『千葉競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:10月17日
 千葉競輪開設63周年記念「滝澤正光杯」が明日18日に開幕する。SS班は記念3連続優勝を狙う長塚智広に、村上義弘、伏見俊昭の3名が参戦。迎え撃つ地元勢はエースの海老根恵太を軸に結束。鈴木裕、根田空史、山中秀将ら若手機動型がシリーズを盛り上げる。4日間の熱い戦いから目が離せない。
 開催中はイベント、ファンサービスが盛りだくさん。初日は先着200名様に「たい焼き」をプレゼント。先着1000名様にスクラッチクジを配布し、抽選で150名様に滝澤正光杯オリジナルクオカードをプレゼントいたします。場内イベントとして、滝澤正光トークショーやじゃんけん大会、Kドリームス ENJOY予想会などが予定されています。ぜひ、千葉競輪場でお楽しみください。

 S級S班の長塚智広(茨城)選手は、JKAから貸与されているS級S班レーサーパンツが破損等により、現在メーカーに発注中のため、今開催通常のS級レーサーパンツを着用いたします。ご了承ください。
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 山下渡は9月函館で2度目のS級優勝。充実一途の近況だ。
 「最近は前の選手が頑張ってくれるので、結果が出ています。ただ、前回の別府は伸びがいまいちだったので、修正してきました。来月は地元記念も控えているし、いい流れのまま迎えたい。今回もしっかり頑張ります。明日は今井(裕介)さんと一緒ですね。何度も連係しているし、強いので信頼して付いていきます」

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松尾淳選手
松尾淳選手
 松尾淳(写真)の戦歴が一枚抜けている。持ち前の自在脚を駆使して混戦突破を図る。
 「9月の松山から新フレームで、セッティングを換えたり、色々と試行錯誤しています。前回から2週間空いて、練習はしっかりやってきました。先行を含めて何でもやっていきます」
 小松崎大地は千葉県君津市の出身。地元意識を持って走る。
 「高校は千葉の拓大紅陵です。出身地なので頑張りたいですね。前回の向日町記念は内容も結果も良かった。続けて結果を出さないと前回の走りが無駄になってしまいますからね。自力でしっかり結果を出したい」

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 玉野のF1を131着で今年2度目の優勝を飾った鳥越靖弘は、続く前回の向日町で記念初優出。近況は乗りに乗れているが、昨年の当所記念を回顧しながら慎重に口を開く。
 「向日町記念は一日の順延があったりして疲れたけど。決勝に乗れたんで、気分のいい疲れだった。ただ、決勝では上がりタイムとかが違うんで、力の差を感じました。初日に一緒の篠原(忍)君とは結構連係したことがある。7月の奈良でもワンツーだった。ただ、去年のここの記念2日目では、篠原君と一緒で。篠原君がまくって、自分はそれにちぎれてしまった。だから、今回はそんなことがないように」

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 菅田和宏はここ2場所続けて決勝に進出。前々回の西武園F1では112着と好成績を残し、自信を取り戻しつつある。
 「フレームを戻したんですよ、西武園から。ここで(今年の2月に)優勝した時のフレームに。新しいのに変えてみたんだけど、それが失敗でしたね。もともと調子自体は悪くなかったんで。今回も練習した感じもよかったし、ここに来るまで練習も計画通りにできた。記念は4日間で初日に負けると長いですからね。しっかりと勝ち上がっていきたい」

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 森田康嗣は前回の宇都宮で精彩を欠いた。
 「宇都宮は全く切れがなかった。岐阜が終わってから宇都宮まで日にちがなかったし、その間に地区プロもありましたからね。その影響があったのかもしれません。ここに向けてもそんなに日がなかったので、疲れを取ることに専念してきました。不安はあるけど頑張ります」
 山田久徳は前回の弥彦で凡走。悪い流れをここで変えたい。
 「弥彦は全くダメでしたね。原因が分からないんですよ。終わってから中4日だったので練習は軽め。感じは悪くないので、力を出し切る競走をすれば大丈夫でしょう」

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根田空史選手
根田空史選手
 地元の根田空史(写真)は今回から新フレームを投入。一次予選は負けられない。
 「新フレームは練習ではかなり前から使っていたんですが、あえて実戦で使わずに取っておきました。セッティングを換えて、時間をかけて自分の身体になじませました。練習の感じは良かったので、いけると思います。千葉記念は準決までいったことが1度もないので、今回は結果を出したいですね」

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山中秀将選手
山中秀将選手
 地元コンビに人気は集中しそう。山中秀将(写真)は快進撃が止まらない。松戸記念の優出に続き、今シリーズも決勝まで突っ走る。
 「配分がけっこう詰まっているし、調子は変わらないですね。9月松山の予選で負けて、それがいい勉強になりました。後ろは伊勢崎(彰大)さんですからね。いつもより早めの仕掛けを心がけます」
 伊勢崎彰大は師匠の冠レースで気持ちが入っている。
 「ここに向けて練習はしっかりやってきました。とにかく準決まではいきたいですね。山中君は脚質的に付きやすいし、離れることはないと思います」

