『花月園競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:9月11日


 花月園競輪開設59周年記念「菊花賞典」は2日目を迎えた。優秀競走「あすか賞」をメインに、二次予選A、Bの計6個レースで準決勝への勝ち上がりを争った。3連単で10万円を超える配当が3本飛び出すなど、波乱の1日となった。優秀競走は矢口啓一郎の番手にはまった渡邉一成が直線鋭く追い込み、久々の勝ち星を挙げた。
 明日3日目は先着1500名様に扇子をプレゼント。場内では競輪コンサルタントによる早朝予想会やフラダンスショーが予定されています。ぜひ、本場に足をお運びください。


<5R>
阿部英光選手
阿部英光選手
   乾準一がいつも通り果敢に先行。阿部英光(写真)が七番手からまくった房州輝也のスピードをもらい、直線鋭く伸び切った。
 「房州が七番手でさすがに厳しいと思いましたが、いいスピードでまくってくれました。最後は吸い込まれるように突っ込んでいけました。房州が強かったし、恵まれたたけです」
 乾マークの疋田敏は房州のまくりを好ブロック。2着で準決勝Bに進出した。
 「乾はやっぱりすごい。いい勢いでまくって来たけど、何とか止められたし、練習の成果が出ました」
 疋田に続いた鷲見逸喜が3着に流れ込んだ。
 「今日は展開が良かっただけ。脚の状態は普通ですよ。でも、この流れは大事にしたいですね」


<6R>
田中雅史選手
田中雅史選手
   鈴木孝征の先行を田中雅史(写真)が中団キープからまくって快勝。今期初白星を挙げた。
 「藤田(大輔)君が先行すると思っていたんですけどね。2番(根本雄紀)のブロックを乗り越えられるかだけが心配でした。出切ってからは余裕があったし、今日は恵まれました」
 2着に流れ込んだ土岐幹多も満面の笑みを浮かべる。
 「意外な展開でしたが、僕らにとってはいい展開でした。最近は練習でも実戦でも感じがいいし、しっかり付いていけました」


<7R>
中野功史選手
中野功史選手
  前団のもつれを中野功史(写真)が早めにまくって決着。連日、軽快なタテ攻撃を披露している。
 「流れが向いているのが一番ですね。いつものレースと同じで力を出し切ることを心掛けているのが結果につながっています。今日は途中で止まりかけたけど、そこからもう1回踏んでいけました。記念の準決勝は初めてです。明日も力を出し切るレースをします」
 田中弘章が2着に続いて九州ワンツー決着となった。
 「離れないように、飛び付かれないように付いていったので、余裕がなかったです。中野は最後までタレなかったし、強かったですね」
 法月成祐は競り合いを凌いで3着。地元の意地を見せた。
 「今日は番手で競り勝つことを第一に考えて走りました。あっさり(富岡武志が)引いたから、ちょっとびっくりしました。最後にタテの脚がもう少し出れば良かったけど、地元で何とか準決勝に残れたので、明日もしっかり頑張ります」


<8R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
   澤田義和が単騎の井上辰也のまくりに乗って外をまくり気味に踏み込み、アタマまで突き抜けた。
 「今日は中団、中団の組み立てを考えていました。井上君が前に入って、行ってくれないかな、と思っていたら仕掛けてくれた。3コーナーぐらいから出切れないと思って自分で踏んでいきました。1着だし、調子は問題ないですね」
 渡辺航平がしぶとく2着に流れ込み、初日に続いて近畿ワンツーを決めた。
 「今日も恵まれました。あんまり早く外に持ち出すと、紫原(政文)さんのコースを作ってしまうので、そこだけ注意しました。今回は調子もいいです」
 七番手から直線で外を強襲した中川誠一郎(写真)は3着。
 「仕掛けのタイミングが全く取れなかった。やっぱり20日間空いていた影響があるのかも。ギアを上げた分、最後に伸びて何とか3着に入れた感じですね。練習はしっかりしてきたし、脚は問題ないので、あとはレース勘だけですね」
 先行した篠原忍はゴール前で力尽きて4着。
 「中川さんがすごく強いイメージがあるので、びびって踏んじゃいました。でも、踏まないと行かれてしまいますからね。まくられたのは力不足だからしょうがない」


