『松戸競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 2日目編
配信日:1月28日
松戸競輪開設60周年記念「燦燦ダイヤモンドカップ争奪戦」は2日目。今日は11Rの「戸定邸賞」をメーンに2次予選6個レースで準決勝進出をかけたサバイバルレースが繰り広げられた。「戸定邸賞」は最終ホームから巻き返した平原康多が快勝。明日はいよいよ準決勝、シリーズのベスト9が決まる。
明日も引き続き克ちゃんの目玉予想会(4、9R発売中)を開催。6、9R発売中には鼠先輩“復活”ライブ、5、8R発売中にはケイリントップスタートークショーも開催されます。明日もぜひ松戸競輪場で迫力あるレースをお楽しみください。
<5R>
松川高大選手
押さえ先行した松川高大の番手で荻原尚人がイン粘り。そこを河野通孝―堀政美が叩く。3番手から巻き返した
松川高大(写真)
が辛くも1着に届いたが、加倉正義が4着に敗れて表情は浮かない。
「後ろが併走で見づらかったし、(河野は)追い上げかと思った。行きたかったけど、堀さんも余裕がありそうでタイミングも取れなかったし…。明日はしっかり先行します」
2着には加倉後位にスイッチした
成田和也
が食い込んだ。
「今日はオギ任せです。もしかしたらまだ立て直せたのかもしれないけど、内でバランスを崩してたので。ちょっと微妙でしたね。難しいところです。松川君が外を踏んでたし、加倉さんは内に行ったので中を。もう少し伸びれば1着なんですけどね」
河野の仕掛けに乗って準決勝に進出した
堀政美
は笑顔が絶えない。
「いいところで行ってくれました。松川君がいつ来るかなと思って見てたけど、河野君が頑張ってくれましたね。最後は迷いながら、申し訳なかったけど踏ませてもらった。今日は河野君のおかげ。感じも良いと思います」
<6R>
佐藤友和選手
篠原龍馬の先行で宿口陽一は4番手、これで7番手に置かれた
佐藤友和(写真)
だったが、2センターから大外を突き抜けた。
「2コーナーから踏んだけど、中団も踏んだので一度止めた。そのまま行けばラインで出切れたと思うけど、落ち着きすぎてましたね。今日は反省だけのレースです。東王座やダービーに向けても、もっと違うレースがしたかった。ただ感じは悪くなかったですよ」
篠原の逃げを利した
富永益生
が2着に食い込んだ。
「理想的な競走になった。どっから来るんだろう?、どっから来るんだろう?って感じだったけど、SS(佐藤)は違うスピードで来てたね。あれはどうしようもなかった。こういう展開ばっかりになればいいけど、そう甘くはないですよね。準決勝に乗れたし、あとは欲を出して(決勝に)いきたい」
篠原龍馬
が大健闘。3着に粘った。
「ホームの向かい風が強かったので2回踏んだ。あれで踏み直せる自信がなかったので後ろには申し訳ないけど、波を作らせてもらった。相手も相手ですからね。すんなり駆けさせてもらったけど、まさか3着とは…。今日はゆっくり寝れますね」
<7R>
鈴木誠選手
前受けの阿竹智史が根田空史を突っ張るが、そこをホームから強引に根田が叩く。しかし、ホームで根田と阿竹が接触し、阿竹ら3名が落車。「後輪に乗られる形で落車されて、スピードが落ちた」と根田が失速すると、そこを白井一機が一気にまくる。根田を捨てて白井を追った
鈴木誠(写真)
がゴール前で逆転。何とか準決勝へ駒を進めた。
「(阿竹の)イン粘りは構えてました。根田はスピードが落ちてたし、前(白井)と離れてしまったから、もう入れられなかったですね。根田が残ると残らないとでは明日以降が違う。厳しいけどね。僕は最後抜けてるし、悪くはないです」
奇襲のまくりを決めた
白井一機
は2着で準決行きを決めた。
「一応、まくりは考えてたけど、たまたまですね。落車が誤算でした。でも避けてからはタイミングを取って、ほぼ狙いどおりに行けた。リカバリーは上手くいったね。でも、こんなにキツい競走は久々ですよ」
<8R>
北津留翼選手
須賀和彦が山本健也を強引に叩いて主導権を奪う。8番手に置かれた北津留翼だったが、2コーナーから仕掛けると世界のダッシュで前団をひと飲み。最後は番手の
岩津裕介
が逆転した。
「翼だから仕掛けてくれると思ってたし、8番手になっても何も考えなかった。あとは神山さんの動きだけを見てって感じでしたね。翼も思ったよりエラかったんでしょうね。翼のエラかったのと、僕の調子で交せた感じ。僕は悪くないです」
北津留翼(写真)
