『千葉競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 前検日編
配信日:10月8日
いよいよ明日から千葉競輪場開設60周年記念「滝澤正光杯」が開幕します。SS班が6人参加と豪華メンバーがそろった今開催。海老根恵太や石毛克幸といった地元勢が伏見俊昭や山口幸二らの強豪をどう迎え撃つのかが見どころになる。また、地元記念初参加の新鋭・岩本俊介にも注目が集まる。
なお、明日の初日は先着1000名様に餃子が無料配布されるほか、滝澤正光氏が先頭誘導員をつとめ、富里福葉苑の苑生と千葉支部の選手が対決する「愛の競輪」が開催されます。さらに、滝澤正光氏、吉井秀仁氏、山口健治氏によるフラワーライントークショーなど、楽しいイベントが盛りだくさんですので、ぜひ本場へと脚をお運びください。
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開口一番「競走得点だって百点台だから選抜スタートのつもりで来たのに、よりによって第一レースか!最近の記念はレベルが上がっているね」と嘆いた
関根幸夫
だが、すぐさま気を取り直す。「後ろに三槻君を連れた秋山君が発進しそうな気配だけど、その時はその時で仕方ないよね。僕は2車だし、考えて競走しますよ」
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あっせんが止まり約50日のブランクがある
大森慶一
だが、状態には自信を覗かせる。
「確かにレース勘にはちょっと不安はあるけれど、間隔が空いた分、リフレッシュも出来たし、しっかり追い込んだ練習も出来ている。状態は悪くありませんよ。大沼さんには結構やられているイメージはあるけれど、大沼さんは最近調子がイマイチみたいだから、何とかなるでしょう。500バンクはしくじっても立て直しが利くから嫌いじゃない。今回は準決勝に進出するつもりで頑張ります」
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7月に昇級したばかりの
服部克久
だが、競走得点は既に百点をオーバー。好成績の要因はその戦術にあるようだ。
「今は流れに応じて、何でもするようなレースを心掛けているが、それが良い具合に結果に反映されています。自在は元々好きな作戦でしたから。千葉は過去に落車が多く、あまり良いイメージは無いので、それを払拭できるように頑張ります。初めての記念競輪なので気持ちが引き締まりますね」
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近藤隆司選手
地元戦となる
近藤隆司(写真)
は秘策をもって初の地元記念にのぞむ。
「直前は少し重いギアで練習してきたけれど、明日はギアを少し下げます。この調整方法が最近しっくり来ているんですよね。初めての地元記念だけれど、僕は記念競輪では不思議と成績がまとまっているので、今回も良いイメージで参加できそうです。強いメンバーが揃っているけれど、海老根さんや石毛さんの前で少しでも頑張りたいので、まずは明日をクリアしなくてはですね」
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山本健也選手
低迷続きで選抜スタートから漏れた
山本健也(写真)
。地元記念は予選からの巻き返しを誓う。
「ギアをちょこちょこ変えたりしていたら、完全に自分のリズムを見失い、予選スタートまで落ちてしまった。なので明日からは元々の3.86に戻してやり直します。練習はしっかり出来ているし体調は問題ない。500バンクなんで冷静にレースを見極めて頑張りたいですね」
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9月平塚Sで決勝に乗るなど、徐々に調子を上げている
荒澤貴史
は、対戦相手の松崎貴久に警戒心を見せる。
「松崎さんは強いからね。主導権とってもまくられちゃうだろうし、逆にむこうが先行でも厳しいし。位置取りはシビアになりそうだね。とにかく明日は初日だし勝ち上がりを意識した競走を心がけますよ」
井上辰也
も勝敗の鍵は道中の位置取りだとみているようだ。
「とにかく、前々に攻めて行きますよ。それぐらい強気でいかないと、3番手は取れませんからね。明日は風の状態が気になるけれど、条件はみんな一緒だし、言い訳にはなりませんからね」
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三谷将太選手
昇級から2ヵ月の9月富山Sで見事S級初優勝を飾った
三谷将太(写真)
。その勢いは、初参戦となる記念競輪でも止まりそうもない。
「今回はとにかく見せ場を作りたい。良い位置を取って、緩んだら躊躇なく仕掛けますよ。最近練習でもありえないほど早いタイムが出ているし、今は勘違いするほど状態が良いです。500バンクも好きだし、S級の競走も僕の脚質にはあっていると思いますよ」
一方、夏以降なかなか調子が上がらない
福田知也
は「最近は成績もイマイチだしバック数も減っているので、もう一度先行基本に戻します。千葉は前回も準Vと相性がいいバンクなので、ここできっかけをつかめれば良いですね」と再起を誓う。
