川崎競輪場を舞台にナイターシリーズで開催された開設72周年記念「桜花賞・海老澤清杯(GIII)」は、4月11日の最終日に決勝が行われた。2月当所の全日本選抜を制した郡司浩平と松阪でウィナーズカップを獲った清水裕友が激突。レースは、地元ラインの先頭を務めた松井宏佑が主導権。番手から追い込んだ郡司浩平が、17、19年に続く桜花賞3度目の制覇で通算11回目のGIII優勝を遂げた。
決勝戦 レース経過
号砲で桑原大志が出て、清水裕友-桑原の山口コンビが前受け。松井宏佑-郡司浩平-松谷秀幸の地元トリオが続き、以下は古性優作-南修二、山崎賢人-佐々木雄一で周回。赤板入り口から山崎が上がっていくが、清水は突っ張って出させない。内を掬って山口勢後位を確保の古性と併走となった山崎が諦めて後方に戻る一方、松井が2コーナーカマシで清水を襲う。打鐘3コーナーで清水を叩いた松井が主導権を握り、郡司-松谷がしっかり続く。地元勢を出さして清水が4番手に入り、6番手に古性、8番手に山崎と態勢が変わる。山崎は2センターから再度仕掛けて出るが、合せて最終ホームで古性も踏み出すと不発に。その古性も山崎と絡んでスピードが乗り切らない2コーナーで清水に先まくりされて苦しくなる。清水は力強く前団に迫ったものの、松井との車間を切って待ち構えていた郡司は3コーナーで強烈ブロックを浴びせ、そのまま番手から踏み出していく。直線に入ると、郡司、松谷できれいに抜け出して郡司がV。2着に松谷で、3着にはしぶとく踏み続けた清水が入った。
![郡司浩平選手](images/20210412_12R_1.jpg)
郡司浩平選手
反撃の態勢を整えた松井宏佑が、山降ろしでスピードに乗せて踏み込む。打鐘過ぎに主導権を握った松井に、郡司浩平(写真)、松谷秀幸まで地元の3車が出切る。清水裕友、古性優作、さらには山崎賢人。別線に気の抜けない“刺客”がいたが、この展開で郡司が落とすわけにはいかなかった。
「(山崎の押さえに行くのが)遅かったんで嫌な感じはあったけど。清水が1回、前に踏んでくれたんで、(松井)宏佑もいいタイミングで行けたんじゃないかと」
逃げる松井との車間を空けた郡司は、別線のまくりに備えて抜かりなく間合いを取る。4番手の清水が最終2コーナーから襲い掛かると、合わせるように車間を詰めて一発、清水を外に張った。
「アイツ(清水)も位置取りにこだわってやっているなかで、(周回中は)前でもいい位置を取ってしっかりと仕掛けてくる。自分も踏みながら横に張りながらだった。車間を空けてたんで、その分、吸い込まれるように余裕をもって合わせられた。戻ったけど、詰まってしまってたんで、その上を古性が来るかもしれないっていうのもあって、早かったけど前に踏ませてもらった」
清水のまくりを阻んだ時点で勝負の大勢は決していた。あとは前に踏んでゴールを先頭で駆け抜けるだけだった。
「SSとして桜花賞に参加させてもらって、立場的にも結果を残さないといけなかった」
昨年11月の競輪祭からGI連覇となった2月全日本選抜ではホームの川崎で念願のタイトルを奪取したが、新型コロナウイルス感染症の影響で無観客だった。それだけにお客さんが入っていた今シリーズは、ファンの目の前でウイニングランを是が非でも実現させたかった。
「全日本選抜ではこうやって優勝の報告ができなかったんで、最高の形で締めくくれた。周りを含めてみんなに感謝ですね。(競輪祭、全日本選抜から続く5月のダービーでのGI3連続優勝は)そこまで意識せず、ダービーを目指してさらに強くなれるようにやっていかないと」
通算11回目のGIII制覇。地元ファンの声援に応えるポーズも、すっかり様になっている。
1車身差の2着に松谷秀幸が流れ込んで、ホームの2人が上位を独占。郡司を後ろで支えた松谷が汗をぬぐう。
「3番手はキツかった。ずっと締めてなきゃいけなかった。バックで(郡司が)振ったところも締めてなきゃと。自分も余裕があればと思ったけど、それでいっぱいだった。あとは(郡司)浩平が絶対に1着をと。自分が抜ければ良かったけど、最低でもワンツーはっていうのがあった」
「郡司さんの番手まくりをくらってる日本一かも(笑)」と、振り返ったのは清水裕友。4番手まくりを郡司に阻まれるも、3着に踏ん張った。
「一瞬、越えたかと思ったけど、(郡司が)一枚上でした。やられっぱなしだけど、力勝負はできた。いい感触をつかめたんで今回は収穫があった」
![](images/20210412_12R_2.jpg)
