REPORT

『東日本大震災被災地支援競輪　がんばろう日本（GIII） in 西武園レポート』　初日編

配信日：4月23日

　今日から西武園競輪場で「がんばろう日本（ＧⅢ）ｉｎ西武園」が開幕。地元・埼玉勢が４勝を挙げるなど大活躍を見せ、大勢のファンを魅了する一方で、山崎芳仁選手が復調の兆しを見せる豪快な８番手捲りを見せれば、昨年のＧＰ王者・村上博幸選手も貫禄のワンツー決着。明日以降のレースも好勝負が続出すること請け合いです！　また、明日(24日)は日曜日ということもあって、入場料はなんと無料！　さらに、お子様先着１００名様には駄菓子のセットがプレゼントされます。是非、この機会にご家族揃って西武園競輪場まで遊びにいらしてください。

＜１Ｒ＞

杉浦康一選手

　逃げた山崎将幸マークから抜け出して二次予選１番乗りを決めたのは杉浦康一（写真）。
「ライン２車なのに、打鐘から行ってくれて本当に心意気を感じました。後ろに付いててちょっと熱いものを感じましたね。ああいう展開になった以上、直線勝負で負ける訳にはいかないですからね。おかげでいいスタートを切れました」
　逃げた山崎将幸は５着に沈む。
「今日は風があって、ホームは流れるんですけど、バックの向かいがけっこう強烈で最後の最後で粘れなかったですね。でも、力は出し切れたし、（番手の）杉浦さんが１着なのでよかったです。しっかり切り替えて明日頑張ります」

＜２Ｒ＞

山賀雅仁選手

　７番手からの強烈な捲りで白星をゲットした山賀雅仁（写真）。
「ちょっと大事に引きすぎたけど、捲りが決まって良かったです。いつもだったら、前のスピードをもらってというレースなんだけど、今日は自分で乗せていくことが出来たし、状態は悪くないと思います。とりあえず、パーマ代を稼げて良かった（笑）」とおどける。
　人気背負った山田久徳は先行して３着に粘る。
「初日だし、脚の引っかかりを確認するという意味でも思い切って仕掛けてみたんですけど、もうちょっと引きつけてから踏んでも良かったかな。でも、逃げて３着だし、滑り出しとしてはまあまあ」

＜３Ｒ＞

及川裕奨選手

　後位のもつれもあって逃げ切り勝ちを収めた及川裕奨（写真）は満足げ。
「風もあったし、どうかなと思ったんですけど、前に出切ってからは冷静に踏めましたね。後ろが競られてしまったのは申し訳なかったですけど、死守してくれたし、最後はワンツー決められて嬉しいですね」
　 坂口卓士は三谷政史に粘られながらも番手死守して２着。
「競られるのはもちろん、想定内でした。そこを死守するのがマーク選手である俺の仕事だし、守り切れての２着なので満足ですよ。まあ、たまには１着も欲しいけど（笑）」
　人気を背負った芦澤辰弘だったが、「追い上げじゃなくて、そのままカマシに行っても良かったかなと思うけど、どうしても風が気になってしまって…」と作戦ミスを悔やむ。

＜４Ｒ＞

稲吉悠大選手

　４番手からの捲りで前団を捕らえた稲吉悠大（写真）が快勝。
「小谷田（公則）さんがなかなか来ない中で、最終２コーナーから出て行って着が取れてよかったですけど、自転車の出というか、キレはあんまり良くなかったですね。でも、今日はコンディションが悪い中でのレースだったし、明日以降は良くなると思いますけど」
　２着に逃げ粘った松本一成も状態は悪くなさそうだ。
「毎年暖かくなってくると調子も上がってくるし、今回はしっかりと練習してきたので、その辺の効果が出ているのかも知れないですね」

＜５Ｒ＞

相川永伍選手

　地元・埼玉で１番最初に登場した相川永伍（写真）が逃げ切りで１着同着。
「自分としては２着だと思ってたので、同着でも１着取れて嬉しいですね。最後は脚一杯でしたけど（笑）。記念は２回目なんですけど、前回は９着と８着だったので、地元で初勝利できたのは大きいですね。今日は風が強いので捲りは出づらいかなという気がしていたんですよ。だから、思い切って仕掛けて正解でした。作戦通りですね」
　相川ライン３番手を固めた須藤直道は、「今日は前の２人に付いていっただけですからね。僕は３着でもう十分です」と記者陣の笑いを誘う。

＜６Ｒ＞

宿口陽一選手

　宿口陽一（写真）が豪快な７番手捲りで５レースに続き地元勢が連勝。
「ホームではワンツーだと思ったんですけどねぇ。ほぼ作戦通りのレース運びが出来たんですけど、（先行の番手）柏野（智典）さんも黙って素通りさせてくれるほど甘くないですね（苦笑）。それでも、７番手捲りで１着取れたし、調子は良いと思うので明日も頑張ります」
　２着に突っ込んだのは山内大作だった。
「中団が取れればそれが１番良かったんだけど。それが出来なかったから、松島（伸安）さんをどかしたり、内に切れ込んだり色々としなくちゃいけなくなっちゃって。だけど、逆に言えば、それだけしっかり反応できてるってことだし、体も動いているのでいいんじゃないですかね」

