『取手競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:11月11日
 取手競輪開設62周年記念「水戸黄門賞」は後半戦となる3日目に突入。準決勝3個レースをメーンに熱戦が展開された。地元勢は武田豊樹、長塚智広、芦澤大輔の3人が優出。決勝戦は平原康多を先頭に関東4車で鉄壁の布陣を敷く。菅原晃、川村晃司はどこまで抵抗できるか。見ごたえ十分のファイナルが期待される。
 最終日は先着1500名様に茨城銘菓「黄門漫遊」をプレゼント。場内ステージでは三宅達也選手のトークショー(4R、5R終了後)や地元の飯山泰行選手&小林申太選手によるトークショー(8R終了後)が予定されています。ぜひ、取手競輪場でお楽しみください。
<9R>
菅原晃選手
菅原晃選手
小野俊之選手
小野俊之選手
 準決勝一発目の9レースは桐山敬太郎が打鐘から先行。菅原晃(写真)が中団外併走から鮮やかにまくって決勝一番乗りを果たした。
 「カマシを狙っていたんですけど、桐山君も流さなかったし、けっこう踏んでましたからね。何とかまくり切れて良かったです。3日間、先行の組み立てでいっているのに、それができていないのは…。状態は何とも言えないですね。決勝は力を出し切るレースをします」
 小野俊之(写真)はSS班の成田和也にからまれながらも懸命に菅原を追って大分ワンツー決着となった。
 「晃が頑張ってくれた。今回は本当に強いですね。成田は脚もあるし、テクニックもあるけど、自分がミスをしなければ大丈夫だと思っていた。決勝もチャンスなので頑張りたい」
 川村晃司は勝負どころで立ち遅れたが、まくり追い込みで3着に食い込んだ。
 「組み立てを失敗して後ろになってしまいました。練習の感じは悪くないし、スピードは出ているんですけどね。状態はそこまで良くないかもしれません。決勝も相手は強いけど精一杯頑張ります」
 逃げた桐山敬太郎はかかりが今ひとつだった。
 「後ろは成田さんですからね。積極的にいきました。もう少しいけると思ったんですけどね。菅原さんが強かった」

<10R>
平原康多選手
平原康多選手
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
 小嶋敬二の先行を平原康多が5番手から力強くまくり切る。ぴったりと続いた長塚智広がゴール寸前で平原を捕らえ、シリーズ2勝目を挙げた。
 「3日間、前の選手が頑張ってくれているおかげです。今日も平原が頑張ってくれて展開が良かった」
 平原康多(写真)は厳しい攻めでラインを上位独占に導いた。
 「後ろは地元2人ですからね。自分の役目は果たせたと思います。プレッシャーはかかったけど何とかしのげました。先行しようと思ってもなかなかさせてもらえない。ギリギリの勝負でしたね。仕掛けのタイミングは少し狂っている。いいときなら1コーナーで吸い込まれるように仕掛けるけど、1センターぐらいになってしまった」
 ライン3番手の芦澤大輔(写真)がしっかり続いて3着に流れ込んだ。
 「付いていくだけでしたけど、踏み出しだけしっかり集中していました。自分のラインが一番いいスピードでしたからね。でも、3番手は番手と違う役割があるから難しい。緊張はするけど、自信を持って走れています。ここに向けてやってきたし、ノルマは達成できました。決勝があるので、あと1日、気を引き締めて走ります」
 小嶋敬二はライン2車でも果敢に主導権を奪った。
 「早め早めにレースが動けば、もう1回仕掛けられると思ったんですけどね。中団でフタをして、引いたら終わりというタイミングで来ましたから。もう1車あれば違いましたね」

<11R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
三宅伸選手
三宅伸選手
 武田豊樹(写真)が5番手確保からのまくり追い込みで前団を飲み込んだ。これでシリーズ3連勝。完全Vに王手をかけた。
 「永井(清史)君もかかってたし、守谷君も前と車間を切ってるから、キツイし危ない展開でした。付いてもらった方に迷惑をかけたが、勝てて良かったです。決勝は自分が前でも良かったが、(平原)康多が前で頑張るというので、番手でしっかり走ります」
 2着以下は大接戦となった。3番手を確保した守谷陽介の後位から三宅伸(写真)が鋭く伸びた。
 「当日ギアを上げて正解だったかも。守谷がしっかり組み立ててくれた。守谷の状態が悪くなきゃ残れる展開だけど、見たらいっぱいそうだったし、行かせてもらった。久々の記念決勝でうれしいけど、相手が強すぎるのがね」
 3着は逃げた永井清史と番手の伊藤健詞で同着。二次予選の着順で伊藤が決勝に駒を進めた。
 「F1ではあまり決勝に乗れてないけど、記念は小松島、小田原で乗ってるし、今年3回目ですよ。永井君がすごくかかっていて、良い走りをしてくれた。2人で決勝に乗れたらと思ったけど、同着じゃしかたないね。昨日、今日としっかり走れてるし感触は悪くないですよ」
 絶好のポジションを確保した守谷陽介だが、仕掛けのタイミングを逸した。
 「車間を切って、良い展開を作れたけど、やっぱり腰をかばいながらだったので上手く伸びなかった。普通の状態なら(三宅)伸さんとゴール前勝負できてた展開。とりあえず伸さんだけでも決勝に乗ってくれて良かったです」
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