『京王閣競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:7月8日


 明日9日から、京王閣競輪場開設61周年記念「ゴールドカップレース」が開催される。寛仁親王牌から中3日という日程の中、S級S班は4名が参戦。中でも平原康多、市田佳寿浩と今年のタイトルホルダーには注目が集まりそうだ。加えて、当所記念連覇を狙う後閑信一をはじめ、東京勢が多数参戦。開催を盛り上げてくれそうだ。また、7月からの番組改正後、初となる記念開催で、勝ち上がりを視野に入れた選手たちの動向にも注目したい。
 本場ではイベントも盛りだくさん。先着3,000名様に豪華賞品が当たるスクラッチカードを配布する他、特設ステージでは田中光太郎さんによるBMXパフォーマンスショー(8R発売中)や、久保千代志さん佐野香苗さんによる「オーヴァル予想会」(9~11Rのレース発売中)などが開催されます。白熱のレースとともに、是非、本場にてお楽しみください。


<1R>
田中雅史選手
田中雅史選手
   田中雅史(写真)は、ここのところ調子が良く、確定板に上がる回数が増えている。
 「4月くらいから3.86のギアを使い出してから感じがいいです。展開でダメになる時もありますけど、前回富山も悪くなかったです。練習もしっかりやってきて引き続きいい状態です。テレビでレースを良く見るほうだけど、岩本(純)君の印象はあまりないですね。ただ、A級で94点を持ってるわけだし強いんだと思う。期の始めだし、いいスタートを切りたい」
 A級では圧倒的な強さで優勝を重ね、今期初S級の岩本純だが、少し不安を抱えての出走となりそうだ。
 「前回の防府は腸炎になり欠場してしまいました。その分もと思ってしっかり練習してきたんですが、昨日、首に痛みが出て、モガくと少し気になります。同県の内藤さんが後ろに付くし、積極的に仕掛けたい」


<2R>
和田圭選手
和田圭選手
   積極的に先行し、同格戦では結果を残している杉山剛。今期は初心に返り先行勝負を挑む。
 「前回の後、ぜんそくが出て、1週間は何もせずに休んでました。練習は、7月1日から再開しました。状態はまずまずだと思います。期の始めだし、気持ちを切り替えて先行基本でがんばりたい。新制度で勝ち上がりも厳しいけど、初日は突破したいですね」
 和田圭(写真)の近況は、大きな着もあるが連対も多く、調子は良さそうだ。
 「前にお世話になっていたマッサージの先生に、最近また見てもらうようになりました。それから調子が良くなっているんです。一番いい時の感じで練習できているし、今回は自分にとっても楽しみな開催。勝ち上がってアピール出来るように頑張ります」


<3R>
金澤竜二選手
金澤竜二選手
   金澤竜二(写真)は近況、連がらみが多く状態が良さそうだ。
 「大垣記念からギアを3.77にして、それがしっくりきてる。今まで練習でも使ったことが無かったギアだけど、感じがいいしそのまま使い続けてます。調子もいいですよ」
 対する園田鉄兵は今期初のS級。挑戦者の立場だけに謙遜気味に受け応えする。
 「A級ではバックを取る競走に徹してました。記念の対戦相手は強い人ばかり。今まで通り、自分の競走が出来るかどうかは、分からないです。まずは、しっかりと力を出しれるように頑張ります」


<4R>
 地元勢の先陣を切って登場するのは鈴木雄一朗。6月には結婚式を挙げるなどプライベートが充実。今回は久々のレースとなるが、結果を出したいところだ。
 「前回、ここの準決勝で失敗したので、まずはそれを取り返さないと。自分の走りをしっかりして、先行で結果を残したい。後ろもしっかりしてるし、なんとか勝ち上がれるように仕掛けたいです」
 山原務は今期初S級組。昇級後の初戦にも気負うことなくマイペースで臨む。
 「S級は初ですし、自分は挑戦者ですから。同期には柴田君、木暮君と強い人が多いけどあまり気にせずに。自分は自分ですから。今までやってきたことをしっかり出せればいいと思います」


<5R>
 屋良朝春は昇級初戦が地元記念となった。当所は5月にA級戦で優勝を飾っており、気合は十分だ。
 「前期A級の後半は、S級での戦いを意識して徹底先行気味にやってきた。その中で優勝も出来た訳だし、確定板も外していないんです。かなり自信になりましたよ。脚もしっかり仕上げて来ました。同期の根田(空史)君が久留米記念で準決まで行ってたので、最低でも準決までは行きたいです」


<6R>
 山本健也は取手記念、別府Sと予選を勝利。前走の名古屋では決勝に駒を進めた。
 「段々と良くなって来てます。練習などは何も変わってないんですけどね。何かを変えたわけじゃなく、ケガをしてないから順調に進んでいる感じですね。いいイメージを壊さないように、しっかりと自分の競走をします」
 舘泰守は3日前に追加を受けての参戦。
 「間が空いていたので丁度いいと思い、追加を受けました。誘導をしてたので、みっちり練習しての参戦ではないですけど、調子はいいと思います。持ち味をしっかり出して行きたいです」


