『大宮競輪開設66周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:1月17日
 東日本発祥66周年記念「倉茂記念杯」は、佳境の3日目に突入。準決勝3個レースをメーンに熱戦が繰り広げられた。地元の平原康多をはじめ、深谷知広、岩津裕介のSS班に、小埜正義、中村浩士ら南関勢と豪華メンバーが出そろった。明日、18日の決勝戦でシリーズの頂点が決まる。
 最終日は、先着500名様にスピードくじを配布し、抽選で記念クオカード、記念グッズなどが当たります。また、新田祐大選手によるトークショー、「週刊漫画ゴラク」ブースでは、山本康人先生のサイン会などが予定されています。ぜひ大宮競輪場に足をお運びください。
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渡部哲男選手
渡部哲男選手
荒木伸哉選手
荒木伸哉選手
 打鐘で池田勇人を押さえて出た田中晴基が、荒木伸哉を連れて先行。その3番手を取った岩津裕介が大きく車間を空けて後ろをけん制。最終3コーナーで池田を外に張った目標の菅原晃が不発も、渡部哲男(写真)は巧みにコースを縫って1着に突き抜けた。
 「今日は風が強かったから余裕がなかった。外に行ってたら伸びてなかったと思う。内が空いてたのが良かった。ギアの方はそんなに違和感ないです。自分で考えて練習してきましたからね。調子は良いです。でも決勝は流れもあるから、調子だけじゃ勝てないですけどね」
 逃げた田中の番手から荒木伸哉(写真)が、好展開を生かして2着に入った。 
 「風が強いなか晴基君が頑張ってくれました。思いっきり行ってくれたし、だったら2人で決めなきゃいけなかったんですけど、あそこで踏まないと自分もないですからね。申し訳なかったです。後ろを見る余裕がなくて、バックで見たときには岩津しか見えなかったから、このまま2人で決まるかなと思ったんですけどね」
 岩津裕介がなんとか3着に突っ込んだ。
 「前も後ろも気にしながらのレースでした。予想以上に(車間が)空いちゃいました。早めに(前に)追いついても、その勢いで自分が出て行かなきゃならないんで。無理して追いつくよりもと思いました。あんなに車間を切る予定はなかったんですが、距離を見誤って脚力を消耗していました」
 結果は着外だが、田中晴基が力強く風を切った。
 「(走る前に)組み立ては考えてなくて、流れに乗っていきました。思ったより感触は良かったし、今日は手応えもありました。また最終日も頑張ります」

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深谷知広選手
深谷知広選手
吉村和之選手
吉村和之選手
 深谷知広(写真)は赤板1センターから上昇した山崎芳仁に蓋をされ、さらに打鐘の2センターでは大外までけん制されるなど徹底マークにあう。しかし、隙を突いて内に切り込むと、中団で休むことなく全力で先行態勢へ。深谷は抜群のスピードで逃げまくると、別線を寄せ付けず押し切った。
 「外がうまっていたんで内に行こうと。最終ホームの追い風に乗せていけましたね。ここに来るまでにキツめの練習をしてきたのでその成果が出てきたし、(G1に向けて)まったく見えてきていない状況だったけど、少しずつ手ごたえをつかんできました。(3日間走って)思った以上に順調にきてますね」
 2着には深谷をマークした吉村和之(写真)が続いた。
 「やっぱり深谷は普通じゃない(笑)。ホームで間髪入れずにいくんだもん。深谷の不意打ちは全部決まりますからね。圧倒的に強くなってきている。決勝も一緒に連係できるしありがたい話ですけど、気が重いですね」
 深谷の強烈な踏み出しに3番手の三谷将太は付け切れない。鈴木裕は中近ライン3番手にハマると、まくってきた山崎を止めて3着に追い込んだ。
 「深谷のカマしにはさすがに反応できない。頑張って踏んで番手にいくつもりだったけど遅れちゃいました。土屋(裕二)さんが迎え入れてくれたんで土屋さんのおかげですね。でも、僕だけ3着に入って申し訳ないです。久しぶりの記念決勝ですけど、F1でも伊東以来なんで決勝自体が久しぶりですね」

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平原康多選手
平原康多選手
小埜正義選手
小埜正義選手
 カマした小埜正義が、最終ホームで相川永伍を叩き主導権を奪取する。叩かれた相川は4番手まで後退するもバックから再度踏み上げ抵抗をみせる。しかし、番手の中村浩士に張られ万事休す。それでも相川マークの平原康多(写真)は2センターから外に持ち出し、直線大外を鋭く伸びて勝利した。
 「(ラインの)3人で勝ち上がりたかったですけど…。でも思ったより、ギアに慣れてきましたね。自分の踏むコースさえあれば、3着まではいけるかなって手応えもありました。決勝では深谷の強さは知ってるし、いつもの(強い)深谷だと思って戦います。しっかり自力を出したい」
 相川のまくりを止めて番手の仕事を果たした中村浩士は、2着で同県の小埜とともに決勝へとコマを進めた。
 「小埜君のホーム仕掛けは素晴らしいですね。もう気合が違いました。みんな出来るんですけど、ほとんどの選手は怯んでしまう。小埜君と後ろに(松坂)英司さんがいたんでラインのおかげです」
 ホームカマシを成功させた小埜正義(写真)は、3着に粘って決勝進出を決めた。
 「やった方ですね。中村さんと英司さんのおかげです。あれしかないですし、ダメだったら中村さん達がなんとかしてくれると思って。決まって良かった。でも、最後は康多に抜かれたし、ラインで決められなかったんで力不足ですね」
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