先行。番手の志村勇二(写真)がきっちり勝機をモノにした。
  「今日は牛山君に全てお任せしていました。まくりでも良かったけど、先行してくれましたね。すごい落ち着いていたし、強かったです。最近はすごく成績が悪かったので、勝てて嬉しい。牛山君のおかげです」
  牛山貴広もしぶとく2着に粘り、初の地元記念で好スタートを切った。
  「打鐘からもっと踏んでいっても良かったかな。でも、今日は落ち着いて走れました。1つずつしっかり勝ち上がっていきたい」
  神開浩士郎が立石拓也のまくりに乗って3着に突っ込んだ。
  「拓也さんが中団を取ってくれると思っていました。最後は中を突っ込むしかなかったけど、意外に伸びてくれましたね」


<8R>
小埜正義選手
小埜正義選手
   8レースは4回転のギアをフルに生かし、豪快にまくった小埜正義(写真)が新井秀明のブロックを堪えて1着。
  「先行がダメならせめて中団を取らないといけませんね。後ろの人に迷惑をかけてしまいました。新井さんの強烈なブロックが顔に入って痛かったです。青森記念から日程が詰まって正直疲れています」
  先制した松田優一の番手を回った新井秀明が3着に入る。
  「行かれてしまいましたけど、小埜君のまくりに反応できたし状態は良いと思います。だけど、松田(優一)君が残れなかったので残念です」


<9R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
   9レースからは特選競走。勝ったのは小嶋敬二(写真)。三角からの怒涛のまくり追い込みで前団を一気に粉砕。マークの加藤慎平と、両者を追走した井上剛を連れてライン3車で連独占を決めた。
  「前がやりあってくれて展開が向きましたね。自分が行く時に(桐山マークの)新田(康仁)が踏んでいなかったので、何とか届くかなと…。それにしても、今日はホームが向かい風だったので、(先行した)飯野はキツかったと思いますよ」
  小嶋に懸命に喰らい付いた加藤慎平は2着に流れ込み、「いつも通りの強い小嶋さんでした。自分は踏み出しに集中していただけ。今日はまくり追い込み気味だったし、抜けないでしょう。これが精一杯ですよ」と小嶋の強さを称えた。
  井上剛はライン選択がピタリ的中。3着を確保して、明日の優秀競走に駒を進めた。
  「自分は前の二人に付いていくだけですから。勢いをもらえたから、あれだけ伸びたんだと思う。大きな3着でしたね。それにしても、あの展開で行けちゃうんだから、二人の強さにはビックリしました」


<10R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
   10レースは菅田壱道が打鐘から先行態勢に入って主導権を握る。最終バックで稲垣裕之のまくりが飛んでくると、伏見俊昭(写真)がすかさず番手まくりを敢行し、後続を振り切った。
  「稲垣のスピードも良かったけど、しのげるなとは思っていました。今日は菅田が良い感じで駆けていたし、うまく残したかったですけど、後ろに地元の二人が付いてくれていたから、前に踏ませてもらいました」
  伏見マークの長塚智広は懸命に追い込んだが、差が縮まらずに2着に。
  「ホームですでに脚が一杯でしたよ。付いて行くだけでしたし、今日は伏見さんが強かったです」
  果敢に先行した菅田壱道は8着と大敗したが、収穫もあったようだ。
  「ラインが四車だったので先行と決めていました。松岡(貴久)さんにもっと抵抗されていたら、まずかったですね。早めに踏んで稲垣さんのダッシュに、合わせられたし、結果に悔いはありません」


<11R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   11レースは武田豊樹(写真)が積極的な競走で別線を完封。ゴール寸前にマークの神山雄一郎に交されたが、しっかりと2着に逃げ粘り、気合の入る地元戦で抜群の仕上がりをアピールしていた。
  「番手が神山さんだったので、今日は出切ってさえしまえば大丈夫だと思って駆けました。逃げた感じも良かったし、手応えもいいですね」
  神山雄一郎は番手絶好のチャンスをいかした。
  「いつも連係している武田君に全て任せていました。メンバーが手強かったし、2日目以降の勝ち上がり戦を想定したような競走ができればと思っていました。地元だし武田君が勝つ様な競走で行ってくれれば自分は仕事をきっちりするだけ。気合が感じられたし、迷いなく駆けてくれましたね」
  濱田浩司は後方八番手からまくりを放つも、不発に終わった。
  「自分で一回動いて、松尾(淳)さんと武田(豊樹)さんをやり合わせる展開を作らなきゃいけませんでしたね。組み立てが甘かったし、体が反応しませんでした」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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