『東日本大震災被災地支援競輪 宇都宮競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:5月8日


 「東日本大震災被災地支援 宇都宮開設62周年記念ワンダーランドカップ争奪戦」の3日目は昨日とはうって変わって抜ける様な青空の下で激戦が繰り広げられる、まさに「競輪日和」の1日となりました。メインの準決勝では地元・関東勢が躍動。決勝戦には5人もの精鋭が勝ち上がりました。最終日は決勝だけでなく、特選や特秀レースにもメイン級の選手が多数揃っていますので、そちらの方もお見逃しなく。


<1R>
宮路智裕選手
宮路智裕選手
   捲った園田鉄兵マークの宮路智裕(写真)が1着。
「今日はライン2車だし、緩んだらカマシかなという感じだったんですけどね。園田(鉄兵)も捲り切るまでに時間が掛かったし、2センターでは失速してきちゃってたから、ちょっと残せなかったですね。彼と連係した時はいつも頑張ってくれるんだけど、なかなかワンツーが決められなくて。また頑張ります」
 その園田鉄兵は捲り切るも8着に沈む。
「もう…、ちょっと弱すぎですよね。仕掛けのタイミングとしては良かったかなとは思うんですけど、あれはせめて残らないといけないですよね。ショックというか何と言うか…」


<2R>
藤野一良選手
藤野一良選手
   大ギアを生かしたパワー捲りで快勝の藤野一良(写真)
「僕が踏んだのと同時に柏木(伸介)さんも踏んだので、そこめがけて踏んでいくだけでしたね。展開に恵まれました。ずっと調子は良かったんですけど、成績に出ていなかったので、いい薬になりそうです」
 単騎ガマシを敢行した柏木伸介は5着。
「単騎でしたけど、初日・2日目と消極的なレースをしてしまったので、今日は変に中団を攻めるレースより思い切って駆けた方がいいかなと思って。自分では残ると思った位置からの仕掛けだったので、それで残れなかったのは力不足ですけど、ある程度納得のレースはできたと思うし、明日に繋がると思います。まあ、本当は初日に今日みたいなレースが出来れば1番良かったんでしょうけど(苦笑)」


<3R>
石井秀治選手
石井秀治選手
   後方からの捲りで前団を一気に飲み込んだ石井秀治(写真)が1着。
「僕のやることはあれしかないんでね。しっかり落ち着いてタイミングをはかりながらいけたと思います。最後まで気を抜かずに踏み切ることができましたし、何が嬉しいって、ラインで上位独占できたことが1番嬉しいですね。初日・2日目に比べて疲れもだいぶ抜けてきたので、明日も勝って連勝でこのシリーズを締めくくりたいですね」
 石井マークの朝内正幸が2着。
「僕は前の選手に付いていくのが第一の仕事だからね。石井はギアをかけてるから後半に伸びる感じがあるんですよね。だから、正直最後も抜ける感じがしなかったというか(笑)。まあ、でもワンツーできたのでよかったです」


<4R>
田中雅史選手
田中雅史選手
   3番手を上手く奪取した田中雅史(写真)が逃げる森田達也を捲って1着。
「正直、調子はあんまり良くなくて。ただ、昔はそういう時こそ先行していたんですけど、今は後ろに付いてくれる選手の為にも前々に攻める様にしているので、今日のレースに関してはそれがいい結果に繋がった様な感じですかね」
 2着は森田マークから追い込んだ山城光央
「あの展開では番手選手も逆に厳しいというか。1つは止められるけど、2つはなかなか難しいですからね。でも、森田君は強かったと思うし、彼が頑張ってくれたからこその2着なので感謝してます」


<5R>
布居寛幸選手
布居寛幸選手
   カマシ先行の布居寛幸(写真)が逃げ切りで白星を挙げる。
「追い上げとカマシの両面作戦で行ったんですけど、そのまま行ったれって感じですよね。打鐘で抑えにいった時点で脚一杯なのに、最後は本当にしんどかったですよ。こんなこともう2度としません(笑)。こりゃ、明日は誰かに引っ張ってもらあわないといけないな(笑)」
 後方から捲り追い込んだ関根幸夫だったが、惜しくも届かず2着。
「キツかったな~。あとちょっとだったけどね。まあ、でも頑張った方でしょ(笑)」


<6R>
高木和仁選手
高木和仁選手
   直線で鋭い差し脚を見せた高木和仁(写真)が1着。
「最後は中井(護)には悪いけど踏ませてもらったって感じですね。正直、調子は決して良くはないというか、緩やかに落ちている段階なので、自分でも何で1着だったかよくは分からないんですけど(苦笑)、何とか明日に繋げていければいいですね」
 先行勝負を見せた松山桂輔は4着。
「今日は比較的落ち着いて駆けられました。最後残れなかったのは力不足ですね。まあ、どうしても普段より長い距離踏んでますから(笑)。でも、(佐々木)則幸さん相手に挑戦者としてはまずまずのレースが出来たんじゃないかなと思います」


<7R>
渡邉一成選手
渡邉一成選手
   後続を引き離すカマシで快勝した渡邉一成(写真)
「調子は悪くなかったから、昨日こういうレースをしたかったですね。でもまあ、その分今日はしっかりと結果を残すことができましたし。あともうちょっとですね。シューズ(ボント)もギアも。まだ、ちょっと重い感じがするというか。ただ、どっちも僕がこれから成長していくためには必要なものでもあるので、これからレースでも練習でもガンガン使って慣れていきたいですね」
 2着には積極的なレースで渡邉の番手にはまった桐山敬太郎
「いやぁ、あれを追いかけていくのはキツいですよ! ホームでペースを上げたから構えてくれるかなと思ったんですけど、甘かったですね。ただ、今日の展開なら4回転にしたのは正解でしたね。2着にも残れたし、車券の売れ方も一成─僕で売れてたみたいだから、ファンの期待に応えられたという部分では良かったんじゃないですかね」


<8R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
   2コーナーからの豪快捲りで格の違いを見せ付けた小嶋敬二(写真)
「今日走るってきめた時点で自分の持ち味を出した走りをしたいなと思ってたんで、しっかりとタイミングで仕掛けられたし、その上で1着を取れたんで良かったですね。7レースで(渡邉)一成が僕と同じ様な『負けられないレース』でしっかりと結果を出してるのを見て、すごくいい刺激になったし、車券もかなり売れていたのでその期待に応えられて安心しました。何より久々の1着なので、明日はもちろん、この先のビッグレースとかにも繋がっていくんじゃないかなとは思いますけどね」
 その小嶋から5車身離れながらも懸命に追いすがって2着入線の鈴木誠
「顔見せから小嶋さんの番手に行った以上、ああいうレースを見せておくことも大事ですからね。ただ、思ってる以上に小嶋さんに踏まれちゃったんで、踏み出しで遅れてしまって。おかげで追いかけるのは本当にキツかったですね。でも、2着には入れたんで良かったです」


<9R>
園田匠選手
園田匠選手
   逃げた永井清史ライン3番手から突き抜けた園田匠(写真)が1着。
「ちょっと内を空けてしまった時に牛山(貴広)君に差し込まれてしまって、『ヤバいな』と思ったんだけど、何とか持ちこたえられて良かった。でも、今日は永井君のおかげです。9番手になる様だと考えないといけないなと思ってたんだけど、そんな心配全くいらなかったですね。調子は別府記念の時から引き続きいいですよ」
 永井マークの山口富生は3着。
「ギリギリまで踏むのを待ったんですけど、あれ以上待ってしまうと、僕が4着になってしまいますからね。申し訳ないけど踏ませてもらったけど、残せなかったのは残念ですね。永井の力なら逃げ切っちゃうんだけどね。まあ、園田も脚のある選手だし仕方ないですね」
 その永井清史は6着に沈む。
「ギアを上げて、昨日より重く感じたのもあったけど、あの位置から仕掛けたんだったら残らないとダメですよね。出切るまではイメージ通りだったんですけど…」


<10R>
稲村成浩選手
稲村成浩選手
   逃げた矢口啓一郎マークの稲村成浩(写真)が直線で抜け出し1着。
「矢口は練習みたいに駆けてましたね。ここに来る前に一緒に練習した時みたいな感じで。今日は僕が前だけ取れれば矢口も走りやすくなるってことだけで、後は彼の好きな様に走ってくれればいいって思ってましたけど、よくやってくれました。ここ最近はS級シリーズを走ることが多かったけど、こうやって結果を残せてよかったですね」
 その矢口啓一郎もしっかり粘って2着。
「ホームで松岡(貴久)君が来ると思ってたんだけど、来なかったのでその時点で腹をくくりましたね。そのホームの駆け出しはキツかったけど、バックは追い風なんでそこで思いっきり踏んだら3コーナーから流れてくれて。ラインで上位独占できたので本当に言うことないですね。それと、実は今日大親友が結婚披露宴をしていて、僕も招待されてたんだけど、そいつに『オレと仕事とどっち取るんだ』って言われたんですけど、僕は『仕事!』って言ってこの開催に参加した手前、最低でも決勝に勝ち上がらないとその大親友に顔向けできなかったので、まずは安心しました。あとは明日優勝してご祝儀を弾めれば最高なんですけど(笑)」
 関東ライン3番手を固めた真崎新太郎は3着での地元記念優出に感極まる。
「レースの後に泣いたのは初めてですね(苦笑)。初日をクリアした時点でリラックスできていたんですけど、今日はもうゴールがどこなのか分からない様な状態で、ゴールの瞬間は自分が何着かさっぱり分からず。オーロラビジョンで確認したら、もしかしてって思ったんですけど、雰囲気的に同着っぽくてちょっとムリかななんて思ったりもしたんですよ。だから、写真判定の時間はすごく長く感じましたね。それでも、3着で自分が呼ばれた時は本当に嬉しくて…。今日のスリット写真は額縁に入れて飾らないといけないですね(笑)」


<11R>
神山拓弥選手
神山拓弥選手
   逃げる稲川翔マークから番手捲りを放った東口善朋の後位に切り替えて差し脚伸ばした神山拓弥(写真)が1着。
「(前を任せた)鈴木(謙太郎)さんも半分強引な感じで仕掛けてくれましたけど、ちょっと出切れる感じではなかったんですよね。だけど、あの仕掛けがあったからこそ展開も向いたと思うしすごくありがたかったですね。東口さんの後ろに入る時に少し時間があったので、そこで脚を溜めることができたので、それも大きかったと思いますけど、最後は本当に無我夢中でしたよ」
 2着にはその東口善朋が入線する。
「(鈴木)謙太郎の動きは警戒してましたけど、そこにしっかり合わせることができたし、デキは間違いなくいいと思います。それでも、今日のレースは前で頑張ってくれた(稲川)翔のおかげ。もうそれしかいい様がないですよね」
捲った村上直久マークの渡邉晴智が3着に突っ込む。
「村上君は強かったね。もうワンテンポ早く踏んでれば行ってたかも知れないけど、点数以上の力を持ってるね、彼は。また南関からいい先行選手が出来て楽しみが増えましたよ(笑)」
 その村上直久は見せ場を作るも5着で優出を逃す。
「前と車間が空いちゃってそれを詰めるのに脚を使ってしまったのが痛かったですね。もう1~2テンポ早く仕掛けられていれば結果も違ったかも知れないのでもったいないことしちゃいましたね。でも、まだあと1日残っているので、頭と気持ちを切り替えて気持ちよく最終日を終えたいと思います」

↑ページTOPへ

 
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved