『 東日本大震災被災地支援競輪 がんばろう日本(GIII) in 西武園レポート』 3日目編
 
配信日:4月25日


 「がんばろう日本(GIII)in西武園」の3日目はメインの準決勝3レースを中心に熱戦が繰り広げられ、月曜日にも関わらず大勢のお客さんが詰め掛けた場内を多いに沸かせていました。明日の決勝戦にはSS勢が5名参戦する他、絶好調キープの長塚智広選手、浅井康太選手の名前も。まさに、GI決勝クラスと言っても過言ではなく、誰が優勝してもおかしくない状況。7レース発売中にはサイクルシアターで決勝9選手の特別選手紹介も予定されていますので、明日も是非西武園競輪場までお越し下さい。


<1R>
鈴木規純選手
鈴木規純選手
   山崎将幸マークから追い込んで快勝の鈴木規純(写真)
「前が頑張ってくれたおかげですね。でも、今日の1着は本当にホッとしました。今期からS級に復帰して、ようやく慣れてきたかなと思ってたら、あの地震(東日本大震災)でしょ。それで、レース間隔が空いてしまって、ちょっと不安があった中でようやくあげられた今期初勝利でしたから。やっぱり、次に繋がる1着だったと思うし、余震や原発問題で練習にもなかなか集中できない中でヤル気も出てきますからね」


<2R>
四宮哲郎選手
四宮哲郎選手
   逃げた佐野雄希マークから抜け出した四宮哲郎(写真)からは自然と笑みがこぼれる。
「あまりにもいい展開過ぎて最後は抜きすぎちゃうかと思いましたよ(笑)。それにしても佐野君は強かったね。ガマンしていればこうやって展開に恵まれることもあるってことですかね。とりあえず1着が取れて本当に良かったです」
 佐野雄希も2着に粘り、「番手が1着だし、僕も自分の仕事をした上での2着で上出来じゃないですかね」と満足げな表情を見せる。


<3R>
峠祐介選手
峠祐介選手
    2日目から補充参戦の峠祐介(写真)が逃げ切りで地元で嬉しい白星。
「昨日のレースを見てくれた人たちから『力が入りすぎてるよ』とアドバイスをくれたので、今日はなるべくリラックスして自分のレースをしようと心がけてました。その結果、ようやくいい感じで踏めた手応えがあったし、明日も持ち味を出して、状態・感触を確かめたいですね」
 峠マークの小沼良が2着入線。
「峠君は強かったね。僕もけっこう抜きに行ってたんですけど、ムリでした。でも、彼はここのところ大きい着が多くて、ずっと自信を取り戻して欲しいなと思っていたので、良かったです。今日のレースがいいきっかけになるといいんですけど」


<4R>
芦澤辰弘選手
芦澤辰弘選手
   芦澤辰弘(写真)が、逃げた川崎健次の番手を奪っての追い込みでようやく今シリーズ初白星。
「やっと自分の持ち味を出した上で勝つことが出来ました…。嬉しいというよりもホッとしましたね。昨日までの2日間は色んなことを考え過ぎてしまっていたので、今日はとにかく余計なことは一切考えずに、いい意味で開き直った結果ですね。外併走になるのが嫌で外をどかしに行ったらコースが空いたんですけど、上手く体が反応してくれました。明日も作戦とかは考えずに体の反応に任せてみます。その方がいい結果が出そうなので」
 逃げた川崎健次は末脚欠いての4着に、「あそこで粘れないのはまだまだってことですけど、今シリーズは積極的に動けているので、やっていること自体は間違ってないと思います」とコメント。


<5R>
稲吉悠大選手
稲吉悠大選手
   昨日は無念の落車で準決勝進出を逃した稲吉悠大(写真)が、周囲の心配を一掃する捲りで1着。
「昨日の落車もあって、今日が1番重く感じましたね。ちょっとブサイクなレースでしたけど、結果は1着なんで良かったです。今日も大きい着とかだったら、そのままズルズルといってしまう可能性もあったと思うので、それを食い止められたことが大きいですね。まあ、正直に言うと体はまだちょっと痛いですけど(笑)。でも、明日も勝っていい形で締めくくれる様に頑張ります」


<6R>
小島雅章選手
小島雅章選手
   初日、2日目と番手回りで結果を残せなかった小島雅章(写真)が、捲りで1着をもぎ取る。
「調子自体は悪くないんですよ。だから、余計に前の2日間が情けなくて。前で頑張ってくれた2人にも迷惑をかけてしまいましたし。とくに昨日は放心状態みたいな感じで、1~2時間くらいしか眠れませんでした。ただ、今日勝ててまずホッとしました。やっぱり、自力の方が合ってるみたいですね。自力での組み立てなら、引いても抑えてもカマしてでも何とかなる様にはなってきてるんで。ただ、今後はライン的に前の2日間みたいに番手を回るケースも出てくると思うので、実戦や練習で経験を積んで、課題を克服していければいいかなと。色んな意味で収穫のある開催ですね」
 果敢な先行勝負を見せた山賀雅仁は9着に沈み、「もうちょっと早めに行っても良かったかも知れないですけど、先行できたことで、明日は何かいいことがあるかも知れないですから」と前を向く。


<7R>
小川勇介選手
小川勇介選手
   捲って快勝の小川勇介(写真)
「今日は意識的に早めに捲りました。前検日に師匠(吉岡稔真)さんからバンクの特徴を教えてもらっていたんですけど、2日間はなかなか生かせなかったので。調子自体は悪くないので、2日間はちょっともったいないことをしちゃったかなとは思いますけど、明日もいいレースが出来る様に頑張ります」
 2着は小川マークの池尻浩一
「(小川は)今までは遅めの捲り追い込みにこだわってるみたいだったから、成績にバラつきがあったけど、今日みたいに踏むタイミングを間違えさえしなかったらやっぱり強いわ。あれは交わせん(笑)」


<8R>
柏野智典選手
柏野智典選手
   単騎ながら佐藤慎太郎の捲り追い込みを追走した柏野智典(写真)が1着。
「展開はほぼ理想どおりでしたね。位置取りも想定内というか。SS選手の後ろを追走してみて、改めてその強さを痛感したというか。でも、結果的には慎太郎さんを交わすことが出来たので、良かったです」


<9R>
長塚智広選手
長塚智広選手
    中村一将マークを奪った長塚智広(写真)が好調ぶりを見せ付ける快勝。
「本当なら抑えて駆けるか、山崎(芳仁)のカマシを待とうと思っていたんですよ。だけど、流れの中でああいう展開になって。ただ、市田(佳寿浩)さんは追い上げてこないと思ってました。ああいう辺りはさすがですよね。最後は外をガッチリ回られていたけど、頭まで突き抜けられて良かった。ただ、ギアを上げたのは今日のレース展開では失敗でしたね」
 後位のもつれを尻目に2着に逃げ粘った中村一将
「展開もあったし、ラインのおかげですけど、踏めてる感じはしますね。3日間風切って、本当はそんな選手じゃないんだけど(笑)、連日近畿を代表する選手が後ろに付いてくれているので、行かない訳にはいかないというか。でも、そういう気持ちがいい方向に向いていますね」
 一度は番手を奪われた市田佳寿浩だが、意地の追い上げ勝負が功を奏し3着。
「(長塚に来られた時は)『またか』と思ったけど(苦笑)、長塚君も狙ってる雰囲気もあったし、ちょうどいいところで来ましたね。あの辺はやっぱり上手い。だけど、僕もラインの大切さっていうものがあるから、イチかバチかで追い上げようと。ただ、それは後ろからの捲りを引き出すことにもなりかねないので、ある種の賭けでしたけどね。結果的に、長塚君が番手から出て行くタイミングが遅かったのが救いでしたね」
 一方、捲り不発の山崎芳仁は、「3コーナーで我慢して、4コーナーから勝負しようと思ったんだけど、思った以上に車が伸びなかった」とイマイチ波に乗り切れず。


<10R>
村上博幸選手
村上博幸選手
   番手捲りの藤田竜矢のさらに上を捲る豪快さを見せ付けた浅井康太
「本当は4番手を取りたかったんだけど、あんまりいい位置すぎると緊張しちゃうから、今日くらいの方が良かったんですかね(笑)。とりあえず、連日レースはよく見えてますね。落ち着いて仕掛けられてるし。今回は決勝が最低ノルマだと思ってきたから、第一段階はクリアです」
 浅井とのゴール前勝負に敗れ2着の村上博幸(写真)は悔しさを露に。
「最後は抜けると思ったんだけどな。もう1回やれば抜けると思うんだけど(笑)。まあ、今日の浅井は強かったですし、色々と修正点も見つかってきているので、とりあえずは2着でもヨシとします。でも、やっぱり悔しいなぁ~」
 満を持しての番手捲りも好調・浅井に屈した藤田竜矢は、「2段駆けなのに捲られるなんて…、情けないです」と唇を噛みしめる。


<11R>
平原康多選手
平原康多選手
    逃げた相川永伍マークの平原康多(写真)が吉田敏洋の捲りに合わせて抜け出し人気に応える。
「相川が頑張ってくれたおかげですね。人気にもなってたし、とりあえずホッとしてます。明日は僕が前でも良かったんですけど、長塚さんが頑張ってくれるということなので、お任せします」
 平原マークの飯嶋則之が2着で関東ワンツー。
「平原の後ろは狙われる可能性もあったので、そこだけは絶対に死守してやろうと思ってました。とにかく内だけはすくわれない様に気をつけて。結果、何とかきっちり付いていけたし、前の2人が頑張ってくれたおかげです」
 吉田敏洋の捲りに乗って差し脚伸ばした加藤慎平が3着に、「正直、自分のデキに関してはまだまだ半信半疑なところはあるんですけど、明日は気心知れた浅井との連係だし、ここまで来たら優勝したいですね」鋭い眼光。
 また、平原を後ろに付け先行勝負の相川永伍は大役を果たし、「昨日は眠れなかったですからね。平原さんが1着取ってくれて本当に良かったです。これで少しは眠れるかな(笑)」と、安堵感たっぷりの表情を見せていた。

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