![](images/20210412_12R_3.jpg)
![](images/20210412_12R_4.jpg)
![](images/20210412_12R_5.jpg)
![郡司浩平選手](images/20210412_12R_1.jpg)
郡司浩平選手
「(山崎の押さえに行くのが)遅かったんで嫌な感じはあったけど。清水が1回、前に踏んでくれたんで、(松井)宏佑もいいタイミングで行けたんじゃないかと」
逃げる松井との車間を空けた郡司は、別線のまくりに備えて抜かりなく間合いを取る。4番手の清水が最終2コーナーから襲い掛かると、合わせるように車間を詰めて一発、清水を外に張った。
「アイツ(清水)も位置取りにこだわってやっているなかで、(周回中は)前でもいい位置を取ってしっかりと仕掛けてくる。自分も踏みながら横に張りながらだった。車間を空けてたんで、その分、吸い込まれるように余裕をもって合わせられた。戻ったけど、詰まってしまってたんで、その上を古性が来るかもしれないっていうのもあって、早かったけど前に踏ませてもらった」
清水のまくりを阻んだ時点で勝負の大勢は決していた。あとは前に踏んでゴールを先頭で駆け抜けるだけだった。
「SSとして桜花賞に参加させてもらって、立場的にも結果を残さないといけなかった」
昨年11月の競輪祭からGI連覇となった2月全日本選抜ではホームの川崎で念願のタイトルを奪取したが、新型コロナウイルス感染症の影響で無観客だった。それだけにお客さんが入っていた今シリーズは、ファンの目の前でウイニングランを是が非でも実現させたかった。
「全日本選抜ではこうやって優勝の報告ができなかったんで、最高の形で締めくくれた。周りを含めてみんなに感謝ですね。(競輪祭、全日本選抜から続く5月のダービーでのGI3連続優勝は)そこまで意識せず、ダービーを目指してさらに強くなれるようにやっていかないと」
通算11回目のGIII制覇。地元ファンの声援に応えるポーズも、すっかり様になっている。
1車身差の2着に松谷秀幸が流れ込んで、ホームの2人が上位を独占。郡司を後ろで支えた松谷が汗をぬぐう。
「3番手はキツかった。ずっと締めてなきゃいけなかった。バックで(郡司が)振ったところも締めてなきゃと。自分も余裕があればと思ったけど、それでいっぱいだった。あとは(郡司)浩平が絶対に1着をと。自分が抜ければ良かったけど、最低でもワンツーはっていうのがあった」
「郡司さんの番手まくりをくらってる日本一かも(笑)」と、振り返ったのは清水裕友。4番手まくりを郡司に阻まれるも、3着に踏ん張った。
「一瞬、越えたかと思ったけど、(郡司が)一枚上でした。やられっぱなしだけど、力勝負はできた。いい感触をつかめたんで今回は収穫があった」
![](images/20210412_12R_2.jpg)
![](images/20210412_12R_3.jpg)
![](images/20210412_12R_4.jpg)
![](images/20210412_12R_5.jpg)
次回のグレードレースは、西武園競輪GIII「ゴールド・ウイング賞」が4月15日~18日の日程で行われます。
S級S班の和田健太郎、平原康多、守澤太志の3名を中心だが、主役は地元記念では圧倒的な存在感を放つ、平原康多に注目です。
最終日4月18日6Rで行われるガールズフレッシュクイーンは次代を担う選手の登竜門としてデビュー2年未満の選手で行われるレース、本命の尾方真生を筆頭にこちらも是非ご注目ください。
4月8日時点の出場予定選手データを分析した、西武園競輪GIII「ゴールド・ウイング賞」の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
プロスポーツ号外版(表)は"こちら"
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S級S班の和田健太郎、平原康多、守澤太志の3名を中心だが、主役は地元記念では圧倒的な存在感を放つ、平原康多に注目です。
最終日4月18日6Rで行われるガールズフレッシュクイーンは次代を担う選手の登竜門としてデビュー2年未満の選手で行われるレース、本命の尾方真生を筆頭にこちらも是非ご注目ください。
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