『西武園競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:4月26日


 西武園競輪開設60周年記念「ゴールド・ウイング賞」は今日が3日目。絶好のバンクコンディションの中、準決勝A、B、Cの計4個レースをメーンに激しい勝ち上がり戦が展開された。地元のエース平原康多を筆頭に、武田豊樹、神山雄一郎、山口幸二らファイナリスト9名が出そろい、明日はいよいよ決勝戦が争われる。
 最終日の明日も車券引換券500円分が当たるラッキーカードを先着1000名様に配布するほか、未確定車券抽選会、西武園クラブによるトークショーなど、ファンサービス、イベントが盛りだくさん。ぜひ、本場にお越しください。


<8R>
高谷雅彦選手
高谷雅彦選手
   1着権利の準決勝Cは荻原尚人と村上直久の2分戦。カマした村上の番手に荻原が飛び付く展開となった。競り合いの後ろを単独でキープした高谷雅彦(写真)がバックから力強くまくって決勝一番乗りを果たした。
 「オギ(荻原)が頑張ってくれました。引いてくれれば、(番手に)入れられたんですけどね。自分は脚を使っていなかったし、後ろからも来ていたので、踏ませてもらいました。オギには申し訳なかったけど、車券には貢献できたかな。感覚的にはすごくいいですね。記念の決勝はいつ以来か覚えていません」
 明田春喜は高谷を好アシスト。小橋正義にからまれながらも凌いで2着をキープした。
 「小橋さんが自分のところに降りて来てきつかった。でも、何とか前に付いていけました。高谷さんが強かったです」
 まくられた村上直久は淡々とレースを振り返る。
 「今日は思い切りいくだけでした。もっと車間を空けて、一気に行った方が良かったかもしれませんね」


<9R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
   準決勝Bは稲垣裕之(写真)の先行1車。後位は予想通りの大渋滞となり、稲垣が力強く逃げ切った。
 「先行1車でも油断せずに走れました。1人(松本大地)来たので、引いてかぶる前に仕掛けました。松坂(英司)さんが来ていたのも見えていましたから。昨日、先行の感触をつかめていたのが大きかったです。きつかったけど、力を出し切るレースができたし、感触も良かったです。ここは相性がやっぱりいいですね。決勝も力を出し切るレースをします」
 山田裕仁は稲垣との連結が外れたが、自力でまくり上げて2着に入った。
 「先行1車だから狙われるのは仕方ない。前検日から言っているけど、状態的には悪くない。連日、前に任せての結果だからね」
 大木雅也はタイヤ差の3着で惜しくも決勝進出を逃した。
 「山田さんが絶対にまくって来ると思ったし、いい感じでスイッチできたんですけどね。最後にコースに迷った分、踏み遅れてしまった。悔しいけど、これが実力ですね」


<10R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
   武田豊樹(写真)が先制した地元コンビの3番手を難なくキープ。番手まくりの藤田竜矢を早めに追い込み、きっちり人気に応えた。
 「別に作戦を組んでいたわけではないんですけどね。初手の位置取りが良くて、ああいう展開になりました。本来ならすかさずまくりに行くけど、前が地元の藤田君でしたから。脚の感じはいいし、明日また頑張ります」
 神山雄一郎が武田にきっちり食い下がり、2着に流れ込んだ。
 「武田が強かったです。恵まれました。今回は新車でセッティングやギアを色々と試しています」
 番手まくりの藤田竜矢(写真)は3着。地元の意地を見せた。
 「片折(亮太)が出切れるか分からなくて口が少し空いてしまいました。ダッシュがあるし、本当に強いです。タレてきていたので、番手から出ました。決勝に乗れて良かったです」
 見せ場なく終わった石毛克幸は「前になった時点でこういう展開になると思いました。今日はメンバー的に難しかったです」と諦めの表情。
 片折亮太は強豪相手に果敢に主導権を握った。
 「先行はできたけど、みんな強くてレベルの違いを感じました。いい経験になりました」


<11R>
平原康多選手
平原康多選手
岩津裕介選手
岩津裕介選手
   地元のエース平原康多(写真)が番手まくりで快勝。危なげない走りで勝ち上がり、当所記念連覇へ王手をかけた。
 「今日は緊張しました。小島(雅章)さんと決めたかったけど、狙われる位置だからしょうがないですね。番手まくりもけっこう脚を使うので、最後はちょっとタレました。上がりタイムは悪くないし、状態は問題ないと思います。新フレームのセッティングも一応、アタリが出ました。明日は連覇は意識し過ぎないで、勝てればぐらいの気持ちで走ります」
 平原後位をあっさりとさばいて取り切った岩津裕介(写真)が2着に流れ込んだ。
 「地元の2段駆けだし、ああするしかなかった。ペースが上がり、後ろからは誰も来ないと思っていた。平原も余裕がある感じだったので、抜ける感じはしなかったです」
 岩津マークの山口幸二は3着で決勝に進出した。
 「サラ脚で付いていけたからね。ソツなく成績をまとめているけど、今回は全然目立ってないよね」
 中団をキープした山賀雅仁だが、仕掛けられず4着。
 「今日はしょうがないです。一番強い選手が番手まくりですからね。何もできなかった」
 新田祐大も後方に置かれて見せ場を作れなかった。
 「もう少し抵抗したかったけど、何もできなかった。ああなるのは分かっていたんですが、動けなかったです」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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