『千葉競輪開設70周年記念 in松戸(GIII)レポート』 前検日編

配信日:10月2日
 松戸競輪場を舞台に開催される開設70周年記念「滝澤正光杯in松戸(GIII)」は、10月5日からスタートする。地元勢からは支部長の中村浩士をはじめ、伊勢崎彰大、根田空史、野口裕史ら豪華メンバーが集結。S班の三谷竜生や渡邉一成ら他地区の強豪を一丸となって迎え撃つ。33バンクで繰り広げられるスピードバトルから4日間、目が離せない。
 本場では開催中の毎日、先着来場者様に各日合計1000個のカード型携帯ルーペを配布します。さらに、未確定車券2000円で1回抽選ができる「未確定車券抽選会」や、未確定車券500円分の提示で1回ご参加いただける、お子様限定企画の射的のコーナーが設置されます。また、5日の初日には、全レースで勝利者選手ウイニングランや、山口健治氏、坂本勉氏、小橋正義氏、鈴木誠氏が出演予定の「千葉記念レース予想会」も予定されています。ぜひ、松戸競輪場でお楽しみください。

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矢口大樹選手
矢口大樹選手
 今期、1年ぶりにS級に返り咲いた矢口大樹(写真)が、地元シリーズの先陣を切る。
 「(S級の今期は)自分のやりたい積極的なレースが、継続してできている。順調にきているのかなと思っています。(1レースの1番車で)期待されている面もあると思うので、選ばれたからにはいい着を取れるように頑張りたい」
 3場所前の青森記念のオープニングでも近藤龍徳とタッグを組んだ高久保雄介が、33バンクの松戸に舞台を移して再タッグで初日突破を目論む。
 「久しぶりの33バンクですけど、仕掛けどころを逃さないようにしたい。最近はレースが続いていて、あんまり練習ができてない。今回も1週間空いてやってきたけど、練習は足りない。でも、調子はいいと思います」


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 8月オールスター、9月共同通信社杯で連続の落車に見舞われた阿竹智史は、前回の小倉FIで復帰。316着とまずまずの成績を残した。
 「前回はいっぱい、いっぱいでした。感覚がどうっていうより、もういっぱい、いっぱいで…。体はしんどかったけど、あとは気持ちでなんとかでした。(状態的には前回より)マシになっていると思います」
 菊地圭尚は同地区の早坂秀悟とのメンバーを見て、「名コンビでしょ」と笑みを浮かべる。
 「前までは体が全然いうことをきかなかった。それがだいぶ前向きになってきた。まだ競走の読みがなってないけど、脚とか(仕掛ける)タイミングとかは良くなってきた。自分が自力でやるつもりだったけど、(番組を見て早坂と)一緒なら任せますよ」


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北津留翼選手
北津留翼選手
 ここ4場所で6勝をマークしている北津留翼(写真)だが、前回の弥彦FIでも911着と勝ち上がりには失敗している。
 「脚は変わらないと思うんですけど…。展開がつかみきれてない。練習を多めにやってるんで初日に疲れが残っているのか、日に日に良くなっていく感じなんですよね」
 前回の共同通信社杯が、正規配分でのビッグ初出場だった武藤龍生は、4785着。思うような立ち回りができずに終わった。
 「(共同通信社杯を走って)すごく思うところがあります。うまく地に足がついてないような感じもあった。悔しいけど、悔しがるだけじゃダメだし、自分のなかにいろいろわいてくるものもある。まずはいまの自分にできることをしっかりやって、また(ビッグに)出られるように」


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桐山敬太郎選手
桐山敬太郎選手
 前回の弥彦FIを935着の桐山敬太郎(写真)は、成績以上に状態が良さそうだ。
 「ここ最近は内容もいいし、自分でも着以上に感触はいい。“ちゃんと戦える”かなって思います。記念ですからね、あとは結果が欲しい」
 前回の函館FI2日目に落車失格を喫した大西祐が、反省の振り返りで神妙に口を開く。
 「後ろ2人を巻き込んでしまったし、自分が前を見てしっかり走ってたらなんてことはなかった。熱くなってしまった…。もっとシンプルに自分に合った走りをします。33バンクだしワンチャンスを狙っていきます」



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 前回の高知FIでは初日予選を白星スタートの渡邉豪大だが、不安を口にする。
 「(前々回の)共同通信社杯の前に腰を痛めてしまって、感じが良くないんですよ。だから、考えて走れらないと。練習はしているんですけど、ウエートトレーニングができてない。2週間くらい重いのも持ってない。それで自転車に乗っても前回は重く感じた」
 「なんの不安もなく走れる状態」と、筒井敦史は、近況勝ち星が遠ざかってはいるものの、手応え“あり”の顔をする。
 「(セッティングは)だいたい出ている。あとはもうちょっといいところがないかって、ハンドルを2、3個持ってはきた。練習もしっかりしているし、正解に近いところも出ていると思う」


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竹内雄作選手
竹内雄作選手
 地元、岐阜記念を8345着で終えた竹内雄作(写真)は、長野県松本市の高地で乗り込んで追加配分の今シリーズに臨む。
 「高地でやってきたんで、体への負荷もかかるんで、そこら辺のケアもやってきました。前回の準決がいまの力ですね。逃げるだけになっちゃっている。いい時と比べると、半周(モガける距離が)足りない感じがする」
 今期S級にステージを上げた吉田智哉は、今期の勝ち星(6勝)はすべてまくりの決まり手。
 「全然ダメっていう感じではないし、(S級は)まくりなら通用するかなっていうのがある。スピードなら勝負できるかなと。スピードをもらって仕掛けられるんで、S級の方が走りやすいですね」


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 8月西武園記念と9月福井FIで連続落車に見舞われた小林泰正は、前回の函館FIを欠場して今節が復帰戦となる。
 「福井の落車は、右膝の筋挫傷と右手小指の打撲でした。まだ完全ではないですけど、乗った感じは、ほぼほぼ大丈夫です。2週間くらいは練習できました。地元の(寛仁)親王牌の前に一場所走っておきたいっていうのもあったし、痛みはもうないのでしっかり走ります」
 その小林と初めて連係するのが神山拓弥だ。
 「(小林の)レースは見ていますけど、すごい地脚タイプですよね。僕的にもダッシュ系より、地脚系の方が付いて行くのに得意なので。でも、毎回ですけど初日は緊張しますね。1回走っちゃえば変わってくるんですけど。最近は状態も良いから頑張りたいです」


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 昨年の今大会が、S級に上がって初めての記念シリーズだった野口裕史。今年は落ち着いた様子で競輪場入りした。
 「去年はすごい緊張して、前検日に喋ることもできなかったんですけど、今年はまだ、そんなに緊張してないですね。レースも、1年経って成長していれば良いですね。直前はワットバイクを使ったりして、長めに踏む練習を多めにやってきました。(連係する近藤隆司とは)一緒に練習をしているので、2人で決めたいです」
 近藤隆司は、前回の共同通信社杯を欠場している。状態面はどうか。
 「ウエイトで腰を痛めてしまって休養していました。今は良くなっています。(野口とは)決勝で2回連係していて、2回とも優勝させてもらっています。今回は久々のレースだし、必死に付いて行きます」


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原田研太朗選手
原田研太朗選手
 前回の向日町記念が追加参戦だった原田研太朗(写真)は、中2日で今シリーズを迎える。
 「軽く自転車に乗って、疲れを取ってきました。向日町から今年の前半に使っていたフレームに戻しました。感覚は今の方が良いと思います。(新ルールになって)33バンクが初めてなんですけど、周りに聞いたらそこまで変わらないって言っていました。次は寛仁親王牌ですし、今回で短走路の良いイメージを付けたいです」
 佐藤博紀は8月向日町FIで優出して以降、FI戦で準決敗退が続いている。
 「練習は問題なくやっているんですけど、前回まで競走が詰まっていたので、今回(中12日)はゆっくりしてから練習しました。連続で走っている方が、感覚的には良いんですけどね。最近はやることをやれるようにはなってきているので、良くはなってきていると思います」


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海老根恵太選手
海老根恵太選手
 青森の新鋭・嵯峨昇喜郎は、9月西武園FIと前回の別府FIを共に112着。持ち味のスピードで存在感を放っている。
 「S級はスピードが全然違いますね。でも、その分スピードをもらえるので、そこは楽です。A級は自分でスピードを上げていかないといけなかったので。(直前は)競輪学校で新人訓練があったので若干、疲れはありますけど練習はできました」
 地元の海老根恵太(写真)は、9月青森記念で2勝をマーク。続く高知FIでは準決勝で敗れたが、初日特選を制している。
 「状態はそんなに良いとは思えないんですけど、地元なのでそこは気持ちで。(今年の)前半はケガをして競走を走れてなくて、最近はレースが詰まっている。詰まると良くないんですけど、そんなことは言ってられないのでしっかり頑張ります」


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 今年の地元記念は追加あっ旋の根田空史だが、問題はなさそうだ。
 「日曜日(9月29日)に追加の電話がありました。マッサージの予約も入れていたし、準備はできています。(前々回の)福井から副鼻腔炎で、しんどかったんですけど、1カ月かかってやっと治りました。33は得意な方だし、最近は松戸で練習しているのでバンクにも慣れています。地元記念ですけど、積極的にいつも通り走ります」
 同じく地元の小埜正義は、前回の9月平で213着。オール確定板入りを果たした。
 「共同通信社杯の2日目に、(落車した小倉竜二の)車輪に足が入ってしまって、親指の爪が割れてしまいました。(共同通信社杯が)終わってからはシューズがはけなくて、スニーカーで練習をしていたんですけど、前回の平は意外と成績が良かったですね。最近は番手戦が増えてきて、みんな乗り味が違うから付いて行くのも大変ですけど、対策はやってきたつもりです」


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中村浩士選手
中村浩士選手
 中村浩士(写真)は、前々回の久留米FIで今年2V目を達成。今年も千葉勢の軸として地元記念を盛り上げる。
 「ここまで段取りはしてきたので、あとはファンの声援に応えたいですね。直前は台風の影響でバンクが使えなかったんですけど、自分たちには街道練習もあるし、室内トレーニングもあるので問題なかったです。今年こそ、地元勢で(優勝を)獲りたいです」
 8月玉野FIで優勝した渡邉一成は、その後もオールスターや共同通信社杯で決勝に進出。トップレベルで安定した成績を残している。
 「最近は前々に攻めるレースをして行きたいと思っています。共同(通信社杯)の決勝は、まだ甘いところがあったので、そういうところをなくしていきたいですね。この後は中3日で寛仁親王牌なので、ここ(松戸)の前にしっかり練習をしておかないとっていうのがあったので、しっかり練習してきました」
 共同通信社杯の最終日に落車するなど、近況は流れが悪い渡邉雄太だが、今回は同地区の先輩にフレームを借りて新たな気持ちでシリーズに臨む。
 「(8月に郡司浩平のところへ)練習に行くって言っていたんですけど、共同通信社杯で落車してしまって、行けなくて、今回は郡司さんのフレームを借りてきました。落車でフレームがダメになったわけではないんですけど、転び過ぎてたっていうのもあるので。体はなんともなかったので、普通に練習はしてきました。33バンクは、新ルールになってから走ってないので、走ってみてからですね」