『取手競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:11月11日
 取手競輪開設63周年記念「水戸黄門賞」は3日目までが終了。3日目は準決勝3個レースが争われました。準決勝は、岡田征陽、石井秀治、新田祐大がそれぞれ勝利しファイナリスト9名が決定しました。
 取手競輪場ではファンサービス、イベントを用意してお客様のご来場をお待ちしております。最終日は 先着1,500名様にスピードくじ配布、抽選で300名様にオリジナルクオカードをプレゼント。場内では、日替わり予想会(北村和久氏・4R発売中、山口健治氏・6R、10R発売中)、人気選手トークショー(ゲストは平原康多選手・5R、8R発売中)、地元選手会山下渡選手、鈴木謙太郎選手によるトークショー(9R発売中)とイベントも盛りだくさん。最終日も取手競輪場にてレースとともにお楽しみください。
<9R>
岡田征陽選手
岡田征陽選手
勝瀬卓也選手
勝瀬卓也選手
 レース前に雨が降り始め、9Rは雨の中での決戦となった。打鐘過ぎに五十嵐力が動いて主導権を奪う。中団は吉田敏洋、牛山貴広は内から上昇を狙うが吉田にコースを締められ身動きが取れず。牛山ライン3番手の岡田征陽(写真)は、最終バックで自力に転じてまくりを敢行。前団を軽く飲み込み、決勝戦1番乗りを決めた。
 「牛山君に任せていたんですが。あれ以上は待つと自分が終わってしまうし、申し訳ないけど自分で行かざるを得ないタイミングでした。前が見えた時には、行けるなという感じでした。体調的には今日(3日目)が一番楽でした。決勝も期待出来そうですね」
 勝瀬卓也(写真)は先行する五十嵐から、岡田の動きへ切り替え2着入線。
 「(日韓競輪に参加し)韓国では日本とは違うフレームに乗っていたので、若干のズレみたいなものは感じている。疲れもないとは言えないけど、熱っぽさが無くなって、今日はすっきりしていました。決勝へは展開に乗せてもらいましたね。五十嵐君が覚悟を決めて行ってくれました」
 勝瀬をマークした栗原厚司が3着に続いた。
 「今回は追加だったので来る前は不安もあったけど、中2日は身体を休めるだけ休めてきましたので。決勝は常に目指しているけど、中々乗れるものじゃないし、良い追加になりましたよ」
 牛山貴広は自らの運行を悔やんだ。
 「内へするすると吸い込まれてしまった。もう引くに引けない場面だったしそこに居るしかなかった。信頼して付いてもらった芦澤(大輔)君に申し訳ないです」
 対象的に芦澤大輔はサバサバとした表情。
 「牛山さんに任せると決めたのは自分ですから。牛山さんと心中するつもりだったし、自分から言うことはないですよ。最終日も、もう1レース残っているし、あと1日頑張りたいです」

<10R>
石井秀治選手
石井秀治選手
成清貴之選手
成清貴之選手
 9レース終了後に雨はやんだが、バンクは濡れたままの状態で10レースが争われた。赤板で雨谷一樹が先頭に立つと、中団は内に脇本雄太、外に石井秀治(写真)で併走。そのままの状態で打鐘を向かえ、雨谷が徐々にピッチを上げていくと、脇本を封じこめた石井秀治が最終2コーナーから仕掛ける。石井は成清貴之、大木雅也を確定板へと連れ込み、3連勝で決勝進出を決めた。
 「脇本君を7番手に下げさせて、自分が先行する展開も考えていた。下げなかったのでそのままフタをする形になりました。雨谷君はダッシュ力がすごいし、気をつけてタイミングを計ってました。バンクが濡れていたし、スリップも計算しながらでしたね。自分は挑戦者の立場でもあるけど、経験を活かしながら図太く走れたと思いますよ」
 成清貴之(写真)は石井秀治に続いて2着。
 「秀治が上手く走ってくれましたね。前の2場所のF1戦でつまづいた感じがあったので、今回、記念の決勝に乗れて取り戻せたかな。決勝も、今持てる力と技で頑張るだけですよ」
 大木雅也が3着で南関ラインのワンツースリー決着。
 「前の2人は出切るとは思ったけど、スイッチして狙われるのは自分の所だなと思って覚悟してました。最後に後ろから迫って来るのは村上(義弘)さんだと思い、自分も前に踏みました。抜かれてないし、状態も悪くはないですよ。南関の強い選手たちと合宿して、刺激をもらってきたのでそれが結果につながって良かったです」
 村上義弘は脇本マークから切り替えタテに踏んだが4着まで。
 「なんとかリカバリーしようと思ったんですが。決勝には乗りたかったですね」

<11R>
新田祐大選手
新田祐大選手
柏野智典選手
柏野智典選手
 号砲で大きくけん制が入った。正攻法となった山形一気は後方の動きを確認しながら突っ張り先行を狙うが、新田祐大(写真)が一気に踏み込み、最終1センターで山形を叩き切る。後続はややもつれもあったが、新田のスピードは衰えることなく、力強く押し切ってみせた。
 「初手は、どのラインもこだわりがあったみたいでしたが、想定していた中団からのレースに出来ました。仕掛ける時は内から山田(英明)さんにけん制されて、タイミングがずれましたね。ラインで決められなかったのはその辺だと思います。山田さんも、山形君も気持ちの入ったレースだったし簡単ではなかった。決勝は関東に付いてもらえるし、直線まで持ち込んでラインで勝負できるようにしたいですね」
 長塚智広は、最終2コーナーで山形のブロックを受けたが、立て直して新田を追いかけ2着入線。
 「危なかったですね。付いていくだけでも苦しいレースでした。新田君のカカリは凄すぎですよ」
 3着は柏野智典(写真)。目標の山田が、最終4コーナーで浦川尊明にブロックを受けると、空いた内のコースを迷わず踏み込んだ。
 「山田君が仕掛けてくれて、3コーナー辺りでイメージが沸きました。伸びる感じは、自分の理想にはまだまだだけど、ニュートラルに入る感じが出てきて脚を溜められるようになってるとは思います。決勝は単騎になるけど、いろんな事を考えて臨みたいですね」
 山形一気は新田に叩かれ、その後は見せ場を作れず。
 「何がなんでも先行して、あとは後ろの(渡部)哲男さんの判断に任せようと思ってました。けん制で誰も出ず、自分が出ざるを得なかった。誘導を追うのに脚を使ってたし、突っ張りきれませんでした」
 山田英明は浦川のブロックが致命傷となった。
 「地区は違ったけど、柏野さん、西岡(正一)さんにも付いてもらってたし、なんとかしたかったんですが。レースは苦しかったけど、良い感じで迫れたんですが、浦川さんのが効きました」
↑ページTOPへ