『東日本大震災被災地支援競輪 開設61周年記念松戸競輪(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:7月30日


 本日は「東日本大震災被災地支援 松戸開設61周年記念 燦燦ダイヤモンドカップ争奪戦」の3日目が開催されました。前半戦は惜しくも勝ち上がりに失敗した地元選手がそのうっ憤を晴らすかの様な大暴れでファンの溜飲を下げれば、メインの準決勝3レースでも南関勢が大活躍。決勝に4名もの選手を送り込んできています。対する5選手も好調選手揃い。まさに誰が優勝してもおかしくない白熱必至の好勝負を本場にてお楽しみください。
 そして、最終日のトリを飾るイベントも、ふじいあきらマジックショー(4R終了後~、8R終了後~)、ゴセイレッドと遊ぼう(3R終了後~、7R終了後~)と大人も子供も楽しめる内容となっております。是非、夏休みの思い出作りに、ご家族揃って松戸競輪場でお越し下さい。


<1R>
冨田卓選手
冨田卓選手
   関根の捲りに乗って直線追い込んだ冨田卓(写真)が1着。
「ようやく地元での1勝目。ここまで悪いと開き直ってたんですけど、関根さんがすごい勢いで行ってくれたんで、恵まれましたね。結果、ワンツーできたし、関根さんも上に上がれるので本当に良かったです。今日の1着で今までの悪い流れが変わってくれるといいんですけど」
 後方からの豪快な捲りで2着となった関根幸夫
「昨日も今日と同じ様なレースで失敗しちゃってたから、休まずに踏んだんですけど、景山(秀之)君にいい牽制をもらって振られちゃったから、乗り越えるのは大変でしたね。中2日での補充だったし、今月4本目の開催だからどうしても疲れはあるし、体のキレもいまいちなところはあるんだけど、明日は1着取れる様に、気力と体力を振り絞ります」


<2R>
中曽直彦選手
中曽直彦選手
   逃げた吉田マークから抜け出して1着の中曽直彦(写真)
「吉川(浩士)君の捲りを止めたときに外から江口(晃正)さんも来てる様な気がしてもう1回止めに行ったら両方とも止めることができてよかったです。最後は吉田君も踏みなおしていたし、交わせないかなと思ったんだけど、届いてよかった。やっと勝てましたね。気合いをいれて臨んだ地元記念だったのに、2日目までは不甲斐ないくて。でも、この1着でホッとしました。あと1日、いい形で終われる様に頑張りますよ」
 その吉田勇人も2着に残り晴れやかな表情を見せる。
「地元が2人も付いてくれていたし、とにかく行けるところから行こうとは思ってたんですよね。もう少しで逃げ切れるかなとは思ったんですけど、あそこで粘れないってことはまだまだ完全には戻っていないっていうことなのかも知れないですね。でも、番手が1着を取ってくれたし、復調に向けていいきっかけになりそうなレースはできたと思います」


<3R>
井上剛選手
井上剛選手
   主導権奪った山形ライン3番手から一気に突き抜けた井上剛(写真)が復帰後初勝利を飾る。
「思ったより早く1着が取れましたね。まだ、腰が万全ではない分、リラックスして臨めたのが良かったのかも知れないですね。でも、不思議なもんですね。手術する前までは苦労して1着取ってたのに、こんなにあっさり取れるとはって感じで(笑)。この1着は本当にいい励みになりましたし、これからちょっとずつ元の状態に戻していって、また上のクラスで戦いたいですね」
 山形一気は果敢な攻めを見せるも3着。レース後には首を傾げる仕草も。
「出切るまでは楽だったんですけど、出てからが上手く駆けられなくて…。コーナーがいまいち流れないというか。練習では手ごたえがあったんですけど、この3日間を走ってみた感じとしては、自分が思ってるほど調子はよくないのかも。今日の先行で逃げ切れてない訳ですからね。ただ、3日目にして、ようやく自分の形を出せたので、それは良かったのかなとは思っているんですけど」


