『松戸競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 3日目編
配信日:8月16日
猛烈な日差しがつんざく中、松戸競輪開設57周年「燦燦ダイヤモンドカップ争奪戦」はいよいよ3日目に突入した。明日の決勝戦進出の切符をかけた選手達の攻防は、更に熾烈を極めた。本日は準決勝A~C戦をメインに検車場の様子をお伝え致します。
連日、大盛況の場内イベントは明日も充実。オリジナルユニットLOVE9によるお客様のお出迎えや、伊藤克信さんと漫才師の青空球児さんによるトークショー、他にも松戸記念オリジナルクオカードの当たるスピードくじの配布や、抽選で「電気自転車」、「コカ・コーラオリジナル自転車」が当たる優勝者当てクイズなどが行われます。どうぞ本場に足をお運び下さい。
<8R>
山田裕仁選手
8レースは準決勝C。1名だけが優勝戦に乗れる狭き門だけに、ヒートアップする激戦となった。
制したのは
山田裕仁(写真)
。一旦は内に包まれたものの、中団を確保すると、ひとまくりで快勝。
「中団を取れたし、落ち着いてしっかり動けた。2日間走ってみて、身体が重いなと思ったけど今日は良かったね。それにしても昨日の繰り上がりは大きい。あれがあったからチャンスが来たわけだし。調子は悪くないし、徐々に感じは良くなっている。あとは明日!」と傾きつつある流れを感じ取った様子。
<9R>
阿部康雄選手
9レースは2名が決勝に進める準決勝B。主導権をにぎり積極的に駆けた古屋琢晶を、番手の
阿部康雄(写真)
が交した。
「今日は展開でしょう。古屋君は赤板で脚を使っているのに、出切ってから1周半しっかり駆けてくれた。2センターでは、市田君をさばいてから抜くタイミングを計っていました。やはり同支部の若い子に引っ張ってもらい1着が取れたことが嬉しいね。初日に落車もあって流れが悪いなと思ったけど、何とか優参できた。この流れを大切にしたいですね」
市田マークから巧みなコース取りで中を割った
加倉正義
が2着を確保。
「市田がうまく位置を取って仕掛けてくれた。彼が全部やってくれたね。最近は流れが悪く、成績にも影響しているだけに走っていて不安はあったけど、気持ちは切らさずにやっている。日に日に良くなっているのを感じているので、明日は余計な力を入れずに自然体で頑張ります」
海老根恵太が不発に終わり後方に置かれた
鈴木誠
は、猛追し3着に強襲するも、惜しくも優参を果たせず。
「位置が悪かったね。最後は思い切って突っ込んだけど、ごちゃついていたし行けるコースを探すので一杯だった。昨日の落車の影響もあったし、今日はキツかったですね」
古屋琢晶
(5着)は積極果敢な競走でレースを作った。
「先行できたし、誰からもまくられなかったわけだから、ある程度仕事はできたかなと思う。力を出し切れました。阿部さんが勝ってくれて嬉しい」
<10R>
石毛克幸選手
金子貴志選手
10~11レースは準決勝A。10レースは
石毛克幸(写真)
が最終二角から番手まくりを放ち、後続を振り切って快勝。軒並み地元勢が敗れるなか、意地を見せた。
「藤田君が頑張ってくれたおかげ。彼のスピードは相当なもので、付いていくのも大変だった。最終ホームで別線が巻き返すと思ったけど動きが無かったから、タイミングを見て『ここだ』と思い二角から抜け出た。レース前、鈴木さんと海老根君が優参できなかったのを見てプレッシャーもあったから、決勝に乗れて安心しています。連日番手周りだけど、脚の状態が良いのを実感している。明日が勝負ですね!」
金子貴志(写真)
は中団からまくって3着に入るも「地元が二段駆けなのは分かっていたことだし、二角辺りから早めに仕掛けなければいけなかった。タイミングが悪かった…」と反省の弁が口を付く。
後方8番手から勢い良くまくった
井上昌己
は、惜しくも届かず4着まで。
「今日は中団を取れなかったのが全て。一瞬緩んだところがあったけど、そこで行ければなあ…。最後、踏んだ感じは良かったので、3着には入れるかなと思ったんですがね」
藤田大輔
は結果9着と大敗を喫したが、地元最後の砦となった石毛を優勝戦に導いて、大役を全うした。
「今日は何が何でも先行すると決めていました。石毛さんと山田さんが決勝に乗ってくれて良かった」
<11R>
三ツ石康洋選手
矢口啓一郎選手
最終11レースは、打鐘過ぎから
三ッ石康洋(写真)
がカマし、最終ホーム過ぎで先頭に立つと後続を大きく引き離し一人旅の状態に。結局、そのまま他の反撃を封じて快勝した。
「一番の勝負どころで動けた。良い競走だったと思いますよ。初日を迎えるまでは状態がドン底だったけど、少しずつ楽になっている気がする。今日がっちり逃げたから脚が残っているか分からないけど、ゆっくり休んで何とか明日も見せ場を作れるようにしたいですね」
4番手をキープした
矢口啓一郎(写真)
が、栗田雅也をまくり2着に入ったが「三番手に入った時点で落ち着いてしまった。栗田さんを見過ぎていて組み立てが甘くなってしまいましたね。今日はラインで決めないといけないレースだっただけに失敗。準決だから大事に行き過ぎた。脚が出来ていても詰めが甘いですね」とライン3人で決められず、表情も今ひとつ冴えない。
3着には矢口マークの
神山雄一郎
が入線。自身のデキを「良くなってきている」と話し「打鐘でも突っ張らなかったし、矢口君は落ち着いていたね。最後までタレなかったのでデキは良いと思いますよ」と矢口の状態を分析する。
栗田雅也
は「前を押さえた時に、小橋君と矢口君でもつれてくれればいいのにと思っていたが、気が付いたら矢口君が三番手に入っていた。今日は力不足を痛感しましたね。状態は徐々に良くなっているので、また一から出直します」とサバサバした表情。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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