『東日本大震災被災地支援競輪 取手記念代替 水戸黄門賞in松戸(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:9月17日


 本日は「東日本大震災被災地支援 取手代替記念 水戸黄門賞in松戸」が開幕。初日となった今日は1レースから5レースまでがラインで決着したかと思えば、最終レースではシリーズリーダーの武田豊樹選手が8番手でまさかの不発(4着)という波乱が起きるなど、波のある1日となりました。明日の2日目は一体どうなるのでしょうか。メインの優秀レース「助さん格さん賞」はライン細切れとなり、33バンクならではの出入りの激しいレースが予想されます。優勝争いに向けて注目のレースになること間違いなしですので、是非本場にてお楽しみ下さい。
 本場といえば、明日は日曜日ですので、イベントも充実しています。日本競輪選手会茨城支部イベント(3R、7R終了後)、工藤元司郎さんによる予想会(4R、9R終了後)、デーブ大久保さんによるトークショー(5R、8R終了後)がラインナップ。また、バンク内イベントとして、5Rと7R~10Rのウイニングラン(Tシャツ投げ込み)、「助さん格さん賞」の特別選手紹介(6R終了後)、11R終了後には「助さん格さん賞」の表彰式。こちらはクオカードと交換できるラッキーボール&りんたろうの投げ込みもあります。もちろん、子供コーナー(ふあふあ&スピードチャレンジ、11:00~15:00)やケータリングカーも引き続きご用意してありますよ。
 さらに、先着1000名様には取手オリジナルミニタオルがプレゼントされますので、欲しい方はお早めに! 明日も松戸競輪場で1日存分に楽しんで下さい。


<1R>
川田忍選手
川田忍選手
   「取手代替記念in松戸」は川田忍(写真)の逃げ切りで幕が上がる。
「思い切って行った結果ですね。初めての記念だし、僕みたいな選手は前々に踏まないと勝負にならないですから。前回の名古屋が終わってから1ヶ月くらいあったし、中身の濃い練習ができたので、その成果が出ましたね。もちろん、嬉しいですけど、シリーズは今日で終わりじゃないので、また明日も気を引き締めて、しっかり自分の仕事をしたいと思います」
 川田マークで2着の金川光浩
「川田君が強かったですね。もう、これに尽きると思います。展開的にもうちょっともつれるかなと思ったけど、意外とすんなりにはなったんだけど、抜かないといけなかったかな。でも、川田君は最後まで垂れてこなかったし、あれは(競走得点が)96点の選手では絶対にないですよ(笑)」


<2R>
小谷田公則選手
小谷田公則選手
   最終バックから鮮やかに捲った小谷田公則(写真)が快勝。
「本当は前を切ってから組み立てたかったんだけど、それができなくて。それでも、金成さんが位置を取ってくれたのが大きかったですね。バックでいかないとラインで決まらなかったと思うんで、結果的にいいタイミングで踏めたんですかね。ここ最近は調子や状態は悪くないのに、結果に恵まれていなかったので、この1着はかなり大きいと思いますよ」
 小谷田を交わすことはできなかったが、きっちり2着を守って北日本ラインワンツーを演出した金成和幸
「タイミング的にあれ(最終バック)以上遅れちゃうと厳しかったから、小谷田が行ってくれて良かったですね。最後は追走一杯だったし、抜けはしなかったけど、気持ちの部分では結果余裕ありましたね。でも、やっぱり抜かないといけなかったですよね(苦笑)」


<3R>
石井秀治選手
石井秀治選手
   人気に推された石井秀治(写真)が逃げ切りでファンの支持に応える。
「上手くペースで駆けられたと思います。僕の状態がいいのをファンの方も知ってくれていたみたいで、1番人気になっていて。それはすごく嬉しかったし、力になりましたね。篠田さんも頑張って仕事してくれていたのは分かっていましたし、その結果としてワンツーを決められて最高ですね。明日もまずは見せ場を作れる様に頑張りたいと思います」
 石井に任せた篠田宗克が2着に続き南関ワンツー。
「石井が絶妙のタイミングで仕掛けてくれましたね。ただ、逃げている中でもトリッキーな動きをしていたから、とにかく内だけはすくわれない様にと思ってたんですけど、けっこうヒヤヒヤでしたよ(笑)」


<4R>
矢野昌彦選手
矢野昌彦選手
   積極性随一の矢野昌彦(写真)がきっちり主導権を取り切り逃げ切りで二次予選進出を決める。
「前回の弥彦で不甲斐ない成績を残してしまったので、今回はしっかり自分の力を出し切れる様に準備してきた結果ですね。4・25のギアは実際のレースで使うのは初めてなんですけど、直前の練習では感じよく踏めていたし、思い切って使ってみようかなと思って。掛かりは良かったと思いますよ。先行の展開に持ち込めればいい勝負が出来るんじゃないかなというのはありますね」
 矢野マークの佐藤真一は2着。レース後は矢野のデキに太鼓判を押す。
「抜ける感じはあったんですけどね。矢野君が強かった。前に彼と連係した時は失敗していたので、ちょっと緊張しましたけど、何よりワンツーを決めることができてホッとしました。最後は完全に追走いっぱいでしたね。今回の矢野君はかなり仕上がっている様な感じが、今日後ろから見ていて感じました」