は2着となったが、さすがの出脚で見せ場を作った。
「緩んでたら1周半でも行こうと思ったけど、もうペースが上がって無理だった。ちょっと千切れかけてたので、6番(山岸博勝)が前に降りてきてくれて楽になりました。前は無理矢理踏んでたので良かったです。最後は岩津さんが強かった。やられちゃいましたね」
須賀の逃げに乗った
神山雄一郎
が3着をキープした。
「須賀も早めからフカしてたし、北津留のスピードが違った。仕方ないね。僕はあと一歩欲しい感じかな」
<9R>
伏見俊昭選手
それぞれ石毛、伏見に任された福田知也、和田圭で青板から主導権争い。打鐘から大久保直也が前に出たが、そこを石毛がまくる。この3番手に続いた
伏見俊昭(写真)
がSSの意地で突き抜けた。
「ほんとは逆の展開に持ち込みたかったんですけどね。村本のスタートが早くて前を取れなかった。ゴチャゴチャになったし、こういう展開だと厳しかったけど、脚は溜まってたので。SSみんな勝ち上がってたし、勝てて良かった」
2着には石毛後位の
村本大輔
が伸びた。
「後ろが伏見だと分かってたし、石毛もタレてたので踏んじゃった。打鐘で(大久保の)3番手に切り替えればと思ったけど、あの展開は石毛もキツいですよね」
何とか3着に踏みとどまった
石毛克幸
だったが、引き揚げてくるなり控え室にバタリ。過酷なレースを物語っていた。
「3周前からレースが始まってキツかったです。バックで出るしかないなと思ったけど、(直線の短い)33で良かったですよ。昨日は脚を使わずに終わったけど、今日は残れたので。とりあえず準決勝に残れたので、何とか決勝に乗りたいですね」
<10R>
海老根恵太選手
後ろ攻めの安東宏高が鈴木裕の番手に競り込む。これで前受けの及川裕奨が先行すると、安東は中団にスイッチ。人気の
海老根恵太(写真)
は8番手に置かれたが、鈴木のまくりに乗ると、直線一気に突き抜けた。
「安東君は自分のところには来ないかなとは思ってたんですけどね。でも絶対に負けられないなと思ってました。鈴木君が7番手になったし、行けるところからと思ってた。ちょっと(鈴木の)出が悪いかなとは思ったけど、僕は余裕があったので。外じゃ間に合わなかったので、内がふさがってたらヤバかったですね」
4角番手で回った
金子真也
は2着で準決勝に勝ち上がる。
「良かった。及川のおかげです。レース前も強気な感じだったので、安心して任せてました。周回中に(鈴木後位が)併走になって、チャンスだなと。安東のまくりを止めて(ラインで)決まったかなと思ったけどね。脚は悪くないと思います」
逃げた
及川裕奨
は3着に粘り込んだ。
「やっぱりキーマンは安東君でしたね。1回突っ張ってからと思ったら、鈴木君も戻ったので緩めて後ろを見てました。最後はタレたけど、その中でも自分のレースはできたかなと思います。踏めてるんで調子も良いかな」
<11R>
平原康多選手
全員が準決勝進出の権利を持つ「戸定邸賞」はホームから巻き返した
平原康多(写真)
が大塚健一郎の追撃を振り切って快勝。準決勝へ弾みをつけた。
「レースの展開は違うけど、昨日、今日と2つもバックが取れた。積極的に行けてると思います。今日は展開が良かった。たまたま一番良いタイミングで仕掛けることができたから。でも、そこを逃さず行けてるんで状態も良いですね。明日もチャンスを逃さないようにしっかり走りたい」
マークした
大塚健一郎
は改めて平原の強さを思い知らされた。
「平原は(前の動きを)見ながら行った。強かった。全然強いですね。誰か来るかなと内、外を確認してたら2センターからグッと加速されて口が空きかけた。それもあってだけど、連日ハンドルを投げるのが遅いですね」
3着には中団確保の
加藤慎平
が食い込んだ。
「五十嵐(力)は俺のところで粘ることは絶対ないと思ってた。だったら前で粘ったほうがいいでしょ。内に入って下がってるところを平原が行って対応できなかったけど、それでも(3)着があるだけ十分。自力含みで考えてたけど、そんな展開にはならなかったね。前を追いかけての3着だし、まずまずです」
中村一将の番手を回った
市田佳寿浩
はまさかの8着。「勝ちに行くなら番手まくりだけどね」とレースを振り返ると、早々と勝負の準決勝に頭を切り替えた。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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