『花月園競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:9月9日


 花月園競輪開設59周年記念「菊花賞典」が明日(10日)から開幕する。オールスターを直前に控えた開催となり、主力の状態を見極める上でも重要なシリーズとなる。武田豊樹らの欠場はあったが、神山雄一郎、佐藤友和、山口幸二らのSS班をはじめとした実力者たちが顔をそろえ、4日間激戦を繰り広げる。
 開催中は毎日たくさんのイベントを開催します。明日は早朝予想会や、素敵な商品が当たる抽選会、ゴスペルショーなどが行われます。ぜひとも花月園競輪場へご来場ください。


<1R>
 オープニングレースは九州ラインに人気が集まりそうだ。先導役の中野功史はこのところ充実した成績を残している。
 「前々回の松戸でも2勝できたし、前回の熊本でも(補充で走り)突っ張って丸1周駆けて2着に粘った。今は確かに充実していますね。熊本のあとも日程が空いたし、がっちり練習してきました」


<2R>
 2レースの藤木裕は昇級直前の6月一宮で落車負傷。今回が今期2場所目となる。
 「左鎖骨をやってしまい休んでいました。前回の西武園では6割のデキでしたけど、今はもう大丈夫。ここを万全の状態で入りたかったから前回の西武園を走ったけど、3日間内容も良かったし手ごたえもつかめました。一緒に練習させてもらっている(村上)博幸さんからは、『もう大丈夫だろ。やって来い』と言われたし、今回はけっこう楽しみなんです」


<3R>
 西村行貴は今期が初のS級戦。記念出場は7月弥彦以来、2回目となる。
 「前回は緊張したけど、さすがにもう慣れました。前回は1勝できたけど、初日に飛んでしまったし(残り)3日間がやたらと長かった。今回はそんなことがないように頑張ります」


<4R>
 須藤誠は地元の御大・郡司盛夫を連れての競走となる。
 「責任重大ですけど、自分は先行することが仕事だし、いつも通りの仕掛けができれば大丈夫。ここはA級のときから何度か走っているバンクだし、不安はありません」
 その郡司盛夫は「この年齢になると、気負いみたいなものは無いですよ。だけど独特の緊張感がある。飲み込まれないようにしないと」と静かに闘志を燃やす。


<5R>
房州輝也選手
房州輝也選手
   房州輝也(写真)は「記念になると成績が良い」と自己分析。
 「F1よりも記念のほうが成績が良いんです。気合の入り方が違うっていうこともあるけど、やっぱ初日に飛びたくないんでしょうね(笑)。ここ最近はF1でも予選を連続して通過しているし、調子自体は安定しています」
 乾準一は「前回の向日町では久々に決勝に乗れた。終わってからは身体のケアをして、しっかり乗り込んできました。戦える状態ですね」と話す。


<6R>
篠原忍選手
篠原忍選手
   ここからは選抜戦。篠原忍(写真)は6月取手での落車から復帰後、三場所走ったが優参はゼロ。着をまとめ、勝ち星こそあるがどうも芳しくない。
 「連対は多いけど、たまたまです。身体のバランスや感覚がまだ変ですね。良い時の状態に戻すまでちょっと時間がかかりそうです」
 森田達也は前回の8月西武園では久々の美酒に酔った。
 「内容が内容(番手まくり)でしたけど、久しぶりの優勝だったし自信になりました。良い流れでここに入れたし、気持ちを切らさないようにしたい」


<7R>
白戸淳太郎選手
白戸淳太郎選手
   白戸淳太郎(写真)は「調子が良くない」と泣きを入れるも、ここは地元戦。当然、気合が入っている。
 「点数もけっこう落としたし、今はこらえる時期ですね。だけどこことオールスターがあるし、無理してでも練習をしてきました。まずは明日に集中します」
 池田勇人は前回の青森を途中欠場している。
 「前回は腰痛ってこともあったけど、体調も良くなかったんです。でも今はもう完治しているし練習もまとまった時間できました。それと、最近セッティングを変えたんです。徐々に成績に現れると思います」


