『取手競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 3日目編
配信日:5月24日
取手記念開設60周年記念「水戸黄門賞」は後半戦となる3日目に突入。小雨が降る中、準決勝4個レースを中心に熱戦が展開された。地元勢は準決勝で姿を消すも、伏見俊昭と成田和也の福島SSコンビは順当に決勝に進出。小川勇介は3連勝で勝ち上がり、ベストナインが出そろった。明日はいよいよ決勝戦が争われる。
明日(26日)も先着1500名様にスピードくじを配布し、抽選で600名様に素敵な賞品をプレゼント。バンク内では決勝戦出場選手の特別選手紹介が行われます(6R終了後)。また、場内では伊藤克信氏&久保千代志氏による予想会や地元選手とふれあえるイベントも予定されています。ぜひ、本場にて白熱のレースとともにお楽しみください。
<8R>
岡村潤選手
8レースは1着権利の準決勝C。先行したのは小橋秀幸。
岡村潤(写真)
は最終2角から仕掛けて前団をまくり切り、決勝1番乗りを決めた。
「アップ中に身体が軽くて、今日は逃げてもまくりでも行けると思ってました。ラインのことも考えて、引いてからカマシて行こうと思ってたけど、最終ホームで小橋さんが思った以上に踏んでいたので行けなかった。体勢を立て直してからはうまく巻き返せました。直線で深澤さんとのワンツー勝負になるなと思って後ろを見たら前田さんだったので、慌てて踏み直した。初日のこともあって、深澤さんと決めたかっただけに、申し訳ないです。勝てたけど、気持ちのいい勝利ではなかったです」
前田拓也
は最終ホームで深澤伸介をドカして岡村の番手を奪う。直線では岡村に迫るも届かず2着。
「岡村君が先行してたら3番手からの直線勝負だった。だけど、一着権利だしああするしかなかった。深澤君には申し訳ないけど、勝負事なので」
先行した
小橋秀幸
だったが、力尽きて9着に沈んだ。
「前々に踏むつもりだったけど、岡村君が来なくて仕方なく先行することになった。踏んでても良くなかったし、タレるとは思ってました。自分には距離が長かったです」
<9R>
成田和也選手
東口善朋選手
9レースの準決Bは山田裕仁が意を決して先行する。前々に踏んだ
成田和也(写真)
が内で粘って番手を奪い、直線で追い込み勝利を手にした。
「先行選手が居なくて難しいレースでした。引いて8番手じゃどうしようもないし、これが自分の戦法だと思って内で粘った。山田さんが来なければ先行もあったと思う。飛び付いた時に余裕があった。競走で久々の1着だし嬉しいです。うまく踏み直せているけど、もう少しだけ伸びが欲しいですね」
後方で脚を溜めた
東口善朋(写真)
がまくり迫って2着に入る。
「練習仲間の池田(智毅)さんを連れて居たので、後方に置かれた時は焦りました。自分だけ脚は使ってなかったので、流れに乗ってまくれたと思う。入着出来ているし、脚の感じは悪くない。S級S班とは、これから先も何度も戦う訳だし、自分のステージをひとつ上げるためにも、明日は総力戦で頑張ります」
稲村好将
は成田の後位に追い上げ直線勝負に持ち込むが伸びきれず3着。
「内の佐藤(隆二)さんを押さえるのに気をつかって、あとひと伸び足りなかった。絶好調だっただけに、悔しいです」
先行した
山田裕仁
は末を欠いて4着に。
「誰も動かないだろうから、自分で動こうと思った。バック向かい風できつかったです。初手の位置取りが失敗だったかな。前を取って3、4番手に飛び付けばよかった」
<10R>
金子貴志選手
伏見俊昭選手
10レースの準決Aは、五日市誠が先行。後方はゴチャついたが
金子貴志(写真)
が体勢を整えてまくりきった。
「古屋君も五日市君も行く気マンマンだと思ってた。7番手になるのだけは避けたくて中団狙いか、打鐘で叩こうと思ってた。予想外に古屋君が内で粘ってたし、五日市君が仕掛けてからはゴチャついたので、引いてから巻き返そうと思った。スピードの乗りはいいし、感じ良く踏めている」
金子の仕掛けを追った
伏見俊昭(写真)
は差を詰めたが差し切るまでには至らず2着。
「メンバーを見た時に一筋縄では行かないレースになるだろうと思ったけど、あそこまでゴチャつくとは。金子君が猛スピードで行ってたし、無理やり追うしかなかった。差は詰められたけど、届かなかったのはしかたない。感触は悪くないし、明日は全力で勝ちに行きます」
伏見を追うように踏んだ
古屋琢晶
が3着に入り、記念初優参を決めた。
「内で粘ったのは、五日市さんが仕掛けてからの金子さんの動きを追って仕掛けるつもりだったから。作戦通りには行かずに、金子さんの動きを追うしかなかった。レースを作れなかったけど、結果には満足です。状態は、初日に重かったけど日ごとに良くなっている。明日は伏見さんが付くので緊張します」
古屋に任せた
十文字貴信
は立て直せず5着。
「7番手になったら巻き返せないと思って、ああいう作戦を立てた。それぞれのラインの思惑が違って、ゴチャ付いたのかな。明日はいい着が取れるように頑張ります」
先行した
五日市誠
は反省の表情を見せる。
「少しでも遅く仕掛けたいと言うのが先行する時の本音ですから。昨日のこともあったし、伏見さんを信頼してもっと早めに仕掛けても良かったのかも」
<11R>
小川勇介選手
紫原政文選手
前団のもつれを
小川勇介(写真)
が豪快にまくった。小川はこれで3連勝。並んだ順でラインでワンツースリーを決めた。
「展開が良かったです。神山さんの追い上げがいい目標になった。内か外か迷ったけど、新田さんが神山さんをけん制してるのが見えて外を行きました。昨日と同じで最後は下り。よく伸びたし、今日が一番軽く感じた。今年は落車もなくて、自分の力がうまくだせています」
2着の
紫原政文(写真)
は小川を絶賛。
「3日目にしてようやくワンツーが決まった。後は抜くだけなんですが、今の小川君は誰も抜けないんじゃないかな。彼は一瞬の判断力が冴えてるし、自信を持って走ってる。明日は今日以上に集中して付いていかなきゃ。優参が続いてるし、気持ち的にも楽になってきた。脚も良くなってます」
九州後位を選択した
大内達也
は3着の結果に笑顔が絶えない。
「今開催で一番ツキがあるのは自分だと思う。初日に繰り上がっただけでもラッキーだったのに優参とは。記念の決勝はいつ以来か覚えていない。明日もリラックスして走ります」
田中孝彦の内を突き先手を奪った
牛山貴広
だが、自分のペースに持ち込めず8着と大敗した。
「何が何でも先行したかった。外からじゃ先行出来ないと判断して内に行った。ラインにも迷惑かけたし、力不足です」
先行態勢に入ろうとした
田中孝彦
だったが、牛山の動きに翻ろうされ、持ち味を発揮出来なかった。
「牛山さんにペースを乱された。内からは無警戒でした。番手に居続けるんじゃなく、自分で仕掛ければよかった」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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