『千葉競輪開設70周年記念 in松戸(GIII)レポート』 3日目編

配信日:10月7日

 松戸競輪場を舞台に開催されている開設70周年記念「滝澤正光杯in松戸(GIII)」は、10月7日に3日目が行われた。メインの準決勝3個レースでは、地元の小埜正義と伊勢崎彰大、渡邉一成が1着。地元の中村浩士やS班の三谷竜生もファイナルの切符をつかみ取った。最終日は決勝戦、さらに6レースで「S級ブロックセブン」が争われる。
 本場では、先着来場者様に正門で500個、裏門で500個のカード型携帯ルーペをプレゼント。さらに、未確定車券2000円で1回抽選ができる「未確定車券抽選会」も行われます。また、滝澤正光氏トークショー(3、8レース発売中)や、山口健治氏、坂本勉氏、小橋正義氏、鈴木誠氏、佐々木昭彦氏が出演予定のレース展望予想会(2、9、11レース発売中)も予定されています。他にも、千葉支部選手会ブースやキッチンカーも出展されていますので、ぜひ松戸競輪場でお楽しみください。

<10R>

渡邉一成選手
渡邉一成選手

中村浩士選手
中村浩士選手
 青板の3コーナーでハナに立った長島大介を、単騎の取鳥雄吾が渡邉一成(写真)の動きを警戒しながら押さえて打鐘を迎える。前受けから下げた渡邉は、取鳥を追いかけるように踏み込んで、最終1コーナーで主導権を奪取。しかし、番手で競っていた南修二と中村浩士は両者とも打鐘手前で離れていて、取鳥が番手にはまる展開に。それでも渡邉はペース良く逃げて、1着で決勝進出を決めた。
 「前に出る時に、取鳥君に踏まされてキツかったです。1着ですけど、レース内容は取鳥君に完敗ですね。日に日に上向いてはいますけど、連日課題はあります」
 南の強烈なけん制で渡邉から離れた中村浩士(写真)だったが、最終バック5番手から内に進路を取り、2着に突っ込んで窮地を脱した。
 「競りをしのぐために集中していましたが、南くんに一発強烈なのをもらってしまいました。参りましたけど、巻き上げるしかないと。必死だったけど、最後は内が空くと思っていたので」
 単騎の取鳥雄吾は、攻めるレースで3着に入った。
 「渡邉さんから切ってほしそうな雰囲気を感じたので、切りました。番手に入ってからは、渡邉さんが流していて、いつか誰かが来るだろうと焦っていたので、いっぱいでした。単騎で(相手に)無視されていたのが大きかったですね。前々に行こうと思ったのが良かったです」

<11R>

小埜正義選手
小埜正義選手

原田研太朗選手
原田研太朗選手
 原田研太朗が押さえたところを飛び出した近藤隆司が、ハイペースで駆けて赤板を迎える。4番手の原田、6番手の吉田拓矢はそれぞれ車間が空いてレースが流れる。逃げる近藤の余力を確かめた小埜正義(写真)は、別線の反撃が来る前に最終2コーナー手前から番手まくりを打って勝ち切った。
 「番手まくりはしたくなかったけど、(近藤が)流さないで踏んだから腹をくくりました。誰か来てても、来てなくても(最終)2コーナーからと思って踏みました。二藤(元太)も乗ったし、とにかく(近藤が)すごかった」
 「おそらく近藤さんが駆けるだろうっていうのはあったけど、番手まくりまでは…。それで車間が空きすぎた」とは、原田研太朗(写真)。吉田に内を来られたが、南関勢に迫るまくりで2着に届いた。
 「吉田君が内から来てたけど、自分も仕掛けないとっていう気持ちだった。その前は追いつくのにいっぱいだったけど、ペースで徐々に追い上げた感じですね」
 地元勢の後ろを固めた二藤元太は、原田をけん制しながら直線で懸命に踏んで3着で記念初優出を遂げた。
 「(近藤)隆司と小埜さんのおかげで、自分を連れていってもらいました。余裕があるっていうわけじゃなかったけど、そのまま黙って見過ごすよりはと思って、(最終3)コーナーの入り口で(原田をけん制した)。2日間の順延で体が楽になったし、感じは悪くないですね」

<12R>

伊勢崎彰大選手
伊勢崎彰大選手

三谷竜生選手
三谷竜生選手
 根田空史にフタをしてからハナに立った嵯峨昇喜郎を、三谷竜生が赤板の1センター過ぎで押さえる。そこを吉田智哉が叩いて主導権。すかさず反撃に出た根田は、最終2コーナー手前で吉田を抜き去るが、バックから三谷もまくり出す。根田マークの伊勢崎彰大(写真)は、迫る三谷に合わせて踏み込んで、そのまま鋭く抜け出した。
 「もちろん根田と決めたかったし、残したかった。でも、最後の最後で自分の勝ちたい気持ちが勝ってしまいました。気持ちは入っていたけど、技量不足な部分もありましたね。でも、まずは決勝っていう気持ちでいたので」
 伊勢崎に張られて外々を踏まされた三谷竜生(写真)だったが、しぶとく2着に突っ込んだ。
 「伊勢崎さんを乗り越えられてないので、なんとも言えないですね。でも、根田君が逃げている中で仕掛けられたし、ハンドルとサドルを変えて自転車の進みは良くなったと思います」
 3着には最終2センターから、内のコースを踏んだ内藤宣彦が入った。
 「意外と余裕もあったし、脚も溜まっていましたね。展開的には苦しかったけど、コースが見えたし、突っ込めました」

<最終日・6R S級ブロックセブン>

島川将貴選手
島川将貴選手
 今期はFI戦で優勝が1回と、準優勝が2回ある島川将貴(写真)。着実に力を付けて、随所に好走を見せている。
 「(今節が)中止順延になって、もしかすると開催中止もあるのかなって思って、ずっと練習していました。このあとは寛仁親王牌もあるし、そこに向けてスピード練習を多めにやりました。ちょっと疲れはありますけど、いつもとほぼ変わらずです。7車立てですけど、仕掛けどころを逃さないように。そこだけ気を付けて走ります」
 地元の染谷幸喜は、今期がS級初挑戦。前回の小田原FIでは429着と、S級初優出を果たした。
 「小田原の時は、(前々回の弥彦FIでの)落車の影響があったんですけど、展開が向いたっていうのもあって決勝に上がれました。S級に上がってすぐのころは、ピリピリ感に飲まれていたんですけど、だんだん慣れてきましたね。せっかく地元で呼んでもらったので、地元代表という気持ちでしっかり走ります」
 8月当所の4日制を含めて、FI戦は4場所連続で優出している河野通孝。今回は染谷を目標にして勝機をつかむ。
 「染谷君とは何度か一緒に練習したことがあるので、強いのは知っています。(前回の平からは)いつも通りずっと練習していました。(バンクを使えない日があって)普段は街道練習には行かないけど、街道練習で違う刺激も入れられました」