『西武園競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:4月24日


 西武園競輪開設60周年記念「ゴールド・ウイング賞」が今日からスタートした。初日は特選3個レースをメーンに熱戦が展開。最終レースでは荻原尚人が地元のエース平原康多を破る大金星を挙げた。明日は初日特選で3着までに入った9選手により優秀競走「ギャンブルレーサー関優勝牌」が争われる。
 2日目の明日は「惚れてまうやろーっ!!」で有名なWエンジンが 西武園競輪場に登場。スペシャルライブ(3、6R発売中)がバックスタンド付近特設ステージで予定されています。そのほかにもイベント、ファンサービスが盛りだくさん。ぜひ、この機会に本場に足をお運びください。


<1R>
 オープニングレースを制したのは吉原友彦。花村直人の先行を4番手から豪快にまくり切った。
 「単騎で警戒されていなかったら、カマシも考えていました。今日は展開ですね。中曽(直彦)さんが引いてくれて助かりました。徐々に踏み上げていった感じだけど、感触も良かったです」
 和田誠吾が俊敏な立ち回りから2着に突っ込んだ。
 「予選はやっぱり緊張しますね。弟子(西本龍)が後ろだから何かしないといけないと思っていました。でも、かぶちゃって何もできなかった」


<2R>
 最終ホームから木本賢二と川口直人で激しく踏み合う展開。最終的に川口の番手を奪う形となった木本が直線鋭く追い込んだ。
 「誰かが斬った上を仕掛けようと思っていましたが、内から来られたので踏みました。合わされてしまったんですけど、上手く番手に入れてラッキーでした。脚の感じもいいと思います。最高のスタートが切れました」
 川口直人が2着に逃げ粘り、好調ぶりを示した。
 「できれば逃げ切りたかったんですけどね。ちょっと反応が遅かったかな。でも、力を出し切るレースはできたし、感じも悪くないです」


<3R>
村上直久選手
村上直久選手
   人気の稲吉悠大は7番手に置かれて大ピンチとなったが、強烈なまくり追い込みで一気に突き抜けた。
 「危なかった。(打鐘過ぎの)4コーナーで仕掛ければ良かった。最低でも中団は取らないとダメですね。反省点は色々とあるけど結果オーライ。脚は悪くないので明日頑張ります」
 長欠明けの村上直久(写真)は押さえ先行で2着に粘った。
 「デキ過ぎですね。でも、身体はブレていたし、いつもの感じではなかった。直線が短いから粘れたんだと思います」


<4R>
小谷田公則選手
小谷田公則選手
   西村行貴が後攻めから押さえて先行。最終ホームで内を突いた小谷田公則(写真)は立花成泰をさばいて中団を奪うと、鮮やかにまくって快勝した。
 「今日は気持ちも入っていたし、いいレースができたと思います。きつかったですけどね。車番的に後ろからになりそうだったから作戦は色々と考えていました。上手くいって良かったです」
 6番手で態勢を立て直した立花成泰
が外をしぶとく踏み上げて2着に入った。
 「やられましたね。ちょっと大事にいき過ぎたかな。しっかり斬って中団を取れば、小谷田君は強引なタイプじゃないから内から来ないと思っていました。脚も溜まっていなかったし、重たかったです。情けないレースをしてしまった」


<5R>
 激しいスタートのけん制はあったが、地元の片折亮太が後続のもつれを尻目に力強く逃げ切った。
 「過去にないぐらい(誘導員との)差が開いてしまった。でも、地元でライン4車じゃ前は取れないですから。(猪狩卓男が)内に入ってきたから締めて、ペースで踏みました。今日は駆けた距離が短いですからね。とりあえず地元で勝てて良かったです」


<6R>
高谷雅彦選手
高谷雅彦選手
   先行した高谷雅彦(写真)の後位が3車併走の大渋滞。絶妙なペース配分で押し切り、満足そうな表情を浮かべる。
 「今日はちょっと緊張しましたね。前回Vのいい勢いを殺したくなかったですから。後ろを見たら3車併走になっていたので、これはもう悪いけど、ズル駆けさせてもらいました。競輪はタイムじゃないですからね」
 高谷の番手を取り切った志村太賀がそのまま2着に流れ込んだ。
 「めまぐるしい展開でしたね。中団でも良かったけど、山口(泰生)さんと一緒に上がっていったら番手になりました。3車併走で重かったです。取り切ってからも高谷さんかかりが思いのほか良くて一杯でした」