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鈴木裕選手
鈴木裕選手
 予選のメーンに抜てきされたのは鈴木裕(写真)だ。強力な同型を力でねじ伏せる。
 「練習はしっかりやってきたし、最近の中では一番いいデキだと思います。自分の中で考えていることがあるので、ギアはまだ3.77でいきます。来年辺りは上げるかもしれません。城(幸弘)君も積極的なタイプなので気持ちで負けないように走ります」

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伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
 連係相性抜群の後輩とセット。飯野祐太の頑張りをたたえながら伏見俊昭(写真)はこう言う。
 「僕と一緒になると焦る傾向があるんですよね。いつも頑張ってくれるし、もっと落ち着いて走ってくれればいいんですけど。自分は疲れは大丈夫。いい意味で変わらないし、競輪祭までに仕上げていきたい。その中でレースではしっかりと。いつも言っていることですけど、一戦、一戦積み重ねていくしかないですから」
 前回の高知F1では準決で失格の石毛克幸が、平常心を念頭に地元の記念シリーズを迎える。
 「前回は失格しているのもあるし、冷静にですね。あんまり力が入りすぎないように。空回りしてもダメなんで。高知の前が練習不足な感じがあったんで、高知が終わってからは街道で普通通りに練習をやってきた。目立たなくてもいいんで、とりあえず決勝には乗りたい。今回は(同県の)若手もいっぱいいるし、うまく流れに乗って勝ち上がっていきたい」
 8月以降に3度の落車。柏野智典は前回の伊東F1を79着で最終日を待たずして途中欠場。状態面が心配だが、笑みを浮かべながら三宅達也と同乗の初日特選メンバーを眺める。
 「オールスターから前回の伊東までメーカーの違うフレームを使っていた。2場所前の富山の最終日ではやっと落車の影響もなくなったっていう感じがあった。問題ないと思って、次の伊東を走ったんですけど、あれって言う感じだった。それで今回からやっと前に乗っていたメーカーにフレームを戻した。新車だけど、前検日に乗ればセッティングも出ると思う。自分ではこれでやっと(準備が)整ったという感覚です」

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海老根恵太選手
海老根恵太選手
 向日町記念の順延の影響で前回の岸和田記念は中3日の強行ローテを強いられた村上義弘。近畿シリーズの記念を終えて、中1週間で迎える千葉記念に、リラックスムードで自転車を組み立てる。
 「向日町、岸和田と自分にとってはホームの開催でしたからね。数字的にはある程度、思った以上にまとまったと思います。そういう意味では、(近畿の)みんなに流れを作ってもらったんで。その流れを大事にしていきたい。今回は(落車で痛めた)肩の治療をしてきた。一日も早く、一分、一秒でも早くなんとかしたい。岸和田の最終日には先行をして、やっぱり先行はきついなって思った。それでも先行は面白いなって。千葉の記念は走っているけど、滝澤正光杯になってから初めてですね。僕は滝澤先生の走りを見て競輪選手になりたいと思ったし。日本一の先行選手になりたいって思った。競輪は見るのも、走るのも、買うのも夢がないと。僕の走りを見て(選手を目指す人が)ひとりでもいればいいんですけどね」
 東口善朋が村上を懸命に追走する。
 「夏場から来年の和歌山記念に向けての練習を始め、その結果が徐々に出始めていますね。村上さんの後ろは緊張するけど、離れないようにしっかり付いていきます」
 海老根恵太(写真)は地元ファンの声援を力に変えて熱い走りを見せる。
 「最近は成績は悪いんですが、しっかり仕掛けられているし、上向きですね。でも、やっぱり結果を出さないと。富山からは中4日で状態は変わっていない。気合で走ります。明日は岩本(俊介)君と決めたいですね」

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吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 吉田敏洋(写真)は3カ月以上も勝ち星から遠ざかっている。そろそろ結果が欲しい。
 「前橋オールスターから新車だけど、どうもイメージどおりに車が進んでくれない。ストレスがたまる毎日。自分なりに色々と試しているけど、今回ダメなら、さすがに変えるつもりです。追加を受けたのは5日前ぐらい。今は状態どうこうよりも流れが悪いので、ここで何かきっかけをつかみたいですね」
 記念3連続Vを狙う長塚智広は「自力のメンバーですね。ベストを尽くします」。初日から変幻自在の走りでファンの期待に応える。
 小埜正義は落車のケガから立ち直りつつある。
 「(8月)川崎の落車のケガがけっこうひどかったんですが、ようやくまともな状態に戻ってきました。こんなに点数を下げちゃったんで、早く元に戻したいですね。千葉記念は2回目なので頑張ります」
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