岩本俊介選手 |
打鐘で相川永伍が主導権を握るとペースで軽快に駆ける。しかし、中団3番手から佐藤一伸が迫ると相川は合わせて懸命に踏み直すも、2センターからその上を岩本俊介(写真)が力でねじ伏せた。 「記念のピンピンは(11年9月)取手代替の松戸以来ですね。これで初日の緊張感がほどけました。10月の熊本記念くらいから変わってきたけど、模索しながら練習をやってるのが形になってきましたね。脚はすごく良い感じです」 同県の中村浩士がきっちり続いて2着。検車場に戻ってくると後輩を称え、労をねぎらう。 「(岩本は)もう余裕がある感じに見えましたね。佐藤君がまくってもその上を行ってしまう感触があった。岩本は調子良いですよ。自分なりに考えて走ってますしね。練習もすごく熱心に取り組んでるから。そうやって結果が出てるから楽しいんじゃないですか」 7番手に置かれた中村一将は仕掛けが遅れ、直線外を鋭く迫ったが3着が精一杯。 「後ろの2人に申し訳ないです。岩本がうまかったですね。後手に回されました。昨日は体がしんどくて展開もしんどかったけど、昨日1日ケアをして、今日乗ったら感じ良くなりました」 |
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香川雄介選手 |
赤板から各車前に踏むレースとなったが、最終的に鈴木謙二が打鐘でカマして主導権を握る。最終ホームを一本棒で通過し、バックで中本匠栄が3番手からまくると、番手の佐久間仙行が外をけん制。すると、香川雄介(写真)がその内を突き、直線で突き抜けた。 「みんな強かったけど、(中本が)無理矢理行ってくれたおかげ。全部レースを作ってくれたし、頑張ってくれました。4番手だったからそこそこ突っ込めたけど、6番(鈴木)がかかってたし、僕は余裕がなかった。焦ってましたね。でも、状態は昨日の方が良かったですね」 最終バックから鋭くまくった小林則之だったが、香川までは交わせず2着まで。 「後ろの小嶋(敬二)さんを警戒して意識しすぎました。3車だし先行も考えたんですけど…。石毛(克幸)さんに申し訳ないです。余裕があれば後ろを連れてこれましたね。加藤はああいう奴なんで(笑)。同期でアマチュア時代から仲良しですし。自分の中でやることはやりました」 その加藤圭一は2センターから内のコースを踏み、直線しぶとく伸びて小林と2着を分け合った。 「内しかないと思ってたら、ちょうど前が空いたんで。あとは入ってからどうなるか。内抜きできないしイチかバチかでした。体は悪くない、ボチボチといった感じです」 |
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佐藤龍二選手 |
猪俣康一が打鐘で前を叩いて出ると、待ち構えていた佐藤龍二(写真)が初日と同様に番手狙いに。佐藤は笹倉慎也を早々とさばいて単独を確保すると、直線で追い込んで2連勝。 「今日は落ち着いてたけど、猪俣さんが強すぎて。付いて行くので精一杯。ただ、まくる脚はないけど、抜く脚だけは何とか残してました。今回は(実力を)底上げするというのが目標。準優を突破して決勝に乗るという目標を立ててるんで。流れが良い方向に向いてますね。ギアが下がって、噛み合わせが良くなったのでレースに対応できてます」 続いた近藤俊明が2着入線も、後方で落車のアクシデントがあり、表情に明るさは見られず。 「僕は内だけ閉めてようと思ってました。持って行く脚はないんで。最後、前にハウスしそうになって寄っちゃったら後ろでガシャンと。(審議に挙げられるがセーフの判定に)まあ良かったです」 逃げた猪俣康一は最後に力を振り絞り、3着に踏み止まる。 「先行一車みたいなもんなんで、落ち着いて走れました。1番(佐藤)を飛び付かせないようにとは思ってたんですけど。結果、まくらせてないんで上手く駆けられたと思います。ラインで決めたかったけど、そこは勉強ですね」 |
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渡邉晴智選手 |
レースは早めから動き、隊列の入れ替わりがあったのち、最終的に打鐘で小原唯志が主導権を奪う。3番手に入った田中晴基がバックからまくると、番手の女屋文伸がこれをブロック。田中が止まると、渡邉晴智(写真)が内に下りて直線で鋭く突き抜けた。 「2番(小原)のペースにはまっちゃいましたね。小原君が上手かった。あと6番(女屋)のブロックがあんなに強烈にくるとは思わなかった。後ろ見ながらくるんだもん。田中君があそこで仕掛けてくれたおかげで自分にコースができました」 後方7番手からまくった山田英明は渡邉までは届かず2着。また、ラインを連れ込めず反省しきり。 「アタマかなと思ったんですけど。行けるところまで内に差して行こうかなと思ったら、余計詰まってタイミングが遅れてしまった。後ろに迷惑をかけました。ちょっと今日のレースは…。でも脚は良いんで、切り替えて(明日以降も)しっかり走ります」 小原の先行に乗り、女屋文伸が3着で嬉しい準決進出。笑顔で検車場に引き揚げてきた。 「いやあ、恵まれました。何もしてないし、付いてるだけ。小原がかかってましたね。あんなに行ってくれて小原のおかげです。練習してきた甲斐があります」 |
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伊藤勝太選手 |
土屋壮登と竹内雄作でお互いで警戒し合い、打鐘過ぎからは壮絶なモガき合いに。両者のつばぜり合いは最終バックを過ぎに竹内に軍配が挙がったがすでに余力がなく、後方で脚を溜めていた伊藤勝太(写真)が豪快にまくって混戦にケリをつけた。 「どこかしら行けるところからと思ってました。展開がどうなるか分からなかったんで。でもああいう展開になってくれて恵まれました。あとツーテンポ早く行きたったけど、山田(敦也)さんが上手く操縦してくれました。(ここまで)展開が向いて良い着が取れてるんで、この流れのまま行きたいです」 山田敦也は伊藤の踏み出しに口が空いたが、必死の追走で2着をキープした。 「(伊藤)勝太が頑張った、強いね。皆がやり合うと思ってたし、2車だしチャンスは1回しかないと思ってたし、一発に賭けるしかないと。あそこで仕掛けて正解だった」 3着で準決勝進出を決めた林巨人だが、竹内と連係が崩れて口をつくのは反省ばかり。 「(竹内)雄作があれだけ頑張ってくれたのに、しっかり付いて行かないと。追い込み屋としてしっかりと付いて。それでも前がダメなら切り替えてですけど、先に内を見てしまったのは反省ですね。雄作に申し訳ない。でも、今回休養をしっかり取れて調子は良いんで、今日のようなレースをしないようにしたい」 |
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岩津裕介選手 |
大竹歩が早めに動いて赤板で主導権を奪う中、横山尚則が打鐘過ぎからカマして行く。横山は岩津裕介(写真)のけん制を乗り越えたが、飯嶋則之が離れて岩津に使われる展開に。岩津は後方の反撃を待たずに番手まくりを敢行すると、後続の追撃を凌ぎ、1着で二次予選を突破した。 「(先行して)2周持つ選手はやっぱりなかなかいない。(2人の)先行屋は自分のタイミングでないところから行ってましたね。とりあえず大竹君が頑張ってくれた。あそこで待ったら(別線の)まくり頃の展開だったんで行くしかないと思った」 岩津のけん制もあり、横山に離れた飯嶋則之だったが、冷静に富弥昭をさばき、岩津をマークしてそのまま流れ込んだ。 「横山君のおかげです。もっと気合の入っている人だと思ってたけど、作戦を立てたときも冷静だったね。ハッパをかけたら自分が離れました。状態はダービーの決勝から全然踏めてない。今日も地脚でカバーした感じ。横山が行ってくれて出番が回ってきただけですね」 飯嶋を追った和泉田喜一が3着に続いた。 「飯嶋に離れないようにと付いてただけなんで。3番手に入られたら申し訳ないんで、そこだけに気を付けてました。横山君もかなり行ってくれたんで彼のおかげですね」 |
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平原康多選手 |
メーンの「ギャンブルレーサー関優勝牌」は、ライン4車となった中近勢が予想通り逃げる展開に。稲垣裕之がすんなりの展開で逃げる一方、5番手となった平原康多(写真)が最終2コーナーから豪快にまくり上げていくと、まくり切ったところで接触し、稲垣が落車。これに山内卓也も巻き込まれる。そのあおりで後続が遅れ、直線は平原と武田豊樹の一騎打ちに。武田が猛然と迫るが、平原が初日に続いて1着入線。平原は審議対象に挙げられたが、結果はセーフで確定した。 「精一杯踏んでるんで、(踏み出しは)良いか悪いかは分からないですね。行くべきところで行けました。(地元記念だが)それはあんまり関係ないですよ」 初日特選に続いてワンツーの武田豊樹も「思いっきり抜きに行ったんですけどね。落車で少し口が空いたのもあったけど、前が強かった」と平原の強さを強調した。 終始関東の後ろ回っていた松谷秀幸は落車を避けて3着に。 「3番手に半信半疑で付いてたけど、これ平原いけねえと思ったら行っちゃった。前と口が空いてたけど逆に良かった。ぴったり付いてたら落車してましたね。(今節は)自力を出してないし、単騎とか2車なんで、明日は自力を出せるように頑張りたい。体は徐々に良くなってるし、明日が勝負ですね」 4着の村上博幸は「稲垣が軽症でよかった」とまずは稲垣を気遣う。 「昨日の今日で(状態が)良くなることはないですね。ものすごくズレもありますけど、その中でペダリングを意識してる。最近落車が多いんで、今までとは違う戻し方をしてます」 佐藤友和は後方8番手に置かれ、仕掛けられずに終わる。 「今日は平原が強かった。感触は悪くないけど力の差かな。1日で詰まるか分からないけど、考えながらいきます」 |
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