『東日本大震災被災地支援競輪 宇都宮競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:5月7日


 今日は「東日本大震災被災地支援 宇都宮開設62周年記念ワンダーランドカップ争奪戦」の2日目でした。せっかくの土曜日だというのに、朝から小雨がパラつき、本降りになったり止んだりを繰り返すハッキリしないお天気でしたが、そんなお天気につられたのか、レースの方でも小嶋敬二選手や渡邉一成選手が二次予選で敗れる大波乱が続出でしたね。
 明日(5月8日)の日曜日は準決勝戦3個レースが行われます。
 ゴールデンウィークの最終日となる明日は伊藤克信氏による予想会や競輪選手会によるイベント(「脚力測定!」スピードチャレンジ)なども開催されています。また、宇都宮といえばの餃子の実演販売もありますので、是非、宇都宮競輪場にご来場ください。


<1R>
森田達也選手
森田達也選手
   6番手からの捲りでこの日のオープニングレースを飾った森田達也(写真)
「今日は自分のタイミングで踏めましたね。ただ、前が流してくれたからよかった様なものの、突っ張られてたら危なかったしバンクも雨で重かったので紙一重でしたね。出切れてるし、調子はいいと思います。それだけに昨日はもったいなかったですけどね。でも、今日の1着で流れが変わりそうだし、あと2日しっかり連に絡める様に頑張ります」
 2着は捲り追い込んだ岩崎大和
「前が離れてるのは分かったんですけど、緩んでたんでなかなかタイミングが取れなかったですね。でも、今日は自分で動こうと思ってたんで、何とか上手く仕掛けることができてよかったです。昨日踏んだ感じがスカスカだったんで、今日はギアを上げたんですけどそれが良かったみたいですね」



<2R>
布居寛幸選手
布居寛幸選手
   逃げた肥後公允マークから抜け出して1着の布居寛幸(写真)
「2センターで内から誰かが来てるのは分かったんですけど、このバンクは直線が長いしそんなに慌てることもないかなと思って、しっかり内を締めていくことだけを考えて。ただ、せっかく公允が頑張ってくれたのに残しきれなかったことだけが残念ですね」
 単騎ながら巧みな位置取りで2着に突っ込んだ森岡正臣
「競走得点もそんなにない選手がラインに付いても仕方ないかなと思って、『決めず』のコメントを出して、前々に攻めようと思ったんですけど、それが正解だったみたいですね。道中は良く身体が反応してくれました。最後は1回抜きかけて1着もあるかなと思ったんですけど、ちょっとツメが甘かったですね」


<3R>
山城光央選手
山城光央選手
   直線で鋭い差し脚を見せた山城光央(写真)が1着。
「前の2人が頑張ってくれたおかげでコースが空いたんですけど、コースを見つけて突っ込んでいくのが僕の持ち味ですからね。外からだと抜けないから(笑)。それにしても、いつ以来か自分でもわからないくらい久々の1着ですよ。やっぱり、嬉しいですし、いい励みになります。明日も持ち味を出せたらいいですね」
 先行勝負の山崎晃は末脚欠いて8着。
「前の主導権争いを目標にいい感じで叩けたかなと思ったんですけどね。ただ、バンクもそうですけど、身体も重かったです…。4コーナーから身体が全く動かなかったですから。残れなかったのはもちろん、ラインから3着以内を出せなかったのは、完全に僕の力不足ですね」


<4R>
古川圭選手
古川圭選手
   高田真幸のカマシに乗って直線追い込んだ古川圭(写真)が1着。
「高田君が本当にいいタイミングで行ってくれましたね。前が1周駆けて誰も捲ってこない最高の展開でした。付いてて余裕があったし、あれは交わさないとね。明日も今日みたいな展開になってくれるといいんだけど(笑)」
 3着に残った高田真幸はこのレースで大きな発見をした様だ。
「今日初めてボントのシューズを履いたんですよ。園田(匠)から借りたんですけど。そうしたら、自分でも驚く程ダッシュが良くて。あんな爽快なS取りは初めてですよ(笑)。さらに、カマした時の出脚も軽かったですしね。これは、素晴らしいシューズですよ!」