<4R>
森田進選手
森田進選手
   長島の先行を利して差し脚を伸ばした森田進(写真)が1着。
「長島君が頑張ってくれました。今日は少し余裕がありましたし、とりあえず抜けてよかったです。今日、長島君についてみた感じとしては、これから先行選手としての経験をどんどん積んでいけば、普通に強くなっていくんじゃないかなという印象を受けましたね。また楽しみな先行選手が出てきてくれたなと」
 その長島大介もしっかり2着に粘り関東ワンツーが決まる。
「押し切れるかなと思ったんですけど、ちょっと甘かったですね。あの辺りにS級での差をまだまだ感じてしまう部分ではありますよね。今回は師匠の幸田(光博)さんと一緒で、宿舎の部屋も同じなんですけど、毎日色々とアドバイスをもらったりしているので、明日もそれを生かしてしっかりアピールできる様に頑張ります!」


<5R>
西徹選手
西徹選手
   後方からの捲りを一閃し、昨日に続いての連勝を飾った西徹(写真)
「今日もわりと落ち着いてしかけられたと思います。何よりラインの3人で決められたことが嬉しいですね。連勝できているので、調子はいいと思いますし、やっぱり、ここまできたら3連勝で開催を締めくくりたいですよね。そのためにも、もう1日しっかり気を引き締めて、集中してレースに臨まないといけないですね」
 地元の山本健也は逃げる三木翔太マークにはまりながらも4着に敗れる。
「ちょっと中途半端なレースになってしまいましたね。組み立てが甘かったかな。今日の展開なら、もっと積極的に攻められていれば、結果も違ったものになっていたかも知れないので、明日は今日のこの反省を生かしてしっかりと走りたいと思います。最終日はいいところ見せたいですしね」


<6R>
田中晴基選手
田中晴基選手
   逃げる金澤マークにはまった田中晴基(写真)が番手捲りで抜け出し1着。
「審議にかかってヒヤヒヤしていたんですけど、とりあえず失格せずにすんだのでホッとしました(笑)。番手に入ってからは冷静でいられたというか、3番手に手島(志誠)さんがいたのも分かっていたし、もう1回追い上げにくる可能性もあったので、そうなったら手島さんに合わせて出ていくだけだなという感じで。でも、金澤君がけっこう踏んでくれていたので、意外と楽に出られましたね。本当は勝ち上がりで1着を取りたかったんですけど、連に絡めないまま終わるよりは全然マシなので、とりあえず良かったです」
 積極策を見せた金澤竜二は末脚欠いての6着。
「もう、最悪ですよ。たぶん、調子が悪いんでしょうね。自転車の進み具合というか、踏んでいる手ごたえもそこまでなかったですし。まあ、あと1日あるので、何とかいいレースして次に繋がる様に頑張っていきたいと思います」


<7R>
山賀雅仁選手
山賀雅仁選手
   後方からの捲り一発が決まった山賀雅仁(写真)は3日目にしてようやく笑顔を見せる。
「スタートで前を取れたのが全てだったんじゃないですかね。意外と俊敏でしょ(笑)。それでも、番組的に絶好のチャンスだった初日と2日目をモノにできなかった悔しさがあるので、今日の1勝だけでは満足するまでにはいたらないですけど、とりあえずホッとしたというか。あとは、明日、誰かしら目標がいる中で勝ち星を挙げられれば初日・2日目の雪辱ができるので、何とか頑張りたいなと」
 主導権奪った西谷岳文は5着に沈むも表情はサバサバとしたものだった。
「昨日も重かったけど、今日も重かったですね(苦笑)。自分はギアを上げているんですけど、まだまだ踏み切れていないんだと思いますね。でも、こればっかりはレースで踏んで慣れていくしかないのかなという感じではあるので、今はちょっとガマンの時だとは思ってるんですけど」