<5R>
大塚玲選手
大塚玲選手
   赤板からの先行策に出た大塚玲(写真)がそのまま逃げ切って堂々の1着。
「33バンクだから、赤板で出てから誰も来なければそのまま踏んでしまえとは思っていたんですけど、上手くペースで駆けることができましたね。ここに来る前に練習でペダリングを変えてみたんですけど、それがけっこういい方向に向いてくれているというか、ロスなく回せているので、感触的にはだいぶいいと思います」
 純地元の水書義弘が2着に続き、これで5レース連続でのライン決着。
「大塚君は赤板から2周逃げてるので、自分では抜くつもり満々だったし、ハンドル投げで交わせるかなと思ったんですけど、しっかり踏み直されちゃいました(苦笑)。いやぁ、強かったなぁ。ただ、交わすことはできなかったかもしれないですけど、しっかり付いていっての2着だった訳ですし、前回の名古屋での落車の影響は心配ないと思いますよ」


<6R>
中野彰人選手
中野彰人選手
   打鐘過ぎのカマシが決まって1着入線の中野彰人(写真)
「相手(長井)もあの展開で打鐘過ぎには来ないだろうと思ってたと思うんで、行くべきところで行けたかなとは思いますね。S級の上の方ではこういうレースばかりだし、自分がやられたら嫌なことをすれば勝てるかなという感じで。現段階で来年のダービー出場に引っかかるかどうかっていうボーダー付近にいるので、明日からも一戦一戦しっかり勝ち上がって賞金を積み重ねていきたいですね」
 その中野マーク・三谷政史が離れたことで、少し車間が空いての2番手に入った長井優斗が2着。
「もう、今日は先行するつもりでした。出てからは踏みっぱなしだったのに、簡単に中野さんに行かれてますからね…。自分の中では中野さんのラインにそっくり行かれるかなと思ってたんですけど、1車だけだったのがラッキーでしたね。(正選手として)初めての記念で二次予選に進めたのは少しですけど、自信にはなりますよね」


<7R>
山崎岳志選手
山崎岳志選手
   逃げた山口貴弘との連係が崩れるも自力捲りで1着の山崎岳志(写真)
「山口君に悪いことをしちゃいましたね。今井君は絶対に誰も出させないだろと思って、山口君が不発になったら俺は内をすくってやろうと準備をしてたんですけど、1車だったからか今井君が山口君を出させた時には『ヤバい!』と思って、慌てて追いかけましたね。9番手からの追い上げ気味の捲りだったので、キツかった。でも、正直なところ、あまり後味のいい1着ではないですよね」
 今井裕介は打鐘で山口マークにはまり、最終バックでは山崎の捲りに切り替え2着入線。
「打鐘過ぎに気が付いたら1車で山口君が巻き返してきていたので、これは出させた方が得策だろうと。そこまでは意外と冷静でいられたんですけど、あんまり番手にはまった経験がないので、その後はちょっと焦りましたね(苦笑)。その中でも最終バックは上手く切り替えられたんじゃないかなとは思います。まあ、展開に助けられた部分の大きい2着ではありますけど、このツキを明日以降に生かしていきたいですね」


<8R>
岩本俊介選手
岩本俊介選手
   格上の岩本俊介(写真)が鮮やかな捲りで快勝。
「予選のメインで期待されているのも分かっていたので、久々に緊張しました。小田原の時以上ですね(笑)。でも、何とか結果を出せてホッとしました。3・64のギアは正解でしたね。僕はもともとコーナーリングが苦手なんですけど、今日はスムーズに回せましたから。ただ、今日は捲りだったので、これが逃げた時にどう出るかですね」
 果敢な先行勝負を見せた杉山剛が末脚よく2着に粘り込む。
「やっぱり、岩本君はスピードが違いますね。でも、やっと自分の形で2着に粘れた感じがするので、それは本当に良かったかなと。何か吹っ切れた様な感じがします。ここ最近はずっと苦しんできましたから。今日のこのレースが何かしらのきっかけになってくれるといいんですけど」


