『被災地支援競輪宇都宮競輪開設67周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:5月30日
 平成28年熊本地震被災地支援・宇都宮競輪場開設67周年記念「宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦(G3)」は後半戦となる3日目に突入。準決勝3個レースをメーンに熱戦が繰り広げられた。地元の神山雄一郎、平原康多のSS班2人に、竹内雄作と有力なV候補が次々脱落。誰が勝ってもおかしくない混戦模様の決勝戦となった。
 最終日も日本競輪選手会栃木支部主催のチャリティーオークション、伊藤克信氏による予想会をはじめ場内イベントは満載。ぜひ宇都宮競輪場でお楽しみください。
<10R>
園田匠選手
園田匠選手
矢野昌彦選手
矢野昌彦選手
 矢野昌彦が斬った上を、竹内雄作が叩いて打鐘過ぎから先行態勢に入る。竹内を受けた矢野が中団、山中秀将が6番手、佐藤友和が8番手で最終ホームは一本棒。佐藤が1コーナーからまくっていったが、前団までは届かず。山中の仕掛けもなく、竹内の番手で車間を切っていた園田匠(写真)が直線で有利に抜け出し、決勝一番乗りを果たした。
 「恵まれました。自分も余裕があったし、3人で決まったと思ったんですけど。竹内君の強さがどこまでかわからなくて、どれだけ車間を空けていいか…。(3着まで残せず)迷惑をかけました。次に連係する機会があったら返したいと思います」
 中団を確保した矢野昌彦(写真)が直線で中を伸びて2着。
 「地元記念の決勝は初めてです。追加で乗れてうれしいですね。今日は先行するつもりでいたんですけど、カマされたら落ち着いて(中団まで)下げようと。余裕はありました。竹内君が相手だったので、どこまで行けるかと思ったけど2着に入れて良かったです」
 園田を追走していた橋本強が、竹内との際どい3着争いを制して優参に成功。
 「良いタイミングで中に入っていけました。ラインの3人で決まったと思ったし、自分が竹内君を抜けるとは。昨日は全然ダメでどうなるかと思ったけど、今日は全然大丈夫でした。決勝に乗れたのは気持ち的にも大きい。明日も頑張ります」
 人気を集めた竹内雄作だったが、直線で失速し4着。決勝進出はならなかった。
 「自分のペースで行けたと思う。あれで残れないのが今の力。すみません、力不足でした」

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佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
早坂秀悟選手
早坂秀悟選手
 最終ホーム前に先頭に立った石井秀治に対し、早坂秀悟が最終ホームから一気にカマしていく。早坂は1センターで佐藤慎太郎(写真)とラインで出切ると、3番手の石井以下を大きく引き離し逃げていく。こうなっては別線はどうすることもできず。最後は番手の佐藤がきっちりと差し切った。
 「(早坂)秀悟は流れてたし、強かったね。ワンツーはもう決まりだと思ってたし、あの展開だし抜かないとね。どんなに抜いても秀悟は2着だろうし、抜けるところはしっかりと抜きますよ。それでしっかりと抜けてるし、状態は良いですよ」
 絶妙なタイミングで仕掛けた早坂秀悟(写真)は、佐藤とワンツーを決め満面の笑顔で検車場に引き揚げてきた。
 「昨日までのレースが生かされましたね。500バンクの1周だと駆ける人からすれば長いけど、そのタイミングでいけば出させてくれるだろうと。打鐘過ぎからじゃ長いけど、ホームから1コーナー目掛けてだと楽だし。良いところでいけました。でも(佐藤)慎太郎さんからは逃げ切れないね(笑)」
 3番手から追った石井秀治が、マークの渡邉晴智や平原康多を押さえ何とか3着を確保して決勝へと駒を進めた。
 「追いつくと思ったけど、前が全然タレなくて。ゴール前3着だと思ったけど、(渡邉)晴智さんも後ろからすごいスピードできてて。一流選手はさすがですね。自分だけ3着で悪いですけど。自分もセッティング換えたばかりだから慣れるしかないですね。もう少し修正して明日頑張ります」
 松浦悠士は勝負どころで立ち遅れて8番手。見せ場なく敗れた。
 「石井さんが上手かったですね。ちょっと平原さん任せになってしまったし、自分で考えて動ければよかった」

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和田真久留選手
和田真久留選手
金子貴志選手
金子貴志選手
 松岡健介が吉田拓矢を警戒しながら先頭に立つと最終ホームからハイピッチで駆ける。それでも吉田は強引に仕掛けていくが金子貴志のけん制で不発。これで神山雄一郎も苦しくなる。この前団の混戦を和田真久留(写真)が鮮やかにまくって快勝した。
 「初日と同じような展開でした。初日の失敗を生かして、金子さんのけん制を受けないようにワンテンポ遅らせて仕掛けました。落ち着いて仕掛けられたと思います。決勝は自分が前で南関で勝負できるように頑張ります」
 踏み出しで口が空いてしまった五十嵐力だが、懸命に追って2着をキープ。神奈川ワンツー決着となった。
 「打鐘からホームで緩んでバックを踏んだのできつかったです。(和田)真久留の得意な展開になりましたね。強かったです。離れてしまったし、自分としてはあんまりよくないですね。明日もう一丁、頑張ります」
 番手絶好の金子貴志(写真)は和田のまくりに対応できず、3着に入るのが精いっぱいだった。
 「松岡君の男気を感じたし、気持ちがうれしかったですね。かかっていたし、吉田君は止められる感じだったので、そこに集中してました。そうしたら外からすごいスピードで2人が来て…。まったく見えてなかったです」
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