<5R>
菅田和宏選手
菅田和宏選手
   二次予選最初のレースは菅田和宏(写真)が逃げ切りでの連勝で準決勝1番乗りを決める。
「誰かが捲ってきたのは分かったんで、これを行かれたら終わりだなと思って、自分で止めに行ったんですけど、急激に行くんじゃなくてもっと緩やかに止めにいけばよかったですかね。でも、落車しなくて本当に良かった。これで準決勝ですけど、何とか僕の走りをみて、宮城や他の被災地の方々に元気になって貰えると嬉しいですね。そういう意味でも、明日は決勝目指して全力で頑張りますよ」
 捲った桐山敬太郎マークの内藤秀久が3着。
「桐山が前で止められた時に音がして、自分も4コーナーからハウスしながらの勝負だったんですよね。しかも雨で前が見えにくかったし。桐山と2人で3着以内に入れなかったのは残念ですけど、ああいう展開になっちゃうと、もうどっちかしか3着までには入れなくなっちゃう様な感じだから仕方ないですかね」
 その桐山敬太郎は惜しくも4着で準決勝進出を逃す。
「展開的には完璧だったんですけど、まさか菅田(和宏)が自分で持ってくるとは思わなかったから、そっちを全然見てなかったのがマズかったですね。あの牽制で前輪が壊れたかなと思ったんですけど、走りながら確認したら大丈夫だったんで、何とか前々に踏んで、直線では諸橋(愛)さんに寄りかかるしかないかなって感じで踏んでったんですけど、ダメでしたね」


<6R>
幸田光博選手
幸田光博選手
   逃げた牛山貴広マークの幸田光博(写真)が1着。
「とりあえず今日は自分が1着というよりもラインで決めなくちゃいけないなと思っていたので、それが出来て良かったです。昨日は4コーナーから踏んだ感じが良くなかったから、今日シューズをボントに変えてみたんですけど、それもいまひとつだったので、明日からはまたいつもの履きなれたやつに戻します。今開催は地元記念だし、最低でも準決勝には乗らないとカッコつかないなと思っていたんでホッとしました」
 逃げた牛山貴広が2着に粘る。
「誘導がだいぶ残っててくれたのが大きいですね。地元の2人に任されてのレースで、僕も2着に残れて、ライン全員が準決勝に進めたのでいいレースが出来たんじゃないかなと思います」
 さらに牛山ライン3番手の真崎新太郎が3着入線で関東の上位独占が決まる。
「幸田さんがまだ踏んでなかった時にちょっと車間が詰まっちゃって、そこで富(弥昭)さんに内から来られちゃったんですけど、まだ脚には余裕があったので上手く対応できましたね。昨日はただただ緊張するだけでしたけど、今日は前の2人がすごく信頼できる先行選手と追い込み選手だったので、落ち着いて走れたのが大きかったですね。記念準決勝自体が初めてなんですけど、それが地元なんて本当に嬉しいです」


<7R>
岩見潤選手
岩見潤選手
   菅原晃の1着失格により繰り上がったのが岩見潤(写真)
「(前を任せた永井が先行し)そのまま菅原に合わせて踏み直すのかなと思ったら、そのまま行かれて『アレッ!?』って感じ。それで、菅原の後ろを見たら誰もいなかったし、これはもういくしかないなと。永井も駆けるのがちょっと早かったのかもしれんね。僕自身はいくらかマシになったけど、めちゃくちゃ余裕があるわけではないし、いい状態とは言えないですね」
 2着には直線で鋭い差し脚見せた高橋雅之が入線。
「いつもの山賀(雅仁)さんなら引いて捲りっていうレースだったと思うんですけど、ムリしてでも中団を取りに行ってくれたからこそ、僕にコースが出来たんじゃないかなと。突っ込もうと思えば、まだイケたかなって思うくらい調子はいいですね」
 3着には逃げ粘った永井清史
「最後は自分が思っていたより失速してしまいましたね。あのタイミングで駆けた以上残らないとダメ。踏み応えがちょっと軽かったというか…。自分ではバックからギアを上げていくイメージだったんですけど、ダメでしたね。決して褒められたレースではなかったですけど、本来は4着で敗退だったのが繰り上がって首の皮一枚繋がった感じ。このツキを明日以降に生かせれば」


<8R>
松岡貴久選手
松岡貴久選手
   松岡貴久(写真)が2コーナー7番手からの捲りで貫禄の勝利。
「4コーナーをトップで回っていくイメージだったんですけど、ちょっとてこずりました。(渡邉)晴智さんの牽制はあると思っていたし、その時には自分の方が前にいたんで、何とかなるだろうと。それにしても、『やっとこさ』って感じですね(笑)。ただ、自分ではもうちょっと自転車が出てもいいかなと思ったんですけど、実際はそうでもなかったんで、まだまだ全体的に良くないかな…」
 逃げた村上直久マークの渡邉晴智が2着。
「村上は落ち着いていたし、強かったね。だからこそ、僕が松岡の捲りを止めないといけなかったんだけど、アイツは勝手に残りましたね(笑)。止められなかったのは僕の技量不足。もっと実戦で番手を回っていれば違ったんでしょうけど」
 果敢な先行勝負を見せた村上直久が3着に残る。
「渡邉(晴智)さんが仕事してくれたおかげももちろんありますけど、この厳しいメンバーの中で逃げて3着に残れたのは自信になりましたね。今日は4・00のギアでしたけど、大ギアの方がアタリがあるし、僕には合ってるのかも知れないですね。記念の準決勝はA~Cが廃止されてからは初めてですけど、今日と同じ様に自分の持ち味が出せれば」


