『
開設57周年京王閣記念
(GIII)レポート』 前検日編
配信日:10月20日
開設57周年京王閣記念「ゴールドカップレース」が明日21日から開幕する。共同通信社杯、観音寺記念とグレードレースの連続で、主力には過密な日程でレースを走っている選手も少なくないが、今年もこの時期が正念場とみな気合が入っていた。年末には競輪界最大のイベントであるGPが開催される当所で行われる熱戦からは目が離せない。また、明日は朝の10時から開会式も行われる。是非本場に足をお運び下さい。
<1R>
まず開幕の1Rでは
湊聖二
に注目。度重なる落車負傷もあって低迷した時期もあったが、前回の観音寺記念では補充出走で2勝を挙げるなど上昇気配の近況だ。
「今はいい時のタテの脚を戻してる段階。戻ったら追い込みに変わることも考えてるんです。追い込みには動けるうちに変わったほうがいいですからね。まあ、明日は臼井(昌巨)君が早めならまくり、遅ければカマしても面白いかな。イン粘りはないでしょう」
<2R>
2Rは山岸正教、片山直人、坂口卓士が先導役になっての三分戦模様。目標不在となった
松島伸安
は頭を抱える。
「九州からになりますね。まくりが出るくらいなら予選を走ってませんよ(苦笑)。調子はどうですかね。前回の観音寺記念も予選は良かったけど、その後の二走が千切れ千切れですから。でも、ここで飛んで点数を落としたら、次のF1からもずっと予選回りになっちゃうんで踏ん張りどころですよ」
<3R>
3Rの
斎藤正国
は前回の一宮Sで落車している。戦歴からみて、ここも主導権を取ってレースをリードすることが予想されるだけに、デキが気になるところだ。
「前回の落車は打撲と擦過傷。10日くらいは練習出来たし、多分大丈夫だと思います。明日もやる事は一つ。精一杯頑張るだけです」
<5R>
5Rには前回の西武園Sで完全優勝を飾っている
志村太賀
が登場。
「今回も調子がいいかどうかは走ってみないことには…。疲れててもいい時もあるし、逆もありますからね。結局、展開次第ですから」
その志村には地元の御大・
恩田繁雄
がマークする。やはりこの一戦に懸ける思いは特別なものがあるようだ。
「前回からは中三日だけど、ここに向けての練習はその前にしてあるからね。志村君とは3回目の連係になるけど、積極的に行ってくれるし、信頼して付いて行くだけだね」
<6R>
芦澤大輔選手
6Rからは選抜戦。2度目の記念参戦で選抜回りとなった
芦沢大輔(写真)
は気合を入れ直す。
「復帰直後(9月取手記念の頃)に比べたら大分調子はいいと思います。どういう競走になるかは展開を見てですが、選抜回りだから思い切った競走をするだけです。2日目、3日目に繋げる意味でも」
一方、ここ2場所続けて凡走の
山田敦也
はこのシリーズに巻き返しをはかる。
「調子自体は(決勝に乗った8月小田原記念の頃と)それ程変わらないと思うんですけどね…。明日は荻原(尚人)君に付けて。人の後ろに付けるのはこれが初めてなので、どんなものなのかまだ分からないですけど、二人で上手く作戦を考えて、いい結果を出したい」
<7R>
浦山一栄選手
7Rは何と言っても地元
浦山一栄(写真)
に注目だろう。
「明日は佐久間(仙行)さんがマークですか。佐久間さんとは久し振りですね。僕自身はいつも通り。でも、最近は成績が良くないので、あまり大きなことは言えませんね。練習の感じは良くなってきてるんですよ。夏場に頑張って走り過ぎたツケが来て、一時期は調子自体落としてましたが、今はもう問題ないですから。何とかそれを成績に結び付けて上昇機運に乗りたいです」
<8R>
小川勇介選手
8Rは期待の新鋭
小川勇介(写真)
から目が離せない。
「記念を走るのは久留米以来2度目ですね。久留米の時は調子が良くなかったけど、今回は大丈夫。ここの前にモガキも乗り込みもしっかり出来ました。京王閣はA級の時以来ですが、その時は確か決勝2着で優勝出来なかったんで、そのリベンジですね」と表情は明るかった。
その小川にマークするのは
森内章之
だ。
「小川との連係は初めて。前々回の小倉Sで初めて会ったくらいですから。松戸記念で落車してから調子は良くないんですが、今はまた基礎からの練習を強めにやってます。すぐにその成果が出るかどうかは分からないですが…」
<9R>
渡部哲男選手
9Rからは明日のメイン特選競走が始まる。その9Rはまず峠祐介―後閑信一の関東コンビから。
峠
は共同通信社杯から中三日で観音寺記念を走り、ここはそこから中二日の強行軍となる。
「追加が入ったのは観音寺が終わった次の日です。前回は2回しか先行してないので、体は楽です(笑)。明日もいつも通りのレースをします」
後閑
はその峠に全幅の信頼を寄せる。
「峠君とはオールスターの二次予選でも連係しました。行きっぷりがいいし、粘りもいいので、仕事もしやすいですよ」
また、このレースは絶好調の新田康仁に付けて、巻き返しを誓う
高木隆弘
の動向にも注目だ。
「言えなかったけど、共同の時は風邪で高熱が出てフラフラの状態で走ってたんです。新田君が調子いいんで、頑張ってもらって巻き返したいです」
勿論、鎖骨骨折明けの
渡部哲男(写真)
のデキが気になるところ。
「復帰した時にはなるべく早めに前の状態に戻したいと思ったので、手術はせずにゆっくり治してきました。共同の時はまだ全開で踏める状態ではなかったので休みましたけど、もう大丈夫だと思います。まあ、練習と実戦では違いますけど…」
<10R>
荒井崇博選手
10Rで最も注目されるのは、共同を制したばかりの合志正臣だろう。
「共同が終わってからは地区プロがあったり、イベントに出たりで忙しかったですねえ。でも、共同が終わっての初戦なので、期待を裏切らないように大事に走りたいです」
九州ラインの先導役を務める
荒井崇博(写真)
はいつもの通りリラックスムード。
「地区プロがあったけど、オレももう28歳なんで、競技を走るとヘロヘロですよ。でも、千m独走を走ったんでいい練習になりましたよ」
加藤慎平
は前レース峠と同様の強行軍だ。しかも、前走の観音寺記念では落車もしていて、体の状態が気になる。
「観音寺も落ちる前までは凄く調子良かったですからね。二日目には久し振りにまくりも出て。それで追加を受けたんです。まあ、疲れはありますけど、体は大丈夫って言うしかないでしょう。ここが(一年の)頑張り所ですから」
その加藤は
高城信雄
に前を任せる。 「共同の時から変わらず良い感じだと思います。明日は調子を見る意味でも先行か悪くても中団を取っての競走がしたいです」
<11R>
三宅達也選手
最終11Rには宮杯覇者で新時代の旗手
山崎芳仁
が登場。
「共同の後は地区プロもあったんで、調整程度の練習。京王閣を走るのはA級の最初の頃以来かな。年末(GP)のこともあるんで、今回で感触を掴んでおきたいですね」
この山崎に力勝負を挑むのが
三宅達也(写真)
と吉田敏洋。ともに骨折の影響も癒え、巻き返し急な近況だ。三宅は言う。
「感じはいい時の状態に戻ってます。あとはどんどん競走を走って頑張って行くだけです。明日は相手が強いけど、相性の良い(吉永)和生さんと良い結果を出したいですね。ケガをしたのは前回ここを走ったときだし、そのリベンジです」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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