『開設59周年記念宇都宮競輪(GIII)レポート』 前検日編
配信日:5月16日
明日5月17日(土)から宇都宮競輪開設59周年記念競輪「宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦」が開催される。全プロ記念で負傷した伏見俊昭と佐藤友和に加え、山崎芳仁、新田康仁、村上博幸、北津留翼らのスター選手が相次いで欠場を表明したが、それでも神山雄一郎、武田豊樹、手島慶介、小野俊之、小嶋敬二、有坂直樹らの実力者たちがズラリとそろった。主力メンバーたちは直後に控える高松宮杯に向けてボルテージを上げている真っ最中だけに、4日間激しい戦いを見せてくれそうだ。
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<1R>
オープニングの1レースは
武田良太
に注目。来期はA級降格が決まっているが、再浮上を目指すべく今はテーマを持って競走に取り組んでいると言う。
「今は納得いかない競走が続いているけど、力だけは一戦毎しっかりと出し切らないと。今はこの先を見据えて、なにをすることで勝てるのかをしっかり考えながら戦っています」
<2R>
2レースの
小島雅章
は、最近成績にムラがあるのが気になるところだが…。
「波があるのは、競走に迷いがあるからでしょうね。自力に限界を感じていて、そろそろ自在にやってもいいかなと。周りからもいつも言われているんですよ。ただ自分の中に迷いがまだあって、このまま頑張りたい気持ちもある。結果が出るまでは安定しないし複雑ですよ」
<4R>
高谷敏史選手
4レースの
高谷敏史(写真)
はA級時代から主導権取りに徹する競走を貫いている。前回の川崎記念では3日間先行して名前を売った。
「今は勝てない競走が続くけど、先行して身体を作る時期だと思っているし、焦りは全然無いですよ。前回の取手で最終日に逃げて1着を取れたし、少しずつですがS級の流れに慣れてきました。今回は急な追加だったけど、意識しないで慌てずに動きたい」
対照的なのは
朝倉佳弘
。“自在勝負”をA級時代から標榜していたが、実際S級では力を発揮できず、力量の差を痛感している。
「結果は出てないし苦しいけど、自分の競走が出来ずに持ち味を殺してしまうのは嫌。消化不良のレースでは納得いかないですからね。A級から続けている今のスタイルを徹底していきます」
<5R>
5レースからは
山下渡
をピックアップ。昨年7月にS級特進後は自在に構える競走で見せ場を多く作っていたが、ここ最近は先行策を多用するなど、戦法に変化を見せている。
「先行して脚を付けるってこともありますけど、自分でレースを作るほうが戦いやすいことに気が付きました。前回の京王閣は休んでしまったけど、状態は良い。明日は地元の大掛さんがいるし、力を出し切れるように頑張ります」
地元の
大掛愛崇
も気合十分だ。
「コンディションは万全にしてきました。ただでさえあまり記念に呼ばれないし、ここで頑張らなきゃいつやるんだって心境ですよ」
<6R>
峠祐介選手
6レースからは選抜戦競走。福島期待の新鋭の
小野大介
は、急きょ追加参戦となった。
「前回の武雄の決勝で井上(昌己)さんにこてんぱんにやられてしまいました。主導権を取れず悔しかったけど、上位の人とやればああなるのは仕方ない。初めての優参でしたけど、そんな感激に浸る間もなく気を引きしめ直しました。それだけに今回、追加で呼ばれて凄く嬉しかった。4日間ひたすら逃げますよ」
峠祐介(写真)
は、まだ若手機動型の後塵を浴びるわけにはいかない。
「ダービーの落車の影響が結構長引いたけど、前回の岸和田を走って、随分癒えているなと実感しました。今は練習も普段通りだし、感じは戻っていますね。ここはFI で結構走っていて成績も良いし500バンクも好き。明日は小野君がいるけど、やることはひとつだし自分の競走がしたい」
北の御大・
坂本勉
はまだまだ元気一杯。今年7月には息子のデビューも控えており、モチベーションは高ぶるばかりだ。
「練習は普段通りやってきました。前回の熊本でひとつ勝てたし、ここも良いイメージで走れそうです。息子の存在は励みになる? いやいやまだまだ。何年かけてもいいから、じっくり足元を見つめて努力しろといつも話しています。慌てても仕方ないでしょう。幸い、若い選手が回りに多いから練習環境には恵まれているしね」
<7R>
池崎太郎選手
7レースの
池崎太郎(写真)
は前回5月取手を312着としっかりまとめて好走。決勝では連係した大橋直に交わされたが、逃げに逃げて連日健闘していた。