<9R>
高谷雅彦選手
高谷雅彦選手
   中団からの捲りで大本命・小嶋敬二を破った高谷雅彦(写真)
「思い通りのレースが出来たし、仕掛けのタイミングもドンピシャでした。会心のレースと言ってもいいくらいですよ。ただね…、小嶋(敬二)さんに人気が集中してたから、お客さんには迷惑かけちゃったみたいで。本当すいませんでした(笑)」
 小嶋敬二の捲り追い込みに乗った渡辺一貴が3着。
「ホームで小嶋が行ってれば千切れてたかも知れないね。僕が彼と連係すること自体が久々だったし、今日は何が何でも付いていこうと、もうそれだけで必死ですよ。最後は脚が一杯でした」
 小嶋敬二は捲り追い込み届かずの4着でまさかの二次予選敗退。
「ホームで行けば良かったんだけど、まだ大丈夫だろうと思ってしまって。脚の状態は悪くはないんだけど、大事にいきすぎた分、失敗しちゃったね。でも、ここでああだこうだ考えても仕方ないし、しっかり気持ちを切り替えて残りの2日全勝できる様に。そうすれば、(オールスターの)ファン投票も伸びるかも知れないし(笑)」


<10R>
稲川翔選手
稲川翔選手
   鮮やかな捲りで逃げた関根幸夫を捕らえ1着の稲川翔(写真)
「先行してた南関ラインが2車だったので、それがかなり助かりましたね。あれが3車だったら、もっと違う結果になってたかも知れないし。でも、とりあえず捲りきれているので、状態は悪くないと思いますよ」
 関根マークの細川洋は稲川マークを中澤央治から番手奪取での2着。
「(渡邉)一成は引くと思ったんだけどね。ずっと内にいたでしょ。あれで予想外の展開になっちゃって関根さんが逃げる形になっちゃったけど、若手に教えてあげたい様なレースでしたよね。ただ、ライン2車だったし、捲ってきたラインを牽制しても内をすくわれちゃうだけだし、あそこはああする(切り替え)しかなくて、もう苦渋の選択。ちょっと難しかったですね」
 番手奪われた中澤央治は5着に沈む。
「僕としては(渡邉)一成も稲村(成浩)も警戒しながら踏んでたんだけど、(稲川の捲りが)飛びつけるスピードじゃないと思ってたんですよ。だから、細川(洋)さんだけは見てなくて。ちょっと考えが甘かったですね。僕がしっかり付いていけてさえいれば、後ろの中井(護)さんも含めてラインで上位独占できてたかと思うと…」


<11R>
東口善朋選手
東口善朋選手
   昨日の初日特選に続き、切れ味鋭い捲りでみやかめ賞を制し連勝の東口善朋(写真)
「自分だけ脚を使ってないし、ラインの皆さんが中団取ってくれたおかげですね。おかげで気持ちよく仕掛けることができました。あの展開で頭まで突き抜けられたし、これで初日特選・優秀と連勝で準決勝まで勝ち上がれたので、それだけ調子はいいと思いますよ。いい手ごたえもありますしね」
 番手捲りの神山拓弥マークから差し脚伸ばした小野俊之が2着。
「身体自体は問題ないんですけど、あとはセッティングさえ合えばそうとう自転車は出てくれると思うんですけどね。ただ、今日の感じではまだまだ。4時間くらいはセッティングに費やしたんだけどなぁ。道中からなんかふわふわした感じでしたね。それでも、昨日よりかはよくなってるし、またさらに煮詰めて明日に臨みたいですね」
 矢口啓一郎が先行し番手絶好の神山拓弥だったが、結果は3着。
「3コーナーで(後ろから)まだ来てないと思って矢口さんとの車間が1回詰まっちゃったんですけど、そこで躊躇なく踏めれば良かったんでしょうけどね。やっぱり、先行してくれた矢口さんの気持ちが嬉しくて、かばい過ぎてしまった部分はあると思います。その辺が番手の難しさですよね」
 鈴木謙太郎は捲り不発の9着。
「ホームで行こうとしたんだけど、見られちゃってタイミングを逃してしまったのもあったし、園田(匠)さんの切り替えも想定外で痛かったことは確かですね」

↑ページTOPへ

 
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved