バンク改修を終え新しい走路で記念レースが行われる。そのオープニングレースで1番車を務める山本直から「(調子は)抜群です」と、威勢の良い発言が飛び出した。 「(ここまでの練習は)軽めに休養しながらやってきました。千葉は2回目です。(前回走ったときに)100勝したバンクだし、いけると思います。(調子が良いのは)自分のレースができているし、前々に行っているからです。ここもそういう風に頑張りたい」 今期初昇級した冨尾享平は2度目の記念参戦だ。 「やっぱり記念レースは雰囲気が違いますね。千葉は初めてです。500バンクもS級になってから初めてだけど、(A級の)1、2班戦で優勝もあるし、好きなバンクです」と、グレードレースの勢いに気圧されて固さはみえるが、相性悪くない長走路のバンクでの活躍に期待したい。 |
3場所前の9月函館F1を完全VでS級初制覇を遂げた川口聖二が中心だ。しかし続く西武園F1の準決で落車。10月小松島F1でも精彩を欠いており初日の走りに注目が集まる。 「前回ちょっとひどかったんで、今回初日を走ってみて状態を確認したいです。函館での優勝は自信になったんですけど、そのあと落車しちゃってまた一からになっちゃいました。(山口)泰生さんとは何度か連係もありますし、よく守ってもらって僕の着は良いんですよ。なので今回はしっかりワンツーできるようにしたいです」 山口泰生は寬仁親王牌で右示指開放性腱断裂、軟骨損傷を負い前回の熊本記念から復帰。今回は中2日での参戦となる。 「追加は一昨日言われました。熊本の次の日は休養に充てて、次の日は午前中は街道で練習しました。怪我は今はもう大丈夫です。熊本で走って感覚も戻ってきてるんで、前回よりも頑張りたいです。川口君とは相性も良いのでワンツーで決まるように」 |
元砂勇雪選手 |
元砂勇雪(写真)は前々回の平塚、前回の奈良とF1戦で連続優参と流れが良い。しかし、「平塚から調子が悪い」と、結果とは真逆の返答だ。 「展開に恵まれて優参できているだけです。最近はまくりや差しばかりなんで、逃げて勝ち上がりたい。スタンディングとか、調子の良いときの練習をしているけど、戻ってこないですね。千葉は初めてだけど500バンクは相性悪くない。逃げて勝ち上がれれば自信になると思います」 初日はシンガリ惨敗が続く小野裕次だが、地元だけに譲れない。 「師匠(滝澤正光)の冠レースだし、気合が入ります。左鎖骨を骨折してプレートを入れてたまま、3場所走ったんですけど、日常生活でも痛くて10日前に抜きました。(だから今回)動ける感じもあります」 |
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坂本周輝選手 |
今期から初めてS級に昇級した坂本周輝(写真)が初の記念に挑む。検車場には笑顔で現れ緊張した様子は微塵もなかった。9月弥彦F1、10月地元青森F1と初日は連続の1着。ここも首位での勝ち上がりを狙う。 「とりあえず4日間走れるようにしたいです。力んじゃうと自分はダメなんで落ち着いて走れるように。千葉はほぼ毎回1着取れてるし悪くはないんですよ。小松(剛之)さんとはワンツー決まったり、決まらなかったりですね。コンディションは悪くはないんでとりあえず、初日を勝ち上がれるように集中します」 このレースで近況の競走得点最上位の松本大地は前回の弥彦F1を連勝で優参。その流れに乗って、ここも好発進を決めたい。 「ここまでは普通に練習をやってきました。間隔が空くのはあんまり好きじゃないんですよ。競輪好きなんで走りたかったです(笑)。お腹いっぱいになるまで練習してきたんで、結果が出るようにしたいですね」 |
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このレースでは山本伸一が、機動力で一歩リードした存在だ。セッティングも見直して、上積みも十分ありそう。 「追加だけど1カ月半前くらいに連絡あったから問題ないです。ちょっと時間があったから、奈良とか琵琶湖とか行ってしっかり練習できました。(前回の)青森2日目からハンドルを微調整してから、練習でも悪くないですね」 対する上野真吾は「500バンクは好きだけど、調子が悪い。トップスピードが出ないと500は厳しい」とこぼすも、改善に向けての努力はしてきた。 「バランスが良くなかったし軸もできていないから、大ギアで練習してきました。戻るまでまだ時間がかかりそうですけど」 |
