『立川競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:1月3日


 競輪界に新春の訪れを告げる開設57周年立川記念「鳳凰賞典レース」がいよいよ明日から開幕します。2009年最初の記念競走とあって、立川競輪場には北津留翼や柴崎淳など、売り出し中の若手機動型から後閑信一や、村上義弘といったベテラン勢まで競輪界を代表する豪華メンバーがずらりと顔をそろえました。好勝負必至の四日間。明日(4日)からの立川バンクは目が離せません。
 また、開催期間中はガールズ競輪(1月6日)をはじめ、滝澤正光氏のケイリントーク(4日7,8R終了後)や、神山雄一郎選手のケイリントーク(6日6,7R終了後)、また西武ライオンズ前監督の伊東勤氏によるトークショー(7日7,8R終了後)など豪華イベントが盛りだくさん。この機会にぜひ、立川競輪場へお越しください。


<1R>
 矢野昌彦が積極的に主導権を狙っていくだろうが、昨年の怪我からなかなか調子が上がってこない。
  「調子が上がってきたかなと思ったらすぐにまた成績が落ちたりで、なかなか波に乗り切れない。調子を戻すために練習をやり過ぎてオーバーワークになっているのが原因なのかな。まだ調子は完全に戻っていないし、前回から中2日だけど、落ち着いて力を出し切るレースをします」



<2R>
 増成富夫、森川剛など、強力な自力型がそろった2レース。森川後位からのレースとなる勝俣浩一は前走の平塚で二日目からの補充ながら3,2着と成績をまとめた。
  「ずっと成績が悪かったけど、ようやく平塚で結果が出ましたね。まぁ前走に関しては脚力うんぬんより、グランプリの舞台ということで気合が入ったのが大きかったです。最近は調子が良いわりに、なかなか成績がついて来ていないけど、今回も前回のような流れで走れれば良いですね」


<3R>
和田圭選手
和田圭選手
   新鋭・和田圭(写真)の走りに注目が集まる。追加参戦した前回の寺内大吉記念杯ではS級初勝利は挙げられなかったが、後半二日間は先行して力を出し切った。年が明け、今回は仕切り直しの一戦となる。
  「前回が終わって疲れがあったし、休養をとってから練習をしました。今回も基本は先行を狙って、展開で無理なようだったらまくりになると思う。今回は成績を意識せずに、見せるレースがしたい」
  実績上位の外山三平が和田の挑戦を受けて立つ。
  「最近は決勝に乗っていないけど、一時の悪いときに比べれば調子は大分良くなっている。古傷の腰や首の痛みも出ていないし、今回も状態は悪くない。


<4R>
 4レースの堂村知哉は今期から半年ぶりにS級に返り咲いた。復帰初戦がいきなり記念という大舞台となった。
  「2度目のS級と言っても、前回は骨折でほとんど走れていませんからね。今回が初めてのつもりで気合入れて頑張ります。それでも、勝負を度外視したバカ駆けはしたくない。常に勝つことを意識してヨコの動きも勉強していきたいです。それにしてもS級って緊張しますよね。あっせんが入ってからずっと緊張しっぱなしです。せっかくの正月も気が気じゃなくて…」


<5R>
伊藤之人選手
伊藤之人選手
   5レースは地元の伊藤之人-晴山裕之の地元コンビに期待が集まる。伊藤之人(写真)は高ぶる気持ちを抑え、平常心を心がける。
  「練習も十分できたし、仕上げてきたつもり。明日は先行しやすそうなメンバーですね。自分は気持ちを入れ過ぎると空回りしてしまうタイプなので、いつも通りの感じで挑みます」
  晴山裕之も仕上がりは万全のようだ。
  「今回はライトを点けて夜の練習もしたし、いつも以上に乗ってきました。仕上がったと思うし、今年初戦だけど、ここで燃え尽きるくらいの気持ちできました」


<6R>
 6レースの高谷敏史は積極果敢な先行タイプ。昨年後半は末に粘り強さが増して白星を量産。競走得点を大幅アップさせた。
  「前走の平塚Sは展開にも恵まれて、そこそこ納得のいく成績だったんですが…。実はその後、体調を崩してしまって、自転車に乗ってないんですよね。この後の指定練習で感触を確かめるしかないですね。それでも、自分は自分の競走をするだけですから。とにかく今年も主導権にこだわっていきます」


