『開設56周年記念立川競輪(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:1月4日


 明日から立川競輪56周年記念「鳳凰賞典レース」が開幕。激闘が繰り広げられたグランプリ07の余韻が冷めやらぬなか、今年から新設されたS級S班の荒井崇博を筆頭に、武田豊樹、村上義弘、金子貴志らS級上位選手が栄冠を目指してバンクを疾走する。今日から決勝戦までの5日間、選手の舞台裏の様子をレポートいたしますのでどうぞお楽しみに。
  なお、本場では記念競輪を盛り上げるべくたくさんのイベント、ファンサービスが用意されております。まずは開催を通して伊藤克信氏によるレース予想会、記念クオカードなどが当たるお年玉抽選会(1R~5Rまでの当たり3連単車券をお持ちの方、先着600名様に抽選券が配布され、6レース終了後抽選)が実施されます。また、明日の5日(土)には地元選手によるお出迎えと鏡開き、甘酒サービス、地元選手と伊藤克信氏によるトークショーが行われます。どうぞお楽しみに。


<1R>
中田博之選手
中田博之選手
   オープニングの1レースは中田博之(写真)を。前期のA級戦では選抜回りとなり、今ひとつ波に乗りきれなかったが…。
  「去年の後半から成績が落ちましたね。自分は気持ちの面が弱いから、なかなか波に乗れなくて。でも、今年からは気持ちを入れ替えて頑張ります。立川は直線が長いんですよね。これから指定練習で走ってみて、しっかりとバンクの感じをつかみたい」


<2R>
山田英明選手
山田英明選手
   2レースは山田英明(写真)が良い感触をつかんでいるようだ。
  「最近は乗っていて感じが良いんです。自転車のセッティングを変えてから練習で感じが良くて、車が前に進むようになった。練習とレースでは違うけど、自分では少し楽しみなんですよ。立川は今回で3、4回目くらいかな。風が強いのはあまり好きではないけど、皆条件は一緒ですからね。同県の先輩が付いているから明日は積極的にいきたい」
  対する工藤政志は桂馬将人を足場に一次予選突破を狙う。
  「調子はずっと(良い状態を)維持しているんだけど、もう少し点数を上げたいですね。準決勝で大きな着が多くて。まあ、自分の場合は気持ちなんですけどね。思い切ってカマしてみると意外と(力以上に)できたり。明日は桂馬君の後ろだけど、今回は気持ちを切らさずに頑張ります」
  石川雅望は「前橋の前に、練習中にアキレス腱を痛めてしまったんです。前橋はまだ少し痛かったけど今回は大丈夫。自分はチャレンジャーだし、思い切っていくだけ」とやや不安を残すコメント。


<3R>
   3レースは鷲田佳史。昨年の10月京王閣、12月の久留米で鷲田は記念の一次予選を突破。F1シリーズでも要所要所で勝ち星を挙げ、すっかりS級に定着した感がある。
  「私用で夏場に乗り込めなくて成績を落としたけど、久留米記念の前にアタリをつかんできたんで今回も大丈夫だと思います」
  対戦するのは今期からS級に昇格した早坂秀悟と桑原亮だが、早坂秀悟は前回の平で優参を逃してしまっている。
  「前回は三日間先行しました。普段あまり先行していないからモロさが出てしまった。先行しただけでしたから。練習では感じが良かったんで、平常心で走ります」
  桑原亮は落車続き。
  「立川はレインボーカップ(セカンド)以来。そのとき落車して右鎖骨を骨折して、復帰したらまた落車。体は大丈夫だし練習でも感じは悪くないんだけど、レースとなるとまた違いますからね。でも、前回1着が取れているんで」


<4R>
神山拓弥選手
神山拓弥選手
   4レースは新鋭・神山拓弥(写真)の走りに注目が集まる。A級では敵なし状態だった神山だけに、今期が初めてのS級戦といえども期待は大きい。
  「自分としてはデビューから2年でS級に上がれればいいなと思っていたんで(1年半で上がれたのは)早いですね。今回は赤いレーサーパンツを履いて練習してきたんだけど、それだけで緊張してしまって。明日はデビュー戦のつもりでいきます。緊張はそれ以上ですけどね」


<6R>
 6レースは三ツ石康洋に人気が集まりそう。12月の伊東記念で3勝を挙げ、復活間近かと思われた三ツ石だったが、続く防府ではF1戦ながらも優参に失敗。なかなか波に乗りきれない。
  「伊東は展開が良かったし、まだ展開が良かったら勝てるという段階。だからこれ以上大きなことは言えないですよ。競走での疲れとかはないんですけどね。地道に(調子を)戻していくしかないですね」


<7R>
坂本健太郎選手
坂本健太郎選手
   7レースは坂本健太郎(写真)を。坂本は前回、別府で完全優勝を遂げ一年を締めくくった。新年を迎え、ここで結果を残してスタートダッシュを決めたいところ。
  「前回から中一週間くらいあったけど、年末年始は雪が降ってしまい4日間くらいしか練習ができなかったんですよ。でも、乗っていない分、逆に調子は(良い意味で)変わっていないと思うんで大丈夫だと思います。今年はG1に乗ってみたいですね。でも、その前にG3の決勝に乗ったことがないのでまずはそこから」
  佐藤悦夫は坂本とは対照的だった。12月の岸和田、小松島では初戦を勝利で飾っているものの、相変わらず大きい数字が並んでいる。
  「ずっと調子自体は悪くないんです。自転車を色々といじり過ぎてしまってセッティングが狂ってしまった。まだ正直(セッティングが)出ていない」


<8R>
 8レースは地元の浦山一栄-高橋大作が出走。浦山一栄は今回からフレームを一新してレースに挑む。
  「今回から新品で金メッキも入っているんですよ。最近は成績が悪いけど心機一転やるしかないでしょう。今日これからバンクに入って(新フレームの)感触をつかみます。練習はいつも通りやってきましたよ」


<9R>
佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
   9レースから特選レース。まずはS級S班で格上の荒井崇博が登場する。
  「SSと言っても実力は武田(豊樹)さんの方が上ですからね。まだ一宮記念の落車(左肩鎖関節を脱臼)の影響がありますね。でも、焦っても仕方ないし徐々に戻すしかない。久留米記念のあとはいつも通りに練習してきました」
  佐藤慎太郎(写真)は昨年、5年連続のGP出場はならず。年末年始の休みを返上し、悔しさを練習にぶつけた。
  「久留米記念の休みを入れて、そのあとはずっとモガいてましたよ。GPの日は鈴木誠君と街道に行ってました。戻ってきたら伏見(俊昭)さんの表彰式をやっていました。2日は道場の新年会だったけど、元旦も普通にモガいていたし。去年は力が入りすぎて失敗したから、今年はリラックスしながら一年間を戦いたい。去年は一発目の大宮記念で初日1着。今年も1着を狙っていきます」


<10R>
 地元の特選シード選手である佐久間仙行、横田努、川口満宏はそれぞれ10、10、11レースに振り分けられた。当所をホームバンクとする佐久間仙行は気合十分だ。
  「一時期、怪我で調子を落とした時期もあったけど、記念の特選スタートに乗ることを目標にやってきたから(特選に乗れて)嬉しい。しかも地元ですからね。頑張ります」
  横田-佐久間を引っ張るのは峠祐介だ。
  「前回から一週間空いていたし、しっかりと練習してきました。感じは良い意味でいつも通り。自分のラインが本線になるようだとプレッシャーが掛かるけど、明日は村上(義弘)さんがいるから違う。地元が付いているから力を出し切るレースをするだけですね。それで勝てればいいけど、負けても納得のいくレースができれば」
  その村上義弘は「花月園では踏んでいて力強さが足りなかったけど、熊本(全日本)あたりから大分戻ってきた。練習での感じは悪くなかったし、明日はいつも通り全力を出し切れるように」。


<11R>
川口満宏選手
川口満宏選手
   最終11レースは地元の川口満宏(写真)が武田豊樹と連係してトリを飾る。
  「ここに向けてという訳ではないけど、選手は正月から仕事があるからね。あまり正月気分を味わっているのもなと思ったし、いつも通り普通に乗ってきましたよ」
  前を託された武田豊樹は北海道に帰郷して完全リフレッシュ。
  「25日から北海道に帰ってゆっくりしてきました。練習もしましたよ。立川はデビュー戦で落車しているし、この前も失格しているんで良いイメージがないけど別に気にしてもね。もう気持ちを切り替えたし、明日は緩んだ所から思い切って仕掛けたい」

↑ページTOPへ

 
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JAPAN KEIRIN ASSOCIATION, All Rights Reserved.