「展開が良かったってのもあったけど、前回は手応えある開催でしたね。イメージ通りって競走ができたと思います。だけど、その後の練習の裏付けが今のところ無い。一走してみて判断したいですね」
佐々木昭彦
は前回4月の地元(武雄)記念で準決Bに進出。惜しくも3着で決勝進出こそ逃したが、気迫ある走りで地元勢を鼓舞していた。
「疲れはあったけど、地元に合わせて身体を作っていたわけだしそこはしっかりとね。記念が続くけど、練習は普段通りこなしてきました。何か特別なことをしたって言うのは特にありませんよ」
<8R>
松田優一選手
8レース茨栃コンビに人気が集まりそう。
松田優一(写真)
は、前回の武雄記念欠場に加え、前回の5月取手での途中欠場が気になるが「大丈夫です。腰は元々悪いけど、だましだましやっていかないといけませんから。ここは久々だけど、500バンクは嫌いじゃないしいつも通り頑張る」とアピールすると、番手の
伊藤一貴
も「急な追加だったけど、呼ばれたからにはしっかり走らないと。(状態が)良いのか悪いのかがはっきり言ってよく分からないけど、気持ちで走ります」と健闘を誓う。
<9R>
飯嶋則之選手
9レースからは特選競走。
岡部芳幸
は全プロから日も空かずにややお疲れモードか。
「正直疲れは残っています。でも上位陣はみんな条件は一緒でしょう。それでも昨日、目一杯調整したから幾分楽になったかもしれません」
澤田義和
は「最近は徐々にコンディションを戻しているけど、まだまだ物足りない。FI 戦以外でどれだけ結果を出せるかが重要でしょう」とまだ本調子では無い様子だ。
迎え撃つのは
神山拓弥
と
飯嶋則之
の地元コンビ。
飯嶋則之(写真)
は「全プロが終わってからは調整程度でほとんど乗っていません。地元の記念は本当に久々。どうしても気合が入るし、疲れがあるとかなんか言っていられないです」と意気込む。
一方、
神山拓弥
は「飯嶋さんとは今まで2回連係して2回とも失敗しているんですよ。それだけにここは絶対に決めないといけませんね。地元でただでさえ緊張するのに、プレッシャーになるなあ…」と地元戦に多少おののいている。
<10R>
小嶋敬二選手
10レースの
小嶋敬二(写真)
は山崎との対戦を楽しみにしていただけに、やや残念そうだ。
「自分が57のギアで、優秀戦辺りで山崎と戦いたかったですね。全プロのあとは調整程度だけど、ここは相性抜群だし頑張ります。500バンクは久々なだけに、宮杯の前に500バンクを走れるのは大きい」
小嶋マークの
濱口高彰
は「岐阜が終わってからはいつも通りやっていました。気持ちを切らさず練習できていますよ」と飄々とした受け答え。
三番手を固める
山内卓也
は「ここは成績としては良いイメージが無いけど、三角でいいところに居られればチャンスが十分あるバンク。楽しみですね」と笑顔を見せる。
友定祐己
は「ダービーのあと、配分停止になったさい、じっくり乗り込んでいました。全プロを久々に走ったけど疲れは全く無いです」と状態の良さをアピールする。
<11R>
神山雄一郎選手
11レースは地元の顔・
神山雄一郎(写真)
が登場。ここ最近状態を落としていたが、前回の平塚記念あたりから徐々に立て直している様子。それでも本人の口から出るのは慎重な言葉ばかりだ。
「最近、流れや調子が悪いだけにここが立て直す良いきっかけになればいいですけど。平塚記念が終わってからは、練習をしたつもりだけどまだまだ本調子とは言えませんね…。でも期待されている以上は、しっかりと結果を出せるように頑張るだけです」
一方、
武田豊樹
はこのところ復調ムードがただよっている。
「一宮から換えた新車がしっくりきていますね。最近は状態も戻っているし、走っていてレースに充実感がある。全プロの疲れがかなり残っているけどそんなこと言っていられない。このさきは宮杯も近づいているし、どうにかそこにつながる競走がしたい」
手島慶介
は「前回(全プロ)の失格は、ケガをした人には本当に申し訳ない気持ちですが、レース上、仕方がなかった。気持ちを切り替えるというよりも、ここはここと思って精一杯頑張ります」と淡々と話す。
記念で久々の特選回りとなった
岡村潤
は「今期初めての特選ですね。メンバーは凄いけど、何とか大きな着を叩かない競走をしたい」と気合を入れる。
岡村と連係する
白戸淳太郎
も「去年の東王座で良い成績だったし、ここは相性も良くヤル気になれるバンク。力以上のものが出せそう」と元気一杯だ。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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