<9R>
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
後閑信一選手
後閑信一選手
   坂本の捲りに合わせて中団から捲り発進の芦澤大輔(写真)が1着。
「自分がいつも踏んでいる距離じゃなかったのでキツかったですけど、とりあえず良かったです。『取手記念』で1着が取れたので。お客さんもすごく温かかったですし。ここ(松戸)はS級初優勝を決めた思い出のバンクなんですけど、その時は泣いちゃって。実は、今も泣きそうなんですけど(笑)」
 芦澤の番手に上手く入る形となった坂本亮馬がそのまま2着で流れ込む。
「ここ最近はあんまりいい流れじゃなかったから、これで優秀レースを走れると思うと、けっこう大きいですよね。正直、二次予選だと飛んでしまう可能性もあった訳なので、なんとかこのツキを生かして決勝までいける様に頑張りたいですね」
 一度は芦澤との連係が崩れた後閑信一(写真)だったが、何とか立て直し3着。
「芦澤が踏んだ時にちょうど、自分の外に坂本が見えて、結果的に番手に入られてしまって。いや、本当に危なかったですよ。そこからは必死に追い上げるというか、付いていく感じでしたね。まあ、結果的に現地集合で2人とも優秀に行けたのは良かったですけど。明日は気持ちを引き締めて臨まないといけないですね」
 逃げた小埜マークの鈴木誠は7着敗退。
「今日は小埜に任せた結果だから仕方ないですね。ただ、脚を余したまま終わっちゃったのは残念な様な気もしますけど」
 先行勝負の小埜正義は9着に沈む。
「走路自体は軽かったんですけど、自分が余計な蛇行さえしなければ、誠さんも仕事しやすかっただろうし、そうなればもっと違った結果になっていたかもしれないので、今日は完全に自分のミスでしたね。3コーナーまでは夢を見ちゃいましたけど(苦笑)、もうちょっと落ち着いて走れれば良かったですね」


<10R>
東口善朋選手
東口善朋選手
川村晃司選手
川村晃司選手
   川村マークの東口善朋(写真)が破顔一笑の1着。
「やっぱり、『G』のつくレースで同期とワンツーを決められたことが嬉しいですね。今日は自分としても落ち着いて走れたと思うし、でも、この嬉しさで気を緩めることなく、明日も連係するので、またワンツーを決められる様に頑張ります」
 川村晃司(写真)が中2日の強行軍をものともせず2着に逃げ粘って2着にワンツー。力強い逃げ切りで1着。
「牛山君も神山さんをつけてヤル気満々みたいだったし、僕も気持ちだけは絶対に負けない様にと思って。それに、牛山君にはオールスターの初日にやられているので、その時の反省を活かして上手く走れたと思います。それに、東口君が何回も上手く牽制してくれたのもすごく助かりました。今日走ってみた感じでは、疲れはなさそうですね」
 近畿ラインの3番手を固めた香川雄介が3着で優秀へ。
「川村君が前受けになるとカマシになってたと思うんですけど、このメンバーだとカマすのはけっこう厳しいだろうなと思っていたので、そうならなかったのは大きいですね。あとは僕も内を閉めたりして、けっこうヨコの動きをしていた分、脚がいっぱいになりました。このチャンスをモノにできたのは良かったですね」
 牛山に前を任せた神山雄一郎だったが、牛山の不発により6着。
「まあ、任せた結果だから仕方ないですよ。ずっと外を回らされていたし、あれではちょっと突っ込むのは難しいですよね。それに33バンクだし。でも、決して状態が悪いわけではないし、気持ちを切り替えてまた明日頑張ります」
 その牛山貴広は9着敗退に唇を噛む。
「踏んだのが自分のタイミングではなかったにせよ、川村さんの気迫にやられてしまいましたね。せっかく神山さんに任せてもらったのに、自分の仕事ができなかったのは悔しいです」


<11R>
園田匠選手
園田匠選手
荒井崇博選手
荒井崇博選手
   逃げる西谷岳文の3番手を荒井がキープ。その4番手に入っていた園田匠(写真)きっちり差し込み1着。
「今日はああいう展開になった以上、3番手を荒井さんと取り合っても仕方ないですからね。昨日は『自分の状態を確かめたいので別線』とコメントしましたけど、結果的に連係する様な形になって。そうなった以上はワンツーを決めたかったので、上手くいったのは良かったですね。ただ、自分の状態を確かめるまではできなかったですけど。優秀は亮馬の後ろですね。前回の連係で離れてしまったので、明日はまずはしっかり付いていって、そこから直線勝負できればいいかなと」
 その荒井崇博(写真)は園田に交わされはしたが2着をキープ。
「武田さん─大薗さんで(2車単)が2倍くらいだったんでしょ?ファンの方には申し訳ないです(笑)。3番手に入った後はいつ武田さんが捲ってくるか分からないから、あんまり引き付けられなくて、ちょっと早めに出たのもあったし、俺の後ろはすんなりで匠だったんですよね。それじゃあ、交わされちゃうのは仕方ないでしょう。でも、こうやってせっかく優秀に乗れた訳だし、俺も自分の調子を掴みたい気持ちがあるので、明日は九州別線で自力勝負です。最終的に現地集合できれば最高なんですけど」
 3着は直線で鋭い差し脚を見せた齋藤登志信
「今回は練習をそれなりにやってきましたし、脚の感じは良かったんですよ。それに、今日は展開にも恵まれましたね。ここで4着になるか、3着に入るかっていう部分の差はすごく大きいですから。まずは良かったです。優秀は細切れになるみたいですけど、僕は位置を決めずに流れや展開をしっかり見極めて勝機を掴みたいと思います」

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