＜７Ｒ＞

鈴木裕選手		見事な逃げ切り勝ちで快勝した鈴木裕（写真）からは自然と笑みがこぼれる。「バンクは超重かったですよ！　バックでも自分では掛かってる感じが全くしなかったですし。だから、そのバックはなるべく流して、３コーナーからは風が回りだしたので、しっかり踏んでという感じで。自分では良く分からないんですけど、ちょっとずつ脚力が上がってるのかも知れないですね。今日のレースはいい自信になりましたけど、明日・明後日が勝負なので気を引き締めていきたいと思います」　石井毅は鈴木ライン３番手からの突っ込みで２着入線を果たす。「いやぁ、本当にキツかったですよ！　バックはすごい向かい風だったんですけど、鈴木君はそんなの関係なく馬力で踏んでいった感じ。こっちは後ろを見る余裕すら無かったですから（笑）。まあ、たまにはこうやって展開に恵まれる日があってもいいでしょ。しかも、そのチャンスをモノにできた訳ですし、いい流れになってきてますね」　また、鈴木の番手を回った佐藤明も、「アイツ（鈴木）が強すぎた！　休むところがひとっつも無いんだもんね」と舌を巻く。

＜８Ｒ＞

岸澤賢太選手

　単騎ガマシとなった三和英樹の番手にはまった岸澤賢太（写真）が直線で抜け出す。
「メンバー的には僕が先行しないといけない番組だったと思うんですけど、そこを三和さんに叩かれてしまったのは反省点ですね。番手にはまった後は、三和さんもギアをかけてるし、踏むタイミングが遅くなってしまいましたね。結局、自分だけが届く様な中途半端なレースになってしまったので、明日こそ積極的なレースを見せられれば」

＜９Ｒ＞

山崎芳仁選手

　最終２コーナー８番手からの豪快捲りという「らしい」勝ち方をした山崎芳仁（写真）。
「前回よりかは良くなってますね。落ち着いて練習できてない中でこうやって結果を残せたのはホッとしました。この１勝を明日以降に繋げられる様に頑張ります」
　山崎マークで２着の成田和也も山崎の復調を感じている様だ。
「山崎はもしかしたら捲れないかななんて思ったりもしたんだけど、２コーナーから良くいきましたね。僕も抜くつもりで踏んだんですけど、ムリでしたよ」

＜１０Ｒ＞

村上博幸選手

　逃げた中村一将マークの村上博幸（写真）がきっちり抜け出してファンの人気に応える。
「打鐘で中村さんがこれは先行やなというのは感じましたね。今日は風もあるし、あの位置からだと距離も長かったのに、上手くワンツーできてホッとしました。前回、前々回と脚の状態と成績との兼ね合いとかもろもろのことがあって、今日も気持ち的にあんまり余裕はなかったんですけど、とりあえず良かったです」
　 中村一将も２着に粘っての近畿ワンツーに笑顔を見せる。
「ホームが少し流れただけで、あとは全体的に風の影響でキツくて、自分が残れる様な掛かりではなかったんですよ。村上さんに上手く残してもらった様な感じ。さすが、超一流は違いますね」
　一方、見せ場を作れず敗れた新田祐大に任せた佐藤慎太郎は、「今仕掛ければという場面はあったんだけど、突風っぽい風だったし、新田も様子を見過ぎちゃったのかな」とコメント。

＜１１Ｒ＞

平原康多選手

　地元エースの平原康多（写真）が最終レースを締めくくりファンの大声援を受ける。
「ラインで決められなかったのは残念ですけどね。絡まれなければ決まってたところだったんだけどなぁ。まあ、流れの中でのことだし、それは仕方ないんですけど。自分としては反応もいいし、確実に上向いてると思いますよ」
　平原マークを小島雅章から奪って流れ込んだ井上昌己が２着。
「地元ラインだったし、最初からあそこの位置を狙ってた訳ではなかったんですけど、ホームで踏み遅れてしまって。それで、流れの中でいい位置が取れたという感じですね。ただ、自分の中では余裕で（平原を）交わせると思ってたんですけど、彼の変な踏み直しと、一発振られたことで抜けなかったのはちょっと悔しいですね」
　井上に任せて３着入線の大塚健一郎は、「昌己は平原にスッと付いていったし、反応が良かったですよね。強いね」井上の復調ぶりに太鼓判。
　一方、絶好位を奪われ明日の優秀レース出場を逃した小島雅章は、「追い込みとしての経験不足を露呈してしまいましたね。いい勉強になりました」と反省しきり。

↑ページTOPへ