『花月園競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:11月22日


 花月園競輪場開設57周年記念「菊花賞典」がいよいよ幕を開けた。初日の今日は、青空の広がる絶好のバンクコンディションの中、各レースで熱戦が繰り広げられた。メーンの特選3個レースは井上昌己、佐々木龍也、山崎芳仁の3人が白星スタート。明日の優秀競走「あすか賞」に進出する9名が決定した。
  明日の祝日23日は先着3000名様に抽選券を配布し、車券購入券と入場優待券をそれぞれ1500名様にプレゼント。また、競輪コンサルタントによる早朝レース予想会も毎朝10時から行われています。ぜひ、本場に足をお運びください。


<3R>
服部克久選手
服部克久選手
   3レースは服部克久(写真)が中団キープから力強いまくりを決めた。
  「緊張していたけど、一緒に練習している宮路(智裕)さんが後ろで心強かった。(桐生卓也の)巻き返しが早かったので、落ち着いてまくりに構えました。2センターでブロックされるのは分かっていたけど、乗り越えられたし、4コーナーからは下りを利用して伸びてくれました。ライン3人で決まったことが一番嬉しいですね」


<4R>
 4レースには地元のトップバッターとして小林覚が登場。渡部幸訓の逃げを番手から鋭く追い込んだ。
  「理想の展開になりました。渡部君は2コーナーから踏み直していたし、安心して付いていました。前回の西武園で落車した影響はないと思います」
  2着に逃げ粘った渡部幸訓も笑顔を見せる。
  「すんなりの展開で恵まれました。今日はフォームがぐちゃぐちゃで落ち着きがなかった。重く感じたけど、勝ち上がれて良かったです」


<5R>
福間力選手
福間力選手
   5レースは酒井大樹のまくりを地元の福間力(写真)がゴール前きっちり捕らえた。
  「酒井が落ち着いていましたね。今日は付いてて余裕があったし、差せると思いました。久々の1着だから嬉しいです」
  2着の酒井大樹も「打鐘で踏み合っても厳しいですからね。引いてまくる展開になったけど、感じは悪くないです」と納得の表情を浮かべる。


<6R>
 6レースの選抜戦は藤田竜矢が堂々の逃げ切り勝ち。関東ラインで上位独占を果たした。
  「後ろのことは後ろの人に任せて自分はいつも通りのレースをするだけでした。すんなり駆けられたし、恵まれましたね。ずっと回している感じでしたけど、感じは良かったです。最後に踏み直すこともできました。ゴール前はちょっと力んでしまったけど、もう少し力を抜ければ、もっと伸びていたと思います」
  中団を確保した丸山啓一はまくれず6着。
  「斬って中団は狙い通り。藤田君は出てからもっと流すと思ったけど、そのままブンブン駆けたので、ちょっとびっくりしました。外を気にして仕掛けのタイミングが少し狂ってしまいました」


<7R>
南修二選手
南修二選手
   7レースは五十嵐力が先行したが、南修二(写真)が中団確保から好回転でまくり切り、切り替えた細川洋と1着を分け合った。
  「すんなり中団を取れたのが大きかった。1回バックを踏んでから仕掛けたので、車の出はあまり良くなかったです。仕掛けのタイミングを失敗しましたね。ラインで決められなかったのが悔しい」
  細川洋は「五十嵐君が積極的に駆けてくれたんですけどね。ちょうど緩めたところで来られたので厳しかった。自分は切り替えて1着だし、調子はだいぶ戻ってきていますよ」とレースを振り返る。


<8R>
金田健一郎選手
金田健一郎選手
   8レースは山田裕仁が七番手から大外を豪快にまくって完勝。藤田大輔、森田達也の若手機動型を相手に格の違いを見せつけた。
  「2人のデータがあまりないので、やりにくかったですね。七番手になって少し焦ったけど、落ち着いて自分のタイミングでまくりました。自分の状態としてはこんなものでしょう」
  2着に流れ込んだ金田健一郎(写真)は山田を称える。
  「山田君が強かった。後からどんどんかかっていったし、もう抜けないと思いました。二次予選Aに乗れるのは大きいね」
  3着の大竹慎吾は「山田君が七番手まくりで自分は九番手。しかも口が開いたのに3着に入れて良かったです」。


<9R>
井上昌己選手
井上昌己選手
   9レースの特選は先制した佐藤友和の後位が激しくもつれる展開に。井上昌己(写真)が抜群のスピードでまくって快勝。昨年ASを制した相性のいいバンクで幸先の良いスタートを切った。
  「ここ2場所は3・71のギヤを使っていましたが、少し重く感じたので、今回は1枚下げました。踏み出しは良くなりましたね。今日はまくろうと思って外に持ち出した時に、スピードが合ってしまったので、バックを踏んで元の位置に戻り、それからまた仕掛けました。その割には良く伸びたと思います」
  3着に逃げ粘った佐藤友和は「落ち着いて駆けられたし、3着なら上出来です。ホームは流れるんですけど、バックが向かい風で少しきつかった。でも、こんなに軽く感じたのは久しぶり」と手応えをつかんだ様子。


<10R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
   10レースは菊地圭尚が村上義弘を突っ張って先行。地元の佐々木龍也が番手絶好の展開をモノにした。
  「前と後ろのお陰。菊地君のかかりは良かったし、強かったです。脚には余裕があったけど、勝てて良かった。明日も気を引き締めて頑張ります」
  3着の菊地圭尚(写真)の動きも光っていた。
  「最近は成績もいいし、レースに対して気持ちを強く持てている。今日は村上さんに負けたくない気持ちがあったし、主導権はしっかり取ろうと思っていました。前回の失格がかなり悔しかったし、今回はその分も頑張りたいですね」


<11R>
有坂直樹選手
有坂直樹選手
   最終11レースは山崎芳仁が圧巻の走りを披露。打鐘過ぎに主導権を奪うと、別線の反撃を許さず、強靭な末の粘りを発揮して押し切った。
  「今日は後ろから組み立てようと考えていたし、思い通りのレースができました。踏み出した位置もベストだったし、最後もきっちり踏み直せました。久々でレース勘が少し不安でしたけど、走ったら全然問題なかったです」
  番手の有坂直樹(写真)は山崎を交わせなかった。
  「あれで差せないのか…。やっぱり山崎は強いね。久々でペース配分がどうかと思っていたけど、バック向かい風の中を踏み直していたし、全く問題なかった」
  3着に流れ込んだ後閑信一も表情は明るい。
  「踏み出しで離れる感じもしなかったし、今日は付いていて楽でした。ふるさと松阪の後に少し休んだので、調子はだいぶ戻っています」
  4着の石丸寛之は「山崎は強すぎ。やっぱり格が違いますね。中団に入ったけど、前の3人を1人も交わせなかった」と完敗を認める。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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