『開設58周年川崎記念(GIII)レポート』 最終日編
 
配信日:4月8日


 川崎競輪場で4月5日から開催された58周年記念「桜花賞・海老沢清杯」は8日に熱戦の幕を下ろした。優勝したのは山崎芳仁。二段駆け態勢の南関勢を上がり11秒0の好ラップでゴール寸前捕える。山崎は昨年10月の京王閣以来となる記念優勝、続くふるさとダービー観音寺に弾みを付けた。

決勝戦ダイジェスト
 スタートで小嶋敬二と渡辺晴智が前に踏み込むも、結局小嶋が正攻法で前田拓也が続く。海老根恵太−五十嵐力−渡辺晴智、山崎芳仁−有坂直樹、矢口啓一郎−小野俊之の並びで周回が進む。
  赤板と同時に矢口が踏み上げて小嶋を押さえると、小嶋はスンナリ車を下げる。矢口ラインに山崎が切り替えて三番手を確保するが、打鐘と同時に海老根率いる南関勢が巻き返す。最終ホーム手前で矢口を叩き切った海老根はそのまま全開で逃げる。これに対し、中団外併走から小嶋がまくり上げて来る。しかし、小嶋の動きを見た五十嵐はバック手前から合わせて番手まくりを敢行した。五十嵐と小嶋のモガキ合いは、五十嵐が制して直線へ。このまま五十嵐、渡辺の南関両者の一騎打ちかに、最終バック八番手から大外をまくってきた山崎が強襲。山崎は驚異的な加速力で南関二者をゴール寸前で捕らえて今年記念初Vを決めた。2着にはまくり粘った五十嵐、3着は五十嵐に迫った渡辺。


山崎芳仁選手
山崎芳仁選手

 小嶋敬二の反撃に合わせて五十嵐力が番手まくり。南関作戦が結実するかに見えた瞬間だった。明らかに他とは違うスピードで山崎が大外を駆け抜けた。「小嶋さんを目掛けて行った。南関の二人を抜いた感じもありました」。全ては大ギアの効果。決勝戦で上げた4.00のギアがピタリ的中。「結果が全て。勝たないと叩かれちゃうから」と、照れ笑いを浮かべる。
  小嶋そして南関勢が人気を集めたレースだった。山崎−有坂直樹でもオッズは10倍を超え、「あんなオッズは久々だし、気楽だった」とプレッシャーは全くなかった。
  「僕から買ってる人は良いなと思いました。一発ありますからね。フタされたときは危なかったけど、小嶋さんはすぐに行った。あとでVTRを見ないと分からないけど、2コーナーでは踏んでたと思います。山を上る感じだったけど、すぐにスピードに乗りました」
  これで気持ち良く次のビッグレースに臨める。
  「また次は人気になるだろうし、一から精神面を鍛えてふるさと観音寺で頑張ります」

 海老根恵太の頑張りでレースは地元・五十嵐に絶好の展開だった…。しかし、ゴール寸前で、優勝はその手からスルリとこぼれ落ちた。
  「海老根さんが気持ち良く行ってくれた。今日はそれに尽きますね。ゴールした時は自分が何着かも分からなかったけど、やっぱり山崎が強かったですね。こんなもんですよ。次は海老根さんとは逆の並びで頑張りますよ」

 3着の渡辺晴智も残念そうにレースを振り返る。
  「僕の成績は前二人の頑張りのおかげ。小嶋さんが来たのは分かったし、合わせて五十嵐も出て行ってワンツーかと思ったんだけど。何かがズコーンときましたね。僕は落車明けで頑張れました」

 「後ろからレースを見たかった」と話す小嶋だが、スタートけん制を嫌って前受け。山崎との外併走からまくり上げたが番手まくりに遭い不発に終わった。
  「最終ホームで山崎の外について回るか、中団に降りるかだったけど、詰まって降りれずそのまま行った。けっこう一杯でしたね。でも誰かが行かないとしょうがないから」

 五十嵐の優勝に貢献したかった海老根は、自らの力不足を悔やむ。
  「(打鐘前に)小嶋さんが引いて来るとは思わなかったし、叩くので脚を使いましたね。結果、五十嵐がモガく距離を長くしてしまった。僕が3コーナーまで連れて行けてれば…」

 有坂は山崎のまくりに続けずガックリ肩を落とした。
  「山崎を捕える以前の問題。すごかったなあ、あのまくり。あれはムリですよ。これからも(佐藤)友和のダッシュと山崎のまくりはキツイな。最後は近道するような感じで行ったけど、4、5着までですよね」

ゴール




↑ページTOPへ

 
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JAPAN KEIRIN ASSOCIATION, All Rights Reserved.