<7R>
 水谷好宏が得意のカマシで同型を一蹴。マーク上田国広の追撃を微差振り切り、一番人気に応えた。
 「中団に入った小島(雅章)さんが先に仕掛けると思ったけど、動く気配がなかったので、踏んでいきました。いいタイミングで仕掛けられたし、最後も踏み直せたと思います」
 2着の上田国広は水谷の強さを称える。
 「初めての連係でしたが、踏み出しは強烈ですね。何とか付き切れて良かったです。出てからはニュートラルに入れて、また踏み直していましたね。最後は思い切り抜きにいったけどダメでした」


<8R>
新井秀明選手
新井秀明選手
   池田勇人が高城信雄を出させず強引に先行。新井秀明(写真)が番手絶好の展開をきっちりモノにした。
 「池田は駆けるとやっぱり強いですね。駆けるのが早いと思いながら付いていました。まくりが来ないのは確認できたけど、8番(山口貴嗣)がどこにいるかは分からなかったです。ワンツーが決まれば最高でしたけどね」
 池田勇人は惜しくも3着となったが、納得の表情を見せる。
 「高城さんを出させると厳しいので、苦しくても合わせて出て先行しました。押さえにいった時が向かい風できつかったけど、バックからまた踏み上げていけました。けっこうもがいたし、最後はしょうがないです」
 山口貴嗣が切り替え策から直線外を伸びて2着に食い込んだ。
 「高城さんが出れない感じだったので、内に降りました。早めに踏んでもっと車が出ると思ったけど、思ったより伸びなかったです。外に膨らんでいきましたね」


<9R>
山賀雅仁選手
山賀雅仁選手
   新田祐大が強烈なカマシで後続を引き離す展開。離れて追う形となった武田豊樹は徐々に車間を詰め、直線で粘る新田を捕らえた。
 「苦しかったです。新田君はカマシ中心だし、ああいう展開を作ってしまったのは反省しないといけませんね。でも、番手に入れてるんで、組み立てとしては悪くなかったと思います。レースとしてはダメでしたけど、数あるレースの中ではこんなレースもありますからね。ここ何場所か勝ち上がりに失敗しているので、明後日が一番の勝負です」
 大ギアの山賀雅仁(写真)が後方から外を踏み上げ、2着に強襲した。
 「あれだけ車間が空いてよく2着に届いたと思います。車を外に持ち出して前を見たら、あまりにも遠かったので慌てました。でも、諦めずに踏んだ甲斐がありました。今日はギアと運ですね」
 新田祐大は末を欠いて4着。優秀戦には進めなかった。
 「武田さんに駆けられて後方に置かれたら勝負にならないし、出切ることだけを考えて仕掛けました。去年の(共同通信社杯)秋本番は全く同じような展開で武田さんに行かれましたからね。今回も絶対来ると思っていました。バックからタレました。(優秀戦まで)あと1人でしたね」


<10R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
   人気の中近ラインで上位を独占。中団からまくった稲垣裕之を村上博幸がゴール前できっちり追い込んだ。
 「稲垣さんがいいレースをしてくれました。余裕はありましたね。ラインで決まって良かったです。でも、やっぱり花粉症はきつかった」
 稲垣裕之(写真)が2着に粘り、86期ワンツー決着となった。
 「中団から(松坂洋平に)合わせて出て、来ないようだったら先行でしたけどね。もがき合いをしても濱田(浩司)君の展開になってしまいますから。出させてまくりに構えました。感じは良かったですし、ラインで決まって良かったです」
 山口幸二も3着に流れ込み、優秀戦に進出した。
 「今回はちょっと練習不足かな。前次第でしょう。でも、身体に刺激が入ったし、明日からはもう少し良くなると思う」


<11R>
荻原尚人選手
荻原尚人選手
   荻原尚人(写真)が会心の勝利を飾った。先制した藤田竜矢ラインの3番手で粘って神山雄一郎をさばくと、最後は平原康多がブロックして空いたインコースを踏んで抜け出した。
 「今日は神山さんのところで粘る作戦を中心に考えていました。番手だと吉本(卓仁)も調子がいいし、藤田君も駆けないですからね。3番手を取れたのが勝因でしょう。平原さんが番手から出なかったので、最後はあのコースしかなかったです」
 圧倒的な支持を集めた平原康多は2着。人気に応えられなかった。
 「藤田さんは全然タレる感じではなかった。吉本君が1回目のブロックで止まっていない感じだったので、もう1回いったんですが、2回目はいらなかったかもしれませんね。内から来るのは分かっていたんですが…」
 松本大地は最終バック最後方から3着に突っ込んだ。
 「惰性をもらえましたからね。余裕もあったし、(コースが)空いたと思って踏みました。直線が短いから厳しいと思っていたけど良く伸びました」
 吉本卓仁はまくり不発に終わった。
 「(平原の)2回目のブロックが効きました。でも、まくった感じは悪くないし、明日は結果を出したい」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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