『大宮競輪開設59周年記念競輪(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:1月16日


 東日本発祥59周年『倉茂記念杯』は埼玉県大宮競輪場にて開催中!。16日は開催3日目。準決勝4個レースをメインに全11個レースが行われたが、今日は落車も多くアクシデント続きだった。後は最終日を残すだけとなったが、決勝戦はベストナインによる白熱の攻防が期待できます。準決勝での激闘を検車場からお届けします。
  なお、開催を通して行われるファンサービスは、ホットドリンク(先着1000名様)、お子様限定!駄菓子セットプレゼント(4日間1000個)、メイドさんがいっぱい!萌え自転車屋台、メイド足湯in大宮競輪(タオルプレゼント)、埼玉応援専用スタンド(埼玉選手を応援しよう! 応援ジャンパー&応援グッズプレゼント)、バンク内観戦(最終レース)、へいお待ち! ダービー王小池和博の直前予想(8レース発売中)と盛りだくさん。
  最終日(17日)のファンサービスは専門紙記者による早朝ガイダンス(9時40分から)、優勝者当てクイズ(配布5000名様)・1等シャープ壁掛けテレビ20V型、選手会埼玉支部プレゼンツ埼玉往年選手同窓会 高倉登、黄金井光良&元女子競輪選手トークショー、優勝選手による表彰式(予定)となっています。東日本発祥の地で優勝を射止めるのは誰か?。是非本場でお楽しみ下さい。



<8R>
濱口高彰選手
濱口高彰選手
   たったひとつの椅子を巡る準決勝Cで勝ったのは濱口高彰(写真)。上手さと強さでゴール線を先頭で駆け抜けた。
  「吉田(敏洋)君が頑張ってくれたおかげ。思い切り良く抜きに行けばズッポリ行ってしまうんで、ギリギリまで引き付けて踏み出した。お客さんの人気に応えられて良かったよ。でも、冨岡(健一)君がからまれて僕の後ろが空いたので、まくり追い込みが飛んでこないかヒヤヒヤだった(笑)」
  僅差交わされた吉田敏洋は、レース直後は悔しさから厳しい表情を見せたが、クールダウンを終えると冷静にレースを分析する。
  「僕にとってはいい展開になりましたよね。でも、駆けてて微妙に重さを感じた。ゴール前でも踏み直し出来たけど、あと一歩粘り切れなかった。3コーナーから車がサーッと流れる感じなら押し切れたのかもね」
  前と車間が空きながらも、詰めた勢いで突き抜けるかに見えた矢口啓一郎だったが、外を迫るも中部コンビを捕らえられずに天を仰ぐ。
  「バック手前でゴチャついて危なかったですよ。あそこから抜け出して前に追い付くまでに車間が空いたしね。それでも詰めた勢いで踏んだんだが…。あれで突き抜ける脚を付けないとダメですね」


<9R>
荒井崇博選手
荒井崇博選手

村本大輔選手
村本大輔選手
   続く9レースは先行一車の荒井崇博(写真)に人気が集中。前受けから高原仁志の動きを見極めて、主導権を取り切った。
  「高原が仕掛けてきた時に合わせて踏むつもりだった。高原に合わせ切ったら、三角で村本(大輔)さんが見えて、まくりだと思ったからまた踏み込んだら、追い上げだったんですね(笑)。脚を使ったし抜かれてもね…。状態としては準決が一番良かったですよ」
  僅差ながら荒井を差し切った村本大輔(写真)は、ゴール後に思わずガッツポーズ。引き揚げてくるなり興奮気味に話す。
  「僕も完調じゃないし、道中で脚は使いたくなかった。追い上げるにしても最後に勝負するつもりだったが、うまくいきました。一度もバックを踏まずに追い上げられたからね。気持ちが入ってた分、抜けたんじゃないかな」
  動向が注目された高原仁志は、最終ホーム過ぎに追い上げて荒井の番手奪取かに見えたが、内に木村貴宏、外に村本大輔に追い上げられ万事休すとなった。
  「追い上げるつもりだったけど、出切れたかもしれない勢いでしたね。最終的に内で競り勝った木村さんとの勝負だと思った瞬間に、外に村本さんに来られてアンコになっちゃって…。あれで終わりましたね」


<10R>
宗景祐樹選手
宗景祐樹選手
藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
   10レースから3着権利の準決勝A。その分メンバーも強豪ぞろいだ。レースは最終四角で吉川誠、佐々木則幸、新井秀明、藤野義高が落車と大波乱。ゴール板を真っ先に駆け抜けた宗景祐樹(写真)だったが、失格審議に不安げな表情。結果はセーフも、多数の選手が落車したために表情は複雑だ。
  「接触してたのでアウトかと思ったが、ホッとしました。でも、落車してる人が多いし…。僕は前のスピードに乗せてもらって近道しただけなので…。新年初戦の岸和田で決勝に乗れなかったので、ここで乗れたのは嬉しい」
  2着ゴールの三宅伸は珍しく四角から内に潜り込んで伸びた。本人も不思議そうな表情を浮かべる。
  「僕は内を突いたり、中を割ったり出来る選手じゃないんだが(笑)。やれば出来るものだね。ノリ(佐々木則幸)のスピードも本来の彼じゃなかった。ノリが止まったら内と思ったが、早く行き過ぎたかも。やはり新年初戦で決勝に乗れると嬉しいものです」
  地元の藤田竜矢(写真)は地元の面目を保って3着に逃げ粘った。しかし、番手で援護した新井秀明の落車でこちらも表情は複雑。
  「理想は新井君と決勝に乗りたかったが…。でも、自分の仕事はしたつもり。デキに関しては文句なしです。地元記念の決勝は初めてだし、しっかりと走り切りたい」
  落車でケガが心配された佐々木則幸は、不幸中の幸いでケガは心配なさそう。
  「踏み出しは悪かったけど、外に張り付いて我慢したまま直線勝負でいいところまでいけそうだったが…。払われた形でコケました。良い事じゃないけど、最近は転び方も上手くなってきましたよ(笑)」


<11R>
平原康多選手
平原康多選手

後閑信一選手
後閑信一選手
   最終11レースは出入りが激しくなった。まず金山栄治が平原康多を押さえると、最終ホーム手前で海老根恵太がさらに押さえた。中団に入った金山栄治がホーム過ぎに早くも巻き返す。それを見極めた平原康多(写真)が援軍を引き連れて一気のまくりで金山を飲み込んだ。
  「駆ける気持ちだったので、後方からでもスパートする気でしたよ。でも、金山さんは流さず全開で踏んでるし、その外を行くには僕も全開でキツかったですよ。日に日に脚の感触は上がってきてるし、後は決勝で精一杯走るだけ!」
  平原の踏み出しに一瞬離れかけた後閑信一(写真)だったが、あわてず追い付くと、ゴール前で差し切り連勝で決勝進出を決めた。
  「悪い時なら離れっぱなしだったかもね。じっくり休んで体調を整えてきたので、離れかけても大丈夫。それにしても決勝は関東勢が多いね…」と気持ちは早くも決勝戦に向いている。
  全開でフカした金山栄治は引き揚げてくるなり、平原に近付いて一言。
  「フカしまくってるのに、簡単にビューンと行かれちゃショックだよ。もう少し加減して行ってくれてもいいんじゃない(笑)」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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