<8R>
藤田大輔選手
藤田大輔選手
   藤田大輔(写真)は8月熊本、西武園で連続優参。さらに、その前の函館記念でも2勝を挙げている。
 「練習方法は何ひとつ変えていないんですけど、今は流れが良いですね。怪我もなく、練習がしっかりできていることが支えになってます。岸澤(賢太)君とは西武園の初日に対戦して、結果的に勝ったけど、強いことは知っているし油断はできません」
 岸澤賢太も、当然そのことは覚えている。
 「前回はあっさりと駆けられてしまいました。スピードが全然違いましたね(苦笑)。でも、同じ繰り返しはしたくない。やり合うことも当然頭に入っています」
 高木竜司は「展開待ちじゃダメ。先手に乗って何でもやる」と、言葉は少ないが意気込みは十分だ。


<9R>
坂本亮馬選手
坂本亮馬選手
   9レースからは特選。矢口啓一郎は急きょ追加を受けてやってきた。
 「けっこう配分が詰まっていたし、豊橋記念を終えてからは何日間か休んでいました。前回は2勝挙げたけど負け戦だったし、参考外。疲れさえ取れていれば、ある程度やれると思うんですけど」
 高木隆弘は矢口に全てを預ける。
 「前回(富山記念)から日程が空いたから、何日かリフレッシュをしようと思ったけど、結局バンクに入って練習していました。身体が勝手に動いたんですよね。その分、ちょっと疲れはあるけど走る分には問題ない。矢口君とはここの全プロ記念でワンツーを決めているし、明日も好きに走ってもらいます」
 坂本亮馬(写真)は高松記念の2日目に落車。身体の状態が気になるところ。
 「連日、バンクでもがけたし落車の影響は全くないです。むしろ、今は身体が軽いし、状態が良いくらい。明日は大好きな細切れ戦だし、紫原さんとは相性がすごく良い。とにかく優秀戦を目指します」
 内藤宣彦は、ちょっと歯切れが悪い。
 「ここに来る前に腰痛が出てしまった。対策は取ってきたつもりだけど、走ってみないと分からないなぁ(苦笑)」


<10R>
栗田雅也選手
栗田雅也選手
   浅井康太は全日本選抜終了後、インドネシアで開催されたアジア選手権に出場。ここで左手首を負傷した。
 「走る分にはもう問題無いんですけど、帰ってから何日かは練習ができませんでした。今回は久々の実戦だし、レース勘が気になります。ただ、練習では良かったんで、レースでその力が出せればやれると思います」
 渡邉一成もアジア選手権組。こちらはケイリンで金メダルを獲得した。
 「帰国してから20日近く空いたし、いつも通り練習していました。状態は良い時に比べればもうひとつ足りない感じもするけど、悪いわけではないから不安はないです」
 栗田雅也(写真)は前回の小田原記念では精彩を欠いた。今回は巻き返しに全力を注ぐ。
 「前回はちょっと疲れが溜まっていました。オーバーワークだったですね。でも中1週間空いたし、しっかり調整もできた。デキは前回より間違いなく良いです。小田原の悔しさをここでぶつけたい」
 佐藤慎太郎は好目標を得た。
 「一成がいるし、自分は付いていくだけです。(前回の)高松記念の後に、有坂(直樹)さんや佐藤(朋也)らと合宿に行ってきました。帰ってきてからは、日程も空いたし疲れも取れた。ただ、何かもうひとつ足りない感じがする。今回はその辺をつかんで帰りたいですね」
     


<11R>
石橋慎太郎選手
石橋慎太郎選手
   佐藤友和は前回の小田原記念では1・3・2・3着と健闘。決勝では先行策に打って出るなど、積極さが目立っていた。
 「少しずつですけど、状態は戻ってきていますね。小田原でもやりたいことができた。この先にオールスターがあるし、今できることをいろいろやっておきたい」
 石橋慎太郎(写真)は「選手会の合宿に行ったんですけど、そこで坐骨を痛めてしまいました。今は戻ってはいるけど、とても本調子までとは」とやや不安な口ぶり。
 松坂英司は前回の名古屋で落車負傷。左肩を痛めた。
 「練習することはできるけど、100%回復したというわけでもないんです。今回は地元戦だし、気持ちで乗り切るしかないですね」
 中川誠一郎は「練習はいつも通りできました。上積みは特に無いけど、花月園は良い印象があるし楽しみ」と可も無く、不可も無くといった近況にも自信ありげな様子。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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