『松戸競輪場開設56周年記念(GIII)レポート』 3日目編
配信日:8月21日
村上義弘、唯一人オール連対で決勝戦へ! 松戸競輪開設56周年記念競輪『燦燦ダイヤモンドカップ争奪戦』(GIII)は、今日が大会三日目。準決勝A、B、C4個レースをメインに、ほぼベストに近いバンクコンデションの下、熱戦が展開された。準決勝A10レースで村上が、11レースで佐々木則幸が快速先行からシリーズ2勝目をそれぞれゲットと、ベストナインは順調な仕上がりを見せている面々ばかり。オールスターの前哨戦としても注目を集めるファイナルで、記念チャンプの栄誉と、優勝賞金565万円(副賞込み)、賞品ダイヤモンドなどを手にするのは誰か? 今日は真夏の決戦に駒を進めた面々を厳選し、車券戦術に役立つレポートをお送りします。
明日は先着来場2000名の方に「大塚製薬ソイジョイ」、700名の方に「グランドスラマー滝沢ハンドタオル」。スピードくじで当選された150名の方には「グランドスラマー滝沢Tシャツ」がプレゼントされる他、場内で「京太・国男・義夫の燦燦予想会」など、サービス、イベント等が盛りだくさん。真夏を更に“熱く”する松戸競輪場へ是非、足を運んでください。
<8R>
加倉 正義選手
加倉正義(写真)
がいの一番に決勝進出を決めた。1着権利と狭き門。最終2センターを三番手通過と厳しい位置にも、ゴール前で鮮やかな中割りから、インの
加藤寛治
、アウトの
三宅達也
を僅差で抜き去った。松阪記念と同様に準決Cを突破し、「最後は必死。(最終)バックでは駄目かと思ったけど、達也は本調子じゃなかったみたい。2人の相性はバッチリでも、最近は抜いたのが少なかったからね。まあ、明日は悪くても3着に入りたいね」。競輪祭の出走権確保をも睨み、レース後はクールダウンに専念した。加藤は2着惜敗にがっくりと肩を落とした。単騎で逃げ出した
滝沢正光
に切り替え、最終バックでは番手発進。しかし、1/8輪差で決勝進出を逃がし、「チャンスはチャンスだったのに…」と言葉が詰まった。展開は三宅にも向いていた。加藤に切り替えながら、最後は伸びを欠く結末に「掛かっていたね、加藤君は。最後は車がなかなか出なくて。まあ、仕方ない。まだ、後ろの加倉さんが勝ってくれたしね。作戦はカマシ。滝沢さんが中部勢の番手で粘ったところを狙っていたけど、成り行きであの形になった」と、自らを納得させるコメント。また、滝沢は「まさか、逃がされてしまうとは…。中部勢が逃げれば、中団をキープ。三宅君のまくりを前がブロックした隙に、イチかバチかインコースを踏もうと…。加藤君がうまかった。勉強になりました。もちろん、明日も頑張ります」。開催告知ポスターに似顔絵が描かれるなど、今シリーズの“顔”は謙虚に振り返り、明日の敗者戦に気持ちを切り替えた。
<9R>
木村 貴宏選手
大混戦に、
木村貴宏(写真)
が鋭さで断を下した。最終バックで番手発進の金成和幸を追い、ゴール前でズブリ。極めて想定が困難な展開に対処した点は高く評価できそう。当の本人は「金成君とはラインだったし、何とか2着に残さなくては…。エッ、彼は失格? バックで周りが見えたし、個人的には状態が良い」と、3度目の記念決勝を楽しみにしている様子。
室井健一
は2着入線にホッとした表情で、「どこかでチャンスはあるはずと。脚がだんだん軽くなっているけど、今日は展開が向いたね」と謙遜しきりだった。
<10R>
村上 義弘選手
加藤 慎平選手
村上義弘(写真上)
と
加藤慎平(写真下)
が、昨日の優秀競走とは逆のワン・ツーを決めた。赤板から主導権を奪い、そのまま後続を振り切った村上は、「ええペース、ええ内容。全体の流れが見えているし、体調はいいはず。優勝? 結果から逆算して組み立てるのはまだ早い。無欲で走ってきたから結果が付いてきてるし、明日もその気持ち」と迷いがない。加藤は2着惜敗にも納得ずく。牧剛央のイン粘りに、アウトから村上の番手を死守。それでも、「(村上は)抜けない。掛かっていた。ホント、強かった。牧さんの動きは想定内。敵の立場なら、あれしかない。最高の目標には最高のガードを、というレースができて良かった。村上さんも自分を信頼してくれているのが分かる」と、またも相思相愛の仲を深めたようだ。対照的に、
牧剛央
は反省ばかりが口をついた。「イン粘り? 決めていました。イチかバチか、加藤君に胸を借りようと。ただ、レース前に緊張して脚が張った感じ。精神面も鍛えないと…」と、新たな課題を見出した。
<11R>
佐々木 則幸選手
兵藤 一也選手
佐々木則幸(写真上)
が堂々の先行策で押し切った。石毛克幸、舘泰守、伏見俊昭と機動型が集い四分戦。打鐘前の始動から最終ホーム手前でハナに立つと、最後まで快調なペースを保った。「先行して勝てたのは大きい。(ラインが)2車だし、作戦はどうしようかなと。中団からでは難しく、それなら後攻めで伏見さんをフタしてからだなと。ここで踏まないと、というポイントで踏めましたね」としてやったり。初日特選と同様、押さえ先行での勝利に、カマシが主戦法というイメージを覆してみせた。薄氷を踏む思いで、3着には
兵藤一也(写真下)
が入線した。目標にした伏見と共に、最終バックを三、四番手で通過。ゴール前はほんの僅かに空いた佐々木と立花成泰の間に差し込み、「初日にケガした影響はほとんどないみたい。最終バックでは外側、内側の動きが見えているしね。明日も頑張ります」と強い口調で語った。
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