<7R>
 柴田洋輔は前走の岸和田で久々の優参を果たした。
 「前回は一度も逃げなかったんですけど、結果がよかった。体調も良く、いい流れでここに来れました。相手も気になりますが、一村さんと坂巻さんは同門と言えるくらい関係が深いので、そっちの方が緊張しますね。まずは勝ちあがれるように頑張ります」
 長崎達也は3期ぶりのS級戦となる。
 「前にS級にあがった時は練習などいろいろいと変えてしまった結果、何も出来ませんでした。今回は反省を踏まえてA級の時の流れを大事にして、自分の競走が出来ればと思います。京王閣は1月に決勝に勝ち上がってるしイメージはいいですよ」


<8R>
朝倉佳弘選手
朝倉佳弘選手
   中長距離の競技にも参加している朝倉佳弘(写真)。ここに来る前の合宿で何かをつかんだ様子だ。
 「四日市の後はナショナルチームの合宿で、修善寺に行ってました。4泊5日だったんですけど、中長距離のトップレーサーと一緒に練習して、いろいろと学べました。こっちに帰ってきてからダッシュ系の練習もしたんですけど、踏んだ感じがいいんです。合宿でやったことが競輪にも繋がるのかなと、明日のレースが楽しみ」


<9R>
木暮安由選手
木暮安由選手
   地元のGIで初日から2連勝の木暮安由(写真)。しかし、準決勝で落車しており、状態が気にかかる。
 「落車は軽い擦過傷程度でした。自転車のフロントフォークが壊れたんですけど、修理に出して戻ってきたので大丈夫です。1日だけ練習して、後は傷の治療に専念してました。相手は強いですけど、地元の(高橋)大作さんが付くし、下手な競走は出来ないですよ」
 鈴木謙太郎は、S級S班が不在とは言え、別府記念で4日間逃げ切っての完全V。寛仁親王牌でも2度連対するなど調子を維持している。
 「最近は逃げ切れているし、競走に対するイメージがいい。別府の完全Vはあまり気にしないようにしてます。たまたま良かっただけですよ。前橋から中3日ですけどしっかり練習して来ました。昨日、平のバンクでいいタイムが出てたし、初日は力を出し切りたいですね」
 寛仁親王牌の準決勝で失格の山口幸二だが、検車場には明るい表情で姿をみせた。
 「GPを目指す上で大事な場面だったのに失敗してしまった。帰ってからは疲れを取ることに専念。日程的には辛いけど、親王牌組はみな一緒ですし、自分は慣れてますから。初日は鈴木君の番手を回れるみたいですし強いのは知っている。どれだけの走りをするのか楽しみです」
 地元の高橋大作は冷静に自分を分析する。
 「京王閣ではいい成績を残せてます。練習はいれ込むと良くないので普通に。直前は軽めにやってきました。体調面もいいですし、弟子たち(鈴木雄一朗、屋良朝春)と同じあっせんは素直にうれしい。弟子と連係できたらいいですね」


<10R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
   市田佳寿浩(写真)は寛仁親王牌でGI初制覇を果たした。
 「中3日はあっと言う間でした。勝った瞬間からうれしくてドキドキが止まらず、足が地に付いていない感じ。お世話になった人たちに連絡したりと、うれしい忙しさでした。ファン投票でオールスターのドリームにも選んでもらいましたし、タイトルホルダーとして、さらにS班としての責任感を持って、明日からのレースに臨みたいです。柴崎君と一緒の時はいつもいい結果だし、安心して付いていきます」
 GIで連続優参を果たした新田祐大だが、調子がいい訳ではないとのこと。
 「いつも通り練習してきました。疲れも特に感じてません。腰痛も少しありますし、万全ではない中、前回はたまたま決勝までいけましたけど、今回も決勝にという感じでは無いと思う。ただ、レースでは(齋藤)登志信さんと明田さんが付くし、走るからには自分らしい競走をします」
 柴崎淳は市田に前を任されての競走となる。
 「寛仁親王牌はマレーシアの合宿から中0日で参戦だったけど、無風の33バンクで、自分の脚質とあってたので何とか競走になってました。今回は風もあるだろうし、どうなるか分からないです。日程にはキツいですけどそれは皆同じですから。中3日は疲れをとって来た感じですね。初日は市田さんが後ろだし、自分の競走をしっかりとするだけです」


<11R>
後閑信一選手
後閑信一選手
   すっかり京王閣の顔となった昨年覇者の後閑信一(写真)。初日特選で平原康多と連係するのは4年連続となる。
 「今年は怪我もなく、地元記念の舞台に立てます。去年までは毎年怪我を抱えながらの競走で、何とかやって来ましたが、今回は万全ですからね。自分は寛仁親王牌に出てない分、他の人より余裕を持って準備が出来たわけだし、負けられません。毎日集中して走りますよ。調子や内容うんぬんじゃなく、結果を求めたい」
 平原康多は、今年も後閑に前を任された。
 「(前橋からは)ゆっくりするほど時間がなかったですね。疲れは多少あると思いますが、希望あっせんで来ている以上、気持ちでカバーしてしっかりと走りますよ。京王閣は毎年、地元と同じくらい応援してもらえるし、その期待に応えたいです」
 前田拓也は6月別府で準優勝、寛仁親王牌でも最終日に1勝を挙げるなど流れがいい。
 「中3日は疲れをしっかり抜いてきました。京王閣は記念(3日制)で完全優勝もしてますし、相性がいいバンクです」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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