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岩本俊介選手
地元期待の新鋭
岩本俊介(写真)
は8レースに登場。検車場では多くの記者に囲まれるも、自然体の姿勢が崩れる事はなかった。
「松山オールスターは全く歯が立ちませんでしたね。ゴール後落車などもあったけれど言い訳にはなりませんからね。でも、その後は間隔が空いたことでしっかり疲れも取れたし、直前は海老根さんと一緒に練習して、みっちりしごかれてきたので、今回は良い競走が出来ると思いますよ。まずは、目先の着にとらわれずに自分の力を出し切れるように頑張ります。そうすればおのずと結果も付いてくるでしょうからね」
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石毛克幸選手
オールスターこそ見せ場を作れなかったものの、直後の西武園Sで決勝に乗るなど、安定感が増す
石毛克幸(写真)
。地元記念は万全のコンディションで望めそうだ。
「前走からは中6日と丁度良い間隔でした。いつも通りの調整が出来たし、状態は悪くないと思います。直前2日間は雨に降られてしまったけれど、逆に良い休養が取れました。メンバーは強いけれど、最低でも決勝に乗りたいですね」
渡邉晴智
は迷わず石毛の番手を主張。言葉のはしばしから石毛への信頼がうかがえる。
「石毛も地元で頑張るだろうし、僕は石毛に全てを任せます。確かに相手も強敵だけど、石毛なら何とかしてくれるでしょう。僕は食らい付いていくだけですよ」
直前の広島Sで完全Vと好調さの際立つ
市田佳寿浩
も虎視眈々と争覇を狙う。
「千葉は昔、ダービーの決勝にも乗っているし変に苦手意識はありません。最近は練習でも少しずつギアをあげています。これから、ここ、共同通信社杯、競輪祭と大きいレースが続くので、そこで勝負出来るギアを探していきたいですね」 記念初の特選スタートとなった
小野大介
は上位陣相手に闘志をみなぎらせる。
「直前に地区プロがあって、その後は疲れを取る感じだったけれど、普段からきっちり練習できているので何の問題もありません。千葉はデビュー戦だった思い出のバンク。初めての特選だしメンバーも強敵だけど、とにかく自分の力を出し切りたいですね」
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伏見俊昭選手
伏見俊昭(写真)
は前回の松山オールスターで準決勝敗退。ファン投票1位の期待に応えることができなかった。
「オールスターは展開が悪すぎましたね。二次予選は会心のレースで優勝争いできると思ったんですが…。落車の影響はもうほとんど残っていないし、状態は変わらずいいです。松山のあと、地区プロのチームスプリントで優勝できたし、いい感じでここに来れました。初日は前でやる番組なので、感触をつかみたい。焦って空回りしないようにしたいですね」
豊橋記念の落車欠場のあと、松山オールスターでも見せ場を作れなかった
金子貴志
。だが状態は確実に上向いているらしい。
「落車で肋軟骨を痛めてしまった。完治とまではいかないけれど、自転車に乗る分には特に影響はありません。若手と一緒に今年最後の高地トレーニングにも行ってきたし、前回のオールスターの時よりは確実にいいと思いますよ」
目標不在の厳しいメンバー構成となった
伊勢崎彰大
だが、臆するところは微塵も無い。
「昨年の千葉記念が終わった時点で、照準はずっとここに合わせてあった。前走の福井Sはイマイチだったけれど、その後はしっかり疲れも取れているし状態は問題ない。師匠(滝澤正光氏)の顔に泥を塗るわけにはいかないし、今回は4日間、イチかバチかの攻めの姿勢を貫きたいです」
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海老根恵太選手
悲願のGI制覇で遂にタイトルホルダーの仲間入りを果たした
海老根恵太(写真)
。地元のエースにはもはや王者の風格さえ漂う。
「特に変わった事はしていない。いつも通りの練習をしてきました。直前は台風の影響で練習が出来なかった事だけが気がかりだけど、逆に疲れは取れましたしね。GIを獲ってからは初めての地元記念だし、恥ずかしい走りだけは見せられませんね。志村君には9月の豊橋記念で一回やられているので警戒したいですね」
海老根の番手という絶好位を得た
鈴木誠
は「地元記念だからといって変に力むこと無く、みっちりと調整できたし、良い状態に仕上がりました。4日間、海老根と一緒に走れるように僕も頑張ります」と意気込みを語る。
最近はあまり本来の姿が見られない
三宅伸
だが、ここから再起を期す。
「僕が腰を痛めたのはちょうど一年前のここ(千葉)の記念での落車。バンクのイメージは最悪だけど、僕はジンクスに縛られるのが嫌なので、あえてここに希望あっせんを入れて、悪い印象を払拭しに来ました。おかげさまでかなり腰の状態も良くなったし、今は久し振りに晴れ晴れした気持ちで走れています。やっぱり人間、健康が第一ですよね」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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