<9R>
馬渕紀明選手
馬渕紀明選手
   地元の佐々木龍也の当日欠場により、8車立てで争われた。中村一将の先行に乗った馬渕紀明(写真)が絶好の展開をきっちりモノにした。
 「中村君はどこからでも突っ張る気配だったし、気迫を感じました。石橋君が2コーナーぐらいから来ると思って警戒していたけど、なかなか来なかったですね。ライン3人で決めたかったけど、僕の技量不足です」
 五番手からまくり上げた石橋慎太郎は3着まで。消極的なレース内容を反省する。
 「メンバーが変わった影響もありましたね。五番手という位置に少し安心してしまった。持つところから一気に行こうと思ったけど、前も踏んで行けなくなってしまった。こんなレースじゃダメですね。明日は力を出し切るレースをします」


<10R>
松坂英司選手
松坂英司選手
   地元の松坂英司(写真)が俊敏な立ち回りを見せた。目標の栗田雅也が不発と見るや、2コーナーから内をスルスルと上昇すると、最後は鮮やかな中割りを決めてガッツポーズ。
 「栗田とワンツーを決められれば良かったんですけどね。後方になってしまい、いいのか悪いのか分からないけど、行けるところまでと思って踏んでいきました。最後は山口さんに思い切って当たりにいきました。前回の落車は軽症で、練習はしっかりやれていたし、状態は問題ないです。地元勢を盛り上げていきたい」
 西田雅志が友定祐己マークから2着に突っ込んだ。
 「ラインで決めたかったけど、友定君は(松坂に)内をすくわれて厳しかったと思います。自分は冷静にコースを探せたし、伸びも悪くなかった」
 山口幸二は絶好の展開を生かせず3着。
 「こんなすんなりの展開になるとは思わなかった。最後は危なかったが、何とか堪えられた。ここ2場所は全日本の疲れがあったんですが、状態的にはいいと思います」
 後方に置かれた栗田雅也は態勢を立て直して4着。準決勝Bに駒を進めた。
 「何か重くて、身体が反応しなかった。松坂さんが内に行ってくれて、正直ホッとしました。あとは気持ちを切り替えて、自分が届く競走をしようと思いました」


<11R>
渡邉一成選手
渡邉一成選手
   打鐘で渡邉一成(写真)が突っ張ると、前団がもつれて混戦に。渡邉が最終的に先制した矢口啓一郎の番手にはまる展開となり、最後にタテの脚を発揮した。
 「今日は初めから突っ張ろうと思っていました。矢口さんが自分の番手に入ったけど、(佐藤)慎太郎さんがドンピシャのタイミングで追い上げてきてくれたので、自分が番手に入ることができた。レースは見えていたけど、軽いギアで脚を回している分、しんどく感じますね」
 最終ホームで渡邉一成の後位に追い上げた佐藤慎太郎が2着。
 「一成が来てくれという感じで後ろを見ていましたからね。追い上げるのに脚を使い、最後はちょっと伸びなかったです」
 矢口の踏み出しに離れた神山雄一郎は四番手で立て直し、直線中を割って3着に入った。
 「矢口のダッシュが良くて離れてしまった。しっかり付いていけてればね。最後は外を踏もうと思ったけど、慎太郎が外に行ったので、中にいきました」
 浅井康太はまくり不発に終わった。
 「もつれて前が自力選手ばっかりになってしまったので、仕掛けを躊躇してしまいました。でも、車の出は悪くなかったし、感じもいいので、明日はしっかり頑張りたい」

↑ページTOPへ

 
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved