『宇都宮競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:5月27日
 宇都宮競輪開設63周年記念「宇都宮ワンダーランドカップ」は今日が2日目。絶好のコンディションの中、優秀競走「みやかめ賞」をメーンに、二次予選6個レースが争われた。優秀戦は長塚智広のまくりに乗った牛山貴広が鋭く追い込んで激戦を制した。二次予選回りとなった神山雄一郎や飯嶋則之、中村淳ら地元勢は気迫の走りで準決勝進出を決めた。
 明日3日目も様々なファンサービス、イベントが予定されています。ぜひ、宇都宮競輪場にお越しください。
<5R>
中村淳選手
中村淳選手
 準決勝進出をかけた二次予選は5レースから。小林大介のまくりに乗った中村淳(写真)が直線で鋭く伸びて快勝。初日落車の不安を一掃する走りでファンの期待に応えた。
 「昨日、落車して踏み出しに不安があったので、ギアを4.42から4.25に下げました。このギアはいつも使っているから全く問題なかった。大ちゃんが力任せによく踏んでくれました。信頼して本当に最後に止まるまで待ってから踏みました。地元でお客さんも応援してくれるし、1着を取れて良かったです」
 三番手を確保した渓飛雄馬は3コーナーから小林に合わせてまくって2着に入った。
 「久々の自力で気合が入りました。ギアを上げたので、少し重かったですね。三番手がすんなり取れて恵まれました」

<6R>
荒木伸哉選手
荒木伸哉選手
 荒木伸哉(写真)が中団キープからひとまくり。初日は先行策で3着に沈んだが、今日は得意スタイルで持ち味を出し切った。
 「四番手を取れましたからね。今井さんが緩めて、そこを濱田さんにカマされるのを警戒していました。濱田さんが来なかったので、あとは自分のタイミングで仕掛けました。初日よりも疲れが取れていい感じだったし、明日はもっと良くなると思います」
 ベテランの鈴木誠が完璧マークで2着に流れ込んだ。
 「荒木がいいレースをしてくれたし、強かったです。抜けなかったですね。タイムはいいはず。そうじゃないと困る」

<7R>
飯嶋則之選手
飯嶋則之選手
 前受けの吉川が最終ホーム手前からそのまま先行する流れ。七番手まくりの矢野昌彦は不発となったが、飯嶋則之(写真)が切り替え策から直線一気。地元の意地でピンチを切り抜けた。
 「厳しい展開でした。矢野君も無理やり仕掛ける感じで苦しそうでしたね。(切り替えて)3コーナーで踏んでいけそうな余裕もあったんですが、待ってしまいました。何とか勝てて良かったです」
 吉川誠は力強い先行策で3着に逃げ粘った。
 「誰も押さえに来なかったので、どこかで腹をくくって先行するしかないと。駆ければ後ろの人にも仕事をしてもらえますからね。要所、要所で判断できました。3コーナーから踏み直せたし、冷静に走れました」

<8R>
後閑信一選手
後閑信一選手
 藤田竜矢が打鐘で紀井孝之を押さえて主導権を握る。北野武史の追い上げもあったが、後閑信一(写真)が格上のさばきと差し脚を披露した。
 「藤田が頑張ってくれました。一緒に勝ち上がれなかったのが残念。自分の力不足で申しわけない。紀井君のまくりも止められたし、余裕はあるんですけどね。最近は前に恵まれて結果が出ているけど、だんだん調子も上がってきています」
 筒井敦史は弟子の紀井孝之のまくりに乗って3着に入った。
 「紀井のスピードは良かったんですけどね。最後は余裕があるから外を踏んだけど、あおりもあって、あまり伸びなかった。やっぱりこのバンクは中を割った方がいいですね」

<9R>
望月永悟選手
望月永悟選手
 人気の鈴木裕が勝負どころで内に詰まって混戦に。鈴木マークから望月永悟(写真)が勝負強さを発揮して待望の今年初勝利を飾った。
 「今年初勝利で嬉しい。混戦になったけど、割と落ち着いていたし、レースも見えていた。でも、前の鈴木君も落ち着いていたから何も不安はなかったです。こんないい位置を回れれば勝てますね」
 鈴木裕はピンチをしのいで辛くも3着で準決勝進出を決めた。
 「中団で引けなかった。それが普通でしょう。ずっと詰まっていたけど、落ち着いて見えていた。何もやれていないので、明日は力を出し切るレースがしたいですね」
 単騎の吉村和之はまくった小島雅章の後位に割り込んで2着に食い込んだ。
 「単騎でやれることをやりました。どうしようか迷いながら踏んでいたら、小島さんがまくっていったので、スイッチしました。踏んでいきながら飛び付いたので厳しかったけど勝ち上がれて良かったです」

<10R>
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
 二次予選回りとなった地元の神山雄一郎(写真)が危なげない走りで完勝。先制した菅田和宏の番手から抜け出し、きっちり人気に応えた。
 「菅田君が前で頑張ってくれたおかげ。彼はきつそうでした。4コーナーから外を来られたら嫌なので、ある程度我慢してから踏みました。大橋とワンツーが決まって良かった。準決勝もしっかり頑張るだけ」
 大橋徹が2着に続いて、地元ワンツー決着となった。
 「外からごっそりいかれるんじゃないかと不安だったけど、ワンツーが決まって良かったです。明日も集中して走ります」

<11R>
牛山貴広選手
牛山貴広選手
 優秀戦を制したのは伏兵の牛山貴広(写真)だ。好回転でまくった長塚智広を追走し、直線で鋭く差し切った。
 「長塚さんと連係せずに、お互いの持ち味を出そうということだったんですが、とりあえず周回中は後ろに付いていました。ああいう展開になって、そのまま付いていく形になりました。長塚さんのまくりは凄かったです。上がり13秒6なんて、自力だったら出せないタイムですね」
 長塚智広は深谷知広の先行を八番手から豪快にまくり切った。
 「流れでああいうレースになっただけ。明日も自力で頑張ります」
 まくられた深谷知広は言葉が少ない。
 「今日は自分にやれることをやった。新車のセッティングもこれからですね。明日も現状でやれることをやる」
 山内卓也は深谷についてこう語る。
 「いつもだともう少しかかるんですけどね。復帰戦でまだ感じがつかめていないのかな。かかり切る前にいかれてしまった。止められるスピードじゃなかったです」
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