『千葉競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 初日編
配信日:10月23日
千葉競輪開設61周年記念「第3回滝澤正光杯」が、本日10月23日から開幕した。初日は今シリーズをリードする特選をメインに1次予選8個レースで勝ち上がりを争った。
明日2日目も本場ではファンサービス、イベントが盛りだくさん。2車単の車券やオリジナルグッズなどが当たるスピードくじを先着1,000名様に配布。吉井秀仁氏、吉岡稔真氏、滝澤正光氏による公開予想会(9R~11R)や、日本競輪選手会千葉支部による競輪グッズ販売等が予定されています。こちらもどうぞお楽しみに。
<1R>
浦山一栄選手
浦山一栄(写真)
が後方のもつれを尻目にマイペースで押し切った。
「誰かが番手に来るとは思っていました。もつれた後は山田君が絶対に仕掛けてくると思って警戒していました。じわじわスピードを上げていく自分の戦法にうまく持ち込めましたね。付けてくれた手島君には申し訳ないレース内容になったけど、結果がワンツーで良かったです」
浦山をマークした
手島達矢
は番手を死守して2着をキープした。
「風は強かったんですけど、感触は軽かったです。体調は思った以上に良いみたいですね。強い浦山さんをしっかり追走できてホッとしてます」
<2R>
最終ホームで服部克久の内を突いた大森慶一が最終的に主導権を奪う。一旦、ペースを落とした大森は徐々にスピードを上げていく。北勢で決まるかに見えたが、最後は
米澤大輔
が空いたコースを突き抜けた。
「最後まで(コースが)空くかどうか半信半疑だったけど、上手く空いてくれましたね。想定外の展開だったけど、自分に落ち着けと言い聞かせながら走ってました。朝のレースは苦手なんですけど、なんとか突破できて良かったです」
先行した大森慶一マークの
小橋秀幸
は、絶好の展開をモノに出来ず、悔しそうにレースを振り返る。
「(大森)慶一が最終ホームで内を突いて上手く先行してくれた。自分は余裕もあったし、車間を切ってアシストしたんですが、思ったよりもタレてましたね。いい展開だったんだけど、不本意な内容でした」
<3R>
先制した佐藤一伸の後位で宮越孝治がイン粘り。もつれた前団を
三槻智清
が鮮やかにまくり切った。
「宮越くんとは同じような戦法ですからね。粘るか自力でしたけど、宮越くんが粘ってくれて展開が向きました。踏んでどうかなと思ったんですが、何とかまくれましたね」
佐藤一伸
は持ち味の先行で力を出し切った。
「今日は先行で自分のレースをするだけでした。流して少しづつ踏み上げていく感じでしたが、ホームの向かい風がかなりきつかったです。明日につながるレースはできました」
<4R>
西徹選手
西徹(写真)
が地元勢を豪快なまくりでねじ伏せた。一番人気に応え、ホッとした表情を見せる。
「今日は引き切って、すぐにいこうと思っていました。ホームで大バックを踏まされてきつかったです。前も加速していたので、ずっと踏みっぱなし。最後まで苦しかったけど、何とかしのげました」
山田晃久
が離れ気味になりながらも西を懸命に追って2着に流れ込んだ。
「1コーナーに入ったぐらいから早めにいってくれました。とにかく強かったです。最後はしっかり踏めて2着に入れたし、悪くないと思います」
<5R>
高城信雄
が最終ホームで高田真幸を叩いて先行。絶妙のペース配分で末良く逃げ切った。
「先行の1着は久々でうれしいですね。ようやく自分らしいレースが出来ました。最近は勝っても、まくりとか追い込みだったので。今やってる練習がこういう結果に結びついたんだって自信になりました」
しぶとく外を伸びて3着に入った
大内達也
だが、レース後は反省しきり。
「ラインがあったのに自分だけの展開になってしまった。自分にとってはカマせる展開だったけど、高城君ににらまれて出られなかった。絶対に合わせてやるってオーラが出てましたよ」
<6R>
松本一成選手
打鐘を過ぎても動きはなく、5番手の
松本一成(写真)
が最終ホームから一気に踏み上げて先行する。松本がそのまま力強く押し切って同県の笹川竜治とワンツーを決めた。
「バック追い風だったので、それに合わせてスピードを上げていった。うまく仕掛けられましたね。(笹川)竜さんにも抜かれてないし、いい感じですね。豊橋記念のころから調子は上向いてます」
3番手という絶好のポジションを確保した
石山直哉
は伸びを欠いた。
「うまく良い位置を取れたんですけどね。状態がいい時なら1着のパターンなんですけど、車の出が悪かったです。調子は、いまひとつかもしれませんね」
<7R>
内村竜也の先行を田中孝彦が早めにまくり返す展開。