成清貴之選手 |
昨年の当所記念を制した成清貴之(写真)は、一次予選から登場となる。今年は落車禍に見舞われ、なかなかベストの状態で走れていない。近況もオールスターで落車すると、続く10月小松島F1でも落車。満身創痍の中で地元記念連覇にかける。 「コンディションは正直良い状態ではないですね。体もあんまり良くないです。直前はケアに重点を置いてきました。(昨年の覇者として)恥ずかしくない走りはしないといけないですね。元々気持ちだけで走るタイプなので、気持ちで走ります。とりあえず決勝には乗れるようにしたいですね」 その成清と連係する山中秀将は、今回が3年ぶりの2度目の地元記念となる。言葉の端々から地元記念への熱き思いを感じた。 「(2場所前の)岐阜記念のときは、人の自転車に乗っているような感じで全然ダメでしたね。でもそのあとは状態も戻ってきましたし、今は体重も戻りました。ウエートもやってきましたし。地元は意識しないようにしても、意識はしちゃいますね。僕はG1にもそんなに乗っているわけでもないので、地元記念はそれと同じくらいの気持ちで臨んでいます。成清さんとはグループも一緒ですし、うまく流れに乗ってワンツーできるようにしたいです」 |
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山田義彦は前回の10月立川F1戦で準決失敗も、初日と最終日で白星を奪取して2勝をマークした。 「脚自体は大丈夫です。脳の方がついていっていなかったですね(笑)。スピードの方をメーンにしっかり練習してきたし、明日走ってみてですね」 追加を受け北野良栄が、千葉に帰ってきた。準備万端での当所入りとあって、元地元で暴れてくれそうだ。 「連絡をもらったのも早かったけど、(次のあっ旋が)名古屋まで空いてたから追加が来ると思って練習はしてました。前回の2日目からフレームを変えてから長い距離を踏めるようになってきましたので、ここも前々に踏んで頑張りたいです」 |
今年はすでに6度の優勝と近藤隆司が、大ブレイク。F1戦ではもちろんビッグでの活躍も目立っている。前回10月別府F1でも完全V。記念初制覇も狙える勢いで、地元記念に参戦してきた。 「別府の完全優勝は気持ち的にはうれしかったですね。決勝は余裕はなかったですけど、レース後はいつもより疲れもなかったです。ここへは変わらず練習してきました。ただ今日、明日と雨みたいなんで、そこだけがちょっとあれですね。でもそこで勝てれば自信にもなると思うんで。地元なんで仕掛けどころもわかってますし、ラインで決まるようにしたいです。伊勢崎(彰大)さんとも直前に一緒に練習してきました。練習では伊勢崎さんにまくられたんで、本番では自分が1着でワンツー決まるようにしたいです」 伊勢崎彰大は師匠(滝澤正光)の冠がついたレースとあって、地元勢の中でも一段と気合がみなぎっている。 「今年一番のデキです。この1週間はずっとバンクでやってきました。師匠の冠がついてますし、思い入れは自分が一番あると思ってます。近藤とも一緒に練習してきましたし、先行で練習通りやってくれれば良いです。近藤ときっちりワンツーできるようにしたいです」 |
渡邉雄太選手 |
鈴木誠は左手首の骨折で2月から長期欠場。しかし、復帰戦の9月函館F1からここまでの3場所では、その影響を感じさせない動きの良さを見せている。 「3カ月前くらいから練習はしてました。でも半年待たないとプレートが抜けなかったから休んでました。握力も今は8割まで戻りました。渡邉(雄太)君は強いですね。連係は初めてです。倅(せがれ)と同じくらいの年齢だ(笑)。自分の走りをしてくれれば良いです。お任せです」 一次予選で重責を担う渡邉雄太(写真)は、S級に上がって日が浅いにもかかわらず、F1戦で優参を決めるなど積極的な競走で強さをみせている。当所はチャレンジ、A級1、2班で完全Vと相性も抜群だ。 「先月からジムで体幹のトレーニングを始めました。体重は今73キロあるけど、もっと増やしていきたいですね。千葉はS級では初めてだけど走りやすいバンク。まずは初日クリアできるように」 |
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海老根恵太選手 |
石井秀治は、豊橋記念で負った第1、2、3腰椎横突起骨折から今シリーズが復帰3場所目。状態もようやく上向いてきたようだ。 「骨折から2場所を走って状態もようやく戻ってきました。いつも通りのトレーニングもしてきましたし、オールスターでは実際6割くらいしか戻ってなかったんですけど、今回は9割くらい戻ってきてますね。腰痛もなくなってきましたし、打撲痛もなくなってきたんで。普通に走れてるんで大丈夫だと思います。あとは一生懸命やるだけですけど、今年も千葉から多く決勝に乗って、誰かが優勝できるようになれば良いですね」 海老根恵太(写真)はオールスターで準決敗退も2勝を含む3連対と高いレベルで好調を維持している。 「オールスターは準決で失敗したけど、やれることはやりました。連日目標がいたんですけど、今回は何でもできるようにやっていきたいです。体調は大丈夫です。ここに備えてやれることはやってきましたし、練習もしっかりとやってきました。気合を入れて頑張るだけです。幸先良くワンツーでいきたいですね」 前々回の岐阜記念でV奪取の山崎芳仁は、全日本選抜制覇でグランプリ出場を早々に確定させたあとも順風満帆。競輪祭、そしてグランプリの大一番をにらむ。 「オールスターのあとは沖縄で練習をしてきました。そのあとは地区プロで函館に行ってきました。気温差がすごくて寒かったです(笑)。コンディションも普通にきてますし、今回はどっからでもチャンスはあると思います。タイミングを見極めていきたいです」 |
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木暮安由選手 |
グレードレース続きだった木暮安由(写真)は、久しぶりの直近2場所のF1戦で連続優参。前回の10月小松島は準Vの惜敗も調子が良さそうだ。初日は池田勇人の番手から勝機を見出す。 「池田君と話し合ってお互いが力を出し合うには、この並びが良いんじゃないかってなりました。オールスターが不甲斐なかったですね。でも、また調子が上がってきましたし、それで気持ちも上がってきました」 前回の地元の向日町記念で村上義弘は、超スローペースからのダッシュ勝負となった決勝で3着。最後は自らタテに踏み込んで好感触を得た。 「(前回の決勝は)あの展開でも最後は自分自身でも伸びたかなと思う。気持ちも高ぶっていたし、流れのなかで力は出し切れたと思う。明日は松岡君の後ろへ」 野田源一もスピードなら負けていない。前回の10月別府F1は891着。勝ち上がりは逃したが、動きは悪くなかった。 「前回はタイミングが…。ここまでは半分練習、半分休養といった感じできました。千葉は去年Vもあるし苦手意識はありません。きっちり仕掛けるところで仕掛けたいです」 |
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深谷知広選手 |
オールスターではファン投票1位に選ばれながら勝ち星を挙げられなかった深谷知広(写真)が、5年連続のグランプリ出場へ崖っぷちに立たされている。ラスト一冠の競輪祭で勝つしかない状況。今シリーズでしっかりと結果を残したいところだ。 「体調自体は良いんで。オールスターのあとはある程度順調にこれていますね。あとは実戦で力を出し切って、結果を残せるようにしたいです」 岩津裕介も今年は記念ではすべて優参と安定感は高いが、賞金でのグランプリ出場は極めて厳しい状況だ。ここから競輪祭へ向けコンディションを上げていきたいところ。 「調子は6月ごろからそろそろ上がってくるだろうという気持ちでいたけど、疲れが出たりして…。オールスター前には戻ってくるだろうと思ったけど全然だったし。腰痛はずっとあったけど、動けるときは動けるけど(今は)動かないですね。悪いなりにまとまっているけど、今はいっぱいいっぱいですね。今の状態では競輪祭もキツいんでそろそろ浮上したいです。感触をモノにしたいですね」 地元の岩本俊介は今年すでに33勝をマークし、優勝も2度と完全復活している。オールスターでも連勝で勝ち上がり、前場所10月奈良F1でも準Vと状態良く地元記念を迎える。 「ベースを作り上げていったんで、新しい感じです。昔とは全然違う。体力のベースを作り直しました。見つけるまでに少し時間はかかったけど、足場がしっかりしてからは良くなってきました。調子は淡々といった感じです。落ち着いてレースができるようにしたいですね」 |
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