『東日本大震災被災地支援競輪 取手記念代替 水戸黄門賞in松戸(GIII)レポート』 最終日編
 
配信日:9月20日


 本日、「東日本大震災被災地支援 取手代替記念 水戸黄門賞in松戸」の最終日・決勝戦が開催されました。3日目までは好天に恵まれた開催でしたが、最終日は台風接近の影響もあって、朝から曇天とあいにくの空模様でしたが、何とか決勝戦まで雨が降ることもなく無事に全レースが終了。優勝者は岩本俊介選手でした。初日から調子の良さを見せる内容を見せていた岩本選手が、嬉しい記念初優勝。今後のビッグ戦線でも南関勢を引っ張っていく活躍を見せてくれることでしょう。

決勝戦 レース経過
 誘導以下、武田豊樹─芦澤大輔、菊地圭尚─齋藤登志信、坂本亮馬─園田匠、川村晃司─溪飛雄馬、岩本俊介の並びで周回を重ねる。青板過ぎに川村が上昇を開始すると、岩本もこれを追走。バックで坂本が上昇の構えを見せると、菊地がこれを牽制しながら上昇、坂本もこれについていくと打鐘付近まで菊地と坂本が叩き合いになるが、一瞬齋藤が離れ菊地後位に坂本がはまる。菊地がそのまま先行するかに見えたが、最終ホームで川村がこれを叩いて主導権を奪取。その3番手を岩本、4番手を武田が追う形となり、岩本が最終2コーナーから捲り発進。武田もほぼ同タイミングで仕掛けるが、岩本の上を乗り越えることができず後退。最後は粘る川村を直線で捕らえた岩本が1着でゴール。2着に川村、3着には武田にスピードをもらった芦澤が入線した。


岩本俊介選手
岩本俊介選手

 3番手からの捲り追い込みで嬉しい記念初優勝となった岩本俊介
「今日も川村さんが先行するだろうなっていう感じがあったので、その3番手からっていうのは頭の中にありましたね。その川村さんが主導権奪ってからは武田さんも捲りに出るだろうから、自分のタイミングで早めに仕掛けたいなとは思っていました。それが、ちょうど武田さんの仕掛けるタイミングとあったのも大きかったですね。ただ、川村さんも掛かっていたし、そこを乗り越えるのは楽じゃなかったですよ。そこをガマンして乗り越えることができたからこその優勝だと思います。今まで成績を残せず苦しい時期もあったけど、ガマンしてようやくここまでたどりついた部分もありますし、今日の勝因は色んな意味で『ガマン』だったんじゃないかなと。記念優勝ということで1つの目標はクリアできたので、これからはさらにその先を目指して頑張っていきたいと思います」

 連日積極的な走りを見せた川村晃司がこの日も主導権を奪い2着に粘る。
「3番手に岩本君がいて、4番手に武田さんですからね。さすがに後ろに自力選手がいると厳しいですよね。2人とも僕を目掛けて捲ってくるんだろうなとは思ってましたから。でも、今日も自分のレースはできましたし、内容的には良かったんじゃないかなとは思いますね。ここまでちょっと配分が詰まっていたのもあるので、これからちょっとだけゆっくりします(笑)」

 武田の捲りに乗って追い込んだ芦澤大輔は3着。
「武田さんとこういう大きい舞台で連係させてもらうっていうのは本当に光栄なことですし、気合いは入っていたんですけどね…。僕らにとってはいい展開にはなったんですけど、岩本君に先に仕掛けられてしまったことで残念な結果になってしまいました。でも、武田さんとの連係はこれで最後ではないですし、今度はもっと大きな舞台、特別競輪の決勝で連係して、結果を残せる様にまだまだ精進していきたいと思います」

 逃げる川村マークという絶好の展開を生かせなかった溪飛雄馬は4着。
「最終バックを番手で回っている訳だから、今日の展開では最低でも3着以内には入らないといけなかったですね。捲りを牽制できればよかったんでしょうけど、まだまだ僕には脚が足りなかった。せっかくのチャンスだったんですけど、それを生かせなかったのはやっぱり悔しいですよ」

 菊地との連係が崩れた齋藤登志信は5着に敗れる。
「赤板過ぎに圭尚が思った以上に突っ張っちゃったからね。あれは完全に自分の油断でしたね。そのあと必死になって追い上げたけど…。あそこで僕がしっかり付いていっていれば、もう少し違う展開になったかもしれないと思うと、圭尚には悪いことをしてしまったかなと思います」

 圧倒的人気を集めた武田豊樹は捲り不発の6着という結果に。
「岩本君が道中3番手でジッとしていた分、僕とタイミングが合ってしまった様な感じでしたね。自分としては絶好の展開になったかなとは思ったし、仕掛けた瞬間の感触的には捲り切れる感じはあったんだけどね。あの位置(3番手)を捌いても良かったんですけどね」

 坂本に任せた園田匠は7着にも致し方なしといった表情。
「今日のレースは完全にあそこ(青板バック)が勝負どころでしたね。まさか菊地さんがああいう動きをするとは僕も亮馬も思っていなくて。あれがなければ、亮馬も昨日みたいな感じに仕掛けられたと思うんですよね。でも、これがレースだと思うし、任せた結果なので仕方ないです」

 その坂本亮馬も青板バックで牽制されたことが響き8着。
「圭尚さんは普段あんなところから仕掛けないでしょ。あれで、完全にレースを乱された感じでしたね。自分としてはもうそのまま仕掛けてっていう流れだったんですけど。(打鐘まで)1番(主導権取りの)可能性が低い2人がもがき合ってしまっては、どうしても餌食にされちゃいますよね」

 主導権取りへの意欲を見せ、見せ場は作った菊地圭尚だが川村に叩かれたことで万事休すの9着。
「(青板バックは)あそこで亮馬を出させちゃうと厳しいと思って牽制して出ていったし、今日は脚を使ってでも前々に攻めようという気持ちだったんですけど、結果的に上手くいかなかったですね」

ゴール




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