『千葉競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:10月29日


 千葉競輪開設58周年記念「第6回秋桜杯」は大会三日目を迎え、今日はファイナル進出を賭けて最後の関門である準決勝4個レースが行われた。
  明日の決勝戦は先着2500名様にオリジナルクオカード、女性には100名様に高級ブランドストッキングのプレゼントがあります。場内イベントはケイリンアイドルユニット「LOVE9」によるエキシビジョンレースや、伊藤克信さんの予想会(競輪大学内)などが行われます。是非本場に脚を運び、競輪の生の迫力をお楽しみ下さい。

<8R>
佐々木則幸選手
佐々木則幸選手
   1着権利の準決Cはホームから叩いて先行する和田健太郎を、2角過ぎから仕掛けた佐々木則幸(写真)が鮮やかにまくり快勝した。「昨日の落車は多少は影響もあったが、まくりには自信があるのでね。後ろが競りで走りずらい面もあったが、番手の有坂(直樹)さんさえ越えれば1着だと思って踏みました。ブロックが来るのは分かっていたし、そこだけ集中して外目を行きました。なるべく落車は避けたいが、取手記念と同じパターン(2日目の優秀戦で落車するも準決C、決勝と1着)になれば良いですけどね」
  直線で立て直し、懸命に追った有坂直樹が2着。
  「2センターで佐々木君を止めに行ったけど、外目を踏まれて逃げられてしまった(苦笑)。九州勢を逃がして和田君が三番手からまくる展開だったら面白かったが仕方ないね」とサバサバとしていた。
  和田健太郎は「まくりも選択肢の中にありましたが、後ろにGPレーサーが付いているしね。バックが向かい風で先行では残れないと思ったが、地元戦でもあるし見せ場を作らないと」
  3着には直線で良く伸びた白水洵が入る。「ホームで和田さんが車間を空けていたし逃がされるかと思いました。結果は負けたけど佐々木さんが強かったので、悪い負け方ではなかったと思います」と納得の表情。


<9R>
谷津田将吾選手
谷津田将吾選手
   9レース準決Bは矢口啓一郎の後位がもつれ、バック過ぎから谷津田将吾(写真)が猛然とまくり強襲を決めた。
  「最後は無我無中で踏んだのでよく覚えていないが、展開に恵まれましたね。矢口君も出てから少し流したのかな…。中二日で疲れもあったが、競輪は走ってみないと分からないですね。記念の決勝進出は3~4年前の花月園以来で嬉しい」と笑顔が絶えない。
  谷津田を追走した遠澤健二が2着に流れ込む。「谷津田君は前回から調子が良さそうだったからね。それにお父さん(陽一・引退)も元神奈川だしね。自分の調子自体は悪くはないが、車の伸びは一息かな。矢口君の後位は競りだから落ち着いて仕掛けるように言いました」
  人気を背負っていた矢口啓一郎は3着で惜しくも優参を逸す。
  「まくられたのだから自分が弱いだけです。後ろの競りもあり少しレースを見過ぎましたね。山口(富生)さんが、池尻(浩一)さんを押さえ込んでいる時に迷わず踏んでいれば…」と悔しさを滲ませる。
  ホームで谷津田ラインに切り替えて4着に入線した米澤大輔は、「本当はもう1車前まで行きたかったけど、今日は谷津田君が強かった」


<10R>
西川親幸選手
西川親幸選手
渡部哲男選手
渡部哲男選手
   10レース準決Aは渡部哲男がホームカマシを決め、追走した西川親幸(写真)がG前鋭く抜け出した。
  「最近はモガキ中心に踏み出しの練習をしているから、比較的楽に付いて行けました。踏み出しで離れては仕事もできないからね。渡部君は昨日も長い距離を踏んでいたし、調子も良さそうなので安心して任せていましたよ。勿論明日も良いレースをしたいが、熊本(全日本選抜)までこの流れをキープしたいね。車の伸びは悪くないです」
  渡部哲男(写真)は別線を完封するも、G前僅かに末脚を欠いて3着。
  「7番手に置かれては苦しいから積極的に仕掛けました。脚は軽くはないが、連日先行して粘れているので調子は悪くないでしょう。ホームは追い風でカマシ易かったけど、その分バックは向かいで苦しかったね」
  2着は渡部ラインの三番手を回った諸橋愛
  「渡部君が踏んだ瞬間にラインで決まると確信しました。中団の金子(貴志)さんが離れ気味だったのも確認できました」
  金子貴志は「本当は渡部君のレースを自分がしたかったが仕方ない。もっと踏み込んで渡部君に合わせて出ないとダメでしたね」
  地元ファンの期待を背負った石毛克幸は、仕掛けを掴めずに大敗した。
  「完全に力負けです。金子さんが前を斬ってから、その上を行けば良かったかな…」と言葉は少ない。


<11R>
兵藤一也選手
兵藤一也選手
井上昌己選手
井上昌己選手
   11レース準決Aでは優勝候補の一角だった新田康仁が落車するアクシデントがあったが、主導権を握った中村美千隆の三番手から兵藤一也(写真)が抜け出す。
  「中村さんは昨日も良いタイムで駆けていたからね。打鐘過ぎの1角で後方になったが、必ず行ってくれると思い、切り替えは考えませんでした。前で落車もあり展開にも恵まれた面はあるが、脚の感じは悪くないですね」と満足気な表情。
  2着にはまくり強襲の井上昌己(写真)が届く。
  「2コーナーから踏んだが、3コーナー付近はあまり車が伸びない感じだね。今日は中村さんの掛かりも良かったが、脚は少し重い感じがしました。昨日は一番出ない所で踏んでしまったからね。明日はギヤを変える事も考えたい」
  井上を追走から3着で優参を果たした岩津裕介は、「井上さんは良い感じで踏んでいたし、落車がなければラインの3人で決まっていたと思うよ」
  果敢に先行勝負で主導権を握った中村美千隆
  「後ろでガチャンと音がしたので、直線でまた踏み直したけど残れませんでした。今日は新田さんにカマされない様にと気を付けていたが、もう少し後ろがもつれてくれれば…。最後は兵藤君のスピードが違っていましたね」

↑ページTOPへ

 
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JAPAN KEIRIN ASSOCIATION, All Rights Reserved.