鈴木伸之
が俊敏な立ち回りから最後は粘る田中孝彦を捕らえて快勝した。
「まくりに合わせていい感じで踏み出せました。最後は和田君が外に振ってくるだろうから、警戒しながら行きました。3.86(のギア)を宇都宮、びわこと使ってるんですが、いい感じでハマってますね。このギアは500バンクと相性がいい」
地元で期待を集めた
和田健太郎
は3着まで。気持ちを切り替え、二次予選に臨む。
「田中君に任せたレースだったので着は仕方ないです。今日のレースは番手戦だと割り切って走りました。自分が自力の時は勝てるように頑張ります」
<8R>
飯田辰哉選手
地元コンビに人気が集中した1戦。根田空史が最終ホームで叩いて先行。直線で
飯田辰哉(写真)
が鋭く差し切り、好スタートを切った。
「付いてるだけできつかったですよ。ダッシュも凄いし、地脚もいい。結果的に差せたけど自分も一杯で手ごたえはなかったかな」
逃げた
根田空史
は検車場で不満の表情を見せる。
「今日は実戦で初めて使ったフレームなんですけど、セッティングがまだみたいです。サドルが低く感じて、力が伝わる感じがしなかった。調整出来る範囲なので修正します。踏みっぱなしできつかったけど、初日はいつもこんな感じですから。明日はもう少し良くなると思います」
<9R>
長塚智広選手
当日にギアを4・08に上げた
長塚智広(写真)
が番手絶好展開をモノにした。まくってくる柴崎淳に合わせて鋭いキメ脚を発揮した。
「五日市君の組み立てが上手かったですね。柴崎君の勢いが凄かったので、行かせてもらいました。練習は4.25で練習してるので、ギアを上げたんですけど今日は重く感じましたね。自力だったらもっといい感じで踏めるかもしれません」
長塚に合わされた
柴崎淳
は3着に入り、優秀戦進出を決めた。
「位置取りだけは失敗でした。8番手じゃチャンスがなくなるから、早めの仕掛けになってしまった。千葉のコーナーに慣れてない分だけ伸び切れなかった。感じは凄く良かったし、千葉は走りやすいと思います」
柴崎マークの
村上博幸
は伸びを欠いて4着。二次予選で仕切り直す。
「イメージとしては突き抜けて1着の展開だったんですけどね。いい時の走りがまだ出せていない。実戦で走りながら戻していくしかないですね」
<10R>
三宅達也選手
大方の予想通り、永井清史が先行する。4番手の位置を得た鈴木謙太郎が最終2センターからまくり追い込むと、脚を溜めていた
三宅達也(写真)
が鈴木と岡部芳幸の間を割って接戦を制した。
「咳が出てまだしんどいんですよね。本当なら永井君ラインの後位が欲しかったけど、鈴木君に上手く入られてしまった。先に仕掛けたら鈴木君に簡単に合わされてしまうだろうし、我慢して4コーナー勝負に駆けた。上手くコースが空きましたね」
鈴木謙太郎
は3着で優秀戦へ駒を進めた。
「4番手を取るまでは良かったんですが、永井さんが思ったよりもカカっててペースが上がってましたね。勝てる展開だったのにもったいないです。初日は軽くて走りやすかったし感じはいいと思う」
先行した
永井清史
は末を欠き4着に。
「バンクは軽くていい感触だったんですけど、前半にフカしすぎましたね。終始全開で持たなかったです。上手く押さえたつもりだったけど、鈴木君に4番手に入られたら対抗しきれません」
<11R>
海老根恵太選手
岩本俊介との連係を、牛山貴広に分断された
海老根恵太(写真)
だったが、車を下げて5番手で立て直し、最後は追い込んで辛くも白星スタート。
「岩本に悪いことをしてしまった。まさか分断されるとは。ああなったら1着を取るしかないと思って頭を切り替えました。勝ててホッとしました。レース中はあせってしまったので感触とかは良く分からないですが、1着だった訳だし、いいんじゃないかなと思いますね」
後方で脚を溜めた
小川勇介
が驚異のスピードで追い込み2着に食い込んだ。
「千葉は初めてですが、軽くていい感じで踏めました。今日みたいな展開は大好きなので。優秀戦も機動型が多いし、仕掛けるチャンスはあると思う。しっかり頑張りたい」
地元コンビを分断した
牛山貴広
だが「その後が中途半端でした」と反省しながらクールダウン。
「自分が先行したかったんですけどね。突っ張るつもりだったし引くつもりは無かった。結果的に分断という形になっただけです。岩本君の後ろに入ってからは、仕掛け切れなくてレースになってなかった。また明日から仕切り直しです」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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