『西武園競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:4月20日
 西武園競輪開設63周年記念「ゴールド・ウィング賞」は3日目が終了。準決勝を前に雨が降り始め、準決勝はウェットコンディションの中で争われました。S級S班からは村上義弘、岡田征陽が勝ち上がりを決めたが、地元期待の平原康多はゴール前の動きで無念の失格。最終日は激戦を勝ち抜いた9名で決勝戦が争われます。
 最終日は先着入場者1,000名にコバトン煎餅をプレゼント。場内では、獣電戦隊キョウリュウジャーショー(12時25分頃、14時05分頃)、所沢ジャグリングクラブ「JUGFLY(ジャグフライ)」によるステージショー(10時15分頃、4R発売中、7R発売中)、日本競輪選手会埼玉支部によるチャリティーグッズオークション(10R発売中)など様々なイベントをご用意しております。ぜひ、西武園競輪場に足をお運びください。
<9R>
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
 ここからが準決3番勝負。竹内雄作が打鐘で叩いて主導権。中団5番手の藤田竜矢は2コーナーからまくりを仕掛け、藤田に続いた芦澤大輔(写真)が直線で藤田を交わして決勝戦一番乗りを決めた。
 「思った以上に車が伸びて、日に日に良くなっている感じはある。でも、今日の勝利は藤田さんにつきる。打鐘では、三宅さんの位置(3番手)が理想だけど、そうじゃなくても5番手だったしチャンスはあると思ってました」
 藤田竜矢(写真)は絶好のタイミングで仕掛けて2着に残る。地元記念の決勝進出を喜んだ。
 「竹内君がすごい勢いで逃げてましたね。その3番手が理想だったけど、最悪でも5番手は確保と思ってた。自分のタイミングで仕掛けようと思った時に、前の三宅(達也)さんが踏み出してくれて仕掛けやすくなった。地元に向けた練習をしてきたので、それが出てくれたんだと思う。去年は記念の決勝に乗ってないので久々ですね」
 後方から仕掛けた山崎芳仁は最終4コーナーまでで一杯に。林雄一が山崎後位から直線を鋭く伸びて3着に食い込んだ。
 「山崎君にしっかり続くことが出来て、スピードをもらえた。雨の影響か、自分の状態なのか、本来ならもうすこし伸びるはずが、いつもの踏み応えではなかった。でも諦めずに踏んだ結果、決勝に乗れてよかったです」
 伸びを欠いた山崎芳仁は6着。
 「スタートけん制で、自分が行くしかなかった。誘導に追いついたのが2周目の1コーナー。無駄に脚を使ってしまった。打鐘の竹内君も一度斬って緩めると思ったら全開で逃げてたし態勢を整える隙がなかった」
 逃げた竹内雄作は末を欠いて9着に沈む。
 「力不足。いい競走だけではダメなんです。3コーナーまでは脚が持った。上のクラスで戦うには、そこから先の脚がないと通用しないですね」

<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
海老根恵太選手
海老根恵太選手
 打鐘で押さえた飯野祐太を最終ホームで園田匠が叩く素振りを見せるが、飯野がそれを突っ張って先行態勢に。村上義弘(写真)は飯野の踏み出しとほぼ同時に仕掛ける。2コーナーでは内藤宣彦のブロックを受けたが、それをいなして更に加速。その後もスピードは衰えることなくゴール線を駆け抜けた。
 「今年の始めの頃にくらべると、練習の時間も取れたし身体が動くようになってきて、自転車も進んでくれる。まだまだ自力で戦えることが分かった。今回は居ないけど、近畿の後輩達もレースを見て何かを感じてくれれば。共同杯の前に、ここの決勝戦でもしっかり力を出し切って優勝を狙いたい」
 後方からのまくりが届いた海老根恵太(写真)が2着入線。
 「細切れ戦だったし前を取って、みんなが動いたあと最終的には1周くらい駆けたかった。思ったように動かずまくりになってしまいました。2着に入れてるから状態的な問題は無さそうですが、村上さんが強すぎですね。今年初めての記念だったし決勝には乗りたかった。まだ競輪祭の権利もないので、その辺(決勝3着以内)も狙っていかないと」
 3着争いは村上追走の有賀高士、海老根に続いた武井大介で横一線。写真判定の結果、武井大介に軍配があがった。
 「自分は海老根さんに付いていっただけだったので。海老根さんはバックでいいカカリだったし、いけると思った。決勝に乗れたのは大きいですよ」
 先行した飯野祐太は9着。
 「今日は村上さんと一緒になったし、先行して力がどこまで通用するか試したかった。やっぱり格が違いますね」

<11R>
岡田征陽選手
岡田征陽選手
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 打鐘で押さえた柏木伸介。松川高大が更にそれを叩こうとするが、柏木が突っ張って抵抗し両者でモガキ合う。中団に控えた平原康多は満を持して最終2コーナーからまくりを仕掛け、平原マークの岡田征陽(写真)が直線で追い込んで勝利したが、平原康多がゴール前でふらついて稲村好将が落車。その動きで平原は失格の判定となった。勝利した岡田だが、レース後は複雑な表情を見せた。
 「今回は自分で動いていないので状態面のことはあまり言えない。康多がまくって、ゴール前で良い勝負と思ったけど、自分が思ったよりも車が伸びてしまい、結果的に康多に迷惑を駆けてしまった。気持ちをしっかりと切り替えて。決勝は藤田君と一緒に康多の分まで頑張らないと」
 後方となった吉田敏洋(写真)はまくりが届いて2着。
 「今日は(ラインが)2車だったし、雨もあって組み立てが難しかった。最終ホームでどうしようか考えたけど、まだ前がゴチャ付いていたので仕掛けを待った。平原のスピードを追いかけるように仕掛けて行けば届くと思ったんですけど、平原が思ったような伸びではなく、自分も物足りないスピードだった。でも脚の調子は良いと思いますよ」
 3着通過の平原康多が失格で、萩原孝之が繰り上がる。
 「自分の決勝進出はツキ一本ですからあまり喜べた結果ではない。柏木君が前々に仕掛けて良い展開を作ってくれた結果ですよ」
 一次予選、二次予選とインパクトのあるレースを披露した柏木伸介は松川とモガキ合い脚力をロスした。
 「一度自分が前に出て、松川君が叩いてその3番手と思ったけど、松川君がゆっくり来てたので突っ張った。引くか、突っ張るかの難しいところでした。突っ張り切る脚があれば、前々に居れてもう少し面白い結果になったかもしれないけど、まだ自分は6番車の脚力ですから。気持ちを切り替えて、最終日にもう1勝したいですね」
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