<8R>
菅田壱道選手
菅田壱道選手
   後方から鮮やかな捲りで快勝した菅田壱道(写真)が格上の力を見せつけ1着。
「やっと自分らしいレースができたというか、やっぱり1着は嬉しいですね。昨日のレースがあまりにも不甲斐なくて、気持ちも折れかかっていたんですけど、奮い立たせて走って良かったですよ。松谷君に突っ張られた松岡(篤哉)君が内で下がるのか、外から後退するのか見ちゃった部分はあったんですけど、なんとかスピードに乗せることができましたね」
 2着に逃げ粘った松谷秀幸は満足げな表情を見せる。
「昨日は消極的なレースをしてしまったので、今日は絶対に先行してやろうと思ってました。昨日も今日くらい踏んでいれば番手にはまれたのかなと思うともったいない気はしますけど、今日は積極的に走れたので満足ですね。僕も出るのに脚を使って、松岡君を突っ張るのに脚を使っているので、菅田さんに捲られちゃうのは仕方ないと思うんです。そんな展開の中でも2着に粘れたのは大きな収穫ですし、手ごたえは掴めましたね。やっぱり、とにかく前へ前へ攻める気持ちが大事なんだなっていうのは痛感したので、その気持ちを大切に頑張っていきたいと思います」


<9R>
北川紋部選手
北川紋部選手鈴木裕選手
鈴木裕選手
   2センターで空いた内から鋭い差し脚を見せた北川紋部(写真)が1着入線を果たす。
「鈴木君が先行した段階で、番手の林(雄一)は堅実マーカーだし、捲りがくれば絶対にそれを止めにいくだろうし、そうなれば絶対に内が空くと思って突っ込みました。読みどおりでしたね。ここに参加する前は練習中の落車で万全ではなかっただけに、こうやって記念の決勝に乗れているっていうのが自分でも信じられないんですけどね」
 地元ファンの期待を背負った鈴木裕(写真)は逃げ粘っての2着で記念初優出を決める。
「理想の展開にすることはできたと思います。これがライン3車だったら、ラインで決められたんでしょうけど、2車だった分、林さんと一緒に上がれなかったのは残念ですよね。ただ、今回はしっかり練習してきたし、こうやって準備してきたレースで結果をのこすことができてよかったです。それでも、まだ決勝が残ってますし、ここまで来たら優勝を目指して頑張るだけですよ!」
 岡田征陽の捲りに乗って追い込んだ幸田光博が3着で決勝へ。
「岡田が稲川君より先に仕掛けてくれたのが大きかったですね。あとはコースを探すだけっていう感じだったんですけど、4コーナーから外はムリだと思ったんで、内に突っ込んでいったっていう感じで、レースは見えていたと思います」
 人気となった松川高大だったが、終始後方に置かれる苦しい展開を打破できず7着。
「形的には細切れのレースでしたけど、青板あたりから、全員が僕を後方にしようという感じで、3対6みたいなレースになってしまってましたよね(苦笑)。そうなると、どうしても苦しくなっちゃうし、その中でなかなかタイミングが取れず、失敗してしまいました。でも、これもいい勉強なので、これを次に繋げられる様にしていかないといけないなと」
 中団キープと絶好の展開かと思われた稲川翔だったが、捲り不発の9着に沈む。
「いい展開になりすぎて落ち着きがなかったですね。もう少しレースの流れを見極められていればよかったんでしょうけど…」


<10R>
高城信雄選手
高城信雄選手濱田浩司選手
濱田浩司選手
   先行した水谷マークの高城信雄(写真)が抜け出し完全優勝に王手を駆ける3連勝。
「今日は水谷のおかげですね。あれだけ思い切りのいいレースをしてくれて、その気持ちが本当に嬉しかったし、できれば残してあげたかったんですけど、そこは僕の力不足というか。でも、記念の3連勝はそう簡単にできることでもないですし、それが後輩の頑張りのおかげともなれば、余計に嬉しいです」
 松坂の番手を奪う意外な動きを見せた濱田浩司(写真)が2着。
「今日が1番疲れましたね(笑)。水谷君にカマされたら8番手になってしまうと思って、内から前まで上がるつもりだったんですけど、そこで松坂君に閉められてしまったんで、そのまま粘る形になったという感じですね。でも、そのあとの対応はしっかりできたし、動けてると思います。こういう俊敏な動きが出来ているのは調子のいい証拠なんじゃないかなと。たまにはこういうレースもいいでしょ(笑)」
 中団キープの松坂洋平がそのまま3着に流れ込む。
「地元を付けているのに、1番やってはいけないレースをしてしまいました。濱田さんの動きに惑わされて内を閉めたら、今度は外が無警戒になってしまって、水谷君に行かれて。それで、何とか中団で態勢を立て直そうと思っていたら、すかさず濱田さんに行かれてという感じで、一言でいえば不甲斐ないレースでした。脚自体は変わっていないのに、レースの内容がどんどん悪くなっていってる感じなので、明日の決勝で盛り返したいですね」
 積極的なレース運びを見せた水谷好宏だったが、6着に敗れる。
「結果論になっちゃいますけど、今日みたいなレースで、どうせ行くんだったら、思いっきり踏んでおけばよかったとは思いますね。それこそ、後ろを千切ってしまうくらいの感じで。そうすれば、高城さんが1着で僕は3着くらいに残れていたのかなと。あれくらいのスピードで仕掛けても中団にいた人は脚を溜められますから、その辺のペース配分でのミスが響いてしまった感じです」


<11R>
北津留翼選手
北津留翼選手根田空史選手
根田空史選手
   1着は7番手からの豪快捲りで逃げる根田を捕らえた北津留翼(写真)
「根田君がまさかあんな作戦でくるとは…。赤板先行ですからね。もう、どんどん離されていく感じで、80%の力で追いつこうとしたんだけど、全然差が縮まらなくて、仕方ないからその80%の力で付けていた助走をいかして、100%の力で捲っていったら、なんとか届いたって感じですね。自分としては2着はあっても突き抜けるのは厳しいかなと思っていたので、この1着は素直に嬉しいですね」
 その赤板先行を見せた根田空史(写真)も驚異的な粘りで2着に残る。
「重たかったというか、駆け方に問題がありましたね。流さないで、そのまま一気に仕掛けておけばよかったかな。でも、9レースで同じ中村(浩士)道場の鈴木(裕)が決勝を決めていて、かなり気合いが入っていたので、何が何でも絶対に決勝に乗ってやろうと思って。ようやく、S級で鈴木と連係ができるのは嬉しいですね。A級の時には1回連係していますけど、S級でとなると初めてなので、必然的に気合いは入りますよね。A級で連係したときも僕が前だったんですけど、けっこう余裕な顔して交わしていきましたけどね(笑)」
 3着には根田マークの新田康仁が入線する。
「最後は食われたと思ったけど、何とか3着に残れてよかった。今日の感じでは、昨日の落車の影響は大丈夫だと思いますよ。ここ最近は記念での成績がずっとよくなかったんで、今回でいいきっかけを掴めればいいんですけど」
 南関ライン3番手を固めていた渡邊秀明は6着で優出を逃す。
「前の2人も頑張ってくれていたし、仕方ないですよ。内から小林(孝文)が来られたのが、ちょっと痛かったですね。あれで、伸び脚を欠いてしまった感じなので。あと1日気持ち切り替えて頑張るしかないですね!」
 新鋭・佐川翔吾の捲りは牽制にあってしまい、9着に沈む。
「タイミングとしてはそんなに悪くなかったと思うんですけどね。先行してるのが同期の根田君だったし、何とかしたかったんですけど、ちょっと悔しさの残るレースになってしまった感じですね」

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