<7R>
 大薗宏は前回優勝した松戸から急遽追加で参戦。中2日の強行日程も、徹底先行の神山拓弥を引き当て顔が緩む。
  「前回の優勝はたまたま。優勝なんて意識してなかったし、蓋を開けてみたら勝っていた感じだった。最後は飯嶋(則之)に抜かれるかと思ったし。松戸の優勝でおそらく、ダービーの出走権利が取れたと思う。練習は元旦に乗って、昨日はオフだった。調子は前回と変わらずにきていると思う」
  神山拓弥は前回の小倉は確定板を外すことなく123着。調子は上向いている。
  「去年の11月くらいは調子が悪かったけど、玉野記念が終わった後からは調子が上がってきてますね。先行して4コーナーから踏み直せるようになっている。絶好調とはいえないけど戦える状態です」


<8R>
柴田洋輔選手
柴田洋輔選手
   地元勢がタッグを組む8レース。川口満宏に前を任された新鋭の柴田洋輔(写真)は先日のヤンググランプリに強く刺激を受けたようだ。
  「やっぱり、ヤンググランプリは凄いですね。僕もあの舞台に立ってみたい。今年はそれを一つの目標に頑張りますよ。ただ、目先の一戦もおろそかには出来ません。今年もとにかくどの競走でも先行で頑張るのみです。今回も調子は悪くないです。最近、後閑さんなどに色々とアドバイスを貰っています。自転車の乗り方を教わって、ペダルにきちんと力が伝わるようになった。感触は良いですよ」


<9R>
廣川貞治選手
廣川貞治選手
藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
   廣川貞治、後閑信一の地元の両雄はそれぞれ9,11レースに振り分けられた。廣川貞治(写真)はひと足先に優秀戦行きを決めて勢いを付けたいところ。前回の小倉を準優勝し、調子は良さそうだ。
  「地元記念は久しぶりだし、走れて嬉しいよ。全日本の前に練習して仕上げたのが、次の小倉に出た感じ。そのままのここに入れたし、今は絶好調なんでコースさえ空けば突っ込めると思う。あまり意気込んでも空回りしてしまうから、四日間勉強させてもらう気持ちで走ります」
  大役を任されたのは藤田竜矢(写真)。ここに備えて練習十分、堂々たる様子で記者の質問に答える。
  「前回から日にちがなかったけど、ここに向けてしっかりと練習してきました。直前の元旦までやって、昨日は休養して疲れをとってきました。調子はバッチリです」
  対する新田祐大は11月の当所では藤田を破って優勝している。
  「まくり追い込みの感じで、決して力で勝った訳ではないし。それに初日はまくれなかったからね。明日も気を抜かずにいきたい。YGPの後は疲れていたけど、休養をとったあとは普通に乗ってきましたよ。自分のデキが良ければ、展開によっては先行争いに参戦してもいいと思ってます」


<10R>
佐藤友和選手
佐藤友和選手
   先日のグランプリで単騎ながら4着入線と意地を見せた佐藤友和(写真)が10レースに登場。中4日という厳しい日程にも不安はないようだ。
  「正月は家族を(冬季移動先の)取手に呼んで一緒に過ごしました。自転車に乗ったのは昨日だけですね。グランプリから日数がないし、そのまま良い状態を維持できています。後は気持ちをどこまで切り替えられるかですね。今年も絶対にグランプリに出たいので、最初っから飛ばして行きますよ」
  一方、5年前のグランプリ覇者ながら、その後、低迷が続く小野俊之は「今年こそ」の思いは強い。
  「もう、落ちるところまで落ちたって感じだよ。やっぱり12月の段階でGP出場の賞金争いにも参加できないのは寂しいね。すぐに成績の上積みが望めるわけではないけども、今年は一戦一戦集中していきたい。まずはここから良いスタートが切りたいですね」


<11R>
後閑信一選手
後閑信一選手
   後閑信一(写真)は昨年は怪我の多い一年となったが、今年は気持ちを新たに地元記念から再出発する。
  「去年は何かと怪我の多い一年でした。骨折の影響が長引いて思うような成績も残せなかった。去年我慢した分、今年は良い年にしたいね。前回防府で落車したけど、最終日に1着が取れたし、大した影響はなかった。そのあとはしっかりとケアをして、ここに合わせてしっかりと練習してきました」
  三番手の新井秀明は、矢口啓一郎と後閑の援護に徹する。
  「観音寺から替えた新フレームが感じが良い。今回はしっかりと練習できた。明日は前が強いし、自分は三番手の仕事をしっかりとするだけ」
  関東勢に注目が集まるなか、柴崎淳も虎視眈々と上位を狙う。勢いがある新鋭だけに、今節は台風の目となりそうだ。
  「GPを見てから地元に帰ったけど、天気が悪くて一日しか練習できなかった。でも、調子は変わらないし、相手が強いから気持ちが入る。自分は思い切っていくだけです」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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