『開設58周年京王閣記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:10月22日


 10月20日から幕を開けた京王閣競輪場開設58周年記念「ゴールドカップレース」はいよいよ3日目に突入。本日は決勝戦進出を賭けた準決勝レースを中心に行われた。 優勝候補に挙げられていた武田豊樹は敗れたものの、地元初陣の後閑信一や高橋大作らの地元勢、平原康多、山口幸二ら実力者たちが順当に勝ち上がった。

 本場でのイベントも満載で、明日23日の最終日はオーヴァル・エンジェルスによるハーフタイムショー、久保千代志さん出演の「オーヴァル競輪予想会」(3・7・10R終了後)やお笑い芸人『ロケットバンビ』の「爆笑!バトルライブ」などが開催されます。他にも、液晶テレビ、ポータブルDVDプレーヤーなどの豪華景品が当たるスクラッチカードの配布(先着3000名)など連日盛況の企画が盛りだくさん。どうぞ本場にお越し頂き、臨場感あるレースをお楽しみください。



<6R>
 6レースは後続が離れたものの、鋭いダッシュを繰り出した岡田征陽がまくりで快勝。地元の期待に応えた。
 「恩田さんが離れたのは残念ですが、自身のカカリは良かったです。初日勝ったり、昨日は落車したりと、今開催は流れがいまひとつ掴み切れませんね」


<7R>
 7レースの特選競走は先行した鈴木謙太郎が粘ったが、後方から中川誠一郎が豪快にまくりを決めた。
 「今回は日程的にきつかったが、疲れは取れたと思っていた。だけどいざレースとなると車の出が悪いですね。今日はギアを71に上げた。これは12月の全日本に向けてもう少し粘りが欲しくて試してみました。良い収穫を得られましたね」


<8R>
松岡健介選手
松岡健介選手
   8レースは準決勝C競走。レースは、橋爪亮が先制すると、すかさず松岡健介(写真)がまくりを決めて1着に入り、決勝戦への切符をゲットする。  
 「橋爪君の動きを見て仕掛けた。だけど濱口さんらも切り替えずに付いてくれていたわけだし、本来ならもっと早くいかないといけませんよね。出脚も半信半疑で、どうかなと思いながら踏んだ。調子が悪いなりによく届いたとは思うが、仕掛けるタイミングがね…」と勝ち上がったとはいえレース内容には満足はしていない。
 2着には柏野智典が入線する。
 「二分戦だったから、いろいろと作戦を練っていたけど、自分の考えていた展開と違ってしまい焦った。直線では内に行ったけど、外はゴチャついてきつかったから、際どかったけど内か中しかないと思って行った。最後まで脚には余裕があったし、チャンスだっただけに残念」
 先行した橋爪亮は「先行基本と思っていたからそれは出来たけど、内容があまり…。松岡さんの仕掛けのタイミングなども考えてしまって焦りが出ました。悔しいですね」


<9R>
齋藤登志信選手
齋藤登志信選手
   9レースは準決勝B競走。後方七番手の斎藤登志信(写真)が、バック過ぎから仕掛けると、大外を強襲して1着をさらった。しかし、好結果にも反省を口にする。
 「最近は自分の競走が出来ておらず中途半端な状態が続いている。今日は突っ張ろうとも思ったけど、普段していないわけだから気持ちだけヤル気でも実際には難しい。それに合志君もいたしね。今回みたいなレースで後ろと一緒にきっちり決めないとあとに繋がらない。勝ち上がっただけになってしまう」
 2着には芦澤大輔に乗った高橋大作が入り、地元で意地を見せた。
 「今日のレースに関しては芦澤のおかげ。ホームもバックも向かい風で相当キツかったはずですよ。僕は昨日の落車もあって状態も良くなかったし、まさに“気持ち”だけで走りました。記念の決勝は久々。いつも準決A止まりだっただけに嬉しいですね」
 合志正臣は自らまくったが「まくった時、風がきつくて車が出なかった。今日は斎藤さんが先行なら番手でと思ったけど、芦澤君だったからね…。思うように行かなくて情けないです」と優参を逃して悔しさを滲ます。


<10R>
長塚智広選手
長塚智広選手
坂本英一選手
坂本英一選手
   10レースからは準決勝A競走。中団に入った平原康多が二角からまくると、直線で平原ライン三番手の長塚智広(写真)が平原と、番手の坂本英一を差し切った。
  「平原にとって絶好の展開でしたね。スピードもかかっていたし、余裕があった。最後、直線ではハンドルを思いっきり投げましたよ。連日、展開が向きすぎて怖いくらい。状態も悪くないし明日も上手くいきたいですね」
 平原康多(2着)はラインで連独占を決めて表情は晴れやかだ。
 「ジャン過ぎに、インに杉山さんがきたけど、2車だし一旦出してもいいやと思った。落ち着いて反応できました。踏んだタイミングもまずまず。もう少し遅く仕掛けると後ろが絡まれたと思うし。ラインで決まったわけだし満足です」
 3着に入った平原マークの坂本英一(写真)は「今日はお客さんから『絶対離れるなよ』とずっと言われていてプレッシャーでしたよ。何とか離れなかったけど、最後は長塚が強かった。自分の中ではゴール前までに全力を出し切っただけに、完璧な力負けです」と競走を振り返る。
 平原の内をすくってそのまま先制した杉山剛は2車ながらも先行して見せ場を作った。
 「先行するとは考えていなかったけど、内がガラ空きだったんでとっさに行った。何にもしないで終わるよりはいいと思ったしね。もう一車いれば違った展開になったかもしれませんね」
 今開催、連日好走していた谷津田将吾は単騎戦となった。
 「平原の得意なパターンにしてはダメ。一人で苦しかったけど、もっと動けば良かった。今日は着を意識しすぎてしまい、周回中から肩に余計な力が入ってしまった」


<11R>
山口幸二選手
山口幸二選手
吉永好宏選手
吉永好宏選手
   11レースは、打鐘から南関ラインと武田豊樹がもつれると、三宅達也がホームカマシ。最後は、三番手にはまった後閑信一の後位から山口幸二(写真)が直線を強襲して1着をさらった。
 「後閑は武田を入れようとしたりして、かなり脚を使ったし一杯だったと思うけど、俺はそれほどでも無く余裕があった。レース自体、良く見えていたし落ち着いていましたよ」
 2着には三宅マークの吉永好宏(写真)が入った。 
 「三宅君があれだけ行ってくれたし、何とか残したかったが。本当なら余裕を持って車間を空けられれば良かったけど、2車だったし少し慌ててしまった」
 武田との連係が離れてしまった後閑信一は中国コンビ後位にはまり、直線で追い込み辛うじて3着を確保する。
 「最後は内にいったけど、伸びは悪かったですね。ジャン過ぎに、武田が外に膨れた時は自分が位置を取って何とか入れたかった。だけどあと1周しかなかったし、武井がいたりしたからきつかった」
 武井大介は「今日は武田さんがラインの分断にくるだろうなとは読んではいたんですが…」と言葉少なに敗戦の弁。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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